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春うらら
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ラストコラム

 皆さん、こんにちは。梅雨の真っ只中ですが、いかがお過ごしですか?

 ついに最終回です。私もびっくりしています。
 ま、「廃刊」ではなく「休刊」ですので、また復活する可能性もあるのですが、とりあえず残念なことになってしまいました。
 こんな日が目前に迫っているとも知らず、私は今年の4月1日号でエイプリルフール・ジョークとして「コラム降ります」なんて書いてしまったんですが、あの言霊のせいではないかと、ちょっぴり後悔したりしています。

 私のコラムを楽しみにしていてくださっていたという読者の方からのメールもいただき、自分が残念であるのと同時に、とても申し訳ない気持ちになっています。
 「美月さんの文章で元気をもらった」などと書かれると、本当に嬉しかったし、一人でもそうおっしゃってくださる方がいらっしゃるなら、なんとしてでも続けなければと思ってはいたのですが、本当にごめんなさい!

 そこで最終回の今回は、私が何かを発信するであろうメディアやサークルなどをご紹介し、今後の活動について少し触れておきたいと思います。これまでにも書いてきたことなので、重複してしまうかもしれませんが、ラストですので今一度改めて知っていただければと思います。

 まずは、私が代表を務めているバリアフリー読書サークル「YAクラブ」です。
 こちらは、ヤング向けの小説の情報を交換し合うメーリングリストを開設し、そこで出た話題の本を録音図書(DAISY図書)として作成し、全国の会員に貸し出すことを中心に活動するサークルで、視力の有無を超えて楽しく交流しています。高学年向き児童書からライトノベル、SFやファンタジーなどを扱っています。
 また、メーリングリストでは、アニメの情報もやりとりしたりしています。
 ヤング向きだからといって、年齢制限は設けていないので、心が若々しい人なら誰でも歓迎します。ちなみに、今の最高齢者はもう80近い方です。
 詳しくは、YAクラブのHPをご参照ください。
http://ya-club.sakura.ne.jp/

 次に、副代表の片割れを担わせていただいている、バリアフリー映画鑑賞推進団体「CityLights」です。
 こちらは、視力の有無に関わらず、共に映画を楽しむサークルです。
 親しみを込めて「リーダー」と慕われている平塚千穂子代表率いるサークルで、音声(言葉)による画面解説=“音声ガイド”を研究し、既にDVDが手に入る作品にはしっかりと原稿を作り上げてガイドする「作りこみガイド」で、いま公開中の映画ならアドリブと感性で実況放送的にガイドする「ライブガイド」で、見えない仲間たちも“一緒”に“同時”に泣いたり笑ったり感動したりしています。
 この「同じ空間で、みんなと同じタイミングで泣いたり笑ったりできる」という感覚を味わったときから、私はこの活動の虜となり、時おりおこがましくも「音声ガイド講習会」の講師などをさせていただくに至っています。
 詳しくはシティライツのHPをご参照ください。
http://www.citylights01.org

 そして、メインの活動は、既にこちらでも何度も話題にしておりますが、演劇結社ばっかりばっかりでの芝居や朗読です。
 去る5月22日・23日の『帰ってきた朗定』には多くの皆様にご来場いただき、4公演全日程完売というとても嬉しい朗読会となりました。本当にありがとうございました!
 そこで次なる公演のご案内です。
  11月11日(木曜日)~14日(日曜日)に、第7回公演『アフター・エルフ』を、南阿佐ヶ谷の「アートスペースプロット」にて上演します!
 聴覚障害の役者さんを巻き込んで、「視覚障害者と聴覚障害者のコミュニケーション」という難関に迫る、でもやっぱりコメディ芝居になる予定です。
 私は、ミュージックバーの歌うママさんの役で、久々の自作曲を含めて歌います!
手話にも挑戦します!乞うご期待!!
 詳細は、追って以下の劇団HPに掲載します。
※こちらで、私の出演している朗読ドラマ『ななんちゃんのお店にようこそ』もお楽しみいただけます!
http://www.bakkaribakkari.net/
 (更新が遅れがちでごめんなさい!)

 以上が私の活動の3本柱なのですが、最後にそれら全ての要素を含んでときどき何やら書いては日記にしているmixiの私のページのidなどをご紹介しておきますので、mixiに参加しておられる読者の方は、良かったら覗きにきてみてください。

id=637685
名前:美月 めぐみ
ニックネーム:めーたん

 それでは皆さん、今までこのコラムをお読みいただきまして、本当にありがとうございました!!
 今後の皆さんのご多幸をお祈りしつつ、最終回の筆を置きたいと思います。
 どこかでお目にかかるその日まで、どうか皆さんお元気で!さようなら!!


P.S
 編集担当の水野さん、本当にお疲れ様でした!!

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:51  | Permalink

話芸の大切さ

 先日、私も参加していた筑波大学附属盲学校(旧・東京教育大学附属盲学校、現・筑波大学附属視覚特別支援学校)の落語研究会のOBを中心に活動している『楽笑会(らくしょうかい)』が25周年を迎えたということで、それを記念した4枚組みCDをいただきました。
 みんな、別に仕事を持ちながら、それでも落語が大好きで長年研鑽を積んできた人ばかりで、中にはプロの噺家顔負けの人も数名います。
 中でも、長年落語研究会とこの楽笑会の顧問としてお世話してくださっている鶴ノ屋一声(つるのや いっせい)師匠は、名人クラスの味わいのある素晴らしい話芸の持ち主です。ご自身も弱視で、私が学生だった当時までは理療科の先生をなさっておられました。詳しくは伺っていないのですが、きっとご自身が現役の盲学校生徒だったころから続けてこられたのではないかと思います。今回のCDには、楽笑会の前身である『帯の会』で演じられた「寄り合い酒」が収録されていたのですが、この録音がなんと昭和47年の物で、確かに音質は劣化していたものの、その音の悪さがさらに拍車をかけて、まるで志ん生や先代の金馬と並ぶ名人上手のお一人のように聞こえました。とにかく、江戸っ子らしい、実に軽妙な歯切れの良い演技なのです!改めて惚れ直してしまいました。
 他にも、魅力的な語り口を聞かせてくださる先輩がいっぱい!
 また、さすがに25年も経つと、メンバーもおとっつぁんになっていたりして、息子も高座に上がり、親子共演を果たしているケースもあり、感慨一入なのです。
 改めて、継続する力の強さに感動させられてしまいました。

 このCDを聞いているうちに、私は「視覚障害者にとっての話芸」に想いを馳せていました。
 古くは、琵琶の演奏をしながら弾き語りで平家の悲しい末路を語り継いだという「琵琶法師」がいました。有名な怪談である「耳なし芳一(ほういち)」が正にその琵琶法師です。
 また、江戸時代の盲人の職業の一つに、金貸し業というのがありましたが、おそらくこれも巧みな話芸が物をいう仕事だったに違いありません。

 そして、wikipediaによると、明治以降になると、プロの落語家にも、視覚障害の人が何人か見受けられるようです。
 すなわち、明治後期から大正前期に活躍した落語家、初代柳家小せん、(やなぎや こせん)通称「盲(めくら)小せん」。明治後期から大正前期に上方(かみがた)で活躍した落語家、3代目桂文三、通称「盲目の文三」。
 そして、現役で活躍中の上方落語の名手・笑福亭伯鶴(しょうふくてい はっかく)師匠も、盲目の落語家さんで、とても素敵なお声で語られます。

 実は、斯くいう私も、楽笑会で3回くらい高座に上がらせていただいたことがあるのですが、落語という物は単に話せれば良いわけではなく、手ぬぐいと扇子を巧みに操り、座布団という小さな空間の中でいろいろな所作をして、「見せる演技」も必要とするため、先天性の視覚障害者である私にはかなりきつい物でした。
 でも、私はその話芸の部分が、今の朗読や芝居にもつながっているのだろうなと思ったりしています。

 しかし、特技として見せたり聞かせたりする落語や朗読の技術を高めるということでなくても、視覚障害者にとって「話す力」はとても大切な物なのではないかと思います。
 多くの視覚障害者が携わっている三療業も、いわば接客業ですから、ラジオやテレビでいろんな話題を入手しては、治療しながら患者さんを楽しませることができれば、それだけリピーターも増えるかもしれません。
 さらに、日常生活においても、目やゼスチャーで語ることができない分、言葉で適切に伝える技術を持っているほうが、そうでない場合よりずっと生き易いのではないかと思うのです。自分の欲する物もロスタイムなく得られるでしょうし、また対人関係も良くなり、お友達も増えるかもしれません。

 というわけで、人皆全てそのほうが良いのですが、特に視覚障害者の同朋の皆さんは、ぜひとも「話す」ことを意識して暮らしてみませんか?


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:12  | Permalink

「ぶしつけ」という言葉

 突然ですが、「ぶしつけ」という言葉の意味をネット辞書で調べてみました。
 大辞泉によると、
『礼を欠くこと。無作法なこと。また、そのさま。』
であり、大辞林では
『礼儀作法をわきまえていない・こと(さま)。無作法。』
となっています。
 なぜこんな言葉の意味を調べたかといいますと、実は最近、この言葉が頭にポーン
と浮かんでくるような出来事があったからなのです。

 先週末、私は友人数名と楽しい温泉旅行に出かけていて、帰宅した翌朝である月曜日の朝に、丸2日間貯まっていたメールをチェックしていました。多くのスパムメールなどと闘いつつ200通以上にものぼるメールの山を片付けていると、『HP「全盲の舞台女優」より』という件名のメールが出てきました。この本文を読んだとき、正に「ぶしつけ」という単語が浮かんできたのです。個人が特定できないよう、何箇所か伏字にしてみましたので、まずはこのメールの文章をご覧ください。

『美月めぐみ様
教えてください。
○○区で点訳をやっている者です。××新聞5月21の映画のバリアフリーの中に美月めぐみがでてまいりますが、美月の読み方がネットで探せません。
「みづき」「みつき」どちらでしょうか?よろしくお願いいたします。今日中にお返事いただけるとうれしいです。』

 このメールは、22日土曜日に発信されていましたが、私が読んだのは24日の朝。もうとっくに時間切れでしたが、一応点訳に役立てていただけるのならとお返事は出しました。
 しかし、差出人がどんな方かという情報は「○○区で点訳をやっている」ということしか書かれていません。それはまるで、「点訳者」と書かれた手ぬぐいで頬被りした何かが性別も年齢も分らないロボットボイスで話しかけてきてるみたいに思えました。(お名前から察するに、女性のようではありましたが)
 宛名の次にいきなり「教えてください。」と書かれています。初めてなのに、いきなり用件です。
 しかも、「美月めぐみがでてまいりますが、美月の読み方がネットで探せません。
」と、まるで私の名前が何かの物質のように扱われているのにも驚愕しました。
 とても急いでらしたのは分りますが、その記事の感想の一つも書かれていたりすれば、少しは感じも良く思えたかもしれません。
 さらに、遅くなってしまったけれどお返事を返してみたのに、それに対して未だに何の反応もないのです。

 以前、ある著作権関係のシンポジウムで何人かの作家の方が、「図書館やボランティアグループから読み方の問い合わせがあるが、極めて事務的で、障害者のために崇高なボランティアをやってるんだから問い合わせにはなんでも応じるのが当たり前だろうといったような意識が見え隠れして、とても感じが悪い人がいる」と嘆いておられたことがあったのですが、「こういうことだったのか!」と実感した出来事でした。
 普段はあまり怒らない私なので、これは、私が46歳という年齢に達してきたから感じることなのかなとも考えてみたけれど、周りの人たちに話してみたところ一様に「普通怒るよね」との答えだったので思い切って書いてみました。

 斯く言う私も基本はうっかり者なので、礼を失してしまうことも多々あります。私は、劇団の関連でも、また私が代表を務めるバリアフリー読書サークルでも、作家の方やボランティアの方、スタッフの皆さんとのやり取りの中で、気をつけなければならないことが本当に多い立場でもあります。
 「人の振り見て我が振り直せ」
 この言葉を胸に、改めて自分自身を戒めることにもなった出来事でした。

 そうそう、私の芸名「美月めぐみ」の「美月」は「みづき」となります。以前お話ししたかもしれませんが、大好きだった元宝塚花組トップスター・故・大浦みずきさんのお名前の「みずき」の音だけいただいて当て字でつけた苗字が「美月(みづき)」なのです。読者の皆さんには覚えておいていただければ幸いです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:53  | Permalink

錦(にしき)の御旗ではなく、そっと知らせる物であれ。

 夕べ、劇団の稽古の帰りの小田急線でのこと。
 私が座った席の向かい側は優先席でした。そこにドドーンと乗り込んできた一人の初老の男性。彼は、とにかく横柄な態度で角の席を譲らせ、そしてペースメーカー手帳なる物をかざしては「携帯は切ったかね!私はペースメーカーを入れとるんだから、電源から切りなさい!これがわかるかね、ペースメーカー手帳だよ!ほら、早くさっさと切りなさい!」と誰彼かまわず威圧的に命令しまくります。
 これは、実に正当な要求です。ペースメーカーの誤作動は、生命の危機につながる重大なものですから、自衛手段としては極めて大切なことではあります。ではありますが、この物言いはどうでしょう。
 今朝、気になってネットで調べてみると、「携帯電話は埋め込み式のペースメーカーがある心臓部分からは、22センチ以上離して使用すること」となっていました。
 ん?そうすると、角に座りたがった気持ちも分かってきます。彼の向きからすると、車両の間のしきりになっている側が左側、つまり心臓側になったのです。
 ということは、万が一隣の人が携帯の電源を切り損ねていても、ペースメーカーまでは22センチ以上の距離が保たれるということになります。
 「ほほう、なるほど」と感心しつつも、やはりあの男性の態度の印象としては不愉快さが残っています。

 そして、ふと気づくと、私たち視覚障害者も、このおじさんと似たようなことをやってしまっているように思えてきます。
 つまり、「障害者手帳さえ出せば、割引してもらえるのが当然の権利だ」といったような、ある種の傲慢さとでもいいましょうか。それは、障害者本人のみならず、介助者も含めて言える場合も多いようです。
 あのおじさんも、そして私たちも、「イレギュラーな配慮をしてもらうこと」に対するありがたさやちょっと申し訳なく思う気持ちを忘れてはいけないと、「人の振りみて、我が振りを省みる」ような経験になりました。

 そこで一つ考えたのですが、お互いにこんな嫌な想いをいちいちしなくてもすむように、ペースメーカー手帳や障害者手帳以外に簡単に識別できるような何かを身につけるということをすべきなんじゃないでしょうか。
 最近よく耳にするグッズの中に『マタニティ・バッジ』という、妊婦さんであることを示すバッジがあります。これは、あるマークに「BABY in ME<ベイビーインミー>」と表記された物が入っているバッジです。これを上着やバッグなどにつけておくと、まだお腹の膨らみがめだたないけれどとても辛い思いをしている妊婦さんも回りに理解してもらえる機会が増え、座席を譲ってもらえたりできるという物です。
 逆にいうと、このバッジを見かけたら、周りの人たちが積極的に気づいてあげられるようになるというわけです。
 これに習って、ペースメーカーバッジなる物も作られるべきではないかと思ったのです。それを見たら、優先席付近にいるのに電源を入れっぱなしにしてしまうようなうっかりさんにも、「おっといけねぇ」と気づいてもらいやすくなるでしょうし、周りでも不快なやり取りを、目に、耳にせずに済むようになると思うのです。

 同じく、障害の等級別で単独割引しか利かない障害者と、介助者も半額に割り引かれる等級の障害者の区別も、公営交通機関の乗降時に提示するパスの色を変えるなどして分かりやすくすれば、係員とのちょっとしたトラブルを減らせるのではないかと思います。コストがどの程度かかることなのかは分らないので無責任なことを言ってしまったかもしれませんが、これに気づいた時点で、私は都営地下鉄の駅長さんへ提案しておきました。

 いずれにせよ、ハンディに気づいてもらいやすくすると同時に、手帳などを、権利、いや権威の象徴として『錦の御旗』よろしく振りかざすのではなく、「配慮されていることなのだ」ということを心の隅に置いてありがたくそれぞれの制度やサービスを利用させていただきたいものです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:29  | Permalink

満員御礼、そして新たな出会い

 2月辺りからちょこちょこ騒いできた我が演劇結社ばっかりばっかりの朗読会『帰ってきた朗定~田町定食・町田定食~』ですが、ついに先週末の土日に開催され、私の経験上はじめての「全日程完売」という嬉しくてありがたい状況のうちに幕を閉じました。しかも、今までより1日増やしたにも関わらずです!
 ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございました!!
 また、今回お越しいただけなかった皆さんも、秋の芝居にはぜひご来場ください。
 11月11日(木)から14日(日)までの4日間8公演を予定しています。場所は、東京メトロ丸の内線南阿佐ヶ谷、もしくはJR中央線阿佐ヶ谷駅が最寄となる「アートスペースプロット」という小さな芝居小屋です。 今回は視覚障害と聴覚障害という、まるで反対な障害者同士の、究極のコミュニケーションをテーマにしたラブコメディをやる予定です。今から秋の予定に入れておいていただければ幸いです。

 さて、今回ご来場いただいた方は、ほとんどの方がリピーター、つまり前にも1度以上ばっかりばっかりの舞台を観にいらしてくださった皆さんで、「ああ、お気に召していただけてるのだなぁ」と大変ありがたく思った次第ですが、中には今回初めてご来場いただいた方もおられました。
 そんな方々の中から、嬉しい出会いとなった3人の方についてお話ししてみたいと思います。

 お一人は、今回朗読の演目の一つとして取り上げさせていただいた作品の作者さん
を出版社で担当している編集者の方でした。
 朗読許可をいただきたくてお手紙をお出しした直後から連絡を取り合い、私からの手紙やメールを作者さんご本人に転送してくださったり、当日にはご来場くださって最初から最後までお聞きくださったうえでお褒めの言葉やアドバイスまでいただきました。
 その作品を実際に読んだのは、我がばっかりばっかりのホープ・視覚障害の青年・大河内聡之(おおこうち としゆき)で、点字での朗読をしていたのですが、文脈の盛り上げ方の面白さやキャラ分けして読む面白さが際立ち、ご満足いただけたようで、私もほっとしました。
 劇団記録用として録音した物の編集が済んだら、それを作者の方にお送りする中継ぎもしてくださることになっています。
 今後も朗読会向きの作品をご提案いただけるとのことで、しっかりお付き合いが続いていきそうです。

 お二人目は、本番10日前くらいに突然メールをいただいた方で、「朗読会ナビ」というhpを運営しておられるHNぺんぺんさんという方でした。

『ぺんぺんの朗読会なび』
http://cocopen.sakura.ne.jp/

 最初は、ばっかりばっかりの朗読会についてネットで検索され、ちょっと心に留まったようで、ご自身のメルマガでフィーチャーしてご紹介くださり、そのメルマガを「事後承諾」という形で転送してくださったのです。
 さっそくその「朗読ナビ」を覗いてみると、極小さな朗読会から超有名な俳優さんや声優さんの朗読会まで、ありとあらゆる朗読会が網羅されたサイトでした。
 そんなに物凄い情報量の中から、私たちの朗読会をピックアップしてくださったことにまずは驚きを感じ、掲載事項をアレンジしていただくお願いにもすぐに応じてくださるに至って、私たちの朗読会へもお誘いしてみたくなりました。
 すると、そんなに多くの情報を得ておられるにも関わらず、しかも私たちが朗読会をやっている頃には有名な方の朗読会もいろいろ開催されていたにも関わらず、快くご来場くださったのです。
 そして、後日、ご自身も朗読者としての経験を多く積んでおられる立場から、これまたありがたいご感想をいろいろいただくことができました。
 とてもフレンドリーな彼女とも、今後ずっと仲良くお付き合いいただけそうな予感があります。

 最後にもうお一人。
 この方は、直接朗読会とは無関係なところから知り合いました。
 先月末のシティライツ映画祭直前に、山梨の網膜色素変性症の会のH氏からのご紹介がありまして、「同じ視覚にハンディがある舞台女優さんだから」ということで仲を取り持っていただきました。東野醒子(とうや さめこ)さんという方です。
 本当は映画祭のときにお目にかかることになっていたのですが、携帯の電波事情が悪く、翌日にようやく電話でお話しすることになりました。
 お話ししてみると、とても気さくな方です。私の方からも、これはぜひともお近づきになりたいと思い、今回の朗読会にお誘いしたところ、嬉しいことに二つ返事でご来場いただけました。
 老舗の小劇場系の劇団「激弾BKYU(「げきだんビーきゅう」と読みます。字は誤植じゃありません、念のため)」に四半世紀近く所属しておられる彼女は、私と年齢も近く、感覚も近いようで、朗読会にもご満足いただけたようでした。
 そしてつい昨日、一緒に地ビールの美味しいお店で2時間ほども話しこむに至って、芝居に対する考え方その他に共通点を多く見出し、これからもっともっと仲良しになれそうな予感を抱いて帰ってきました。
 同じ視覚障害でも、先天性の私と、視野が大幅に欠損してはいてもまだピンポイントの視力なら0.5残っている中途失明の彼女では、悩むポイント・工夫すべきポイントもずいぶん違うとは思うけれど、自分たちのやっていることでお客さんにきっちり楽しんでいただきたいと思うほっこりとした想いは同じですので、ここから何か生まれていったらいいなと思っているところです。

 他にも、初めて観にきてくださった方、リピーターの方、それぞれの皆さんと、とても良い出会いをしていると思います。
 これからもこういった「出会い」「つながり」を大切に、新たな舞台に挑戦していきたいなと思っている美月なのでした。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:31  | Permalink

ネットスーパー活用の薦め

 前回のコラム欄は、お休みしてしまってすみませんでした。
 で、本題に入る前に。
 お陰さまで、今週末の演劇結社ばっかりばっかり(私を含め2名の視覚障害者も参加している劇団)の朗読会(私たちは点字で朗読します)はほぼ完売となりました。
本日20日10時半の時点で、22日土曜日・23日日曜日共にお昼は完売、夜は22日の18時が残り3席、23日の18時が4席となっています。お申し込みし損ねたという方がいらっしゃいましたら、夜の部のみ可能性がありますので、至急ご予約ください。
 詳しくは下記hpをご参照ください。
http://www.bakkaribakkari.net/

 さて、ここからが本題です。
 公演が近づいてきて稽古やその他の下準備が立て込んでくると、どうしても食生活が乱れたりします。家で作って食べるのもおぼつかなくなったりもします。
 そんなとき、強い味方になってくれているのがネットスーパーです。
 これは、ネットで注文すれば、半日後には届けてくれるというサービスで、多くのスーパーマーケットがこのサービスを始めています。大手でいうと、イオン、ダイエー、ジャスコ、西友、サミット、マルエツ等等、他にも私が聞いたことがないような、ネットのみで展開しているスーパーもいろいろあるようです。

 私が利用しているのは、イトーヨーカ堂のネットスーパー「アイワイネット」
https://www.iy-net.jp/
なのですが、なかなか便利です。特に視覚障害者の場合は、パソコンじゃなくて、携帯で利用するほうが使いやすいようです。
 そんなこと、生協があれば良いではないかと言われる向きもおられるかもしれませんが、大きなメリットとしては、まず時間によってではありますが当日注文しても持ってきてくれることです。しかも、送料315円を払えば、おにぎり1個からでも持ってきてくれます。その送料も、一度に5千円以上まとめて買うと無料になります。
さらに、おそらく“ヨーカ”堂の嬉しいダジャレなのでしょうが、8日・18日・28日という8のつく日は、送料が80円になるのです!
 料金は、安心な「代金引換」でも、クレジットカード決済でも支払うことができます。カードを利用する場合、自分のカードの番号と有効期限を把握していれば、その入力もとても簡単です。
 また、一般の折込チラシなどを目にすることのできない視覚障害者にとって嬉しいのは、毎日メルマガで特売情報などを配信してくれることです。そろそろお米が乏しいなと思っているところに、「明日はお米割引」などという情報が入ってくると、さっそくアクセスして、値段と銘柄を見比べて吟味し、注文することができます。ちなみに、これで買ってびっくりしたのが、ブランド米の中で一番安かった山形のお米「はえぬき」が、物凄く美味しかったことです。ピカピカで綺麗な粒立ちで炊き上がり、ふんわりとした甘味があり、おかずなしでも食べられるくらい。(あ、おかず食べてますけど)
 ただし、パケ放題などのサービスに入っていないと携帯の料金が物凄いことになってしまうのでご用心!
 また、きちんとカテゴライズされた商品をいろいろ見ていくとたちまち時間が経ってしまい、「忙しいから利用しようとしてるのに、本末転倒」ということにもなりかねませんが、夜中でも注文しておけるので、寝床に入ってからごそごそ眺めて注文するなんていうこともできますので、時間も有効に使えそうです。
 私の失敗談としては、握り寿司購入に関しての話があります。「食品」というカテゴリーをみると、「お寿司お品書」というのがあったのでお寿司好きな私さっそく覗いてみました。すると、なんと全部一カンの値段で出ているのです。二人分なので、それぞれ注文数量を2にして買い物籠へ入れて、全12種類注文しました。(そのときは他にも洗剤等いろいろ買ったのですが)それでもそんなに高くはなかったので何も疑問に思わずにいたのですが、別な機会に「食品」の中の「お惣菜」を見てみると、なんといろんなお弁当やらサンドウィッチと一緒に各種お寿司セットがあるではありませんか!これに気づいていれば、一つ一つ選ぶ手間や時間も節約できたし、セットならずっと割安だったのに。うーっ、ヨーカ堂さん、「お惣菜」の項目を「お惣菜・お弁当など」としておいてくださいな。そうしたらちゃんとチェックしたのに。

 こんな失敗もしながら、適宜そのときのお財布事情と合わせながら、またときには買い物をせず「ケータイウィンドーショッピング」などもしたりして、楽しく有効にネットスーパーを利用していこうと思います。
 皆さんも、障害の有無に関わらず、体調を崩してお買い物にいけないときや、お水の箱買い・お米などの注文などに、ネットスーパーを利用してみてはいかがでしょうか。
 これに、ご高齢の方も利用できるよう、電話注文などのサービスも加わると、よりこの「福祉コラム」欄のネタとしてふさわしくなるかもしれませんね。

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「共に過ごすこと」とは?

 先週のコラムを読んだ方から、また新しい情報をいただいたのですが、まだご本人とやり取りできていないので、これはまた連休の彼方の5月13日号でご紹介してみます。

 さて、先週の後半で、「共に過ごすことが大切。福祉的な話題ではなく、夢中になれる共通の話題を持てることが大事。」といったようなことを書かせていただきました。
 この辺りについて、もう少し書いてみたいと思います。

 この「共に過ごす」ということは、決められた時間、決められた場所で集いあうことだけではありません。そこで知り合った人たち同士が、個人的にも仲良くなって、メールアドレスなどの連絡先を交換したり、一緒にお茶したりご飯食べに行ったり、お買い物行ったり、遊びに行ったりできる関係を築いて行けること。そしていつの間にか障害者側は何をしてほしいか、何ができるのかなどのお願いを率直に口にできるようになり、健常者側もサポートの匙加減が分ってくると同時に障害者側に必要と思われる情報やアドバイスを気軽に口にできるようになったりします。
 あれ?ちょっと待ってください。これって、障害の有無の差だけの問題でしょうか?
 実はそれだけではありません。人間誰しも、育ってきた環境、どんな人たちと付き合ってきたか、そしてどんな性格の持ち主なのか、見事に千差万別です。
 以前にも書いたことがあると思いますが、金子みすゞさんの『わたしと小鳥とすずと』の一説「みんな違ってみんないい」という言葉が大好きです。
 つまり、たまたま大きな違いとして「障害の有無」という物が意識されてしまうけれど、どんな人間同士でも、みんな違うんです。だから、付き合いながら相手を知り、自分を知ってもらうということについては同じなのです。そして、その付き合っていくきっかけはいろいろあっても良いのですが、その違いに着目しすぎるよりは、共通する趣味などで盛り上がれることが仲良くなっていくよすがになるのだと思います
。(ただし、理解し合う上で必要な場合は、ちゃんと障害についても話し合わなければならないでしょうね)

 そうして、そんな関係を築いて行った先には、親友とか恋人になるということも待っているかもしれません。そういう親密な関係になっていったら、そのときにこそ二人の違いについて、真正面から見つめあうことが必要になってきたりもします。
 かく言う私も、今の相方(晴眼者)との間で、最初の1年くらいはずいぶんお互いに傷ついて泣いたりしましたが、理解し合う努力は惜しまずにやってきたつもりです。
 もう傷つくことはほとんどありませんが、未だに些細な障壁を感じることがあり、そのつど二人で力を合わせてその壁を突き崩しています。ただし、その壁は、今や障害の有無であることはほとんどありません。

 さて、少し横道に逸れてしまいましたが、なぜ私がこの話題を振って、何週かに渡ってお話してきたかというと、もちろん春4月で「新しい季節に新しいことを始めよう」ということもありましたが、実は新しく大学に入った人たちや、就職した人たちに、勇気を持ってお友達を作ってほしいという想いもあったからなのです。
 楽しそうな集まりに顔を出したり、好きなことに関するサークルに参加したりしながら、仲良しになれるお友達と出会ってください。
 そして、「結婚」するためだけに出会いを必死で求める「結婚活動」略称「コンカツ」なんていう忌まわしい習慣や言葉を無くしてほしいものです。あ、もちろんそんな下心を持ってサークルに参加するってのはなしですよ。(笑)

 さぁ、明日は私の所属するバリアフリー映画鑑賞推進団体CityLightsの年に1度のビッグイベント、「第3回シティライツ映画祭」です。強度弱視のノンちゃん(点字使用者)が中心になって、障害の有無・性別・年齢など、いろいろな違いを超えた人たちが実行委員となり力を合わせて作り上げるお祭りには、あの・山田洋次監督もゲストで参加してくださいます。
 残念ながらもう完売してしまったイベントですので急にご来場いただくわけにはいかないのですが、この欄でも2回ほどご紹介してきたイベントですので、会場でお目にかかれる方もいらっしゃるかもしれませんね。「共に過ごして」作り上げてきた私たちのイベントをどうぞ楽しんでください。また、今回こられなかった皆さんも、次回はぜひいらしてくださいませ。


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共に過ごすことの大切さ

 前回・前々回と、「視覚障害者でもチャレンジできること」という視点でお話ししてきました。
 そして、その先にある物を考えてみたのですが、やはりこれはいろいろな人たちと仲間になれるという側面にもつながってるんじゃないかと思うのです。
 もう何度もお話しているので読者の皆さんは耳にタコかもしれませんが、この「仲間になる」ということが、障害者にとってなんと大切なことかと思うことが最近いくつかありましたので、今日はそんなお話しをしてみます。

 前々回のコラムで私は、「秋の芝居に向けて手話にチャレンジしたい」というお話をしました。するとそれに反応して、体験談を寄せてくださった方がおられました。
 彼女は重度の視覚障害者で、今は静岡県の西のほうにお住まいなのですが、10年ほど前、都内に住んでいた頃に、盲ろう二重障害の方たちの市民団体に参加され、手話と指文字を習っておられたそうです。
 そこで知り合った軽度の視覚障害を持つ聴覚障害の方とお友達になり、なんと通訳者なしで二人だけである催し物に出かけたというのです!
 いわく「彼女との1日は、『お互いのできること』を出し合えば怖い物は無いことを、ほんとうに身を持って経験した日でした。」 それはそうですね。私も手話を学ぶなら、そこまで徹底してやるべきかもしれません。また、こんなふうにも語ってくださいました。
 「彼女は見えますから、私の前を歩いてある程度の方向を示すし、やっぱり健常者は視線をとらえやすい彼女に話しかけるんだけど、彼女には通じないからその人の言葉をつたない手話で伝えたんですね。(ほぼ指文字でしたけど)店で買う時は、彼女が私の示す物をゲットしたり。」
 これぞ正に、当事者同士が触れ合うことによって得られた貴重な経験で、こういうことを重ねていくうちに、もっともっと分かり合えるようになれるのだと思います。
 残念ながら、この方はその後東京を離れ、今のお住まいのある地域へ引っ越されてしまったので、そんな機会を持てずにいるとのことです。

 さて、私自身のことをお話してみましょう。
 先週末の土日、久しぶりに京都へいってきました。
 今回は長年の付き合いのある「バリアフリー読書サークルYAクラブ」の関西支部が立ち上がったということで、その記念パーティーを兼ねての旅行となりました。
 そのツアーの2日目、私たちは数名で嵯峨嵐山辺りをぶらぶらと散策しました。このとき一緒に歩いていたのがもう10年の付き合いになる女性だったのですが、彼女と歩くのは実に楽しいのです。彼女自身も、見るもの聞くものに見事に反応する人だということもありますが、周りの状況を自然な形でどんどん伝えてくれるのです。正に、かゆいところに手が届く感じで、私が聞きたいと思った瞬間にはもう説明していてくれたり、何かを手に載せてくれてたりするのです。
 そんな調子で、竹細工のお店もオルゴール博物館も、通っていく道すがらにある物、そして出会う者たちの様子も、次から次へと説明してくれます。中でも「人力車を引いてるおにいちゃんたちって、ここでも浅草でも、どこ行ってもイケメンばっかりなんだよ。それも、ホストっぽいのじゃなくて、健康的なイケメン。なんでだろ」
というのには思わず吹いてしまいました。さらに、少し歩いていくと、一瞬ふと立ち止まる彼女。そしてこっそり一言。
「めーたん、初めて見たよ、イケメンじゃない人力車夫!!」
 あはは、いいんですよ、健康的でさわやかなら。ね?
 こんな楽しい珍道中を満喫できるのも、しょっちゅう仲良く話したりあっちこっち行ったりして接してきているからこそなのだと思います。そんなふれあいのうちに、お互いに自分の意思や想いを伝え合える関係ができてくるのです。

 いっぽう、あるシンポジウムの折に、某音訳グループの人たちに「接することが大事なんですよ」というと、「でも、私たちも目の不自由な方々との交流会を持ってご意見を伺おうと思ってるんですけど、皆さん『ありがとうございます』という感謝の言葉しかおっしゃってくださらないので、打ち解けることができない」と悩みを打ち明けてくださいました。
 でも、それは仕方がないですね。その集まりは“特別な機会”にすぎず、限られた時間で視覚障害者側から伝えることを優先的にチョイスするとすれば、それは正に“感謝の言葉”になってしまうからです。
 特別な“交流会”を持たねばならないというのは、果たして真に交流していると言えるのでしょうか。

 それよりはまず、読書でもいいし、ダンスでもダイビングでも何でもいいので、視力の有無などといった福祉的な話題以外に、お互いに夢中になれる共通の話題があること、それが大事なのかもしれません。

 またまた長くなってしまいましたが、来週もこの続きをちょっと語ってみたいと思います。

 また皆さんからの体験談などお寄せいただければ幸いです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:37  | Permalink

続・チャレンジの季節

 先週のコラムに関して、お二人の方から経験談をお寄せいただきましたので、今回はそれをご紹介してみたいと思います。

 お一人は、都内の視覚障害者の方で、美術鑑賞ツアーに参加しておられる方。ボランティアの方の説明を聞きながら、もう長年いろいろ鑑賞してこられているそうです。
このツアー、ときには芸大の先生が解説されたりもするとのことです。
 この方は中途失明の方なのですが、見えてらっしゃる頃には油絵をなさっていたそうで、やはり心に描く物も何か一味違う物をお持ちなのかもしれません。
 私は彫刻等の造形物を鑑賞することは好きでしたが、絵を見るのはどうかなと思っていました。ところが、この1月に友人が個展を開いたのでお付き合いの気持ちで行ってみたのですが、彼女自身と私の連れが一所懸命説明してくれるのを聞いていたらどんどんイメージが広がり、「見えなくても、絵を鑑賞するってこともできるんだなぁ!」と、妙に感動してしまいました。しかも、明確に「この絵が好き!」と言える物まで見出すこともできたので、タイミングさえ合えばこれからもちょくちょく美術鑑賞に出かけたいとも思ったところでした。

さて、またこの方の情報によりますと、大田区では「ユニバーサル駅伝」なるイベントが行なわれているそうです。このイベントは、障害の有無や国籍の違いを超えて多くの人が参加し、共に汗を流して交流を図ろうという物で、それぞれのペースで1kmを走り(人によっては歩いても)たすきをつなげていくという素敵な競技のようです。
この方ご自身も参加なさっておられるばかりか実行委員としてもご活躍されておられます。
 ちなみに、今年は6月6日に行なわれるとのことです。詳しくはこちらをご参照ください。
http://otaunieki.exblog.jp/

 続いて、先週のコラムの後半、「視覚障害者でもできるボランティア活動はないものか」という内容に関して経験談を寄せてくださった方がいらっしゃいましたのでご紹介してみます。
 この方は、長野市にお住まいのご高齢の視覚障害者の方ですが、長年盲学校の理療科教諭として活躍され、多くの治療家を世に送り出された方で、今でもとても元気に日々の暮らしを楽しんでおられます。
  この方の特技は音楽で、特にお筝はプロ級の腕前です。ときおり、テレフォンサービスで詩吟の伴奏などをしておられるので、機会があれば読者の皆さんもぜひお聞きください。
 近々の予定ですと、5月3日の朝9時から翌朝9時まで、音訳グループやまびこ会の方の詩吟に伴奏で参加された物を楽しませていただけるとのことです。
 テレフォンサービス:026-224-1122
 そして、この方からのメールによりますと、視覚に障害があっても、またご高齢であっても、やはり人の役に立ちたいというお気持ちは変わらないということで、デイサービスに集まったお年寄りの皆さんからのリクエストに応じてハーモニカを演奏され、とても喜ばれているとのことです。
 この方のお話しを伺い、長年治療家を世に送り出してこられたことも含め、間接的にせよ直接的にせよ、なんと多くの人の役に立ってこられたことかと、尊敬せずにはおられません。
 私も、非力ではありますが、自分の持ちうる力を少しでも高め、人の心を癒せる者になって行きたいと、改めて感じさせられた次第です。

 お二人、素敵なお話を本当にありがとうございました!!


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:19  | Permalink

チャレンジの季節

 4月です!物皆新しく輝いて感じられる季節…。ま、日々の寒暖差が激しく、今日の都内はそうも言っていられない肌寒さではありますが、でも“4月”というだけで、なんとなく気持ちが湧き立つものです。
 入学とか就職で新しい生活に入られた方も多いと思いますが、そうじゃない人でも何か新しいことをしてみたくなったりしませんか?

 そこで、視覚障害者もやっている実績の多い、でも一般の人が普通に想像したら「え?そんなことできるの?」と思ってしまうような趣味活動を、インターネットで調べたり友人から聞いた範囲でピックアップしてみました。
 ただし、私が日ごろ騒いでいるような演劇・映画の鑑賞や、カラオケやバンド、コーラスなどは、想像のつく範囲のようですので、今回は省略します。ま、もちろんこれらもれっきとした趣味活動ではありますが。

 まずは、美術鑑賞グループ。絵画や工芸品あるいは写真などを、ボランティアの人とペアを組んで説明してもらいながら想像を膨らませて鑑賞するグループが、幾つかの大きな都市を中心にできているようです。
 また、それら美術品の作り手となる視覚障害者も多くおられます。自分の作った結果を自分で確認することができない作品を作ることなど恐ろしくてできない私には信じられないことですが、盲人写真家の方も多く存在します。
 また、中途失明で絵を描かれていて大成功を収めておられるエムナマエさんのような方もいらっしゃいます。

 いっぽう、スポーツ関係にチャレンジしている視覚障害者もかなり多いようです。
ざっと、どんな競技があるのか挙げてみると…
マラソン、ブラインドサッカー、フロアバレー、ブラインドテニス、グランドソフトボール(いわゆる盲人野球)、サウンドテーブルテニス、ゴルフ、スキー、登山、フリークライミング、水泳、スキューバダイビング、タンデムサイクリング、ETC…
 運動音痴の私には本当に信じられないほど、皆さんアクティブにいろいろなスポーツを楽しんでらっしゃいますね。
 中でも、視覚障害のヨットマンたちが集うというこちらのグループには驚かされました。
 NPO法人 日本視覚障害者セーリング協会
http://www.jbsa.jp/

 さらに、「自分で確認できない芸術」のカテゴリーに入るので、興味はあってもなかなかチャレンジできずにいるのが、社交ダンスです。でも、視覚障害者の社交ダンス人口はかなり多いようで、2006年夏には全国選手権大会も開かれたとのことです。

 とはいえ、「ここまで本格的なことだと尻込みしてしまう」という方は、春のそよかぜに誘われるまま、近所をおさんぽしてみるだけでも、嬉しい気持ちになれるのではないでしょうか。せっかく各地にガイドヘルパーの方もいらっしゃることだし、ちょっとした運動不足の解消と気分転換に、一緒におさんぽしてもらうというのも良いのではないでしょうか。
 あるいは、せっかくネット社会の真っ只中にいるのですから、mixiなどのような比較的健全なコミュニケーションサイトなどを利用して、近所にお友達を作り、一緒におしゃべりしながらおさんぽするのも素敵なことですね。

 と、いろいろお薦めしてきましたが、斯く言う私はどうなんでしょう。
 特別新しいことは始めていないのですが、この秋に向けて、手話にチャレンジしてみたいと思っています。というか、必ずチャレンジします。
 実は、今年の秋に上演を予定している我が演劇結社ばっかりばっかりの新作のお芝居は、究極の難関交流「視覚障害者と聴覚障害者のコミュニケーション」をテーマにした物になります。そのお芝居に向けて手話を学ぶつもりなのですが、もしこれで好感触が得られれば、ゆくゆくは「視覚障害者の手話通訳者」の誕生も夢じゃなくなるかもなどと夢想しております。

 余談ですが、インターネットで「視覚障害者 ボランティア」で検索すると、「視覚障害者のためのボランティア」ばかりが出てきます。私は「視覚障害者ができるボランティア活動」を研究してみたかったのですが、キーワードを「視覚障害者ができるボランティア」に変えてみても、結局ほとんど同じ結果になってしまいました。
 厳密にいうと、視覚障害者は視覚障害者のためのボランティアならできるし、実際にパソボラとして活躍している視覚障害者も多くおられます。また、点訳の校正を手伝っている視覚障害者も大勢います。
 けれど、それだけではなくて、視覚障害の人以外のお役に立てるようなことがあったら、ぜひとも知りたいと思うのです。
 横道に逸れたようですが機会があれば、そんなことを研究して“チャレンジ”してみたいという気持ちは、“4月”という季節に限ることなく、常に心の片隅に腰を据えているのですから、あながち的外れな話でもないのかなと、最後にちょっとつぶやいてみたくなったのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:09  | Permalink

福祉コラムを書いてきて

思えば、かれこれ4年になるでしょうか。このコラム欄を担当させていただいて、私自身、ただ漠然と街の中を歩くのではなく、常にバリアフリーはどうなっているか、遭遇する事柄が理不尽なことなのかどうかなど、いろいろ考えながら過ごすようになりました。今では、それが癖になっているくらいです。

 こうしていろいろなことを書いてきた私ですが、このあたりでコラム欄に一区切りをつけなければと思っています。
 皆さん、長い間私の拙い文章にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。

 4年前と、いったい何が変わったのでしょう。変わったこともあるし、相変わらずのこともあります。
 昨日も、日本点字図書館に行こうと高田馬場の駅から歩いていると、いわゆる「誘導ブロック」の上に、大きな車両が停車しています。どうやら、近くにある自動販売機をどうにかしようとしている作業中のようです。狭い道なので仕方がないのかもしれませんが、ガードマン的な人も置かず、何かしらの作業を続けている様子です。「危ないでしょ?」と言ったら「すいませんね」と嫌な感じで反応されました。そこで、「この近くに視覚障害者がよくいく点字図書館があるのは認識してますか?」と聞いてみると「そんなのわかんないよ、わかんないったらわかんないんだよ、悪いかよ」と、暗く逆切れされてしまいました。

 いっぽう、技術的な進歩はこの4年の間にもありました。それは、視覚障害者関係のIT関連商品の小型化です。
 ブレイルメモポケットといい、プレクストークPTP1といい、どこでも読み書きが自由にできるようになっています。さらに、アメディアからは活字読み上げ拡大読書機を超小型軽量化した「携帯リーダー」も発売されました。友人はこれを日常生活用具の給付制度を利用して購入し、目の見えないご夫婦同士で便利に使っていると話してくれました。小さめの商品箱に書かれている内容の一部だけでも読み上げてくれれば、とても便利だと話してくれました。

 技術的バリアフリーの進歩に、人的バリアフリーも追いついてくれれば良いのにと、そんなふうに振り返ってしまった私でした。

 皆さん、長い間私の拙い文章にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。…って、私がこのコラム欄を引退するような印象になりましたか?
 はい、本日は4月1日、エイプリルフールです。この日と、福祉情報の発行日の木曜日が重なったのはこれが初めてだと思います。
 というわけで、一度やってみたかっただけです。
 ま、4月ですので、気持ちを新たにしていくことは大事ですから、本当に気持ち的には区切りをつけてみますが、もちろんこれからも書かせていただきますので、皆さん、今後ともよろしくお付き合いくださいませ。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:52  | Permalink

正に休養・保養の栃木旅

東京都は、都内に住む身体障害者手帳、精神保健手帳、愛の手帳を保持する人とその付き添い者に対し、バリアフリー的配慮をした指定宿泊施設(全国で40施設余り)を利用する上で、年間二泊分の宿泊補助を出してくれています。
本人は1泊に付き6490円、付き添いの人は3250円です。
 都から委託を受けてこの事業を行なっているのが、財団法人日本チャリティ協会で、 事業の名前は「 東京都障害者休養ホーム事業」といいます。
詳しくは、こちらをご参照ください。
http://www.charitykyokai.or.jp/jigyo/shogaiList.asp?QSid=13

 この制度、せっかくあるのに知らない方が多いようですので、ちょっと紹介してみました。いつから行なわれていたのかわかりませんが、私も10年前くらいに知ったのだと記憶しています。

 その指定宿泊施設の一つに、栃木県那須郡那珂川町にある「栃木県障害者保養センター那珂川苑」というところがあります。

 私は、2007年の早春にこちらを訪れて以来、すっかり気に入ってしまって、毎年2月か3月に利用しています。
 そんなわけで、今年も先週後半に行ってきました。

 那須高原まで上がる手前の気候温暖で静かな宿は、最初から障害者の利用を中心に考えられた宿で、小さいながらもとても居心地が良くできているし、従業員の皆さんがとても親切です。
東北本線の最寄駅である氏家駅からでも車で40分ほどかかってしまうこの場所は、本来なら自家用車でいくしかないようなところですが、宿の専属運転手の方が駅からの送迎をしてくださり、電車でしか行くことのできない私たちでも安心して利用できます。
 お風呂は温泉で、アルカリ単純泉の心地良い大浴場・中浴場の他に、時間予約制の家族風呂もあります。家族風呂といっても、そんなに狭い感じではなく、大きなお風呂で他人のお尻を蹴ってしまう心配のある人(私とか?)には、安心感があってなかなか良い感じです。もちろん、一番の利用者は絶対に介助の必要な車椅子ユーザーの方なのですが。さらに、料金を払うと、肢体不自由の方向けに入浴介助者をお願いすることもできるそうです。
 また、心のこもったお料理の数々は、地元の食材を生かした美味しい物ばかりで、食欲旺盛な私でも食べきるのが大変なくらいです。
 この宿を拠点に、那須高原に足を伸ばすもよし、近くの馬頭(ばとう)温泉や喜連川(きつれがわ)温泉、那珂川水遊園で遊ぶもよし、過ごし方はいろいろです。
 徒歩圏内には、最初の年に訪れた「いわむらかずお絵本の丘美術館」があり、なんと点訳された本まで置いてありました!
 また、その逆方向へ歩いていくと、馬頭ハムの工場があり、隣接された「田舎レストラン巴夢(ハム)」は、分厚いハムをジューッと焼いたハムステーキが絶品でとても気に入っているのですが、オフシーズンには気まぐれにしかやっていないようなので、電話で確認が必要です。ちなみに、私たちは残念ながら今回は振られてしまいました。

 ここで文字通り二日間のんびりと休養した私たちは、後ろ髪を引かれる想いで、帰途についたのでした。

 このサービス事業を利用しなくても、補助が受けられる金額以下の料金プランからありますので、どの地域の人も気軽に利用できるようです。リーズナブルに行きたいけれど、ちょっと贅沢な気分も味わいたいという、私と同じような庶民派の皆さんには、とてもお薦めの宿です。
 詳しくはこちらをご参照ください。
http://www10.ocn.ne.jp/~nakagawa/

 ところで、また嬉しい話がありました。
 上で紹介した気まぐれなレストラン「巴夢」の情報が知りたくて、mixi内にある那珂川町のコミュニティに書き込みしたところ、何人かの方から情報をお寄せいただくことができました。
 その中に、なんと那珂川苑の厨房で働いておられる方の娘さんもいらっしゃって、一番正確な情報をくださいました。もう帰ってきてしまってからだったのですが、とても嬉しくなってしまい、お母様に美味しかったご馳走に関しての感謝をお伝えいただいてしまいました。そして、やっぱりお友達になってしまったのでした。

 温かい宿、美味しいご飯、そしてオマケの嬉しい出会い…。
 ほっこり続きの今日この頃です。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:23  | Permalink

バリアフリーなお芝居と、ばっかりばっかり朗読会のお知らせ

 先週は映画関係のお知らせでしたが、今週は舞台のお知らせです。

 まず、私の所属する劇団ではないのですが、とても巧みな脚本でぐいぐい引き込んでくれる劇団のバリアフリー公演について簡単にご紹介します。
 この『劇団6番シード』という 都内の劇団は、我がばっかりばっかりより大分歴史がある上に、駅からの送迎や点字パンフ・音声パンフの作成、舞台装置の説明、イヤフォンによる音声ガイド、車椅子対応などのバリアフリー的配慮も、ずいぶん前から行なっています。
 この劇団の4月公演『ドライビングエンゼルフィッシュ』の音声ガイドのナレーターを、我がばっかりばっかりの主宰にしてバリアフリー映画鑑賞推進団体CityLightsの誇るディスクライバーの一人・鈴木大輔が担当させていただくことになりました!
 ミステリー要素とコメディ要素がふんだんに盛り込まれたこの芝居、ぜひ観にいらしてください。
 ちなみに、音声ガイドはライブで行なうのですが、このガイドを聞きながらのご観劇をご希望の方は、3月31日(今月いっぱい)までにお申し込みください。お申し込みいただいた方がいらっしゃる日時のみ音声ガイドが入るそうです。(お申し込みのない日は、音声ガイドは入りません)

劇場:東京芸術劇場小ホール2
日程:4月8日(木)~18日(日)
※12日13日は休演です。
 ストーリーや申し込み方法など、詳しくは、下記ページをご参照ください。
http://www.6banceed.com/what6c/6cayumi/kouenkiroku/daf/


 続いて、今度は私たち『演劇結社ばっかりばっかり』からのお知らせです。
 既に先月の『アメディア・レポート』などでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、5月に朗読会をやります。
 今までは、春の朗読会は1日限りの公演でしたが、今年は2日間4公演を予定しました。しかも、「朗読定食」略して「朗定(ろうてい)」の第二弾として、主に稽古している場所を名前につけた二つのプログラムを用意しました。シャレのようですが、偶然にも稽古場の地名が逆さまなのです。すなわち、「田町定食」と「町田定食」です。
 ただいま、ファンタジー、エッセイ、時代物など、バラエティに富んだメニューを、腕によりをかけて調理(稽古)中です。
 どうぞ皆様、ぜひとも耳で味わいにいらしてください!
 以下、詳細情報です。

第六回チャリティ公演(朗読会)
   『帰ってきた朗定(ろうてい)~田町定食・町田定食~』
日時:5月22日(土)・23日(日) 両日とも14時開演と18時開演(全4公
演)
会場:原宿・ギャラリーハセガワ(東京都渋谷区神宮前1-19-5)
交通:JR山手線原宿駅竹下口より徒歩2分。
料金:1公演1,000円、2公演通し1,800円
※ 純益の一部を、盲ろう二重障害の方々の支援のために寄付します。
定員:各回30名・完全予約制。
お申し込み先
TEL  090-3818-6424
Email  otegami@bakkaribakkari.net
※ お申し込みの際、以下のことをお伝えください。
○ 希望日時
○ 人数
○ 代表者の携帯番号
○ 原宿駅からの誘導希望の有無。
○ 点字パンフ希望の有無(ご希望の方は5月17日までにご連絡ください)

【公演日程と出演者】
5月22日(土)
14時:田町定食
18時:町田定食
5月23日(日)
14時:町田定食
18時:田町定食
出演者:石津正幸(主に田町定食)、大河内聡之(主に町田定食)、河村有美(客演
、町田定食のみ)、こんやゆうこ(主に田町定食)、水口真名(客演、主に田町定食
)、美月めぐみ・鈴木大輔(ご飯と味噌汁のごとく、どちらにもばっちり出演!)

 アウトドアの楽しい季節ではありますが、ぜひとも“心の旅情”もお楽しみください。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:05  | Permalink

初夏のバリアフリー映画の祭典・「シティライツ映画祭」

 2月4日付け本誌332号のコラムでは、この春のバリアフリー上映を幾つかご紹介してみましたが、皆さんは足を運ばれましたでしょうか。
 その折に、ラスト部分でちらっとイントロだけお聞かせしましたが、いよいよ「第3回 City Lights 映画祭」の企画が固まり、前売りチケットの販売が開始されましたので、予告通りご紹介します。

 まず、ご存知ない方のために、このシティライツというのがどんな団体なのか、簡単にお話ししておきましょう。
 シティライツ、正式には「バリアフリー映画鑑賞推進団体 City Lights」は、2001年に発足した映画鑑賞サークルです。このサークルを立ち上げたのは、学生時代にアマレスをやっていたという屈強な、もとい、心優しい女性・平塚千穂子で、無類の映画好き。「大好きな映画を、多くの人と鑑賞したい。もちろん、視力のハンディがある人とも。その目的を果たすため、画面の説明=音声ガイドを研究して、より
多くの映画作品を視力の有無に関わらず一緒に楽しみたい。」彼女のそんな想いに共感した私たち仲間がどんどん集まって、いろんな意味でディープに活動してきたのが、このシティライツなのです。
 さらに詳しくお知りになりたい方は、公式ホームページをご参照ください。
http://www.ne.jp/asahi/city/lights/

 そんなシティライツが、独自でフィルムを借りてある程度のキャパを持つホールで上映会を行ない、多くの皆さんと一緒に映画の楽しさを味わってみようということで、2年前から毎年行なうことになったのが、「シティライツ映画祭」なのです。
 今回の正式なイベント名は、「第3回 City Lights 映画祭~あの懐かしの映画をもう一度~」で、邦画から1本、洋画から1本を上映します。もちろん、いずれも音声ガイド付きです。

 邦画は西田敏行さん主演の『虹をつかむ男』です。日本版『ニューシネマパラダイス』などとも言われる、映画を愛する人の想いがいっぱい詰まったこの作品は、正に映画祭にぴったり!その愛しい作品の音声ガイドは、シティライツメンバーの有志が腕によりをかけて作ってくれたガイド原稿を予め録音して流すスタイルで行なわれます。

 そして、とても嬉しいお知らせです!!なんと今回はこの『虹をつかむ男』や『寅さんシリーズ』『学校シリーズ』の監督としておなじみの山田洋次さんがゲストでお越しくださいます!!
 山田監督は、バリアフリー上映に関しても大変ご理解のある方のようですので、今からどんなお話しをしてくださるのか、とても楽しみです。

 そして洋画のほうは、シティライツ内部のメンバーで構成された「映画祭実行委員会」の人たちがピックアップしたなつかしの名画50作品の中から、メーリングリストに集う人たちに投票してもらって選ばれた作品なのです。結果選ばれたのが、音声ガイドをつけるには大変な“挑戦”になりそうな海外ミュージカル映画『雨に唄えば』でした。
 この映画の最大の魅力は主役のドン(ジーン・ケリー)のタップダンスなのですが、ビジュアル的に楽しむことはできなくても、軽やかなタップの音を聞いているだけでも胸がわくわく浮き立ってきます。全体がとても明るくて楽しい作品なのです。しかも、サイレント映画からトーキーに変わろうとする時期をとても楽しく描いた、これまた「映画祭」にぴったりな作品です。
 しかし、吹き替え版は存在せず、したがってシティライツメンバーから募った有志による“字幕朗読”が行なわれることとなりました。
 既に1月31日にその字幕朗読の収録は終わっているのですが、今回の主役の声は、このコラムにも度々登場している我が相方・演劇結社ばっかりばっかり主宰の鈴木大輔が担当しました。
 また、私自身は、この収録のときのレコーディングディレクターをやらせていただき、「見た目の雰囲気に合わせた演技をするのではなく、元の役者さんのトーンに合わせての“字幕朗読”を心がけて、浮き上がらないようにしてください」などと生意気なことを言わせていただいてました。もちろん、点訳した台本を使い、女性のボイストレーナーの声を担当させてもらったりもしていました。ちょい役なので、分かっ
ていただけるかどうか…。ご来場の際は、その辺りも楽しみにしていただけると嬉しいです。
 この収録の模様などは、映画祭blogで詳しくお読みいただけるだけでなく、このblogからのリンクで収録の様子やリハーサルの様子を動画で楽しんでいただけ
るようにもなっています。
 また、ビジュアル的に楽しい要素満載のこの映画のガイドは、アクションシーンやサイレントのライブガイドに定評のあるメンバー・役者の檀鼓太郎が中心になって、数名でライブガイドを行なうという画期的な試みもとても楽しみなところです。

 この映画祭の日時は4月29日木曜日・昭和の日で、一般的には休日です。翌日の30日金曜日に休暇を取ると、翌週の水曜日5月5日まで正にゴールデンウィークとなります。
 ということで、今回は遠くからお越しの方にも観光を兼ねて楽しんでいただけるように、クラブツーリズムのご協力により、旅行プランまで企画してしまいました。土俵があるちゃんこ屋さんで懇親会があったり、ホテル宿泊プラン、半日下町観光などというのもあるようです。

 また今回は、去年の大盛況による嬉しい混乱を大きな反省材料として、チケット完全前売り制となっています。
 その辺りの詳しいことは、映画祭専用の公式ページをご覧ください。このページは、前述のblogの入り口にもなっていますので、ぜひアクセスしてみてください。
http://www.ne.jp/asahi/city/lights/eigasai/2010.html

 最後に、公式ページから、最低限お伝えすべきと思われることを抜粋して今回のコラムを締めたいと思います。


会場:江戸東京博物館 大ホール(東京都墨田区横網1-4-1)
【アクセス】JR総武線 両国駅西口下車 徒歩3分
都営大江戸線 両国駅江戸東京博物館前A4出口 徒歩1分
日程:2010年4月29日(木曜・祝日)
定員:446名 入場料:1作品 500円
主催:
バリアフリー映画鑑賞推進団体 シティ・ライツ
協賛:日本映像翻訳アカデミー 花王株式会社・花王ハートポケット倶楽部 
財団法人 川喜多記念映画文化財団 日本アイ・ビー・エム株式会社  
フコク生命 ライオン株式会社 株式会社ダイイチ 有限会社 読書工房
協力 横浜ニューテアトル「シネマ・アシスト」シネマ雄  
株式会社 榮太樓總本鋪 有限会社 エムズシステム

プログラム
 11:30~開場
 12:30~開演
 12:35~「虹をつかむ男」+トークショー ~映画館にかける虹の橋~ ゲスト:
山田洋次監督
 =休憩=
 16:00~「雨に唄えば」

※両国駅からの誘導をご希望の視覚障がい者の方は、必ず、事前にお申し込み下さい
※ご入場には、必ずチケットが必要となりますので、4月15日までにチケットのご購
入をお願いします。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:50  | Permalink

名古屋旅行記-ガイドブックにご用心(後編)

 2月13日、名古屋珍道中の続きです。
 かなりの長文になっていますが、お暇な時間にゆっくりお付き合いくださいませ。

 10時ちょっと前に名古屋駅に戻った私たちは、ガイドブックに載っていた別のモーニングサービスのことを思い出し、さらに闘志を燃やして挑みました。 これは、やはりドリンク料金だけで焼きたてパンが食べ放題のお店です。
 でも、前述したように、既に1.5人前ずつのモーニングを食べていた私たちは、当然そんなには食べられないのでどうしようかとは思ったのですが、やっぱりせっかくなので行ってみました。
 黒川から名古屋駅に戻るのに使った市営地下鉄東山線の南改札から近いところにあるサンロードに面した『シャポーブラン』というお店です。
 パンの食べ放題といっても、そんなにいろいろ楽しめるもんでもないだろうと思っていったらさにあらず。全てコロコロと一口大にカットされたパンたちなので、連れはコーヒー、私はココアで、何種類もの味のパンを堪能してこられました。まぁ、パンとしてはもっと美味しいところがいろいろあると思うのですが、やはりバイキングは楽しいのでした。
 こちらは、ドリンクがオール480円で、パンの食べ放題の他に、ゆで卵が一つ付きます。
モーニング:AM7:30~AM11:30
『シャホーブラン サンロード店』住所:愛知県名古屋市中村区名駅4-7-25サンロード地下街
TEL: 052-551-2551
 なお、この情報は、2005年に出たガイドブックの情報でも大丈夫でした。ま、ドリンクが100円上がってこの値段になっていたのですが。

 さて、朗読会を始めるための準備スタッフとの待ち合わせは12時です。
 この時点でまだ時間があったので、件の2005年番のガイドブックに従い、名古屋の駅ビルである『JRセントラルタワーズ』最上階の51回にあるという『パノラマハウス』という展望台に向かうことにしました。
 ガイドブックによると、地上245メートルのところにあり、天井まで6メートル、窓の高さが5メートルもある展望室で、360度の眺望が楽しめ、市内はもとより、アルプス連峰や御嶽山(おんたけさん)、伊勢湾も一望できると書かれているのです。
 私は全盲ですが、見える人と一緒の場合、その人の目でそれらの眺めを楽しんでもらい、その様子を聞くのが大好きなのです。だから、とても楽しみにしていきました。
 セントラルタワーズはツインタワーになっていて、高島屋のあるほうのより高いビルにあるはずです。
 ガイドブックに従い12回まで普通のエレベーターで移動し、底から展望台専用のエレベータに乗ります。
 ところがここで不思議なことが…。ガイドブックによれば、ここで大人は700円を支払わないと展望台にはいけないはずなのです。なのに、どこにもお金を払うところはなく、ただでエレベーターに乗れてしまったのです。上で払うのかなと思いながら行ってみましたが、降りたところにも何のチェック機構もありません。
 それどころか、なんと51回に降り立っても360度のパノラマなんて見えるような状態ではないのです。あるのは、エステ、美容室、カフェ、レストラン…。確かにそれぞれのお店に入ればそこの窓からの眺めは見事であるに違いありません。見れば、フロアーの天井もかなりの高さですから、ガイドブックに書かれていたフロアーに違いありません。
 狐につままれたような気持ちで12回に降りてきて、連れが見た物と私がガイドブックで調べた物をつき合わせてみると、ガイドブックには「パノラマハウス」と書かれていますが、そこにあったのは「パノラマサロン」なのでした。
 「きっと、商用で店舗として提供するほうが儲かるのかしらね」 などと寂しく想像しながら、いまさらのように本屋さんに立ち寄り、最新と思われるガイドブックを求める私と連れでした。
 もう時間もあまりなくなっていたので、ミニミニ名古屋観光はここで諦めて朗読会会場である盲導犬センターへと向かったのでした。

 後日、ゆっくり調べてみると、いやはやとても口惜しい事実を知りました。
 「パノラマハウス」は2005年9月で終了してしまったのですが、その理由が、なんとこのビルの道を挟んだ向かい側に新しいビル「ミッドランドスクエア」というのが完成し、地上245メートルの「パノラマハウス」より2メートル高い地上247メートルのところに、天井のない回廊式の展望室「スカイプロムナード」というのができたからだというのです。
 私は、この新しい展望室の存在を知らなかったため、ミニミニ名古屋観光を挫折のうちに終わってしまったのでしたが、そんなに近いところにそんなに素敵な展望室ができていたのなら、ぜひとも行ってみたかったものです。

 しかし、名古屋は逃げません。またそう遠くない時期に再訪して、こんどはお腹だけじゃなくて、心のスクリーンもしっかり満たしてきたいと思っています。

 そうそう、モーニングはいささか負け気味でしたが、翌日の夜、中日劇場の宝塚を堪能した後、地元の先輩に連れて行っていただいたお店で、しっかり名古屋飯を満喫しました。市営地下鉄名城線・東山線の栄駅の地下街にある『万年坂』というお蕎麦屋さんです。
 私たちがいただいたのは、その名もズバリ「名古屋名物定食」でした。天むす3個、味噌かつ、きしめん、お漬物でたったの千円!お腹いっぱいになったし、けっこう美味しいお店でした。定食類も充実しているし、リーズナブルだし、天むすのテイクアウトもあるし、近くに行ったら寄ってみると良いかもしれません。
 『万年坂 栄地下街店』
中区栄3-5-12 栄地下街
TEL: 052-971-6197
営業時間:11:00~21:00(L.O. 20:20)

 その後、遅い時間の新幹線に乗り込んだ私たちは、「尾張良いとこ一度はおいで」、いや、「終わり良ければ全て良し」といった充実感で、安眠しながら運ばれていったのでした。

 今回は、お店の情報をちょっと載せてみましたが、これもいつどうなるかわかりませんので、それぞれのお店にお越しの際は、一応電話で確認してみてくださいね、くれぐれも!実感を込めて!

(おわり)


P.S
 この記事を書くためにいろいろ調べ物をしていたら、面白いページを見つけましたので、貼り付けておきます。ぜひアクセスしてみてください。

車いす【くるみゃ~す】でいりゃあせ!名古屋めしバリアフリーマップ
http://www.crayon-box.jp/nagoyameshi/758meshi-index/topindex.htm

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:33  | Permalink

名古屋旅行記-ガイドブックにご用心(前編)

 2月13日・14日の2日間、名古屋に行ってきました。
 目的は、我が演劇結社ばっかりばっかりの初の地方公演としてのプチ朗読会と、そして大好きな宝塚の舞台を中日劇場で観劇することでした。
 その二つの目的は、十二分に果たすことができました。
 特に、朗読会へお越しいただいた皆さんには大感謝です。お楽しみいただけたようで、役者冥利に尽きました。この場をお借りして、お礼申し上げます。ありがとうございました!!

 さて、たった2日間のスケジュールでも、食いしん坊の私はしっかり名古屋名物を堪能したいと思いまして、ないーぶネットで落とした数冊のガイドブックでしっかり予習したつもりでした。
 特に心惹かれたのが、近年話題になっているサービス盛りだくさんの名古屋のカフェモーニング。通常のドリンクの値段、もしくはプラス100円くらいで、朝の時間帯のみ、セットメニューが楽しめるのです。
 中でも、バイキング形式で食べ放題の数店にはとても心惹かれ、さらにその中でも、『チェリー』というお店のモーニングバイキングは、焼きそばやパスタまで選べるとのことで、ぜひとも体験したくなりました。7時ちょっと前に夜行バスが名古屋駅に到着するやいなや、地下鉄2線乗り継いでまっしぐらに黒川駅へ向かいました。 ところが、7時半から空いているはずのこのお店が、8時ちょっと前になっていた
にも関わらず閉じたままなのです。連れによく見てもらうと、なんと9時からオープンとなっているではありませんか!
 愕然としながらも、その辺りの喫茶店数件を覗いて周り、地下鉄の入り口脇にあった『ツツミ』というお店の「赤卵付き」というのにちょっぴり興味を惹かれそこに落ち着くことにしました。
 店内に入ると、常連客らしきおじさんの一団が楽しげに語らっています。
 マスターもとても気さくな人で、「コーヒーでいい?ホットでいい?」と注文を取りに着ました。
 ちょっと圧倒されながらもそれでお任せしました。
 なんと、コーヒーに厚切りトーストと赤卵のゆで卵がついて、300円!しかも、どれもとても美味しい!赤卵の黄身って、本当に味がまろやかでコクがあるんですねぇ!
 それをいただいているうちに、ふと思いつきました。「9時まで待ってて、例のモーニングバイキングが始まったら、もう一度『チェリー』にいってみよう」と。
 なんとなく手持ち無沙汰になったので、久々にウィンナーコーヒーを飲んでみようかと注文すると、「モーニングはどうする?」との質問。なんと、この時間帯は、ドリンクの値段のみで、2杯目以降であってもトーストと卵が付くのです。
 自分の頭が止める間もなく、口は勝手に「お願いします!」と、小脳レベルで反応してました。
 というわけで、連れと二人で半分こにしましたが、既にこの時点で私たちは1.5人前ずつのモーニングをいただいてました。
 余談ですが、このお店、さらにびっくりしました。なんと、連れがトイレに行こうとしたら、「あ、うちはトイレがないから、地下鉄のに行ってね」と言われたのです!!もう、あまりのことに、怒るどころか、笑い転げてしまいました。
 結局、モーニング3人前で、締めて1050円でした。(コーヒー300円、ウィンナーコーヒー450円。味わい深いのは断然コーヒーのほうです!)
 『ツツミ』TEL  052-914-2661

 さて、『チェリー』です。
 ああ、なんと残念なことに、モーニングバイキングは跡形もなく消えうせて、飲み物の値段で厚切りトーストとゆで卵が付くという、名古屋としては普通のモーニングになってました。
 ということで、コーヒー350円のモーニングには「ごめんなさいね」と心の中でつぶやきつつ、黒川駅を後にしたのでした。

 それにしても、ガイドブックを鵜呑みにしてはいけませんね。もちろん、予め電話して確かめておけば良かったのですが、ネットでも話題になったままだったので、すっかり信じ切っていたのです。
 この記事を書くため、冷静になったいまお店に電話してみたら、
 「もう、モーニングバイキングは、6・7年前にやめたんですよ」
 とのお話しでした。
 ネットに慣れてしまい、パソコン点訳データに慣れてしまった私は、情報の確かさ、新しさを確認するところが抜けてしまっていたようで、大反省しつつも、各地のガイドブックが新版が出るつど点訳されたら良いのになと、心底願ってしまいました。

(つづく)

by amedia  at 18:23  | Permalink

春のバリアフリー上映会いろいろ

 久しぶりに、バリアフリー上映される映画の話題です。

 毎年3月辺りになると、調布映画祭とか日点チャリティ映画会など、画面の音声ガイド付きで映画を楽しめる機会が増えます。
 今回は、長野、大阪など、東京以外の情報も入っていますので、どうぞチェックしてみてください。


1. 調布シネサロン『豚と軍艦』(1961年、日活映画)
日時:2月9日(火曜日)
場所:調布市グリーンホール
(京王線調布駅中央口よりすぐ。)
上映開始:11時~と15時~の2回。(音声ガイド付き)

昨年10月享年76歳でお亡くなりになった南田洋子さんの代表作の一つです。
『うなぎ』でベルリン国際映画祭グランプリに輝いた巨匠・今村昌平監督が、戦後の安保体制の下、混迷しながら欲望の道へと突き進む日本人の姿を基地ヤクザにたとえ、痛切に批判した社会派ドラマです。

 ※ ちょこっと出てくる字幕を、美月も朗読しています。


2. 『ブタがいた教室』
日時:2010年2月27日(土)
時間:午前10時半~と午後2時~の2回
会場:飯田文化会館 (飯田市)
料金:高校生以上前売り1000円(当日1500円)小中学生800円(当日同額)
お問い合わせ
NPO法人飯田ボランティア協会
TEL:0265-52-9152

 新任教師と26人の小学生が挑んだ「ブタを食べる授業」。卒業までの1年間、子供たちが真剣に命と向き合った感動の実話を映画化した作品です。
出演は、妻夫木 聡(つまぶきさとし)、原田 美枝子、大杉 漣、田畑 智子ほか


3. 『その木戸を通って』
日時:2月27日(土)午後1時30分~4時
会場:日本ライトハウス4階会議室1・2
参加費:500円(ガイド一人無料)
定員:70人
 ※上映後「地デジの説明会」を予定しています。ぜひご参加ください。
お問い合わせ・お申し込み
 電話 10日(水)午後5時までに総務係(電話06-6441-0015)まで。
 Eメール 2月10日(水)までに、
warouza@iccb.jp
へ。
 題名に「わろう座2月申込み」と書き、氏名と電話番号、ガイド の有無を書いてください。

 70数本におよぶ市川崑作品の中で、ただ一本未公開となっていた幻の逸品です。
 城勤めをしながら、出世のための縁談を進める侍と、彼の屋敷に突然現れた記憶喪失の女“ふさ”の物語を描きます。
少し不思議で、やがて切ない‥‥崑監督の美学が隅々まで感じられる作品です。
 出演は浅野ゆう子、中井貴一、フランキー堺ほか。


4. 調布映画祭2010 音声ガイド付き上映3作品
会場:調布市グリーンホール/調布市文化会館たづくり
   (京王線調布駅中央口(南側出口)より 徒歩3分以内)
日程:3月6日(土)・7日(日)
料金:無料

主催:調布市 (財)調布市文化・コミュニティ振興財団
運営:調布映画祭2010実行委員会
音声ガイド協力: シティ・ライツ/川崎市アートセンター

◆プログラム━━━━━━━
A:3月6日(土曜日) 15時50分~17時47分 
会場:調布市グリーンホール 大ホール(定員800名)
『グラン・トリノ』 2007年/アメリカ映画/117分  
監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッド ビー・ヴァン ブライアン・ヘイリーほか

B:3月7日(日) 10時20分~11時54分 
会場:調布市文化会館たづくり 2F くすのきホール
『静かなる決闘』 1949年/日本映画/94分  
監督:黒澤 明 
出演:三船 敏郎、三條 美紀、志村 喬、植村 謙二郎、千石 規子ほか

C:3月7日(日)12時35分~14時34分 
会場:調布市文化会館たづくり 2F くすのきホール
『トウキョウソナタ』 2008年/日本映画/119分
監督:黒澤 清 
出演:香川 照之 小泉 今日子 役所 広司ほか

■お申し込み■ 
[※お申し込み〆きりは、2月末日まで ]

宛先
chofu@citylights01.org
件名
鑑賞希望作品のアルファベットを明記してください。

本文に、以下のことを明記してください。
1.氏名
2.人数(障害者と晴眼者の内訳)
3.連絡先(誘導希望の方は、当日連絡のとれる携帯番号)
4.誘導の要・不要
5.ラジオ貸出の希望

電話:シティ・ライツ事務局  03-3917-1995

※音声ガイド付き上映作品以外にも、多数の映画が上映されています。
調布映画祭2010ホームページ
http://www.chofu-culture-community.org/forms/info/info.aspx?info_id=14928

※ 調布映画祭の作品に関する内容紹介は省略しました。お知りになりたい方は美月までメールしてください。


5. 日点春のチャリティ映画会『ディア・ドクター』
日時:2010年3月26日(金)19時開演(18:30開場/21:07終焉予定)
会場:なかのZERO大ホール
    (JR及び東京メトロ東西線中野駅南口より徒歩8分)
入場料:1,500円
※FM電波による音声解説と、聴覚障害者向け日本語字幕付
 当日は、西川美和監督の舞台挨拶も予定されているそうです。
お問い合わせ・お申し込み
電話:03-3209-0241(日本点字図書館)


なお、シティライツが関わっている調布シネサロンと調布映画祭をご鑑賞される方は、お手持ちのイヤフォン付きFMラジオをご持参ください。FM周波数88.5MHzで、場面説明・字幕朗読の音声ガイドをお聞きいただけます。
※ お持ちでない方には、貸し出し用のラジオもご用意しております。


 以上、ザザッとご紹介してきましたが、4月29日の昭和の日には、シティライツ
としてのビッグイベント『第三回シティライツ映画祭』が、都内・領国の江戸東京博
物館大ホールで行なわれます。邦画『虹をつかむ男』と、アメリカのミュージカル映
画『雨に唄えば』を予定しています。こちらに関するお知らせは、今暫くお待ちくだ
さい。ただ一つ言えるのは、明るい初夏にぴったりの楽しい作品だということです。
どうぞお楽しみに!!

by amedia  at 15:57  | Permalink

あの、私なんですけど…?

 視覚障害者にとってはミミタコな話題で失礼します。
 よく、「視覚障害者は人の顔を見て話さない」などと言われます。これは、一般常識に照らしてみればやはりあまり感じの良いことではありません。
 しかし、人によっては、横を向いている形でも、それこそ文字通り“耳を傾けて”
真剣にお話しを聞いていることもあるのです。私も、本当に相手の話を聞きたいと思うと、そうしたくなるのですが、形で捕らえ目を合わせることを“真剣”と捕らえる晴眼者の文化に合わせることにしています。それは、私の話もちゃんと聞いてほしいからです。

 しかし、こちらが一所懸命そうしようとしているにも関わらず、晴眼者の中には、視覚障害者が晴眼者の連れと一緒にいると、そちらにだけ話しかける人が多くいます。
 昨日もそうでした。NTTドコモに、携帯の充電の具合が悪いので見てほしいと思って行ったのですが、そのついでにキャンペーンに関する説明をしてきたスタッフ、なぜか私にでなく連れに話しかけ説明しようとしています。思わず、 「あの、私なんですけど…?」
と言うと、慌ててこちらに向きを変え説明し始めました。

 これは、ドコモに限らず、役所や買い物先などでもときどきあることです。
 昨日はそれ以上の不愉快な想いはしなかったのですが、場合によってはこれに加えて、こちらに顔を近づけ、幼児に話しかけるような調子で「わかりまちゅか」といわんばかりの説明をされたり、声を大きくしてゆーっくり説明されたりするという、ちょっと屈辱的な対応をされることもあります。同じ人の対応を何度か受けていくうちに徐々に変わっていってくれるケースもありますが、1回限りの接触だとそれを正す
間もなくて、「またこの人と接して嫌な想いをしてしまう障害者がいるのだろうな」と思いながら、正せなかった自分を反省してしまうこともあったりします。
 今まではあまり意識せず流してしまうことが多かったのですが、自分だけのことではないはずなので今後は面倒がらずに、今回ドコモでやったように、きちんとこちらを向いてもらえるような言葉を発していかなければと思っています。

 今回話題にさせていただいたような経験をお持ちの方は少なくないはずです。読者
の皆さんの経験談や対応など、よろしかったらお聞かせくださいね。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:42  | Permalink

今年の夢の第1歩とその礎

 前回のコラムの続きのようですが、今年こそはの第1歩について、中京地区方面の皆さんへのお知らせからスタートします。

 念願だったばっかりばっかりの地方公演の第1弾として、名古屋でごく小さな朗読会を行います。

 『ばっかりばっかり、朗読とおしゃべりの午後』
日時  2010年2月13日(土曜日) 午後2時から4時半。
場所  中部盲導犬協会盲導犬訓練センターボランティア交流室(愛知県名古屋市港区寛政町3-41-1)
交通  名古屋駅から、「あおなみ線」にて「荒子川公園」駅下車。徒歩3分。
 (ご希望により、最寄駅からの誘導をいたします。名古屋駅での合流をご希望の方は、別途ご相談ください)
出演:演劇結社ばっかりばっかり・鈴木大輔、美月めぐみ
内容:絵本から時代物まで、バラエティに富んだストーリーの朗読と、気楽なおしゃべりによる交流会。
料金  千円(おやつ代と同センターへの寄付)
定員  20名(完全予約制、定員に達し次第締め切ります)

 ご予約は、演劇結社ばっかりばっかり宛てにメールかお電話でお申し込みください。
 その際、お名前、人数、誘導希望の有無をお知らせください。

お問合せ・ご予約
TEL 090-3818-6424
Eメール otegami@bakkaribakkari.net

 中京地区周辺にお住まいの皆さんとお目にかかれるのを楽しみにしております。
 と、ここまでがお知らせでした。

 この企画の、私の気持ちとしての礎は、日本点字図書館、通称「日点」(にってん)が発行している『日点デイジーマガジン』の中の『ホームライフ』という婦人向け雑誌の1コーナーを担当させていただいているということにもあります。3ヶ月に1度の担当になりますが、『日々の暮らしに』というコーナーで、文字通り、日々の暮らしの中で関心を持ったことについて10分ほど一人で語るフリートークのコーナーです。
 もちろん、本誌『週刊福祉情報』や姉妹誌『アメディアレポート』を通じて全国の皆さんに私の拙い文章とお付き合いいただいているということもありますし、アメディアをはじめ、幾つかのメーリングリストを通じて双方向のメールのやり取りをさせていただいていることもありますが、このデイジーマガジンでは、実際の私の肉声をお聞きいただいているということもあり、より身近に感じていただけているのではな
いかと思うのです。
 そうなったら、やはり朗読や芝居にも接していただきたいという気持ちもふつふつと湧いてくるわけです。
 旅費や宿泊費、また会場を探すなど、いろいろな壁があり、なかなか東京周辺から飛び出すことができないのが現実なのですが、今回は私用での名古屋への旅があったので、思い切って地元の友人に相談に乗っていただき実現できたのです。
 ご参加いただける人数には限りがありますが、お気軽に、そしてお早めにご連絡いただければ幸いです。

 最後に、デイジーとは何か、そして『日点デイジーマガジン』とはどんなものかを簡単にご紹介しておきましょう。
いまさらと言われる向きも多いでしょうが、ご存知ない方のために、(財)日本障害者リハビリテーション協会、略称JSRPDのHP、http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/
から一部引用してデイジー(DAISY)について解説してみますと…。
 DAISYとは、“Digital Accessible Information SYstem”の略称&通称で、視覚障害者や普通の印刷物を読むことが困難な人々のためにカセットに代わるディジタル録音図書の国際標準規格として開発された素晴らしいアクセシビリティを実現させたシステムです。
 DAISY録音図書の特徴のうち、視覚障害者がその恩恵に預かる物として、以下の3点が挙げられます。
1. 目次から読みたい章や節、任意のページに飛ぶことができる。
2. MP3などの最新の圧縮技術で一枚のCDに50時間以上も収録が可能。
3. 声の高さが変わらない状態で倍速以上の早聞きができる

 というわけで、この素晴らしい機能を利用すれば、手分けして作られた録音雑誌を複数収録して1枚のCDマガジンとして配布することが可能になり、それを実行してできたのがこの『日点デイジーマガジン』なのです。
 この中には、私が関わらせていただいている上記婦人雑誌『ホームライフ』の他に『にってんボイス』『ブックウェーブ』『ニュー用具タイムズ』『医学研究』『文藝春秋全文朗読版』。といった録音雑誌が、計50時間分ほど収録されています。購読は無料です。
 詳しくは下記ページをご参照ください。
http://www.nittento.or.jp/kasidasi/cd_magazine.htm

 なお、次回の『日々の暮らしに』の私の担当は2月号です。他の月のパーソナリティのお二人のトークと合わせて、どうぞお楽しみください。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)


by amedia  at 16:19  | Permalink

小さな夢、大きな夢

 皆さん、あけましておめでとうございます。
 今年もどうぞ、『週刊福祉情報』を、そしてこのコラムをじっくりお楽しみください。

 さて、新年最初の話題は「夢」です。
 皆さんは初夢を見ましたか?どんな夢だったのでしょうか。
 とは言いつつ、初夢っていつ見るのを言うのだろうと常に疑問に思っていたのでwikipediaで調べてみたところ、どうやら諸説あり、大晦日から元日の間、元日から2日の間、2日から3日の間となっています。
 で、とりあえずの主流派1日から2日の間のようなので、それを思い出してみようとしたのですが、どうにもこうにも思い出せません。ただ、キーワードとして富士山が入っていたような気が、うっすらとしています。
 ご存知のように、「一富士、二鷹、三茄子(いちふじ、にたか、さんなすび)」というのが良い夢とされているのですが、もしかすると今年はとっても良い年になるのかななどと新年早々わくわくしました。
 ちなみにwikipediaによると、四以降もあるそうですが、これも諸説あるそうです。一般的な物としては、
「四扇、五煙草、六座頭(しせん、ごたばこ、ろくざとう)」なんですって。座頭って、俗に盲人のことを指しますよね。もちろん厳密にいうと盲人全般じゃないんですけど、なんか良い夢の末端にあるのが面白いですね。でも、理由が駄洒落なんです。
「座頭=坊主頭→毛がない→怪我ない」なんだそうです。それで私は逆に知りました。座頭って、坊主頭なんですね!
 初夢についてのwikipediaの項目はこちらを参照してください。、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%9D%E5%A4%A2

 さて、ここまでトリビア的な雑談を書いてしまいましたが、せっかくですので、演劇結社ばっかりばっかり所属の舞台役者である私の夢を語らせてください。

 まず、今年の抱負といったような身近で小さな夢です。
 今年は、東京周辺だけでなく、ちょっと離れた都市での公演を、朗読会でもいいから開いてみたいと思っています。そして、いろいろな人たちと交流できたらいいなと願っています。
 その先駆けとして、2月にごく小さな朗読会を名古屋で開いてみようと思っていますが、本当に小規模なので一般向けにお声がけするのは難しいかもしれません。まずはとっかかりとして足を踏み出すことが大事だと思うので、チャレンジです。
 それから、今年の秋の芝居では、聴覚障害の方へのバリアフリーを研究すると共に、手話のこと、聞こえない世界のことをもっと知りたいと思っています。もちろん、盲ろう二重障害の方たちへの配慮についても、引き続き考えていきたいと思っています。
 こういったことは、自らの努力の積み重ねで実現し得る夢です。もちろん、協力してくださる方があるからこそ実現できることではあるのですが、そのご縁を大事にしていくこととか、学ぶ気持ちとか、そういったことの一つ一つが大切な「自らの努力」なのです。

 そうして積み上げていきながら実現していく小さな夢が更に重なっていけば、私たちの生み出すエンターテインメントを多くの人に知っていただく機会が、もっと多くのメディアに広がっていくかもしれないし、それによってそのエンターテインメントを生み出す側、それを受け取る側にいる障害者の人たちのバリアが取り払われていくきっかけになっていくかもしれません。
 今は「かもしれません」という形で可能性を語ることしかできませんが、ぜひとも現実の物にしていきたいと考えています。それが私の大きな夢なのです。
 そして、舞台上で、TV上で、スクリーン上で、一般の人の中に当たり前のように障害者が混在する情景を描き出すことによって、それを社会にフィードバックして、どんな集団の中にも普通に障害者が混在できる社会が現出したらどんなに素晴らしいだろうと、大きく大きく夢想しながら、今年も1歩ずつ着実に歩いていきたいと思っている美月なのです。

 ということで、本年も宜しくお付き合いくださいませ。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:16  | Permalink

30年近い時を越えて

30年近い時を越えて
(美月めぐみ)

 昨日、恒例のアメディアフェアが開催され、私は相方の鈴木大輔と共に、今年も司会を務めさせていただきました。
 このアメディアフェア、なんと今年で第20回!!うーん、私もそれなりの年齢になるわけだ。ふぅー。

 そんな想いを胸に秘めつつ、浅草橋の東商センターの会場で朝1でお迎えしたゲストが、東京大学教授の福島智先生。ご存知の方も多いかと思いますが、福島先生は盲ろう二重障害の身でありながら、都立大学を卒業後、金沢大学助教授、東京大学助教授を経て、現在は同大学の教授となられた方です。
 この福島先生の講演『点字が切り開いた我が人生』が、今回のアメディアフェアのイベントのメインディッシュでした。
 福島先生は、とにかくお話しが楽しいので、司会の身でありながら、私は前々からとても楽しみにしていました。

 そして登壇されるに当たってのご紹介で、私は見事に会場の皆さんに告白しました。じつは、私は筑波大学附属盲学校の高等部普通化にいたころ、福島君とクラスメイトだった時期があることを!同じ教室で机を並べていた仲間でも、かたや天下の東大の
教授先生、かたやしがないバイト人をしながらの役者生活、みたいなことを言ったら、
会場からしっかり笑いをいただきました。
 そんなわけで、オフィシャルなプロフィール紹介ではやむなく「福島先生」という呼称を使ったものの、プライベートな話題になったときには、ついつい「福島君」とかニックネームである「トム」とか呼びそうになるところを、ぐっと堪えて「福島さん」と申し上げてました。(笑)

 今回のお話しの内容は、主に高校時代、既に失っていた視力に加え、聴力まで奪われていった過程とそのときの気持ち、そんな中で孤独になっていく魂を救ってくれた点字の本たちの話、そしてお母様が突然彼の指に指を重ねて点字タイプのように言葉をつむぎ出した「指点字」の始まりのこと。そこから想いを馳せて、バルビエの軍用文字から視覚障害の青年ルイ・ブライユが今の点字の原型を作ってくれたことへの感謝の気持ちまで語られましたが、私のような視覚単一障害の者たちよりも遥かに重み
のある言葉でした。

 印象に残ったことが幾つかあります。
 指点字を使うようになっても、トランプなどをしていて今一つ面白くない状況に突き当たり、ゲームその物が可能かどうかの問題ではなく、そこでゲーム参加者各自が発する言葉やちょっとした反応などに接することができないのがつまらなさの原因であることに思い至ったこと、それに気づいたのが、1対1のやり取りにだけ指点字を使うのでなく、他の人が話したことを“通訳”してもらうようになって、もう一度ト
ランプをやりながら楽しさを取り戻したときだったということ。
 また、実家で悶々としていたときに神戸の点字図書館から借りられた本は名著・名作の文学
らしい文学に偏り、芥川、太宰、三島、川端など「あれ?もしかして…!」と思わされるラインナップの本たちによって、、海底まで沈みこんだ後、その海底の砂を蹴って浮上できたと感じたこと。この2点は、非常に胸に刺さりました。

 そして、何より心打たれたのは、聴力と耳の良し悪しは違うのだと改めて感じさせられたこんな一言でした。
 「聞こえなくなってから知り合った人は、直接指点字で語り合っても声として想像ができないけれど、会場にいる人の中で、美月さんの声だけが、20うん年前の若々しい声のまま再現されてます。なぜなら、美月さんとは聞こえていた頃に知り合っていたからです。」
 「なるほど」と思うと同時に、私はあるコンサートを思い出していました。聞こえていた頃、とてもよく響く素敵な声で、見事なピアニストっぷりで弾き語りしていた福島君が、聞こえなくなって暫く経ってからのそのコンサートで、歌こそ歌わなかったものの、見事なピアノ演奏を披露していたことです。
 彼の耳には、聞こえていた頃の蓄積があり、それを30年近く経った今でも、頭の中で再生できるのだと気づき、変な言い方ですが、とても耳の良い人なのだと思ったのでした。

 その他にも、ハイテク機器の進歩は盲ろうの人たちにとっては必ずしもありがたいことばかりではないという事例として語られた、音声体重計の登場によって触読式の体重計が手に入らなくなり何十年前かに買った体重計を使い続けている話や、指点字通訳など必要な援助を受けるための社会制度が確立されていないことなど、本当に盲ろうの人の目線に経つと、解決したり切り開いたりしていかねばならない問題が山積しているのだと、今回の講演を通して、改めて認識できました。

 そんな困難な話を、会場に笑いを振りまきながらさわやかに語る福島君は、今や東大教授!状況を見つめなおしながら、私は、元クラスメイトとしての誇らしさだけでなく、本当にグレートな人なのだと心から思えた講演でした。
 福島先生、月並みな言葉しか出てこないわたしのボキャブラリーの貧困さを呪いたくなるけれど、これからもどうか元気に頑張っていってほしいと願っていますよ!

 さて、このコラムは、今年最後のコラムとなりました。
 読者の皆さん、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。


目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」


(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:31  | Permalink

親子で楽しむ冬休み

 私自身の活動の都合上、どうしてもエンターテインメント系の話題に偏ってしまうことをお許しくださいね。
 今回は、親子のどちらかが目が不自由なファミリーが、共通の話題で盛り上がれる映像メディアのお話しです。

 以前から私が話題にしているバリアフリー映画鑑賞推進団体CityLightsは、「音声ガイド」という画面の説明を、ライブ、ないし録音した音声をFM電波に載せて送信し、それを視覚障害の観客がポケットラジオのイヤフォンで聞きながら映画を楽しむという活動をメインにしています。
 でも、じつはこれ、大人向けの作品ばかりを取り上げているわけではありません。
 来週末の土日には、それぞれファミリーで楽しめる映画の同行鑑賞会が企画されています。
 今回は、その鑑賞会のご案内です。

 一つ目 『カールじいさんの空飛ぶ家』
劇場: ユナイテッドシネマ としまえん
日時: 12月26日(土) 午後の回お希望中(時間は22日に決定)
集合: 上映一時間くらい前に、西武池袋線豊島園駅改札、
    もしくは大江戸線豊島園駅改札

 内容はこちらをご参照ください。(urlが複数行にまたっていたら、つなげてから
アクセスしてください)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%98%E3%81%84%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E7%A9%BA%E9%A3%9B%E3%81%B6%E5%AE%B6

 【申込方法】
以下の内容に従って、メールでお申し込みください。
件名に『カールじいさん』申し込み、もしくは仮参加と書いて宛先は同行鑑賞会専用アドレス doukou@citylights01.org

 ▼本文に以下1~7の項目を明記してください。
1:お名前(ハンドル名でも可)
2:申し込み、または仮参加
3:参加人数(複数人数で参加の方は、視覚障害者と晴眼者の内訳)
4:誘導の要・不要(晴眼者の方は、誘導ボラとご記入ください。)
5:集合場所(西武線・大江戸線)
6:当日連絡が取れる電話番号、
7:お茶会参加の有無(予定変更になる場合は早めにお知らせください。)


 二つ目 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
劇場: 新宿武蔵野館
日時: 12月27日(日) 午後最初の回(時間は21日に決定)
集合: 上映一時間くらい前にJR新宿駅東口改札。
    (中央東口とお間違えにならないように)

 内容はこちらをご参照ください。(urlが複数行にまたっていたら、つなげてから
アクセスしてください)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%80%AA%E7%8D%A3%E3%83%90%E3%83%88%E
3%83%AB_%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E9%8A%80%E6%B2%B3%E4%BC%9D%E8%A
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 【申込方法】
以下の内容に従って、メールでお申し込みください。

件名に『ウルトラ』申し込み、もしくは仮参加と書いて
宛先は同行鑑賞会専用アドレス doukou@citylights01.org

 ▼本文に以下1~6の項目を明記してください。
1:お名前(ハンドル名でも可)
2:申し込み、または仮参加
3:参加人数(複数人数で参加の方は、視覚障害者と晴眼者の内訳)
4:誘導の要・不要(晴眼者の方は、誘導ボラとご記入ください。)
5:当日連絡が取れる電話番号、
6:お茶会参加の有無(予定変更になる場合は早めにお知らせください。)

 【申込締切】
 一つ目と二つ目、共に12月23日(水) 24時
※誘導をご希望の方で、参加したいが時間による。でも鑑賞希望ではある。
という方も、ボランティア確保の都合上、ひとまず仮参加の連絡をください。
 上映時間決定後、受付担当者より、参加確認メールを差し上げますので、
最終締切日の12月23日 24時までにご返信ください。
※参加を予定している方は、速やかなお申し込みにご協力お願いいたします!
※集合場所以外の待ち合わせは対応することができません。ご了承ください。

持ち物: FMラジオ、鑑賞料 1000円。(晴眼者も一律)
ガイド方式: 音声ガイドはライブの実況で行います。
       ラジオは、FM周波数88.5MHzに合わせて下さい。

 普段の生活空間とは懸け離れた状況のアニメや特撮は、ちゃんと理解するにはどうしても音声ガイドが不可欠です。目の不自由なお母さん・お父さんと晴眼者のお子さん、その逆で晴眼者のお母さん・お父さんと目の不自由なお子さんにも、ぜひこの機会に鑑賞会に参加していただき、冬休みの素敵な体験にしていただけたらと想いましてご案内してみました。
 ちなみに、小さいときの私のように、画面解説なしで音声だけで聞いて分かった気になってると、その作品がアニメなのか特撮なのかも分かっていないということにもなりかねませんので、一言お伝えしておくと、一つ目の『カールじいさんの空飛ぶ家』はアメリカで製作されたアニメ映画で、二つ目の『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』は私が物心付く寸前からシリーズが始まったバリバリの国産特撮tvドラマ『ウルトラマン』シリーズの流れを汲む特撮映画です。

 今回の話題は、東京周辺の人にのみ有益といった感じになってしまいましたが、全国ネットのTV番組も頑張ってくれています。
 日テレ系アニメ『それいけ!アンパンマン』やNHK教育テレビの道徳の授業のための人形劇『ざわざわ森のがんこちゃん』など子供向けの番組にも、副音声による楽しい画面解説が付くようになっています。大前提のキャラクターの姿形などを説明するシチュエイションがないのはかなり残念ではありますが、ストーリーとしてはばっちりです。
 こういった番組の情報にもアンテナを向けて、家族の会話を弾ませてみてはいかがでしょうか。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)


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『さなぎの時代』レポート(3、最終回)

ついに、『さなぎの時代』の公演から一月以上過ぎてしまいました。早いものですねぇ!

 ということで、この話題もここまでで終わりなのですが、今回は客演で重要な役割を担ってくれた“彼女”の文章もありますので、最後までお読みいただければ幸いです。

 さて、私のやった役、五十嵐由香奈(いがらし ゆかな)が登場する経緯を話そうとすると、物語の核心部分に触れてしまうので、簡単にいきます。
 由香奈は、中途失明で、あきらの盲学校時代のルームメイトだった女性です。今は、都内にある「アイゾーン」というITショップで働いています。(笑)芝居の後半に出てきて、悠稀の部屋のパソコンにスキャナをつないだり、ソフトをインストールしたり、そして使い方の指導までしていく、ほんわか明るいお姉さんといった役どころ。一部の友人からは、「めーたんが今までやった役の中で、一番めーたん自身に近
いイメージだったね」と言われました。(てれ笑)
 また、最近知り合ったばかりの晴眼者の友人からは「なんであんなにしゃきしゃきセッティングできるの?」と驚いてもらえました。「なんちゃってセッティング」だったんですけどね。(笑)

 そして、これはもう、超核心部分なので説明をオミットすることも大変なんですが、由香奈の弟(原作では兄)で、実は悠稀のスキー仲間だったことが判明する五十嵐貴也(いがらし たかや)が、悠稀に対する手紙を読み上げる場面が出てきます。
 あきらという存在の登場と共に、この手紙が悠稀を変える物になっているのですが、この貴也を演じたのが、ばっかりばっかりレギュラーメンバーの実力派・石津正幸でした。
 芝居巧者な石津は、今回は細かい役をいろいろ担当していましたが、この最後のほうに出てくる貴也がメインです。
 他には、劇外劇の喫茶店のウェイター、悠稀に失明宣告をする眼科医、そして本人も周りも一番楽しんでいた謎のタクシー運転手を演じていました。運転手は、毎回のアドリブがとにかく楽しかったので、2回観にいらしてくださったお客さんも、新鮮な楽しみを得られたことでしょう。

 というわけで、10年前に『メディアナウ』に連載させていただいた拙作は、和風まくだ煮Lのアイディアがギュギュッと詰まった脚本と、8人の素晴らしい仲間たちのアンサンブルの良さで、活き活きとした素敵な舞台となりました。

 この場をお借りして、素敵な仲間たち、関わってくださった全てのスタッフさんたち、協力・協賛してくださった方々、そして当日観にきてくださった皆様に、心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました!!

 また、今回お越しいただけなかった皆様も、私たちはいつでもお待ちしておりますので、次回の公演にはぜひいらしてくださいね!そして、視覚の有無を超えて、共に芝居を作る仲間たちを、共に楽しむ客席の雰囲気を、ぜひ味わってみてください。

 では最後に、今回客演で入ってくれた私の親友、佐藤敏美さんからのメッセージを掲載させていただいて、連載を締めたいと思います。


【「さなぎの時代」で生きて。】
 この脚本の原作である「さなぎの時代」を美月さんから読ませてもらったのは、彼女と知り合ってから、まだ日が浅かった頃。
 作品中の人々のあたたかさ、勢いのある展開は、まさに美月さんのひととなりを現すように心地よく、物語がすーっと心に沁み込んできたことを思い出します。その小気味よさは、脚本となり、さらに進化したお芝居に転じ、大成功で公演を終えました。

 このたび配役して戴いた「あきら」の「先天盲で声楽家」という設定は、たいへん難しいものでしたが、それらを模索し、「私の中にいるあきら」にあてはめていく作業は、思い悩みつつもやりがいのある大きな喜びでした。
自分にないそれらの特徴について考え、感じようとすることは、そういった特徴を持つ友人達に想いを寄せることでもあったからです。

 そして、公演を観た友人達の感想、「視覚障害者向けと聞いていたが、お芝居は内容についていけないことが多い私向けでもあった。
舞台や状況の説明で楽しめた」「小学生の子どもが心配だったが、帰りの電車では笑顔で会話が弾んだ」更には、公演一日目に若いお嫁さんと観劇した友人が「良かったから」と、二日目には高齢のお母様を伴って、再度足を運んでくれた事などは、この公演が視覚の有無に限らず、様々な人に柔軟に受け入れられ楽しんでもらえた証として大切な宝物です。

 このような柔らかな想いと楽しい笑いにつつまれた公演に招かれ、「あきら」として生きることができたことに心から感謝しています。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:29  | Permalink

『さなぎの時代』レポート(2)

 本文に入る前に、ちょっと語らせてください。
 先週は、急にコラム欄をお休みしてしまい、大変失礼しました。「鬼の霍乱」と言われそうですが、寝込んでしまいました。
 じつは、私が芸名を決めるに際してその音だけいただいて当て字させていただいたという、敬愛して止まない舞台人、元宝塚花組トップスターの大浦みずきさんが、去る11月14日に53歳の若さで他界されたのです。肺がんでした。
 その訃報を受けて以来、毎日毎日思い出しては涙に暮れているうちに、体のほうもまいってしまったようです。今週に入り、ようやく体調の回復と共に立ち直ることができてきたところです。
 他のメディアでも書いたのですが、いつまでもめそめそせず、新たな舞台に向けてちんと立ち上がることこそ、彼女への最大の供養になり、いつしか私自身が死を迎えたときに、彼女に恥じることなく旅立つことができるようになるのではないかと、そう考えるようになれました。
 そして、ようやく心から言えるようになりました。「大浦さん、私に舞台に立つ勇気と希望を与えてくださって、本当にありがとうございました!!どうぞ、安らかに眠ってください。心からご冥福をお祈りします!」

 さて、ここからは前回・先々週のコラムの続きです。
 去る11月7日・8日に行いました、私の所属する『演劇結社ばっかりばっかり』の芝居公演『さなぎの時代』のご紹介です。

 次に、母親聡子がピアノの出張稽古先から連れ帰った青年・杉山あきらが、初めはさわやか好青年として悠稀の部屋に現れますが、聡子が姿を消したとたん、「お前、昼間っからベッドに埋もれてるなんて、スケベなヤツだなぁ!」と、いきなり悠稀のタオルケットを引っぺがします!
 のみならず、彼は、「かーぐわしいー百合の花ー」と口から出任せの歌を裏声の高音で歌い始めます。
 母聡子の音大の後輩に当たるというこの青年が、やけに威勢が良く、福祉にも詳しく、そして母と親しげであることにくやしさを感じる悠稀。
 ところが話が進んでいくと、あきらは全盲の声楽家であることが判明します。

 このあきら役を担当したのが、私の10年弱前からの大事な友人・佐藤敏美さんでした。細身で長身、まろやかな低音の声の彼女の陰のニックネームは「オスカル様」。その中性的な魅力でまたまたファンを増やしたようです。ここ数年前から取り組んでいる市民ミュージカルで鍛えてきた歌唱は綺麗なファルセットもよく通る地声も生かされていて、歌手であるあきら役にぴったりでした。
 また、彼女は晴眼者なのですが、私たちとの付き合いも長いこともあり、視覚障害者に混じって視覚障害者を演じていても、さほど違和感はなかったようです。
 (さすがにその逆、つまり、視覚障害者が晴眼者に混じって晴眼者を演じるのは、お客様に対しての違和感は否めないので、うちの劇団ではやりませんが)

 この公演は、このメルマガの発行元でもある(株)アメディアが協賛に入ってくださていましたが、あきらはアメディア商品を初めとする視覚障害者向けIT関連機器の説明も含め、悠稀に新しいことをいろいろと教え、風のように彼の中の霧を吹き払い、太陽のように彼を暖め、凍てついた心を溶かしていきます。

 その後、エリカとの波乱なども含めて、話はそっちこっちに転がりながらも、着実に明るいほうへと変化していきます。
 この明暗というか暗明(?)は、照明の工夫でさらに強調されていました。というのも、ストーリーの最初のほうでは、照明はほとんど悠稀自信のことしか映し出していないのですが、心に映る風景や人の顔などが、だんだんはっきりしてくるにつれて照明もはっきりとした物になっていくのです。
 また、その様子を含め、このストーリーが映画であるという体で描かれている芝居ですので、冒頭で音声ガイド製作を依頼された“大輔”が、舞台上の別空間に小さなデスクとその上にポータブル型のDVDプレイヤーを置いて、その場で適宜音声ガイドを挿入したり、客席に向かって「音声ガイド」についての説明を加えたり、自分の感想を述べたり、ときには登場人物につっこみを入れられたりしながら、狂言回しの役割も担って話が進んでいくのでした。

 と、今回はここまでです。
 次回でこの話題はラストになる予定です。そう、まだ私が登場してないってこと、読者の皆さんはお気づきでしたか?(笑)

(つづく)


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:58  | Permalink

『さなぎの時代』レポート(1)

 演劇結社ばっかりばっかりの芝居『さなぎの時代』の公演、無事終了しました。
 ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございました!!
 お陰さまで、既に再演を希望するお声も多数いただいてはいますが、まずは公演終了ということで、ストーリーに触れてご紹介してみようと思います。

 まず、これは毎公演行なっていることですが、主宰鈴木大輔は、前説で舞台の大きさや舞台上のセットを、自分が歩き回りながら話すことによって、視覚障害者のお客さんに空間を認識してもらいます。(昨年の『トイメン』では石津が行なっていました)
 前説が終わりBGMが盛り上がってから止まると、お辞儀していた鈴木大輔が、すっと頭を上げます。このとき彼は、“大輔”という存在になり、いつの間にかこの舞台は喫茶店となっています。
 ここに、バリアフリー映画鑑賞推進団体“City Lights”の平塚リーダーとして、こんやゆうこが登場してきます。
 彼女は、1枚のDVDを取り出し、“大輔”に手渡し、「画面が暗くて地味だが良い作品なので、多くの視覚障害者の人とも一緒に楽しみたいから、音声ガイドをつけてくれ」と以来します。(引き受けてもらった直後、うっかり禁煙の店でタバコに火をつけウェイターに店から追い出されてしまうのですが…)
 ここから、その映画作品『さなぎの時代』に、“大輔”が音声ガイドをつけていくという仕掛けで、本編の物語が展開していくのです。

  ちょっと陰のあるテーマソングが流れると、まもなく急ブレーキの音と軽い衝突音、そして主人公織笠悠稀の部屋へと変化し、彼のモノローグとなります。
 彼を取り巻く物は、闇というには暗くなく、霧や靄というには明るくない、徹夜明けで飛び込んだ映画館のスクリーンのように、ぼーっと薄汚れた“何か”だと言います。
 その彼の心象風景を打ち破るようなカーテンを開ける音に続き、母親聡子の明るい声が響きます。
 「ただいまの時刻は午前10時なり!ほら、ほっぺたに当たるお日様がわからないの?」
 そんな母親に食って掛かる悠稀は、その後のモノローグで、3ヶ月前に、恋人エリカとの待ち合わせに急ごうとしていて車に跳ねられ事故を起こし、全盲になってしまったことを語ります。

 この冒頭部分から暫くの間は、なんと、悠稀以外の登場人物の顔には照明が当たらず、判然としないのです。これはもう、前代未聞の照明演出です!

 この主人公悠稀役は、稽古が始まった9月時点では悠稀と同じ21歳だった、現役の全盲大学生・大河内聡之。そして、なんと母親・聡子47歳を演じたのは、今回のメンバーの最年少、現在二十歳の某大学の芸術学部生・客演の河村有美さんです。
 大河内は、本人は気にしてはいたけれど、周りがタブー視して見て見ぬフリをしてきた恒音性機能障害で「キ・シ・チ・ニ・ヒ・リ」とそれに付随した拗音が不明瞭だったのですが、昨年、あるお客さんから厳しいご指摘をいただいたことをきっかけに、真正面からその発音の矯正に取り組み、見事克服したのです。
 その覚悟を持って臨んだ主役でしたから、もちろん演技力の向上にもぬかりはなく、2時間出ずっぱりでの膨大な台詞を、活き活きと語りまくりました。
 原作者である私は、最終的に目の前に出現した生身の“織笠悠稀”の存在に、胸を熱くすることとなりました。
 細身・中背の河村さんは、大学ではミュージカル関係の勉強をしているらしく、その発表会としてのミュージカルには出演したことがあったそうですが、こんなにはっきりとした台詞がいっぱいあるメインキャストでの芝居はほぼ初舞台だったといいます。
 にも関わらず、自分より一つ年上の悠稀の母親役を見事明るく大らかに演じきったのです!
 この河村有美さん、私がmixiの演劇関連のコミュで募集して参加してくれたのですが、なんとこれからも「ばっかりばっかりでお世話になります」と言ってくれました!
 とても美しい声の持ち主で、ソプラノの歌声も素晴らしいですので、次回作ではその辺りも生かしてもらえるような役を担当してもらえたらと思っています。主宰に頼んでみようっと。(笑)

 さて、3ヶ月前の事故のときに「待ちくたびれたから早くきて」と携帯電話で甘えてしまった恋人・エリカは、事故後何度も悠稀に会いにきていたのですが、毎日拒絶されていました。
 そのエリカが、悠稀の退院した情報を得て、また今日も面会を申し込んできたというのです。
 しかし、香り高いピンクの百合の花束を抱えて現れたエリカとは、そのまま喧嘩別れしてしまいます。彼女の幼いわがままと、失明のショックからまったく立ち直っていない悠稀のわがままが衝突した結果でした。

 エリカ役は、22歳の女子大生・田中ゆかりさん。彼女は、ついこの前まで、小さな劇団の主宰だった人で、エリカの描写そのものの、「小柄で茶髪のよく似合う丸顔の女の子」でした。
 最初、やはりmixiでの募集を見て連絡をくれたのですが、「福祉的配慮をした舞台に興味があります。」と言ってきてくれたのです。
 若いながらも舞台経験は多く、このすぐ後にも予定が決まっているそうで、ばっかりばっかりのメンバーとして残ることはありませんでしたが、「ばっかりファミリーになります」と、この先も出演してくれそうな雰囲気です。しかも、“City Lights”の活動に興味を持ったそうで、今後字幕朗読ボランティアとか音声ガイドにもチャレンジしそうな勢いがあります。

 さて、ちょいと長くなってしまいました。この後のストーリー展開と、残りの面子の紹介は、次回のお楽しみにとっておかせてください。

(つづく)


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:37  | Permalink

高い工賃を目指すのなら経営の王道を学ぼう

     望月優

 障害者の就労問題に関わっていると常に課題として挙げられるのが福祉作業所での工賃だ。
中小企業家のとある勉強会で福祉作業所の方が工賃が8千円ぐらいの人もいると説明したところ、聞いていた経営者の一人がどうしても理解できない様子で、「それは1日ですか」と聞き返していた場面に
遭遇した。これは決していやみで言っていたのではなかった。
心底質問者は信じられない様子だった。
さて、福祉作業所では、本人の出来高払いで工賃が決まる。
だが、その出来高に対する単価は非常に低い。
もしも私が作業をやらせてもらって、出来高払いで工賃を頂いたとしても、作業所で働いている平均的な障害者よりも高い工賃を頂くことは難しいであろう。
 ここまで突き詰めると、工賃が安いのは障害者本人の作業効率が根本原因ではないことが判る。工賃が安い根本原因は、利益を生み出す仕組みが作れていないからにほかならない。
 昨年、中小企業家同友会の障害者問題全国交流会で記念講演を行なった宋文州氏は、企業を成功させる秘訣は業務の細分化・見える化だと教えてくれた。
 特定の優秀な社員にしかできない業務を極力少なくし、ほとんどの業務が誰でも行なえるようにシステム化することこそ大事だと語った。
 実は、この経営の王道は働き手が障害者のときにもまさにばっちりの考え方だ。
 業務を以下にシンプル化できるかが事業体としての生産性向上のキーである。
 そのシンプル化した仕組みの中に障害者をどんどん投入して事業体として高い業績を上げ、障害者従業員達に堂々たる給与を支払っている特例子会社がある。
 その会社は、大東コーポレートサービス株式会社。
山﨑 亨社長は、業務を細分化・シンプル化し、障害者の社員に大活躍の場を与えている経営者だ。
 その山﨑社長の話を聞ける会が11月18日、午後6時半から渋谷商工会館で行なわれる。
 山﨑社長の実践報告は、福祉作業所を運営する人達にとっても、会社を経営する私などにとっても大きな学びになることは間違いない。
 是非、皆様、おこしください。

「可能性を信じれば誰でも活躍!障害者雇用から学ぶ社員活性化の秘訣」
http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu/common/meeting.php?meeting_id=5518

by amedia  at 15:22  | Permalink

小道具はダイソーで

 いよいよ、私の所属する劇団・演劇結社ばっかりばっかりの公演『さなぎの時代』の本番が近づいてきました。そんなわけで、来週のこのコラム欄は、私じゃない誰かが書いてくださることになりそうです。

 で、既に私の頭の中は芝居のことでいっぱいなので、今回もまた改めまして芝居関連のお話しです。

 実は、うちの劇団は極めて弱小劇団ですので、小道具担当なる物がいません。
 また、大掛かりな装置を組む大道具担当もいません。
 そんなわけで、一昨年上演した『だからこそ愛』も、去年の『トイメン』も、そして今回上演する『さなぎの時代』でも、実際の物を使わず、マイムといって振りだけで何かをしているしぐさを表現することが多いのです。
 ところが、普通の動作さえ晴眼者と同じとはいかない先天性の視覚障害者にとって、このマイムはかなりつらいものです。
 そこで、どうしてもはっきりとした対象物を見せたい場面も出てくるわけですが、そんなときの小道具購入に際しての強ーい味方が、百円ショップなのです。とりわけ、私の地元である町田には、「ギガダイソー」という5フロアーもあるダイソーがあるので、大変重宝しています。
 とはいっても、さすがに5フロアー全部が百円というのには無理があり、中には千円以上するような品物もあります。
 それでも、本来専門のお店で買ったらいくらかかるか分らないような物でも、大変安価で買えるので助かっています。
 今回の芝居の小道具については、いささかネタバレになってしまうのでここで触れるのはやめておきますが、『だからこそ愛』を例に取ると、運動会のシーンで使ったホイッスルやタンバリン、お葬式のシーンで使った菊の花の造花、りんごを剥くシーンで使ったまな板と果物ナイフとお皿とウェットティッシュなど、全て百均でした。
 こうして、ちょっとでもポイントになるところのシーンで使う物を用意できれば、日常生活とはほとんど変わりない状態で演じることができるので、視覚障害者が視覚障害者の役で舞台に立っている範囲ではとても楽に動けるようになるのです。

 今回は、食器類とねぇ…、おっといけない、これ以上は話せません。
 ということで、何をどんなシーンでどんなふうに使うのか、ぜひとも新宿・シアターミラクルまで足をお運びいただいて、その目で、その耳で確かめてみてください。

 チケットの予約状況ですが、おかげさまで7日14時の回が完売間近です。その他はまちまちで、中にはまだまだ寂しい回もあります。どうぞ皆様お早めにご予約いただけますようお願いいたします。

 それでは、以下に、公演詳細情報を貼り付けておきますので、宜しくお願いいたします。
 そして、私は、7日と8日、劇場で皆様のお越しをお待ちすべく、あと9日間、頑張って稽古に励みたいと思います。


演劇結社ばっかりばっかり 第五回公演『さなぎの時代』

 見えなくなった僕の前に現れたのは、一人の「物の怪」だった…

原作…杉森寿美「さなぎの時代」(『メディアナウ』連載)
脚本・演出…和風まくだ煮L
協力…響き工芸、点字あゆみの会、バリアフリー映画鑑賞推進団体CityLights、日本
盲人会連合
協賛…都立松が谷高校同窓会、(株)アメディア

日時…11月7日(土)・8日(日)
会場…新宿・シアターミラクル
   新宿区歌舞伎町2-45-2 カイダ第3ジャストビル4F(エレベータ有り

交通…西武新宿駅北口より徒歩1分、JR新宿駅東口より徒歩5分。
※ ご希望により、駅からの誘導をいたします。ご相談ください。
料金…前売り2500円、当日2800円、ペアチケット4000円(前売りのみ)

◆ストーリー
 『僕の目の前を覆うのは、上映開始前のスクリーンのような物なのだ。しかも、徹
夜明けで飛び込んだ映画館のそれのように、ぼーっと薄汚れている…』
 交通事故で失明した大学生悠希(ゆうき)。彼を包む闇ならぬ闇は、如何にして、
誰によって剥がされていくのか。
 全盲作家・杉森寿美(美月めぐみの別名)が描くハートウォーミングストーリーを
、座付き脚本家和風まくだ煮Lがコメディ仕立てで煮込んだ一品。
 視覚障害学生役者・大河内聡之、初主演作品!!

◆キャスト
大河内聡之
石津正幸
河村有美
こんやゆうこ
佐藤敏美
田中ゆかり
美月めぐみ
鈴木大輔

◆スタッフ
脚本・演出…和風まくだ煮L
脚本補・演出補…美月めぐみ
音楽…久保さとし・美月めぐみ
照明…中山仁(アートプラス)
音響…山脇葉
宣伝イラスト…キャンディーサトウ
車両…石津正幸
宣伝美術…こんやゆうこ
制作…こんやゆうこ

◆日程
11月7日(土)…14:00~  19:00~
   8日(日)…13:00~  18:00~
※ 開場は各公演開始時間の30分前です。

【お問い合わせ・ご予約先】
TEL 090-3818-6424
Eメール otegami@bakkaribakkari.net
 ご予約の際は、以下の内容をお知らせください。
お名前
枚数
観劇希望日時、
視覚障害者と晴眼者の人数の内訳
駅からの誘導希望の有無
誘導ご希望の場合は、西武新宿駅北口にするか、JR新宿駅東口にするか(高田馬場でも乗り換えやすいし、劇場までの距離も圧倒的に近いので、西部新宿駅をお勧めしてます)
当日緊急連絡の取れる携帯番号点字パンフご希望の有無もお知らせ下さい。(CDによる音声パンフは、視覚障害者の方全員に差し上げます)


 ※ アメディアは、美月の所属する劇団『演劇結社ばっかりばっかり』第五回公演
『さなぎの時代』に協賛しています。

結社ホームページ
http://www.bakkaribakkari.net/

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:41  | Permalink

五十肩とアトピー-痛みもかゆみも…

 この夏くらいに、アメディアのメーリングリストで「右の上腕が、後ろに回したり
遠くに延ばしたりすると痛くてたまらない」と相談したところ、それは五十肩ではな
いかと多くの人にアドバイスをいただきました。
 しかし、忙しさに取り紛れて病院に行かないでいるうちに、左の腕も痛くなってき
ました。これはいよいよ行かなくてはと、9月中ごろにようやく重い腰を上げ、整形
外科を受診しました。
 結果、優しそうなおじいちゃん先生が発した言葉は、「四十肩ですね」の一言でし
た。なーんだ、五十じゃなくて四十なら、ちょっと若いじゃん、と思って喜んで帰っ
てきてネットで調べてみたら、「五十肩は1960年代くらいまでは四十肩と呼ばれ
ていた」と書かれていました。ガーン!!やっぱり五十肩だったわけですね。

 結局両肩に注射を打たれ、塗り薬をもらってきたのですが、やっぱりある一定の動
きをすると、ブワーッと痛みが走り、筋肉が悲鳴を上げ、ついでに私も悲鳴を上げる
状態が続いています。これはもう、とほほとしか言いようがありません。

 一方、私の相方で演劇結社ばっかりばっかりの主宰である鈴木大輔は、小さい頃か
ら抱えている持病のアトピー性皮膚炎が、この時期になって悪化してきて、大変なか
ゆみにバリボリ状態なのです。夜も熟睡できず、集中力を持続させることも困難な状
況が続いています。
 塗り薬を強くすると、一時的に肌の状態が良くなりかゆみが軽減したりするのです
が、皮膚が薄くなり、ちょっとかいただけでも出血してしまいます。飲み薬の強いの
を飲むと、24時間ほど激しい眠気に捕らわれてしまいます。真夜中、いびきをかい
て完全に眠った状態のまま、激しくボリボリしている姿を見ていると、その計り知れ
ないかゆみがいかばかりの物なのかと、せつなくなってくるほどです。
 私たちのような普通の肌の者は、よく小さい頃から、「かゆいときにはかくと余計
にかゆみが強くなるからかかないようにしなさい」と言われたものですが、その理屈
は分かっていても、大の大人が人前でもかかずにはいられなくなる激しいかゆみとは
どんな物なのか、計り知れない物です。
 しかも、芝居のときには、それをぐっと堪えて長時間演じているのですから、これ
はもう尊敬せざるを得ません。

 腕の痛みに耐えている私、そして全身のかゆみと必死で折り合いをつけている彼。
お互いのつらさを、自分の経験による尺度では想像することはできないけれど、その
範囲を超えているのだと考えることで互いを思いやることができているのだと思いま
す。

 こんな風に、自分の経験してきたことの範囲で想像できないことは、人間同士いろ
いろあるものです。
 視力の強弱、聴力の強弱、体力の強弱、瞬発力、持続力、走る速度…そしてそんな
力の強弱があるなら、忍耐力、努力など、全てに人それぞれの持つ力というのがある
し、尺度もあります。

 じつは最近、アメディアのメーリングリストなどで、歩行能力に関する話題が盛り
上がっているようです。
 その中で、ガイドヘルパー制度の否定論が見受けられ、少し悲しく思ったので、今
回違う角度から「他人の痛みや持ちうる力の差と、それを思いやること」について書
いてみたくなったのでした。
 私は、たまたま自由を求める気持ちが強かったので、恐怖心に打ち勝つ力や自分の
姿を人に見られることや見知らぬ人に声をかけることに関する羞恥心やちょっとした
億劫さに打ち勝つ力を強化できて、一人歩きができるようになったわけです。でも、
その自由を求める気持ちが弱い人、またはその気持ちが強くなるようなきっかけに恵
まれなかった人にとっては、恐怖心と羞恥心の壁は本当に大きな物だと思います。
 また、一度は歩行能力を身につけた人でも、年齢や体力や判断力などの衰えにより
、人と一緒でないと歩けなくなってしまう人もいるでしょう。それがたまたま頼れる
友人の少ない人だったなら、やはりその人にとってはガイドヘルパーの存在は必要な
物なのだと思います。

 他人の痛みやかゆみは分からなくても、分からないなら分からないなりに、その向
こうにある程の物なのだと思いやれる気持ちを持ちたいものです。もしかすると、「
思いやり力」にも強弱は存在して、それはしかたのないことなのかも知れないけれど


 ※ アメディアは、美月の所属する劇団『演劇結社ばっかりばっかり』第五回公演
『さなぎの時代』に協賛しています。
 この芝居は、美月が別名義の「杉森寿美」として、10年前に本社発行の雑誌に連
載していた小説を舞台化する物です。
 同劇団では、チケットの予約を行なっています。
 詳しくは、
http://www.bakkaribakkari.net/
をご参照下さい。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

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『新三銃士』を観ていて気づいたこと

 今週の月曜日から、NHK教育テレビで、久々に大型人形劇の放映が始まりました。アレクサンドル・デュマのあの名作を新感覚で人形劇化した『新三銃士』です。
 しかも、脚本を手がけているのは、『笑いの大学』の脚本や『ザ・マジックアワー』の脚本と監督を務めた三谷幸喜さんです。TVドラマの脚本でいうと「古畑任三郎」や大河ドラマ「新撰組!」を手がけた人です。
 声の出演は、語りに爆笑問題の田中裕二さん、アトス役に山寺宏一さん、アラミス役に江原正士さん、ポルトス役に高木渉さん(私の相方で我が演劇結社ばっかりばっかり主宰・鈴木大輔の養成所時代の1年先輩です)、ミレディー役に戸田恵子さんと、実に豪華メンバーです。
 また、エンディングテーマは、三谷さんが書いた詩に平井堅さんが曲をつけて歌った物です。
 もう、いやがうえにも期待が高まりました。
放送日は、1話~5話 10月12日(月)~16日(金)、6話~10話 10月19日(月)~23日(金)、11話~40話 毎週金曜 10月30日~平成22年5月28日、だそうです。時間は、18時~18時20分。

 というわけで、さっそく今週の月曜日の第1回から観ています。
 これは、期待以上の面白さで、もちろん聴覚的にはBGMも含めて大満足です。
 で、相方と一緒に観ていて、実に当たり前のことなのにあまり気に留めていなかったことに気づきました。それは、セットの中で動いているのは人形たちだということです。
 見える人たちと冷静な視覚障害者の人たちからは「何をいまさら」と言われそうですが、画面の情報を言葉で補ってくれていた相方が発した「ほほう、これは凄い!よくできてるなぁ!」との一言で、ふと我に返り、「そういえば、これ、人形劇だったんだぁ!」と再認識させられたのでした。
 思えば、小学生の頃、『新八犬伝』や『真田十勇士』にはまり、中学生の頃は『三国志』に夢中になっていた私は、言葉では人形劇だと思っていても、耳から入るストーリーにすっかり引き込まれるあまり、人形が動くビジュアルを想像することはなかったのでした。
 しかも、どの作品でも、数多くの登場人物の声は、限られた声優さんたちが一人何役もこなして演じているのに、まったく違和感がないのです。
 今回も、上に挙げた声優さんたちが、本当に一人何役もなさっています。今は、一部の友人から『声優の声だけはすぐ判るオタク耳のダメ絶対音感』と言われる能力を備えてしまったので、どんなガヤ(その他大勢の群集など)の声でも誰が演じているのか判ってしまうのですが、それでもストーリーには十分のめりこむことができています。

 声優というのは、何かの動きに声を合わせて演ずることが多いので、普通のドラマに比べて、ちょっと大げさに演じることが多く、「声優さんだな」と判る独特の演技があります。
 人形劇のときにもその傾向はあり、本職の声優さんではない俳優さんたちがキャスティングされてもやっぱりそんな風に聞こえます。
 ちょっと違いはあるけれど、うっかりぼんやり聞いているとアニメと同じように感じてしまうこともあります。
 それでいうと、人外の物がいろいろ出てくる特撮物などでも、アニメだと思い込むこともありました。小学生の頃に放映されていた『ロボコン』などは、その最たる物で、今の相方と一緒になりいろいろ特撮について話している中で初めてあれが特撮だったということを知ったのでした。ちなみに、この『ロボコン』をアニメだと思い込んでいた視覚障害者は、私以外にもけっこういたようです。

 このように、耳で馴染んでいる物の中には、視力がないがゆえに勘違いしていること、基本を忘れていることはあるものです。
 また、日常生活の中で接することのない物を想像することも困難なことが多いです。こんなことは、普通の生活をしている上では特に不便でもないことなのですが、ちゃんと認識していないと、それが小さなバリアになります。一般的な共通認識に置いていかれ、ひいては「見えない人は、勉強ができたとしても、物を知らない」なんていうふうに誤解されてしまいかねない要素ともなります。
 想像力を鍛えていくことは大事ですが、それだけではなく、見える家族・友人たちといろいろ語り合って、自分の知識をより確実にしていくことはとても大事だし、楽しいことだと思います。
 また、機会があれば、日常生活の中では触れないような物には積極的に触って、その形を認識していきたいものです。
 私も、相方とたくさん話して、もっともっと知識を高めていきたいと思っています。もちろん、お返しに、私が知っている知識もたくさん伝えていきたいと思っているのですが。

 さて、人形劇の人形たちに触る機会が、いつかおとずれないものでしょうか。
 『新三銃士』、今日の放送もとても楽しみにしている美月でした。

※ 『新三銃士』、今からでも遅くないので、こちらでストーリーを読んで、ご鑑賞ください。
http://www.nhk.or.jp/sanjushi/


 ※ アメディアは、美月の所属する劇団『演劇結社ばっかりばっかり』第五回公演『さなぎの時代』に協賛しています。
 この芝居は、美月が別名義の「杉森寿美」として、10年前に本社発行の雑誌に連載していた小説を舞台化する物です。
 同劇団では、チケットの予約を行なっています。
 詳しくは、
http://www.bakkaribakkari.net/
をご参照下さい。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)


by amedia  at 15:54  | Permalink

読書案内 -坂木司作「引きこもり探偵シリーズ」-

 物凄い台風でしたね。
 被害に遭われた地域の皆さん、心よりお見舞い申し上げます。

 さて、今回は読書の秋にお薦めしたい小説をご紹介したいと思います。ミステリーをほとんど読まない私が、あっという間にはまり込んでしまったミステリーです。
 坂木司(さかき つかさ)さんという作家の方が書かれた、『青空の卵』『仔羊の巣』『動物園の鳥』の3作から成る「引きこもり探偵シリーズ」です。

 ミステリーファンの中には不満に思われる方もおられるかもしれませんが、このシリーズでは殺人事件は起きません。でも、放っておいたらどうなったかとひやりとさせられるようなことは多少あります。それを未然に解決してしまうところが、このシリーズの優しさでもあると、私は思うのですが。

 外資系の保険会社の営業担当をしている青年・坂木司の一人称形式で書かれるこの小説の主役は、本人ではなく、その相方の青年鳥井信一(とりい しんいち)です。
 鳥井は、コンピュータプログラマーとして自立した生活を営んでいますが、じつは強度の引きこもりで、親友である坂木が一緒でなければ近所での買い物さえできません。しかも、抜き身のナイフみたいに他人を傷つける危険性のある言葉を放つくせに、自分自身も物凄く傷つきやすい。そんな鳥井が唯一心を許し、大切に思っているのが坂木なのです。
 そして、坂木はといえば、この上ないお人よしで心優しい人物です。彼の願いは「誰もが笑顔でいられること」です。
 この対照的な二人が、どうして唯一無二の親友になったのか、鳥井がどうしてこんな精神を抱えることになったのか、といった物語の根幹に関わることがらを少しずつ描きながら、近所で起こる人間臭い出来事を解き明かしていく幾つかの物語が綴られていきます。
 解き明かすのはもちろん「引きこもり探偵」こと鳥井です。彼はマンションの一室にいて、坂木が持ち込んでくる厄介事を、鋭い洞察力と分析力であっという間に解決に導いていきます。
 また、鳥井は、引きこもってはいますが、探偵物にありがちなぐうたら探偵ではなく、とてもまめな人間で、特に料理の腕は並外れています。食いしん坊の私などは、ぜひとも鳥井の部屋にお邪魔して一口お相伴に預からせていただきたくなってしまいます。

 ここまでご紹介したところでも面白さはある程度伝わっているかもしれませんが、このシリーズの面白いところは他にもいろいろあります。
 代表的なところでは、この物語ではそれぞれの事件の中心人物となった人が、当たり前にその後も良い味の脇役として残っていくことです。しかも、その脇役たちの中には、いつの間にか鳥井の食卓に座るはめになっている人物もいたりするのです。
 きっと、「ズボシ」という抜き身のナイフで切りつけて膿を出す鳥井と、その傷口を優しく縫合して包んでしまう包帯のような坂木の名コンビが、関わる脇役たちを癒しているからなのかもしれません。

 また、1作目の『青空の卵』から登場する中途失明の青年がいるのですが、彼を巡る様々な事柄を読んでいると、作者の坂木さん自身、ちゃんと視覚障害者と関わったとしか思えないほど、よく描かれているのです。これには本当に驚かされました。
 いったい、坂木さんという作家さんはどんな人なのだろうと、物凄く興味が湧いたのですが、残念ながらこの人、顔はおろか、性別さえ公表していない覆面作家さんなので、その正体はようとして知れないのです。自身の書いた作品の登場人物の名前をペンネームにしている坂木さん其の人こそが最もミステリアスな存在のようです。

 このシリーズを先に読んでいたうちの相方は、既に他の作品も読んでいるのですが、「いずれもアタリ」とのことなので、暫くはこの作家さんの作品を追いかけてみようと思っているところです。
 ちなみに、私が最初に読んだ『短劇』という短編集も、いろんな色の作品がいっぱい入っていて、とても面白かったので、長編が苦手な人にはこちらをお薦めしておきたいと思います。

 今回ご紹介した、『青空の卵』『仔羊の巣』『動物園の鳥』『短劇』は、いずれもないーぶネットでダウンロードできますので、視覚障害者の皆さんもぜひ読んでみてください。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:15  | Permalink

可動式ホーム柵の重要性-尊い命を護るため(後編)

 前回お話ししたように、視覚障害者に限らず、多くの人々のために、可動式ホーム柵は必須アイテムなのです。

 ところが、設置に際してネックになることが幾つかあります。
 一つは、路線によっては車両の数の違う編成の電車が混在していること。私の住んでいるところの最寄である小田急線もいろいろ走っていて、各駅停車しか止まらない最寄駅では、ホームのアナウンスに耳を傾けていないと、思いどおりのところに乗れないこともあります。各停が6両と8両、準急は10両なのです。
 ただし、これは素人考えですが、もし可動柵を設置するなら、必ず頭を合わせるように停車させればなんとかなるのではないでしょうか。
 最近、嬉しいことに、可動柵のドアの脇に、点字で車両番号とドア番号が貼られている路線も増えてきましたが、頭をそろえるようにしておけば、その表示もそのまま生かせます。
 二つ目のネックは、可動柵のドアと車両のドアを上手く合わせて開くこと。自動制御が可能なところも多いようですが、運転手の技術に頼っているところもまだまだ多いようです。
 そうなると、駅に到着した電車の停車位置の微調整、乗降客の完全な入れ替わりを
確認してのドアの開閉など、気を遣わなければならないことがいっぱいあります。
 それで、今までは乗降客の多い駅や路線では可動式ホーム柵の導入は難しいとされてきたのですが、気づいてみれば東京メトロ丸の内線という、都内の地下鉄では最も乗降客数が多いような路線に、全駅設置されていたのです。
 また、前回もご紹介したように、あの…、あの“山手線”に、8年越しで可動式ホーム柵を設置する予定だというのですから、驚いてしまいます。
 もう、そのあたりのことはあまりネックにはならないのかなと思っているのですが、運転手が全て操作するだけで、駅員の配置を無くしてしまおうということで自動かも進んだ結果として実現しているというのは、何か少し本末転倒のような印象もあります。
 「ドアに挟まっちゃったらどうするの?」「押されて転んじゃったらどうするの?」
 やっぱり心配事は尽きません。
 可動柵があった上で、きちんとホーム上の安全性を見守る駅員さんの存在は、欠くべからざるものだと激しく思うのです。
 意味合いは違うけれど、夜更けの地下鉄の駅などは、見えていても怖いと感じる女性は少なくないと思います。
 可動柵が増えることは大変歓迎すべきことではありますが、それによってホーム上の駅員さんがいなくなってしまうのは、本当に困ることです。
 で、そのいなくなった駅員さんは、いったいどこに行ってしまうというのでしょうか?
 時間を厳守すること、少しでも早く移動できる手段としての電車を追求することに血道を上げ、戦々恐々としている鉄道会社は、利用客の安全性をどんな風に考えているのでしょうか。

 でも、ここでもう一つ考えなければならないことがあります。
 そんな鉄道会社の体質を生み出したのは、いったい誰でしょう。
 小田急線の遅延は最近では日常茶飯事ですが、せかせかしていない私にとっては、3分とか5分の遅れはさほど気になるものではありません。
 でも、この春頃だったと思いますが、都心に向かって乗り込んだ電車の中で、嫌なことに出くわしました。私は連れと一緒に一番後ろ、つまり車掌さんに近いところに乗っていたのですが、隣駅でそこへ乗り込んできた30代中ごろと思しきサラリーマン風の男性が、6分の遅れについて延々と車掌さんに文句をたれているのです。言いたいことだけ言った男性は、平謝りしている車掌さんを尻目に前の車両のほうに移動していきました。ほっとして気づいたのですが、この駅は後ろ寄りには改札が無く、後ろのほうが便利だという人意外は普通はこんな後ろに乗り込んだりはしません。しかもこの男性は、言うだけいうと前の方へ移動した。つまり、文句をぶちまけるためだけに、車掌さんのところにきたのでした。
 彼がどんな仕事を抱えていたのかはわかりません。でも、6分遅れて困るくらいなら、なぜ20分くらい早く出かけてこられなかったのでしょうか。そして、6分を争うほどに彼を急き立てていた先方にはどんな人が、どんな用事が待ち構えていたのでしょうか?そして、遅延の原因になったわけでもない車掌さんは、小田急という会社全てをその肩に乗せたように平謝りしながら、どんなに傷ついていたことでしょうか。

 キリギリス生活の舞台役者ふぜいの私が論じるのは大変におこがましいとは思いますが、世の企業戦士たちはあまりにも時間に縛られすぎてはいないでしょうか。
 過労死してしまうほどの過酷なサービス残業に追われているサラリーマンやOLたち。その一方で就職難だとかニートだとかの問題が山積している今の世の中、あまりに偏っていすぎるんじゃないでしょうか。
 もっと人を雇用して、加重の大きすぎる企業戦士たちを楽にしてあげられないものでしょうか。ニートに甘んじている人たちだって、がんじがらめに働かされている人々をみて、恐れを成してしまうのではないでしょうか。
 もっと多くの人たちがゆったりと仕事に就けるようになり、お金が多くの人に行き渡っていけば、定額給付金の配布なんかよりずっと「金が天下を回る」ことになるのではないんでしょうか。

 責任の重さや過労を苦に、あるいは仕事に就けないことを苦に、今日もまたどこかで誰かが“人身事故”を起こしているかもしれません。しょっちゅうです。本当にしょっちゅうそんな事故が起こり、電車が止まり、人々はイライラを募らせ、その怒りは別な同僚や部下に向けられ、そして新たな犠牲者が……!
 残念ながら、私は経済学にも政治学にも経営学にもトンと疎い人間です。だから、だれがいつどこでどうやってこの悪循環の糸を断ち切ればいいのか、考えても考えても、結論が出てきません。でも、とにかく、この偏った時間に追われるこせこせした社会を、ドッテーンとひっくり返したい気持ちでいっぱいになるのです。

 可動式ホーム柵のことを考えているうちに、そんなどうしようもないことまで考えが及んでしまい、ついつい長文になってしまいました。
 無知ゆえの暴言も多々あったかと思います。どうぞご容赦ください。そして、できれば読者の皆さん、とりわけ鉄道に詳しい皆さんからのご意見をたくさん伺えればと思います。

(おわり)


 ※ アメディアは、美月の所属する劇団『演劇結社ばっかりばっかり』第五回公演『さなぎの時代』に協賛しています。
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by amedia  at 17:59  | Permalink

可動式ホーム柵の重要性-尊い命を護るため(前編)

 9月13日の夕方、東横線多摩川駅のホームで、エレベーターから降りてきたおばあさんが車椅子ごとホームを滑り、線路に転落してしまい、頭を強く打った結果、翌日亡くなられたという痛ましい事故が起きました。
 実は、同じ駅の同じホームで、2年前にも車椅子のおばあさんの転落事故があったいうのですから驚いてしまいます。なぜ東急は、2年前の事故の直後に対策を練ろうともせずに再び同じことを繰り返してしまったのでしょうか。
 皮肉なことに、この同じ駅でも、目黒線のホームには可動式ホーム柵が設置されているのですが…。

 私たち視覚障害者は、とかくホームからの転落というと自分たち視覚障害者特有の事故だと思いがちですが、こんな事故も起きてしまっているわけですね。
 しかも、ホームからの転落事故は、何も障害者に限ったことではありません。2001年の新大久保駅の事故など、健常者の転落も少なくないということです。
 かつての私は、傲慢にも、積極的に一人歩きしている視覚障害者なのに一度もホームから転落したことがないのは、私自身が人一倍注意を払って歩いているからだと公言していたのですが、数名の転落経験者の知り合いから、ホームでめまいを起こしたとか貧血を起こしたのだという話を聞き、ぞっとしました。いくら健康だからと言っも私も45歳です。いつそんな状況にならないとも限りません。
 などとつらつら考えていて、やはりホームと線路を隔てる可動式ホーム柵は、元来必須な物なのだと感じました。
 「元来」と表現するとちょっと大げさに感じるかもしれませんが、ホームから線路までの高さ(いやむしろ深さ?)が1.2メートルあるというのですから、普通の橋として考えればぜったい欄干が必要になるはずです。ただ落ちただけでも怪我するし、打ち所が悪ければ今回の多摩川駅で転落したおばあさんのように死に至ることもあります。転落しただけでもこれほどの危険がある上に、タイミングが悪ければ寸分違わずその場所に突進してくる怪物=電車という存在も加わるのですから、鉄道の長い歴史の中、近年までそういう対策が成されてこなかったことのほうが不思議です。

 そんなことを思いながら、稼動柵の普及状況などをwikiで調べていたら、面白い記述に出会いました。
 なんと、昭和初期・中期に鉄道技術者としてデゴイチの設計に関与し、後に新幹線計画の実現に大きく貢献したという島秀雄さんという方が、既に戦前からホーム柵の設置を主張していたというのです!
 それから数えて60年近く経って、ようやく実現し始めたというのですから、なんとも気の遠くなる話でした。ようやく技術的に可能になってきたということなのかもしれませんが、それにしてはその後の普及が遅いようにも思えます。また、技術者の方も懸念してきたことだったホーム柵を、もっと簡易な形ででも早期に実現されていれば、尊い命をいくつ救ってこられたのかと思うと、なんだかやりきれない想いにもかられます。

 とはいうものの、国内のホーム柵やホームドアも、2009年秋現在、かなり増えてきてはいますので、全線設置されている線のみ列挙してみます。

東急目黒線、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス、名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線、札幌市営地下鉄東西線、埼玉高速鉄道線、東京地下鉄丸ノ内線・南北線・副都心線、都営地下鉄三田線、横浜市営地下鉄ブルーライン・グリーンライン、名古屋市営地下鉄上飯田線、京都市営地下鉄東西線、大阪市営地下鉄今里筋線、福岡市地下鉄空港線・箱崎線・七隈線

 この他にも、来年以降全線ホーム柵が設置される線がいろいろあります。
 極めて朗報だと感じているのが、JR山手線で、2017年までに29駅全部に可動式ホーム柵が付けられるということです。まず手始めに、来年度、恵比寿駅と目黒駅に付けられるそうなので、今からとても楽しみです。

 とはいえ、まだまだ地方の小さな駅などはどうなるか分かりません。駅員さんのいない駅を利用されている方などは、ずいぶん不安な想いをなさっていることでしょう

 鉄道各社には、人の命の重みを感じていただいて、今後真剣に取り組んでいっていただきたいものです。

 次回は、稼動柵設置のネックになることとして、なんとこの私にしては珍しく、社会のあり方についてまで問うてみたいと思っています。

(つづく)


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by amedia  at 16:19  | Permalink

井草中学校にて

 毎年恒例となってますが、今年も杉並区立井草中学校のゲストティーチャーをやってきました。

 この中学校は、地域とのつながり、職場体験、ボランティア体験、福祉体験など、いろいろな人々との交流を大事にしている学校で、この日は、3年生を対象にした福祉関係の特別授業でした。
 3年生100人強を12の班に分けて、それぞれにゲストティーチャーが付き、まったく違う内容の授業を一コマ行い、その後体育館でそれぞれが学んだことを発表し合うという授業が一コマ。給食後の眠たいであろうひとときを共に過ごしたわけですが、みんなとても集中して楽しんでくれました。

 それぞれの班の授業内容は、次の通り。
 ○学校の近所の高齢者施設で、お年寄りと語り合ったり歌ったりしてきた班が二つ。
 ○UD製品について学びながら、点字の名刺を作った班。
 ○手話の勉強をした班。
 ○視覚障害者の生活について学んだ班。
 ○この日以前に行なった保育園でのお手伝いを踏まえ、保育園の園長さんに「生き方」などについていろいろ感じさせてもらった班。
 ○色弱眼鏡でその状態を体験し、どんな配慮が必要かを学んだ班。
 ○音楽療法を学んだ班。
 ○車椅子のスラローム競技を体験し、車椅子の操作を学んだ班。
 ○障害のある仲間たちとできるいろいろなレクリエーションを学んだ班。
 ○電動車椅子や介護用ベッドなどの体験をした班。

 そして、私の班では、相方鈴木大輔と共に、視覚障害者向けの画面説明の音声ガイドについて説明し、ライブガイドの体験をしてもらいました。
 映画の一部では分かりにくいということで、今回は以前に高校でやった授業を簡易にした授業ということで、『ドラえもん』の一作品を題材にしてみました。
 と言っても、さすがに50分の授業では全部は無理だったので、半分くらいまでにして、一度椅子ごと後ろを向いてもらい、音だけで鑑賞してもらいました。ここで、音だけで聞いていたときの印象を聞いてみたら、「ストーリーはなんとなく分かるけど、見たことのないアイテムがどうなってるかが気になりました」という、とても素直な感想が帰ってきました。
こんどは、また頭から再生し、映像を観ながら半分の長さのさらに半分のところまでを鈴木がライブガイドを行ない、ガイドの雰囲気を感じ取ってもらいました。その後、残りの全体の半分までのところを、何の解説もなしで2回再生し、その部分のガイドを何人かの生徒にチャレンジしてもらいました。
 私たちは高校生にやってもらった経験を踏まえて構えていたのですが、すっかり度肝を抜かれました。なんとこの中学生たちは鋭い感性と読解力を持っていて、初めてとは思えない的確な画面解説をやってのけたのです!
 学校全体としていろいろな人たちとの交流を大事にしてきているからなのか、国語の教育が良いのか、その両方なのか分かりませんが、その素晴らしい力に本当に驚かされました。
 しかも、全体会で発表に立った班長の少年も、与えられた4分という時間を有効に使って、音声ガイドとは何か、音声ガイドのキーポイントにゆなることは何かなどを、重要なポイントをしっかり押さえて簡潔に発表してくれました。

 全体会終了後、校長先生たちとの短い交流会をしている中で、今回視覚障害者の生活について知る班のゲストティーチャーできていらした杉並区の視覚障害者福祉協議会の会長さんが、「子供のうちから障害者と接する機会を持ってもらうことによって、偏見のない社会が実現していくのではないか。そんな機会を与えてもらってとてもありがたい。」というようなことをおっしゃってましたが、まったくそのとおりだと、深く頷いていました。こういう取り組みをする学校が、もっと増えていってほしいものです。(って、この願い、もうこのコラムで何度も書いているかもしれませんね)

 そうそう、楽しいことを書き忘れるところでした。
 今回は今までと違い、班の代表の生徒たちと一緒に、給食をいただくことができました!
 お盆やお皿を時計に見立てて中身を説明する「クロックポジショニング方式」について説明したところ、班長さんは全体会での発表で、これについても触れてくれて、私たちもとても嬉しかったです。
 などという真面目な報告は置いておくとして。
 給食、とても美味しかったです!全部校内で手作りされているという給食は、校長先生のご自慢でもありましたが、本当に美味しかったです。
 今回のメニューは…。
 ○きつねうどん(味付け卵入り)
 ○おはぎ(あん入りきなこおはぎ)
 ○大豆とじゃこの甘辛揚げ
 ○りんご
 以上、エネルギー 901    タンパク質 39.5でした。(エネルギー表示は、なんと同校のHPに献立表が掲載されていたので引っ張ってきました!)
 このおはぎの大きいこと、美味しいことといったら!!元々大好物なので、かなり大喜びしてしまいました。

 給食につられるわけではありませんが、またこれからも井草中学の授業を担当させてもらうことを楽しみにしているのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:11  | Permalink

月間『メディアナウ』の連載小説を舞台化!

 今だから明かします。
 かつて、アメディアが発行していた月刊誌『メディアナウ』の1999年の連載小説『さなぎの時代』と、2000年と2001年に連載していた『花のお江戸も世紀末!』の2作を書いていた杉盛寿美(すぎもり じゅみ)は、実は私でした。別人の顔を装って書いてたんですが、既にお気づきの方は多かったかも知れませんね。

 実はこの秋、この『さなぎの時代』を、私の所属する劇団『演劇結社ばっかりばっかり』で舞台化することになりました。
 原作者としてのペンネームも1文字だけ変えて「杉森寿美」とし、脚本製作は劇団の座付き脚本家の和風まくだ煮Lが担当して、コメディーテイスト倍増の楽しい作品になりました。

 この物語の主役は中途失明の青年です。この青年が、いかにして、いやいかなる手によって新たな自分の居所を見出すかという物語なのですが、お涙ちょうだいストーリーでないことは確かです。
 この物語の中では、IT機器が脇役の一つとして活躍するのですが、今回舞台化するに当たって、10年の年月の変化が最も顕著に現れたのがこの部分でした。
 あまり書くとネタバレになってしまうので詳しいところを例に取ることはできないのですが、簡単なところでいうと、99年に書いた原作にはこんな会話がありました。

 「WINDOWSは95?それとも98?」
 「一応98だよ。」
 「どっちにしても、WINDOWS3.1なんかじゃなけりゃ使えるけどな、98が動くぐらいの物なら、処理速度も速いし、快適だと思うよ。」

 うーん、今読んでみると、ぜんぜん快適じゃなーい!!(笑)
 正に、IT世界は日進月歩だったわけですね。

 簡単なところでは、そんな手直しもしつつ、軽妙な漫才的会話がポンポン飛び交う青春コメディに仕上がっています。というか、少なくとも脚本としてはそんな風にできています。

 また、一昨年の芝居『だからこそ愛』に続きまして、全盲のミュージシャン・久保さとしさんが、音楽スタッフとして、素晴らしい編曲の手腕を発揮してくれています。どんな曲をアレンジしているのかは、当日までのお楽しみです♪

 そして、先日9月6日から稽古が始まりました。
 従来の正規メンバー5人に加え、mixiでの募集に応じて参加してくれた演劇系女子大生二人+神奈川方面の市民ミュージカルなどで活躍中の友人一人、の3名の客演さんを向かえ、この作品に息吹を吹き込んでいくのです。うまく息を吹き込んでいければ、楽しさ倍増の脚本がさらにグレードアップしていくはず!
 というわけで、11月7日・8日の本番に向けて、2ヶ月の稽古で、どんな風に仕上がっていくか、どうぞ皆さん、新宿まで足を運んで確かめてみてください。

 ちなみに、今回は『メディアナウ』の発行元にもなっていた(株)アメディアの協賛も得ることができましたので、会場受付ではその10年の間の技術革新の一端である同社製品『よむべえ』のデモを見ることもできます。

 では、以下、チラシの内容を貼り付けます。


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演劇結社ばっかりばっかり 第五回公演『さなぎの時代』

☆スタッフ
原作…杉森寿美「さなぎの時代」(『メディアナウ』連載)
脚本・演出…和風まくだ煮L(ワフー マクダニエル)
脚本補・演出補…美月めぐみ
音楽…久保さとし・美月めぐみ
照明…中山仁(アートプラス)
音響…山脇葉
宣伝イラスト…キャンディーサトウ
車両…石津正幸
宣伝美術…こんやゆうこ
制作…こんやゆうこ

協力…響き工芸、バリアフリー映画鑑賞推進団体CityLights
協賛…東京都立松が谷高等学校同窓会、(株)アメディア

☆キャスト
大河内聡之、石津正幸、河村有美、こんやゆうこ、佐藤敏美、田中ゆかり、美月めぐ
み、鈴木大輔
日時…11月7日(土)・8日(日)
会場…新宿・シアターミラクル
   東京都新宿区歌舞伎町2-45-2 カイダ第3ジャストビル4F
交通…西武新宿駅北口より1分、JR新宿駅東口より5分。
※ ご希望により、駅からの誘導をいたします。ご相談ください。
料金…前売り2500円、当日2800円、ペアチケット4000円(前売りのみ)

お問合せ・ご予約
TEL 090-3818-6424
Eメール otegami@bakkaribakkari.net
結社ホームページ
http://www.bakkaribakkari.net/

【日程】
11月
7日(土)…14:00~  19:00~
8日(日)…13:00~  18:00~
※ 開場は各公演開始時間の30分前です。

【ストーリー】
 『僕の目の前を覆うのは、上映開始前のスクリーンのような物なのだ。しかも、徹
夜明けで飛び込んだ映画館のそれのように、ぼーっと薄汚れている…』
 交通事故で失明した大学生悠希(ゆうき)。彼を包む闇ならぬ闇は、如何にして、
誰によって剥がされていくのか。
 全盲作家・杉森寿美が描くハートウォーミングストーリーを、和風まくだ煮Lがコ
メディ仕立てで煮込んだ一品。
 視覚障害役者・大河内聡之、初主演作品!!

【『演劇結社ばっかりばっかり』とは】
 「観る側も、演じる側も、バリアフリー」をコンセプトに、言葉に拘ったエンター
テインメントを追求する結社です。
 ●“見えない人が特別な機材や音声ガイドなしで、見える人と一緒に丸ごと楽しめ
るような芝居作りをしている劇団”は、世界で(恐らく)ばっかりばっかりだけ!
 ●合言葉は、「視覚障害役者?普通にいますけど何か問題でも?」


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 14:13  | Permalink

頼りにされることの大切さ

頼りにされることの大切さ
(美月めぐみ)

 小さい頃、親や周りの大人に、命令されるのではなくて「新聞、取ってきてくれると嬉しいな」とか「とうもろこしの皮を剥いてくれると助かるんだけどな」と言われると、「よっしゃ!」とお手伝いモードになった記憶があります。
 また、「○○しなさい」と命令されたときでも、終わった後に、「助かったよ。ありがとね」などと声をかけられると、(またお手伝いしよう)という気持ちになったこともあります。大嫌いな雑巾がけも、「お母さんとお仕事分けっこしてくれる?」と言われると、とたんに責任感と使命感が沸いてきて、せっせと体を動かしたものです。
 むしろ苦手だったのは、「涼しいうちに宿題やっちゃいなさい」などという、自分のためにはなるけれど、人のためにはあまり役立ちそうもない命令でした。基本的に面倒くさがりの私は、涼しいうちに宿題をやるよりは、涼しいうちは快適に二度寝をするほうがラクチンだと思っていたのです。(笑)

 一概には言えないかもしれませんが、人の役に立てること、人に頼りにされることは、人間を成長させる原動力にもなるのではないかと、最近考えています。
 小さい頃は、命令を受けずに要請だけを受けて育つと、「やるべきこと」を自力で取捨選択する力が付かなくなるので、適宜「してくれる?」と「しなさい」を混ぜて教育したほうが良さそうだとは思うのですが、そのバランスをうまくとって教育されていくと、「自分が頼りにされる人間であるためには、それに見合うだけの知識と能力を持たなければならない。だから努力・工夫をしなければならない。」ということに気づくときがくると思うのです。
 私の場合、その時期がやっと最近、四十半ばにして現れたというところです。30台中ごろから、体型もあいまって「おやかた」というニックネームのある私ですが、何かそう呼ばれる度に、そこまでしっかりした物は持ってないのにとくすぐったい違和感を覚えていましたが、その違和感を無くすための解決作として、当たり前のことではありますが、自分をもっと成長させる必要があるのだということに、やっと気がついたのです。
 成長というと少し大げさですが、とりあえず今私がやろうと思っているのは、持っている技術をグレードアップしようとすることです。
 このところ、宴会部長みたいな役回りをすることが増えているのですが、インターネットを利用して良さそうなお店を選び、地図をプリントアウトして同行者に見せるという方法で、幹事業をこなしています。これも、最初は今ひとつ冴えない作業と結果だったのですが、ネットの検索能力が経験的に上がってきたことと慣れと感の良さのアップによって、参加者に「すごく良いお店だね!」と満足してもらえるようなところを選ぶことができるようになってきました。(と言っても、そうしょっちゅう飲んだくれているわけではありませんので、誤解のないように(笑))
 このようにネットでの検索技術が上がってくると、宴会だけではなく、シティライツでの同行鑑賞会の際の事前解説メールの作成などにも大いに役立つので、視覚的な要素以外の資料を構築することができるようになってきました。

 とはいえ、まだまだいろいろな技術が不足しています。今後は、エクセルの使い方を覚えたいし、録音物の編集や焼付けなどPCによるオーディオデータの扱いなども身に付けたいと思っているところです。
 決して不得意な分野ではなさそうなのですが、日々の生活に取り紛れてつい後回しにしてきてしまったことなのです。
 不得意なことは、どうしても頼る側に回らざるを得ませんが、せめて得意なことを増やす努力はして、「おやかた」のニックネームに恥じない人間に近づかなくてはと思う今日この頃なのです。
 あ、体系的な面での「おやかた」呼ばわりからは、早く脱却できるよう、頑張って体も動かさなくてはいけませんね。

 最後に、これは既に活用している方も多いかと思いますが、基本的に当てにしているグルメ情報サイト、グルナビのurlを載せておきますね。

http://www.gnavi.co.jp/

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:20  | Permalink

マニュアル化された対応の外にいる私

 取り留めのない話になってしまいますが、ひとときお付き合いください。

 「いらっしゃいませぇ!○○へようこそ!」
 某ファミレスに入ると、必ずこの歓迎メッセージが飛んできます。いわゆる「マニュアル化された接客」です。
 でも、私が入っていくと、そこからはマニュアル外の対応をせざるを得なくなります。テーブルへの誘導、メニュー紹介、ドリンクバーの利用など、いろいろ他のお客さんとは違う対応をしなければならないことがあるのです。
 でも、最初は戸惑っている店員さんも、何度か通っているうちに、親切になっていきます。店長の性格にもよるとは思いますが、そのお店の中での、視覚障害対応のルールみたいな物もできていったりします。

 ファミレスもファーストフードもコンビニも、サービスを合理化するために、それぞれの会社で決められたマニュアルに則った接客をするわけです。
 とは言え、それを基準とした上での臨機応変な部分で、個々の資質が問われてくるのです。また、店員の彼らを束ねる店長の性格は、同じチェーン店の中でもそうとうな違いを生み出しています。
 私の家から一番近いコンビニは、斜向かいに立っている2軒のコンビニです。
 片方のコンビニは、デザートは充実しているものの、品揃えはイマイチです。でも、店長さんがとても明るいおじさんで、バイトの店員さんたちもおおむね優しくて親切な人たちです。
 一方、その斜向かいにある売り上げ日本1の某コンビニは、お弁当やパンやお惣菜が、品数・味共に充実しているのですが、夕方以降に働いている店員さんたちがイマイチなのです。どうでも良さそうな口ぶりだったり、明らかにこちらを見ていない様子だったり、「ストローは要らないけど、お箸は入れてください」と言っても、意地悪じゃないかと思うほどしょっちゅう逆になったり、会計時に、プリンや焼きそばな
どを袋にボンボン投げ込むということに至っては、いったいどういう接客教育なのかと、頭を抱えたくなります。
 なので、どうしても後者のお店の物が食べたいというとき以外は、私は前者のお店を利用したいと思っています。

 マニュアル化されてる部分はやるけれど、通り一遍のことしかやらない従業員がいるのは、何も民間の店員ばかりではありません
 うちの地元の福祉行政には、首を傾げたくなることが多々あります。以前この欄でもお話しして、昨年のうちの劇団の芝居『トイメン』の中のネタにもさせてもらったエピソード、「点字ディスプレイを日常生活用具給付制度を利用して購入したいのですが」と電話で問い合わせたときの女性職員の一言、「は?点字でスプレーって何ですか?」と返され、一瞬固まってしまったことも、その一つの例です。この制度の業務に携わるなら、対象品目の用途くらいは勉強しておいてほしいもの
だと思ったのでした。
 しかも、問い合わせ当時に視聴覚二重障害の人にのみ認められていた給付が、それからあまり時が経たないうちに、視覚障害単一の障害者にも認められるようになっていたようなのですが、一度断られていたので諦めていた私は、実際に申請されるようになってから半年も立って、ようやく情報を入手したというていたらくでした。
 初めに「単一障害の方は認められていないんですよ」と言われた時点で、点字の読める視覚障害者にとって、点字ディスプレイが以下に役立つ物なのかということをできる限り噛み砕いて説明した上で、「もしも見直されて利用できるようになったらご連絡ください」と頼んであったのにも関わらず、一報もなかったのは、これまた意地悪されたのかしらと思ってしまいました。

 また、選挙直前の最近、地域の選挙管理委員会から、選挙に関する注意事項などが書かれた点字の小冊子が送られてきたのですが、なんと、これには普通文字の印刷物が、添え状として入っていたのです!「いや、それが入っていても、受け取った本人は読めませんから。」と思わずつっこみを入れたくなりました。この紙切れを作って入れることは大してお金のかかることではないでしょうけれど、まったく意味のないことなので、ちょっとした税金の無駄遣いだとも感じました。

 その選挙ですが、各政党とも、駅前等で必死の訴え賭けをやっています。ラウドスピーカーによる騒音に耳を傾けるより有効だと思って、配られているマニフェストなどいただきたく、「点字か録音の物はありますか?」と聞いてみると「ごめんなさい。ご用意してないんですよ」との答えが返ってきます。中には、こちらが近づいて行くと、そっぽを向いたり逃げちゃったりする候補者当人さえいるようです。
 点字投票は、婦人参政権よりも古い歴史を持っているのに、その判断材料が極めて乏しいままなのですから、困った物です。
 私は今、街頭で点字か録音のマニフェストを配ってくれる政党があったら、喜んで投票したいなと、半分は本気で考えています。
 いつかそう遠くない時期に、こんなこと思った自分を後悔させられるくらい、いろんな政党が視覚障害者も一人の有権者として意識してくれる時がくることを願って止みません。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:57  | Permalink

童謡・唱歌を歌いながら

 先月・7月31日に、杉並区のとあるおじさまのご依頼で、なんとこの私が、童謡を歌うコンサートをやりました。
 と言っても、極々小さな会場で、観客もたった10数名の物でしたが。

 これが、不思議ないきさつなのです。
 4月29日の昭和の日に、とあるカトリック教会で、知り合いのクリスチャンの若者が結婚式を挙げた際、私もご招待いただきました。そして、大変アットホームな教会の信者さんたちの手作りパーティーにも参加させていただき、とても祝いたい気分になったので、“me & my girl”というミュージカルのテーマソングを歌いました。
その歌詞の中に

♪小さな教会で集い合って確かめる
♪二人の愛ハッピー、それからいつも

というフレーズがあったので、その場にぴったりだと思いアカペラで歌ったのです。
 芝居ではあまり上がらないのに、音楽のステージでは足ががくがくになるほど緊張する私ですが、このときはとにかく興が乗ってしまったので、まったく緊張などしていなかったのも、歌声のリラックス度合いを高めてくれたのかもしれません。新郎新婦のみならず、多くの皆さんに温かい拍手をいただき、ちょうど良く回ったアルコールもあいまって、気分も最高でした。
 ところが、帰り際に、件のおじさまにつかまり、
 「こんど私の企画するイベントで歌ってくれませんか」
と声をかけられたのです!でも恐ろしいことに、そのときはとても気分が良かったので、ほいほいと承諾してしまったのでした。

 ということをすっかり忘れた6月のとある日、そのおじさまから連絡があり、ひっこみのつかない状態に陥りました。
 いわく
「あなたのゴスペルは、素晴らしかった!」
 そもそも、ミュージカルナンバーを「ゴスペル」と認識されていたのも物凄いのですが、
 「あのお声なら、高齢者の方向けの童謡や唱歌のコンサートもお願いできますよね?」
 と言われるに至っては、本当に驚いてしまいました。
 確かに、私は小さい頃から童謡や唱歌が好きというか、親が繰り返しかけてくれたレコードのお陰で、そういった歌が体に染み付いていました。また、その中でも幼児向けの歌は、絵本朗読の会などで合間に弾き語りなどしていたこともあったので、できないことではないと判断し、引き受けてしまったのです。

 でも、7月には、前回まで連載させていただいていたように、『改造人間哀歌』への出演その他のイベントが入り、結局このコンサートの準備は、たった10日しかないという状態になってしまいました。
 そのうえ、引き受けた当初には聞いていなかった「大正時代の作品を中心に」などの指示が、後から後から出てきて、アップアップしてしまいました。
 とにかくなんとか間に合わせようと思ったので、ないーぶネットで資料になるような童謡・唱歌の本を探し、曲を選び、それを元に曲の解説文を作り、私の下手なピアノでは弾き語りが難しいと判断した曲はピアノ伴奏だけ録音したカラオケを作り、本業は役者なのだからということで合間に読む絵本を選び、それを一緒に読んでくれる相方・鈴木大輔との稽古をし、作っておいた曲の解説の朗読を鈴木に頼み、そのタイミングなどを練習し、…等々、怒涛の10日間を経て本番に臨んだのでした。

 歌った曲は以下の通り。

『ゆりかごのうた』  北原白秋作詞、草川真作曲
『あめふり』  北原白秋作詞、中山晋平作曲
『村の鍛冶屋』   作詞・作曲者不詳
『我は海の子』 作詞・作曲者不詳
『夏は来ぬ』  佐佐木信綱作詞、小山作之助作曲
『青い眼の人形』  野口雨情作詞、本居長世作曲
『赤い靴』  野口雨情作詞、本居長世作曲  
『牧場の朝』  杉村楚人冠作詞、船橋栄吉作曲
『里の秋』  斎藤信夫作詞、海沼實(かいぬま みのる)作曲
『ふるさと』  高野辰之作詞、岡野貞一作曲
『森の小人』  玉木登美夫・山川清作詞、山本雅之作曲

 恐れていた通り、前半はかなり上がってしまいましたが、やはり私は役者だったと自覚し、ストーリー性のある歌を歌ったり絵本を読んだりしているうちに、すっかり落ち着くことができました。
 お陰さまで、ご来場くださった人たちから、「また歌ってください」とか「懐かしくて涙が出そうになりました」などの温かいお言葉をいただきました。

 本人としては、もうこんな緊張は勘弁してほしいという気持ちだったのですが、不思議なことにそれから20日も経った今でも、ふと気づくと「♪うーのはなーのにおう垣根に」と口をついて出てくるのです。そして、いつの間にか、「音楽療法ってあったよなとか「認知症のお年寄りが、懐かしい童謡で元気になったり意識がはっきりしたりっていう話も聞くわよね」などと、何かたくらみかけている自分がいるのです


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:06  | Permalink

バリアが外れていくとき(其の四-最終回)

 7月16日~20日まで上演された『改造人間哀歌2』関連のお話しの続きです。
 最終回の今回は、いつもの倍の長さになってしまいました。時間のあるときに、ゆ
っくりお読みください。

 千秋楽の後のウチアゲは、やはり大盛況でした!
 私も、この世界に入るまで知らなかったのですが、芝居の公演の千秋楽のウチアゲ
って、どこでもオールナイトのようです。
 宴会が得意ではない私は、毎回割りとうんざりしてウチアゲに臨むのですが、結果
的にはいつも楽しんでしまうのです。

 今回も、視覚障害者は私一人だし、馴染めなかったらどうしようと思うと、ウチア
ゲに対してはずっしりと重たい気持ちで臨まねばなりませんでした。しかし、相方鈴
木大輔の顔を潰してはならないし、なんとかにこやかにしていられるよう努力せねば
などと、「我慢、我慢」といった感じで気合を入れました。ところが、見事にそんな
想いは吹き飛ばされることになったのです。

 佐々木さんの乾杯の挨拶に続き、どの劇団でも恒例となっている「大入り袋(おお
いりぶくろ)」の分配となりました。これは、お客さんがたくさんきてくださったこ
とを祝しての習慣で、ポチ袋に「ご縁がありますように」の5円玉を入れた物を、そ
の場に居合わせた出演者とスタッフ全員に配るものです。この中身はできるだけさっ
さと使ってしまうのが善しとされています。それは、「お金を留めない→動かす→新
しい役を回してもらえるようにする」という縁起担ぎです。その替わり、ポチ袋は大
事に取っておく。これが大入り袋の儀式なのです。
 これを配るとき、受け取った人は、順番に挨拶をするのです。
 私も、皆さんにお世話になったこと、自分自身がとても勉強になったこと、そして
毎日佐々木さんにお気に入りの飴を差し上げて喉のケアーにちょっぴりだけ貢献でき
たのが嬉しかったことなどいろいろお話ししました。佐々木さんは、「いつもありが
とね。助かったよ」と優しく声をかけてくださいました。

 この儀式の後は、もう三々五々、いろんな人々と話し込むことになりました。
 印象に残った人について書いてみます。

 まずは、「仮面ライダー」シリーズなど多くの特撮作品やドラマのプロデューサー
として、また映画監督・助監督としても活躍されてきた平山亨さん。この方は、もち
ろん佐々木さんのお客様として千秋楽の公演をご覧になっていらしたのですが、実は
少し前に骨折なさっていて、松葉杖を使っていらしたのですが、階段しかない2階に
ある劇場まで、頑張って上がっていらしたのでした。御歳80歳ということも考え合
わせると、そのバイタリティと愛の深さに頭の下がる想いでした。
 相方鈴木と共に、この方とじっくりお話しすることができました。
 ご自分が深く関わってこられた「仮面ライダー」を心から大切になさっておられる
平山氏は、ライダーシリーズにインスピレーションを得て作られた今回の作品『改造
人間哀歌』に大変感動され、こちらもエレベーターなしの地下にあるウチアゲ場所の
居酒屋へもお越しくださり、涙を流しながら熱い想いを語ってくださいました。
 また、一線を退かれた今は、ご自身いろいろなボランティア活動をなさっていると
のことで、映画や演劇のバリアフリーにも大変関心を寄せてくださっておられました

 平山氏について詳しくお知りになりたい方は、以下のwikipediaのページをご参照
ください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%B1%B1%E4%BA%A8

 そしてもうお一人、先々週のこの欄でちらっとお話しした、劇場の1階にあるホビ
ーショップの店長さんと、この席でゆっくりお話しすることができました。
 彼・今井さんは、私と同じ年頃の男性で、店番をしているときには、よくプラモデ
ルの製作などをなさっているのですが、公演期間中、私のサンダルが2度壊れたとき
、2度ともプラモデル用の接着剤で治してくれた優しいお兄さんでした。
 お店ではおとなしげな印象だったのですが、この宴席で、ひょんなことから私と時
代劇の趣味が合うことが発覚。お互いに小学生の頃、父親の影響で時代劇にはまった
という経験を持ち、萬屋錦之介(よろずや きんのすけ)の破れ傘刀舟(とうしゅう
)、中村梅之助(なかむらうめのすけ)の遠山の金さんと伝七(でんしち)親分は最
高だったと大いに盛り上がったのです。
 そして私が、「あなたのお店の品物は箱に入ってる物や何十万もするような高価な
フィギアとかマスクなんかなので、触るに触れないけど、本当はTVを観ててもどん
な形なのか把握できない私たちにとって、実際に触れたらどれだけいいかと思う。で
もなかなか買い集めるお金もないし…」と話したら、「うちのお店にある物は、なん
でも触ってもらっていいから、声かけてくださいよ。ちゃんと箱から出しますから」
という信じられないほど嬉しい答えが返ってきました。驚いて、「でも、買えるわけ
じゃないんですよ」と聞き返すと、「何を言ってるんですか。見えないんですから大
いに触っていただくべきですよ。僕は、ぜひちゃんと形を把握してほしいな。お友達
にも言っておいてくださいよ。僕のお店では、見えない人に触らせてあげないなんて
ことはあり得ませんから」と言い切られました。なんて素敵な人なんだろうと、これ
また感動してしまいました。
 もちろん、アドレス交換もさせていただきました。
 ここで、お店のことをちゃんとご紹介したいのですが、劇場と同じビルに入ってい
ますので、まもなく取り壊しで引越しなさるそうです。新しいお店の場所などが決ま
りましたら、この誌面でご紹介したいと思います。

 アドレス交換といえば、出演者やスタッフの人たちとも、この席でお互いのアドレ
スを赤外線でやり取りしました。
 せっかくなので、みんなとアドレス交換したいけれど、自分から人を捕まえるのも
難しいし、ピンポイントでお願いしていくのも、もしご迷惑だったら…と考えて、躊
躇していたのですが、思い切って「すみませーん。もし私とアドレス交換してもいい
よっていう方がいらしたら、良かったら声かけてくださーい!」って叫んでみました

 そしたら、来てくれること来てくれること、隅っこで眠りこけてた人たち以外は、
次々とやってきてはアドレスの交換をしてくれたのでした。
 そんなご縁もあって、mixiでのマイミクさんも、その翌日くらいに数名増えていた
のでした。
 やはり、友達も幸せの一部だから、「歩いてこない。だから歩いて行くんだね」と
、古い歌の歌詞に歌われているように、自分からアクションを起こさねばならないの
だと思いました。こうやって声をかけておくのは、相手の気持ちを尊重しながら自分
の意思も伝えられるので、なかなか有益な方法なんじゃないかなと思ったりしました

 他にもいろいろな人とのやり取りを紹介したいところですが、既にそうとう長くな
ってしまったので、ここまでにしたいと思います。

 こうして、多くの人たちと出会い、いろいろな経験を積ませていただいた日々は終
わりました。始発の電車が動き出した駒込の朝にふわりと流れ出した私たちは、同じ
方向へ帰る人々と集団下校のように帰途を共にし、山手線→小田急線と乗り継いで行
く中、一人、また一人と散っていったのでした。

 最後に、いろいろお礼を言わせてください。
 こんな素敵な機会を与えてくれた篠原さん、橋渡しをして引っ張り込んでくれた相
方の大輔、佐々木剛さんをはじめ私を受け入れてくださった出演者の皆さん、スタッ
フの皆さん、当日視覚障害者の誘導に協力してくださった皆さん、そしてご来場くだ
さった皆さん。本当にありがとうございました!!
 そして、この長い長いレポートに最後までお付き合いくださった読者の皆様、本当
にありがとうございました!!

 次回からは、いつもの単発コラムに戻りますが、今後とも皆さんに楽しんでいただ
けるような物を書いていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

(『バリアが外れていくとき』 完)


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:36  | Permalink

バリアが外れていくとき(其の三)

 7月16日~20日まで上演された『改造人間哀歌2』関連のお話しの続きです。

 さて、観劇サポートのほうですが、18日終演後に、翌日来る視覚障害のお客さん
が点字ユーザーであることを思い出した私は、画期的なガイド方法を思いつきました

 つまり、予め、説明したい内容を点字のカードにして用意しておき、隣に座って、
説明を入れたいタイミングで順番に手渡していくという方法です。
 例えば、前半のほうで、場面と場面の間に一瞬だけ、中幕の合間に謎の女の後ろ姿
が浮かび上がり、こちらに振り向きかけるとき、にやりと笑いを浮かべた瞬間暗転に
なるという場面が挟まっていました。ここは、不気味な音楽のみで、その様子を知る
ことのできる台詞その他の音は何もありません。こんなタイミングで、
“コートを着た女の後ろ姿。ゆっくりと振り向くとき、にやりと笑いを浮かべる。暗
転。”
と書いた点字のカードをそっと手渡します。ベテランの点字ユーザーは、これを瞬時
に読み取ります。
 この方法は、左右に座った点字ユーザー二人までにしか有効ではありませんが、周
りに声が漏れる心配がないうえ、このサービスを受けていただいたご本人たちにも、
「今までで一番分かりやすかった!」と好評でした。
 ケース・バイ・ケースですが、この方法も新しい場面解説の方法としてこれからも
やってみたいものだと思いました。
 ちなみに、今回のカードは全部で20種類。楽日にいらした点字ユーザーのお客さ
んにも、とても喜んでもらえました。しかも、後述する「DVDへの音声ガイド」を
作る上でも役に立ちそうです。

 私は、この上演期間中毎晩行なわれていた「佐々木剛を囲む会」という、お客さん
と出演者・スタッフも巻き込んでの飲み会に、初日(16日)、中日(18日)、楽
日(20日)の3回参加してましたが、その中日の会で、主宰篠原さんと照明兼制作
の大村さんとじっくり話すことができました。
 ここで、出演者でもある私の相方の鈴木大輔と共に、視覚障害者にとっての「音声
ガイド」の必要性をはじめ、あらゆる障害の人たちに対する観劇上でのバリアを取り
除く方策について、お二人に対していろいろお話ししてみました。
 元々、福祉的視点を持っている篠原さんと、そして他の劇団での経験である程度観
劇のバリアフリーについての知識をお持ちだった大村さんは、私たちの熱い話を、と
ても熱心に聞いてくださいました。
 結果、今回の『改造人間哀歌2-星空の約束-』のライブDVDを発売するに当た
り、「音声ガイドを付けて出すことを検討したい」と、非常に前向きなお言葉をいた
だくことができました。
 正式に決定したら、この誌面でもご紹介します。
 また篠原さんは、これまで持ち小屋として使ってきたこの「タカタカブーン」のあ
るビル自体が建て直しされることになったということで、この秋には別なところで新
たに劇場「タカタカブーン」をオープンさせるそうなのですが、こちらの場所も階段
のない1階にするなど、バリアフリー的な配慮をしていきたいということも話してく
ださいました。

 結果的に私たちにとっても非常に実りの多かった5日間の公演もあれよあれよとい
う間に過ぎて行き、20日の千秋楽も無事終わりました。
 佐々木さんは、篠原さんがこの「改造人間」を書くに当たっての着想の原点ともな
った、あの「仮面ライダー」の2号だった人です。その佐々木さんの、仮面ライダー
2号に対する強い想いを含めて、今回の「改造人間」に対する愛をたっぷり感じさせ
てくださったカーテンコールでのご挨拶は、私の胸を大きく打つ物でした。あまりの
感動に、暫くの間はハンカチを目元から話すことができないくらいでした。

 お客さんが全て帰られた後の舞台の上で、出演者の集合写真を取るとき、みんなは
、声の出演だけだった私も温かく迎えてくれて、全ての集合写真に参加させてもらえ
ました。
 また、鈴木と二人で、佐々木さんを挟んでのスリーショット写真も撮らせてもらえ
ました。ぎゅっと肩に回された腕のぬくもりを思い出すと今も嬉しさがこみ上げてき
ます!!

 これだけでも思い出いっぱいのひとときだったのですが、最終日のオールナイトウ
チアゲが、これまた素晴らしい思い出となりました。

 というわけで、来週はそのお話しをして、この「バリアが外れていくとき」の最終
回としたいと想います。

(来週へ続く)


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by amedia  at 17:26  | Permalink

バリアが外れていくとき(其の二)

 7月16日~20日まで上演された『改造人間哀歌2』関連のお話しの続きです。

 初日前日、舞台の仕込み作業をやっている日、私は楽屋の片隅で持ち込み仕事をしながら、出演者の皆さんと交流していました。
 ワンフロアー分の大きな楽屋に、主役の佐々木さんを含め、みんな一緒に詰め込まれていますが、実に楽しい雰囲気でした。
 佐々木さんはとても歌うことがお好きで、若いころに出されていた歌も含めて、よく歌っておられました。終演後10日経った今も、頭の中に佐々木さんの歌声が響いている程です。
 ここは、主宰篠原さんの持ち小屋なので、一つの建物の中に、稽古場、楽屋、劇場が全て揃っています。4階が稽古場、3階が楽屋、そして2階が劇場です。
 ちなみに、1階は篠原さんのお知り合いだという店長さんが店番をしているホビーショップです。この店長さんも実に面白い人で、嬉しい話があるので、これはまた来週の話題の一部にしたいと思っています。
 仕込みや稽古などで、みんなどたばたと出入りしています。当然のことながら、鈴木も出演者ですので頻繁に動き回っています。
 というわけで、私は、4階と1階にしかないトイレに行くことも含め、自分で探検してフロア間の移動はどんどん自力でできるようにしました。自分でできることは自分でやる。当たり前のことですが、これをちゃんとやらないと、人にお願いしたいことも言えなくなります。だから、移動している私に、スタッフの人が「大丈夫ですか?」と声をかけてくれたとき、嬉しい思いで「はい、慣れましたので」と笑顔を向け
ることができました。

 16日、初日が開けました!
 この日は夜の部のみで、午後にはゲネプロ、つまり本番さながらのリハーサルが行なわれました。まだ客席も設置されていない中、わりと前方の上手(舞台に向かって右側)のほうに椅子を一つ出してもらい、そこでじっくり見学。前回稽古を観たときから比べて、みんなグレードアップしてるし、効果音やBGMもフルで入った状態の物を聞いたのはこれが始めてだったので、大興奮でした。例の、私のラジオの声も、芝居にすんなりなじんでいて、なんだかにんまりしてしまいました。
 このときから、私は自分が音と台詞だけではわからないところを、気をつけてチェックし始めました。そこを覚えておいて、後で鈴木に説明してもらい、それを踏まえて私以外の視覚障害のお客さんにちゃんと説明できるようにするためです。
 私のホームグラウンドである「演劇結社ばっかりばっかり」の芝居は、ステージ上に私と大河内君という2名の視覚障害者が乗っていることもあって、脚本や演出の段階から、視覚のハンディがあっても全て把握できるように工夫されているから何の憂いもなく観劇できるのは当たり前なのですが、他の劇団の物でも、普通の台詞の分量があれば、だいたい把握できます。しかも、シノハラステージングの作品はかなり台詞が多いほうなので、解説なしでも十分楽しめるのですが、ところどころ、説明したほうが圧倒的に心情が伝わるというような場面がありました。
 この日の夜には、視覚障害のお客さんはいませんでした。私は、さらに食い入るように神経を研ぎ澄まして観劇しました。
 この日から、毎公演、自分で気づいたり、鈴木に説明してもらったりで、この作品への理解度が高まっていきました。

 翌日からは、昼の部には視覚障害の人が必ず観にきているという状況になりました。まだ17日は私も不完全だったのですが、翌日からは、視覚障害のお客さんの隣に座って説明してあげられるようになりました。
 この頃になると、楽屋でも、私が疑問に思ったことを、鈴木以外のメンバーが率先して説明してくれるようになっていました。
 また、さりげなく誘導などでサポートしてくれる人も増えてきましたし、差し入れのお菓子を分けてくれたり、芝居の話、グルメの話、その他いろんな話で一緒に盛り上がれるようになっていました。
 また、17日の朝、喉の調子が良くないと嘆いておられた佐々木さんに、私が持っていた蜂蜜の飴を差し上げたところ、大変気に入ってくださったので、それから毎日二つずつ差し上げていました。いつもうれしそうに「ありがとね!」と声をかけてくださる瞬間が、とても幸せな瞬間でした。

 さて、観劇サポートのほうですが、18日終演後に、翌日来る視覚障害のお客さんが点字ユーザーであることを思い出した私は、画期的なガイド方法を思いつきました

 ということで、次回はそのお話しからにしましょう。

(来週へ続く)


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バリアが外れていくとき(其の一)

 7月16日から20日まで、一月前にご案内しましたシノハラステージング公演『改造人間哀歌2~星空の約束~』の楽屋と劇場に張り付いていました。
 お陰さまで、連日満員御礼の大盛況で、音声パンフの配布しかしていなかったにも関わらず、全盲のお客さんも5名ほどきてくださいました。
 この場をお借りしてお礼申し上げます。
 実は、私、この公演に声の出演をさせていただいたのです!初恋のヒーロー、仮面ライダー2号・一文字隼人(いちもんじはやと)役の佐々木剛(たけし)さんと、うちの相方の鈴木大輔が共演できるとあってとても喜んでいたら、私まで「声の出演」という形で間接的に共演させていただけたというわけです。
 この公演に関する詳しいお話しは、アメディア発行の姉妹メルマガ「アメディアレポート」の7月28日号でお届けしたいと思いますので、そちらもお楽しみに。

 今回書きたいと思ったのは、この公演の稽古場、公演期間中、および打ち上げの席での、劇団員さんたちと私の関わりについてです。

 稽古場には、4回伺いました。
 他所の劇団に顔を出すっていうのは、なかなか緊張するものです。彼らは皆、視覚障害者と接したことのない晴眼者たちばかりなのですから。
 1度目は、とにかく声の出演で使っていただけるようにお願いしようと思っていたので、とりあえずの顔見せを兼ねて、通し稽古を見せていただいたのです。
 この日は、実際この舞台に参加する我が相方の鈴木大輔が私を、自分のマネージャー、兼パートナー兼自分のところの劇団員として、皆さんに紹介してくれました。
 どうやら、この日より前から、鈴木は私のことを紹介していてくれたらしく、稽古場の片隅の椅子にかけるやいなや、この劇団の看板女優の百合香さんが飛んできて、とても明るく丁寧に挨拶してくださいました。
 また、忙しい最中でしたが、この劇団の主宰にして脚本・演出家の篠原さんも、私を軽んじたりはなさらず、とてもフレンドリーに声をかけてくださいました。
 ただ、全体的には温かく迎えてくださっていたものの、まだ少し遠巻きに見られている感じがしました。
 そこで、通し稽古終了後、篠原さんにこっそり「皆さんに、音声パンフレットCDにお声を録音させていただけないか伺いたいんですが」と切り出すと、稽古のダメ出しの後に、ちゃんと私から皆さんに話をさせていただける時間をとってくださいました。
 「鈴木が出演するということで、私と同様に視覚に障害のあるお客さんが何名かいらっしゃると思います。その人たちに、少しでも理解していただけるツールとして、
CDによる音声パンフレットを作ろうと思っています。つきましては、音の顔写真の変わりに、お一人づすお声を録音させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
 まぁ、そんなことを話したと思います。すると、皆さんから、「了解!」との嬉しい声が帰ってきました。
 この日は、「後日機材を持って改めて録音しにきます」と告げてそのまま帰りました。

 すると翌日、篠原さんから鈴木を通じて連絡があり、「パニックを起こした人々のガヤの中の一人にと思ってたけど、ラジオのキャスターの声を」という嬉しいお申し出をいただきました。さっそく台詞をテキストデータでお送りいただき、自動点訳すると、鈴木との掛け合いで1分半ほどの会話になっていました。
 しっかり読み込んで、翌日再び稽古場へ。皆さんより1時間ほど早く到着し、いただいた台詞を、ちょいとNGを出しながらもなんとか録音していただきました。
 編集したのを聞かせていただくと、我ながらなかなかの女性キャスターっぷりです。「これならちゃんとラジオに聞こえるね!」と篠原さんからも安心の一言をいただきました。

 その翌日、三度稽古場へ。このときには、PTR1とマイクを持っていき、キャストインタビューに成功しました。
 もちろん、あの憧れの佐々木さんからも、とても渋いお声でのメッセージをいただけました。(普通に入力できるなら、ここにハートマークを付けたいところですが…)

 そしてまた数日後、舞台の仕込みの日に、もう一人の声の出演(というとまるで私がそのお方と同列みたいになっちゃって穴がなくても掘ってでも入りたいくらいの想いに駆られるのですが)、悪役声優でおなじみの渡部猛(わたべ たけし)さんの、
悪の首領の声の収録があり、そこにお邪魔させていただき、音声パンフ用の録音もさせていただきました。快くお引き受けくださった渡部さんは、短めの一言ですが、大サービスの悪役声を聞かせてくださいました。間近で聞く迫力の悪役声に、私はしびれまくってしまいました。

 この夜、他のお客さんたちに配るパンフレットと同じ内容を鈴木が朗読して録音し、材料が出揃ったところでぼちぼちと音声パンフの編集を始めながら、mixiの日記でその作業について書いたら、篠原さんからのコメントが入りました。
 「これ、開場してお客さんが入ってくる間のBGM代わりに、場内に流しましょうか」
 考えてみれば、佐々木さんのお声も、渡部さんのお声も入っているのです。確かにこれは、インパクトがありそうです。
 でもそれより何より、観劇後自宅に帰ってからでないと聞いてもらえないと思っていた音声パンフの内容を、視覚障害者自身も開演前に聞くことができるという事態に、私は大喜びしてしまいました。
 そこで、初日には視覚障害のお客さんはいらっしゃらないから2日くらいかけてゆっくりやろうと思っていた作業を、大急ぎで巻きまして、夜なべで完成させたのでした。
 今までそんな機会がなかったため、劇場のバリアフリーを意識していらっしゃらなかった劇団の主宰・篠原さんが、はっきりこちらを向いてくださったことを感じた瞬間でした。

(来週に続く)


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)


by amedia  at 16:18  | Permalink

飲食店とのお付き合い

 度々食いしん坊なネタで失礼します。

 実は、最近全盲の友人と話していて、彼女が凄いチャレンジャーであることが分か
りました。
 なんと、彼女は、同じく全盲のお連れ合いと一緒に焼肉屋さんでお食事をしたいと
思い、自宅のホットプレートで焼肉の練習を重ねて自信を付けてから、大手焼肉店『
牛角(ぎゅうかく)』へ行ったというのです!
 ここで炭火焼の焼肉屋さんを知ってる人なら、「ああ、やばい!」と気づかれてい
ることでしょう。当然のことながら、ホットプレートと七輪では状況がまったく違い
ます。全盲のお二人は、あちこちから出ている炎の状況を掴むことができず、「クッ
パだけ食べて帰ろうか」と諦めかけていたそうです。
 そこへ店員さんが現れ「よろしかったら、お焼きしましょうか」と申し出てくださ
り、お二人は大喜びで感謝しつつ、無事美味しい焼肉を召し上がってこられたそうで
す。
 この友人は、元々どこへでも一人で行ってしまうチャレンジ精神の持ち主なのです
が、焼肉へのチャレンジには本当に脱帽でした。
 しかし、それにも増して、この牛角の店員さんに対しても頭が下がる想いでした。
よもや、目の不自由なお客が、サポートしてくれる人無しで来店するとは想像だにし
なかったでしょう。ところが、突然全盲の二人連れが現れた。その二人が、炭火を前
にして呆然と途方に暮れる…。おそらく、あっけにとられ、ただ成り行きを見守り、
クッパだけを食べていく姿を見送る。多くの人がそんな反応になってしまうのではな
いかと思うのですが、本当に勇気のある、そして優しい店員さんだったのでしょう。
 もちろん、牛角のマニュアルには、このような想定はないと思うので、牛角ならど
こでもどんな店員さんでもやってくれるという物ではないでしょう。彼の、あるいは
そのお店の店長さんの裁量の賜物だと思います。

 こんなに嬉しい話はそうそうあるものではないと思いますが、気に入ったお店を行
きつけのお店にすると、そこの店員さんがどんどん親切になってくるということはあ
ります。たぶん、私を含めて、積極的に出歩き、美味しい物、楽しい人間関係を自分
から求めていくタイプの障害者は、そのお店に嬉しい変化をもたらし、そのお陰で別
な障害者の人がそのお店を訪ねたとき、思いがけなくスマートで親切な接客を受ける
ことになるかもしれません。
 以前にもこの欄で書いたと思いますが、私が昔住んでいたところの近所にあった回
転寿司がそうでした。最初とまどっていたお店の人たちが、私の希望を受け入れて、
食べたい物を言うと、回っていれば取って、回っていなければ握って、レーン越しに
お皿を手渡してくれるようになったのです。お陰で、それ以降にその回転寿司を訪れ
た全盲の友人が、「美月さんちの近くの回転寿司、凄く親切だったよ」などと話して
くれました。

 食べる行為には直接的に影響はないけれどけっこう悩みの種になるのが、麺類の食
べ方です。白い服を着ているときのカレーやケチャップもしかりで、汁やカレーやケ
チャップなどが衣服に飛ぶと、かっこ悪いだけでなく、洗濯も大変なことになります。
 そういう物を食べにいく予定があるときには、私はなるべく大きなハンカチを持っ
ていって、胸元にかけたり膝に広げたりするようにしています。
 でも、持参しなくても大丈夫なお店もあります。普通のラーメン屋さんなどにはな
いサービスとして、焼肉屋さんの一部やカレーウドン専門店などでは、使い捨てのエ
プロンを出してくれます。これは、障害者に対してだけではなく、誰に対してでも出
される物です。
 実は、これは視力の有無に関わらず、飛ばしてしまいがちな食べ物だからなのでし
ょう。本来の価格より100円程度上乗せされても、これこそバリアフリーな、誰に
でも嬉しい配慮だと思います。

 こんな配慮があちらこちらのお店で実現できたら、私たち障害者の外食も、とって
も便利で楽しくなることでしょう。
 しかし、リーズナブルなお店は、人件費を削減して安くしているところが多いよう
で、そんなお店に行って、いろいろな要求を適えてもらうのは心苦しいものです。お
寿司の手渡しくらいであればさほどの負担にはならないと思いますが、例えば、ファ
ミレスのドリンクバーやサラダバー、ビュッフェスタイルのバイキングのお店、ハン
バーガーショップやカフェテリアなどセルフサービスが基本になっている飲食店です。
 でも、そんなお店に気軽に行きたいこともあります。300円程度の上乗せ価格で
、サポートがマニュアル化されたら、私は少しは心安く入店できるのではないかと思
う今日この頃です。
 もちろん、お財布に優しいお店を、お財布に優しいまま使いたいときには、なるべ
くお友達と行くなどの、使い方バリエーションも考えてみたいと思うのですが。

 このように、お店の種類、価格帯、込み具合などに応じて、お店の人と私たち自身
が臨機応変に思いやり合いながら、楽しくお付き合いしていけたらと、またそんなこ
とを考えているのです。

 最後に、紙エプロンを常備していてくれる、味もすこぶる美味しいカレーウドン専
門店「古奈屋(こなや)」のURLをご紹介しておきますので、それぞれの支店を利用
できそうな方は、ぜひいらしてみてください。また、このページには、お取り寄せ便
もあり、それぞれの商品には、音声で楽に聞ける食べ方レシピも付いてますので、来
店できない方もぜひゆっくり覗いてみてください。

http://www.konaya.ne.jp/


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:36  | Permalink

『改造人間哀歌2』

 突然ですが、私の相方にして、演劇結社ばっかりばっかり主宰の鈴木大輔が、外部出演することになりました。
 なんと、私の小学生の頃の初恋のヒーローの一人、仮面ライダー2号・一文字隼人(いちもんじ はやと)役をやっていらした佐々木剛(ささき たけし)さんとの共演です!!
 タイトルは、『改造人間哀歌2~星空の約束~』です。
 「2」ということは、当然「1」もあったわけで、じつは昨年しっかり観劇させていただいてました。
 もちろん、佐々木さんは主役だったのですが、このタイトルからも分かるように、改造人間のお話しです。「仮面ライダー」という言い方こそ出てきませんが、どうやらこの主人公もかつて改造手術を受け、そして正義の味方として大活躍していた過去があるようです。でも今は、ある程度の年齢に達して、「正義の味方」も引退していたのですが、結局そうは問屋が卸してくれず…。悲哀とカッコ良さの同居した、とても素敵な作品でした。
 その続編なのか、続きではないのか、第2弾として上演されるお芝居に、鈴木も出演することになったというわけです。といっても、そんなに大きな役をいただいているわけではないのですが、日々、楽しげに稽古に通っております。

 ところで、この主役の佐々木さんですが、やく40年弱程前にヒーロー一文字隼人役をはじめ、多くのドラマで善悪様々な役柄を演じ順風満帆のように見えていましたが、35歳のときに自宅が火事になり、そのときに負った大火傷のため、TV俳優にとっての命ともいうべき顔の皮膚を何度も移植しなければならなくなったのだそうです。その後、仕事は激減し、家族を抱え、路頭に迷い、ついには離婚にまで至るなどの不幸に次々と見舞われ、ぼろぼろになったのですが、10年ほどの後、石橋正次さんら・俳優のご友人たちの励ましで舞台俳優として立ち直って行かれたということです。
 そして今は62歳。渋く豪胆な演技を見せてくださる、素晴らしいベテラン俳優さんです。

 もちろん、我が相方を観ていただきたいということもありますが、ぜひともこの佐々木さんの姿を、声を堪能しにいらしていただきたいと思ってご紹介した次第です。
 以下、詳細情報です。

○シノハラステージング公演
『改造人間哀歌2~星空の約束~』
出演
佐々木剛
永野百合香
こぶしのぶゆき
鈴木大輔

2009年7月
16日(木)
19:30
17日(金)
14:00/19:00
18日(土)
14:00/19:00
19日(日)
14:00/19:00
20日(祝)
14:00/18:00
※開場は上記開演時間の30分前からとなります。
※各回終演後、佐々木剛さんのサイン会を催します。
※各夜の部終了後、駒込駅前「やるき茶屋」にて佐々木剛さんを囲んでの飲み会があ
ります(人数限定、有料)。
会場◎STUDIO・TAKA TAKA BOON!(スタジオ・タカタカブーン)
(JR駒込駅より徒歩10分ほど)
※ 会場への行き方は下記をご参照ください。
http://home.interlink.or.jp/~staging/studio/komagomekaranomap.html

チケット:
前売り3,000円

※今回は外部出演の為、駅からの誘導や音声ガイドなどのバリアフリー的配慮はあり
ません。ご容赦下さい。
音声パンフレットのみ作成の予定です。視覚に障害をお持ちの方は、ご予約の際に音
声パンフレット希望』とお申し付け下さい。
※各夜の回終了後の佐々木剛さんを囲む会に出席をご希望の方も、ご予約と併せてお
申し付け下さい。
☆お問い合わせ・ご予約は演劇結社ばっかりばっかり↓↓↓
mail@bakkaribakkari.com
または
09038186424
まで。

 その他、前回公演の様子なども含めて詳しくお知りになりたい方は、下記サイトを
ご参照ください。
http://home.interlink.or.jp/~staging/syborgelegy/top.html

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:32  | Permalink

献杯、そして合掌

 今年の初夏は、悲しい別れの連続となりました。

 まず、5月2日、日本の個性派ロックシンガー・忌野清志郎(いまわの きよしろう)さんが、癌性リンパ管症でこの世を去られました。享年58歳。
 80年代前半高校生だった私は、深夜のラジオ放送から流れてきた彼の歌声に度肝を抜かれました。その曲は「雨あがりの夜空に」という、ちょっと危なくちょっと甘く悲しい歌でした。そしてどことなく優しく刺激的な詩と歌声に「何だろう、この人は!?」と思っていると、「ぼくの好きな先生」「パパの歌」などの暖かな曲もあるではありませんか!また、「デイドリーム・ビリーバー」や「イマジン」などの海外
アーティストの歌もとっても楽しく愛情深い味付けにしたりして、常に魅力を発し続けてきたミュージシャンでした。

 次に、5月26日、私が愛して止まぬ小説家栗本薫さんが、膵臓癌のため逝かれました。56歳でした。
 彼女の書かれていた「グインサーガ」は、一人の小説家が自力のみで書いた作品としては、世界最長と言われる物で、実に30年という年月をかけて126巻まで刊行された時点で完結を見ることなく逝かれたのでした。
 詳しくは、アメディア発行の姉妹メルマガ『アメディアレポート』の6月9日号のトピック欄をご参照ください。
 とにかく、多彩な表現者で、心から尊敬できる方でした。

 そして、6月13日、私の相方も含めて多くのプロレスファンを魅了してきた三沢光晴さんが、広島での試合中、不慮の事故で帰らぬ人となってしまいました。享年46歳、あと5日生きていれば、今日6月18日で47歳になるところでした。
 プロレス音痴の私ですが、相方が彼の入場テーマの「スパルタンX」を携帯の着メロにしている程の惚れ込み様であることは知っていたので、もらい泣きしていました。
 彼らをそこまで魅了してきた三沢さんという人がどんな方だったのか、私なりに気になってwikiで調べてみると、試合の様子だけではない、大きな魅力のある人なのだということが伝わってきました。
 義理・人情に厚く、常に真剣な人、まっすぐな人、それでいてやたらと人間臭さのある人物像が浮かび上がってきました。
 困っている人がいれば、仲間のみならず、恩讐を超えて手を差し伸べた人だったといいます。
 「プロレスリングノア」という団体の代表取締役でしたが、その団体の枠を超えて、プロレス界全体を盛り上げようとしておられたし、ノアに所属していたプロレスラーが他の格闘技に転向する際も温かく支えになってあげていたようです。
 エネルギーと技術と多くの人望を抱えたまま、一瞬にして旅立たれてしまったのです。

 こうして、悲しい別れが続く中、私の極身近なところでも別れがありました。
 実は、この欄でもときどき書かせていただいていた宮城の祖母が、6月3日に、病院で叔父、つまり祖母の息子家族に見守られながら静かに息を引き取ったのです。享年満101歳の大往生でした。
 なんと、祖母の死への旅支度は、生前の祖母が数年前に自ら縫っていたという白装束でした。そのことを語ってくれたのは、ここ数十年姑である私の祖母に優しく尽くしてきてくれた義理の叔母でしたが、肩の荷を降ろしてほっとしたであろう彼女こそが、出棺の際、誰よりも号泣していたのでした。それを見ているうちに、その胸中を思ったら、それまで以上に胸が詰まり、祖母と叔母双方への想いが目から溢れて止まらなくなりました。

 片や四十・五十の働き盛りで多くの人に惜しまれながら旅立った人たち、そして片や天寿をまっとうし家族・親類に温かく見送られて旅立った祖母…。人の運命とは、なんと不思議な物なのかと考えさせられた今年の初夏でした。

 ああ、プロレス観戦も大好きだったちょっとおてんばなおばあちゃん、もしかすると今頃、「三沢さん、あんだもこっちさ来たのすか?面白い試合見せてけらいんね。
」なんて話しかけているのかもしれません。
 そんなことを思いながら、改めて亡くなられた皆さんのご冥福を祈って献杯したいと思います。…合掌。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



視覚障害者の情報文化を紹介するメルマガ「アメディアレポート」

by amedia  at 18:24  | Permalink

みなさんに感動してもらえてうれしいです」

 この言葉は、先日行なわれた「第13回バン・クライバーン国際ピアノコンクール」の優勝者・全盲のピアニスト辻井伸行さんが、優勝の感想を聞かれたときに口にした言葉の一説です。審査員をはじめ、観客となった人々に感動してもらえたことを、本当に素直に喜んで発せられたこの一言の純粋さに、彼の足元にも及ばぬながらも表現者の一人として感動しました。
 もちろん、その言葉だけでなく、各情報番組で少しだけ流される演奏も、技術力といい、表現力といい、十二分に感動できる物でした。

 さて、今回の彼の素晴らしい功績を讃えるマスコミのほとんどが、日本、いやアジアで初の優勝者であるということに加えて、必ず「全盲」であることを強調しています。それに対して、多くの視覚障害者が反発を禁じえない様子で、「なぜ、全盲だということをことさら強調するのか」などとマスコミを批判する声が上がっています。
 でも、果たしてマスコミのこの報道の仕方は間違っていると言い切れるのでしょうか。私はそうは思いません。マスコミの立場としては、これは大きな話題となる要素なのです。
 例えば、日本人初、アジア初である優勝者が、超絶美人だったとしたら、おそらくマスコミは「超美人ピアニスト」という冠をつけて報道するのではないでしょうか。
それに対して「美人なことは、ピアノの実力とは無関係なのに」という批判は、そうは起こらないと思うのです。
 確かにこの例の場合、美人であることはピアノの実力とはまったく関係はありません。それでも批判はほとんど起こらない。
 むしろ、今回の辻井さんのように、全盲であることなら、ピアノの実力を考える上で、少しは関係があることになります。それなのに批判されてしまうのはちょっと残念です。楽譜を読めないハンディはもちろんのこと、単純にいうと、離れた鍵盤へポーンと飛んで着地する奏法など、その感覚を掴むために、普通に目でコントロールするところから始まる人たちの何倍もの熟練を要するのです。単に「才能が豊か」というだけではどうにもならない、努力と工夫の積み重ねがあるのです。もちろん、この辺りの技術的ハンディを補って演奏活動をしている視覚障害者は、辻井さん以外にも大勢いますが、その上に素晴らしい感性と表現力をどっさりトッピングした状態の彼が「全盲である」ということで注目されることにより、他の多くの視覚障害ピアニストの存在にもスポットが当てられていくかもしれないのです。
 そして、そうやって多くの視覚障害ピアニストが世間に認められるようになっていけば、やがて「全盲であること」は特筆するような事柄ではなくなっていくかもしれません。
 でも、残念ながら、今はまだそうなっていないのですから、「大いに知ってもらう時期」だと捕らえて、この報道に甘んじていても、何等問題はないと私は思うのです。こんなこと、ピアノをかじっていたのに自主挫折してしまった私が言っても説得力はないかもしれませんが、私の知っている中にも多くの素晴らしい全盲ピアニストがいて、あちらこちらでコンサートを開いていますし、指導者としての分野でも活躍し
ておられます。こういう皆さんに、もっともっとスポットライトが当たったり、お弟子さんが増えたりしていったら、本当に素敵だと思いませんか?
 これ、実現できないことではないと思います。
 なぜなら、既に日本では、お琴や三味線、琵琶などの和楽器の分野で、何百年という年月の中、視覚障害者の演奏家や作曲家が活躍してきたおかげで、その分野では全盲であることが特筆されることが少なくなっているからです。お正月によく耳にする「春の海」を、「この作曲家の宮城道雄さんって、全盲だったのに凄いねぇ」なんていう言い方をする人はあまりいないようです。

 ということで、マスコミの「全盲強調式報道」、私は大いに歓迎するとまでは言わないものの、あまり批判めいたことを言いたくないと思ったので、今回一言書いてみました。

 最後になりましたが、辻井さん、本当におめでとうございました!これからワールドツアーも予定されているようですが、体に気をつけて、多くの人々に感動を与えてきてください。
 そうそう、私もCDを購入しなければ。皆さんも、こちらのサイトからお求めになってはいかがでしょうか。

http://tinyurl.com/mf3llg

「今日の風、なに色?―全盲で生まれたわが子が「天才少年ピアニスト」と
呼ばれるまで 」
http://tinyurl.com/n2am63


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:37  | Permalink

山中湖マラソン完走

          望月優
 先週の日曜日、5月31日に2度目の山中湖マラソンを走ってきました。
私しか伴走したことがないという保険代理店シリーの丸山さんの呼びかけで集まった仲間が30人。その中で、目が見えないのは私一人です。
今回も丸山さんに伴走してもらい、8千人の集団の一番後ろに位置取りしてゆっくりスタートしました。
 しかし、やはりスタート地点は大変な人ごみでなかなか前に進みません。
そうこうしているうちに、私はトイレに行きたくなったので、早くも1キロ過ぎのところでトイレによりました。
 すると、人ごみの集団はみんな先に行ってしまい、非常に走りやすい状態になっていました。
 ここから私と丸山さんのペースで走りましたが、対して早く走っているわけではありませんが、次々と人を追い越していく快感。
一番どん尻に下がったので、追い抜く人しか存在しません。
 道路脇からの応援の声がとても身近に聞こえ、今年はこれらの応援に返事をする余裕があり、11キロ過ぎの子供の応援に対しては、ハイタッチで答えました。
 ところが、1週間前に軽いぎっくり腰を起こしていたので、6キロ過ぎの上り坂とその後の下り坂のときに右の足腰に痛みが走り、ひどくならないよう願いながら走りつづけました。
 結局、平坦なところで痛みは和らぎ、11キロ過ぎの突然の大雨にもへこたれず、何とか13.6キロを1時間50分ぐらいで完走しました。
 今回、初参加の東京中小企業家同友会の仲間二人もばっちり完走しました。

 なお、私は、第2・第4日曜日に代々木公園で行なわれているアキレス・トラッククラブの練習会に参加しています。
 9時半に山手線原宿駅の渋谷よりの出口に集合して練習会に行きます。
 視覚障害者の伴走に興味のある方、そして視覚障害者で走る練習をしたい方、是非どうぞ。

アキレス・トラッククラブ
http://achilles-track-club.hp.infoseek.co.jp/

タックペーパーにも打てる、高品質印字の各種点字プリンタ

by amedia  at 16:52  | Permalink

小田急線での嬉しいふれあい

 ITが確立してきた現在、日常生活の中で「見えたらよかったのにな」と思うシチュエーションはほとんどありません。
 まぁ、宝塚ファンとしては、日ごろ歌や音楽や台詞やステップの音でも十分浸りきっているのですが、やはりきらびやかな舞台を目にしたいと思うことがないわけではありません。とはいえ、自分が舞台に立つことに関しては、もう視覚障害の熟女、もとい、中年おばさんの役に徹しているのでそれなりに満足はしています。
 いずれにしても、今の私にとって視力という物は、「まぁあったら便利だろうね」といった程度の物です。(なんて言ってて、ある日突然見えるようになってたら狂喜乱舞しそうですが(笑))

 そんな私ですが、本当に「この瞬間、見えてたらな」などと思うことが、たまーにあります。
 それは、親切な方に声をかけていただいたときです。乗り物などで座席を譲ってくださろうとする方の様子が、声だけでは図りかねることがあり、本当はとっても疲れているお顔だったらどうしようなどと躊躇することがあるのです。基本的にはありがたく座らせていただくことが増えてきているのですが、やはりとても気になります。また、譲っていただいた後でも、その方が降りていかれるときや、反対に私が降りていくときに、一言お礼を言いたいのに、こちらから確認することができないのは、申し訳なさすぎて、ちょっと辛いと思うのですが、よくよく考えてみたら、自分が晴眼者だったらこんなシチュエーション自体がないんですよね。ある意味凄く矛盾したことなのですが、変に悩んでしまいます。

 昨日こんなことがありました。
 昨日はちょっとした記念日だったので、久々に新宿のデパ地下で美味しい物を沢山買い込み、夕方のラッシュ時に小田急線の急行に一人で乗り込んでいました。
 ぎゅうぎゅう詰めの人の合間に大荷物を持って変なかっこうでやっと立っている状況のとき、マナーモードにし忘れてた携帯が「旦那さんから電話だよーっ!」(着信ボイスです)と叫びだしたのです。恥ずかしいのなんので、必死に携帯を引っ張り出して通話ボタンを押したものの、耳に持っていくのが至難の業!ようやく一言二言会話して切ると、こんどはしまうのにえらく難儀してしまいました。やっとの想いでしまったと思ったとたんに、買い物袋の一つが床に落下!!
 (ひぇーっ!この中には京都の老舗の出汁巻きと鰻巻きが入ってるんだよぉ!誰かに踏まれたら大変だぁ!!)
 気持ちはあせるけれど、かがむにかがめない。
 と、その荷物側に立っていたご婦人が「あらまぁ、大変!拾ってあげましょうね」と言って、なんとその玉子焼きの袋を拾い上げて手渡してくださったのです!本当に嬉しくて、何度も何度もお礼を言いますと、 「だって、あなた杖も持ってらして、大変じゃないの。私は身軽だったから拾って
あげただけなのよ」
 と、優しいお声で言ってくださいました。
 その後、何度かドアの開閉があるうちに、人にもまれ、かなり移動してしまったので、どちらかが降りるときにご挨拶できなくなってしまうんじゃないかと、いつもの気まずい感情がわきあがってきていました。
 でも今回は、嬉しいことに、私と同じく新百合ヶ丘で急行を降りられたのです。しかも、降りるときにも私が難儀していると、「先程の者ですけど、ここで降りられるの?」と声をかけてくださり、一緒に降りてくださったのでした。
 もちろん、改めてお礼を申し上げ、気持ちよく別れを告げることができたのでした。

 込み合った電車の中、私の肩を鞄置き替わりにしたサラリーマンらしき人が不幸になればいいなどとは言いませんが、この親切なご婦人に幸いあれと思った、うれしいひとときでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



気軽に一声かけましょう:目が不自由な方への声かけガイド

by amedia  at 16:11  | Permalink

美容院にて

 いよいよ、朗読会2日前です。お陰様で昼夜共完売いたしました。ありがとうございます!

 さて、本番も間近になったので、稽古に励む傍ら、自己メンテナンスも行ないました。

 まず、これは先月末のことでしたが、背中の真ん中くらいまであった髪を、15センチ程切りました。乱立する美容院の中で、分相応、つまりお財布に優しい美容院でカットしてもらったのですが、全体的にシャギーが入ったカット(髪の毛の裾のラインが綺麗にギザギザになるようなカット)はなかなか素敵に仕上がっているようです

 3年前まで、私の髪型は、ボブカットが基本で、それが長いか短いかという程度にしか変化していませんでした。あまりにも奇抜な髪型にするのは嫌だけれど、少しくらいならおしゃれがしたいと思っていたのですが、旨くアドバイスしてくれる人もいなかったので、まっすぐ切りそろえてふわっと内巻きになるだけのボブカットでそれなりに満足していたのです。
 けれども、現在のパートナーに出会うと、ボブカットが苦手だというのです。それで提案してもらったのが、現在の髪型です。
 また、人一倍髪の毛の分量が多い私は、ただカットしただけでは軽やかさが得られず、カットする度に内側の髪をすいて軽くしてもらっています。

 髪の毛のお手入れはこれで良いとして、前々からよく困っていたのが、眉毛のカットです。私は髪の毛だけでなく、眉毛もすぐにふさふさになるのです。ふさふさというとなんだかかわいらしいイメージに聞こえますが、言い方を変えるとぼうぼう眉ということになり、これはもう、「女性としてはちょっとどうなの?」といった感じになるのです。
 今までは、極たまに、実家の母や、行きつけの化粧品屋さんに頼んで、というより見るに見かねて「切ってあげようか?」と言われてからお願いする感じでカットしてもらうのみでした。
 でも、今回も去年の秋の芝居前に切って以来、もうぼうぼうだったので、髪を切ったときについでにお願いしてみようとしたら、そのお財布に優しい美容院では、「うちは眉カットはやってないんですよね」と断られしゅんとしてました。

 で、先日、「こういうときこそネット検索じゃないか!」と思い立ち、最寄の駅名と「眉カット」で検索してみたら、何軒かヒットしました。いろいろありましたが、家から5分もかからないようなところに最近オープンした美容院が、1050円で眉カットをしてくれるということが判り、今週の月曜日にようやく切に行ってきました。
 ところが、一人で行ったので、「どんな感じにしますか?」の質問に一瞬ひるんでしまう私。イケイケ姉ちゃん風な美容師さんは、しかしとても良い人でした。
 「じゃぁ、優しい感じに整えていきますね。」
 「はい、そんな感じで…」
 あいまいな感じで笑う私でしたが、髪の毛を切ってもらうときと違い、ガチガチに゜緊張してしまい、どんどん肩が凝ってきます。そんな私に、その日のとっても良いお天気についてなど話しかけてくるおねえちゃん美容師さん。イケイケだけど、決しておつむが軽いわけではなく、気づくといつの間にかリラックスさせられて、今週末に朗読会をやるのだという話をしていました。
 「へぇ、どうやって読むんですか?もしかして、点字ですか?」という興味津々のナイスつっこみ(?)!
 そこから始まって、彼女が駅や電車の点字表示について興味を持っていること、道に敷かれている黄色いぽつぽつ(彼女の表現です)は本当に役立っているのかということ、以前にCMで(おそらく公共広告機構の物かと思います)で黄色いポツポツの上に自転車なんかが置いてあって目の不自由な人が困っているのを見てから自分でもそういう自転車が置いてあるとどかしたりしていることなど、いろいろ話してくれました。
 ほんの10分強という短い時間でしたが、その美容師さんのおかげで、顔も心も優しくなれた私でした。
 お会計直後に、持参していたブレイルメモポケットを見せてあげたら、声を挙げて喜んでくれました。

 美容師さんだけではなく、多くの視覚障害者の方が従事している鍼灸按摩マッサージのお仕事も、やはり1対1でお客さん(患者さん?)と接する大変なお仕事ですが、やはり話題を豊富に持っていて、お客さんをリラックスさせてあげられるのは素敵なことだと思います。十羽一絡げで評するのは如何かとは思いますが、“言葉”に生きる視覚障害者にとって、心も体も癒せるお仕事は、やはり向いているお仕事ではないかと思いながら、僅か5分の家路をたどった私でした。


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タックペーパーにも打てる、高品質印字の各種点字プリンタ

by amedia  at 16:38  | Permalink

人の“縁”とは素晴らしい!

 私の所属する「演劇結社ばっかりばっかり」の朗読会も近づいてきて、私の生活はもっぱら稽古と宣伝に明け暮れております。(おかげさまでお昼の回は完売です!)

 そんな中、とても嬉しい出会いがありました。
 mixiの音訳関連のコミュニティに自己紹介を書いたら、それを見てくださった方が何人か私のトップページを訪れてくれました。
 その中のお一人が、アクセスする2日前に、4年前に他界されたお母様の品物を整理していたとき、偶然「幸せを開くカギ」のシングルCDを見つけたというのです。じつはこれ、私が19年前に作詞・作曲して歌った、日本点字百周年記念のイメージソングで、昔懐かしい細長い紙ジャケット入りの小さいCDなのです。
 そしてやり取りするうちに、この方のお母様は、私が90年代前半にお世話になっていた音訳グループのお仲間の方だったということが明らかになりました。お母様は80年代にそのグループで活躍され、十数年にわたる闘病生活の末、4年前に亡くなられたそうなので、私は直接お会いしてはいなかったのですが、どうやらそのグループの方がお見舞いとして私のCDを差し上げたということらしいのです。
 私は、心臓が飛び上がるほどどきどきと興奮しました。その品をずっと大事にしていてくださったのでしょう。幾分でも病床のご苦労を癒すツールになっていたのかもしれません。
 そして、私と同い年だというこの方は、お母様が亡くなられた後、自然にお母様の意志を継がれ、3年前から音訳者として活動されているというのです。何か、涙が出るようなお話だとは思いませんか?
 この方とはさっそくマイミクシイとして登録し合い、仲良しになりました。
 ところが、ご縁はそれだけではなかったのです。
 この方は、気になった新聞・雑誌の切抜きをコレクションしているそうなのですが、私とのマイミク登録の2日後、こんどはそのコレクションした物を整理しようと眺めていて、なんと私が代表を務める「バリアフリー読書サークル YAクラブ」の事務局長がインタビューされている雑誌の切抜きを見つけたというのです!もちろん、私は、mixiのプロフィールにYAクラブのことを書いていたので、またまたその偶然
にびっくりなさったというのです。
 ここまで偶然が重なると、もう私と彼女は赤い糸で結ばれていたんじゃないかと考えたくなってきます。「縁は異な物、味な物」とはよく言ったものですね。

 その彼女が、朗読会にご来場くださるというので、私はお会いできるのをとても楽しみにしているところです。しかも、お母様の後を継がれて音訳を始めた彼女は、私がとてもお世話になっていた、アメディアとも浅からぬえにしのある、音訳者でフリーのアナウンサーでもある方と、一緒にいらっしゃるというのです。
 初めての人との出合い、そして懐かしい人との再会…おそらく、終演後の朗読会場は、かなりにぎやかなことになりそうです。


 さて、降って湧いたような偶然がもたらすえにしも素晴らしいのですが、大事にしていきたい“縁”という物もあります。
 じつは、本誌291号(4月9日発行)のこの欄で、こんど朗読することになった作品の著者・佐川芳枝さんがおかみさんをやっておられる「名登利寿司」をご紹介しましたが、先日、ご挨拶かたがたチラシを持って再訪しました。
 もちろんおかみさんは覚えていてくださったのみならず、嬉しいニュースを持っていてくださいました。
 なんと、私が書いた記事を読んだ神奈川県の視覚障害者のご夫婦が、「わざわざ食べにきてくださった」のだそうです。しかも、私の書いた文章をプリントアウトして行かれたそうで、それを見たおかみさんは本当に嬉しかったと言ってくださいました

 私の文章を読んで出向いてくださったというそのご夫婦と、それを覚えていて伝えてくださったおかみさんに、心から感謝しました。
 これも大切にしたい“ご縁”なのです。

 最後になりましたが、まだ朗読会の夜の部にはかなり余裕がございますので、改めて詳細を貼り付けておきます。ご予約お待ちしております!!
 素敵な“ご縁”を結びましょう。

演劇結社ばっかりばっかり 第4回公演 
「朗読ディナー~昼の部あり~(食事なし)」
日時  2009年5月23日(土)
    昼13時~(完売)、夜17時~(お待ちしてます!)
場所  ギャラリー・ハセガワ(東京都渋谷区神宮前1-19-5)
     ※JR山手線「原宿」駅竹下口から徒歩2分
出演  石津正幸、大河内聡之、こんやゆうこ、美月めぐみ、鈴木大輔
料金  1,000円(完全予約制)
【申し込み方法】
 お申し込み・お問い合わせは、メールか電話でお願いします。
 なお、お申し込みの際、お名前、人数をお知らせ下さい。(夜の部のみ受け付け中)
 また、障害をお持ちの方で原宿駅からの誘導をご希望の方は、その旨お知らせ下さい。
定員  各回30名。
締切  先着順でお受けして、定員になり次第締め切らせていただきます。
Email  
mail@bakkaribakkari.com
TEL   090-3818-6424(代表)
※ 純益の一部は、前回公演「トイメン」の会場での募金と合わせて、東京盲ろう者友の会に寄付いたします。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



ゲーム感覚で自然に点字が身につく点字学習ソフト・ろくてん満天

by amedia  at 18:20  | Permalink

エレベータの恐怖

 アクティブに一人歩きするようになった10代半ば頃からよく観る悪夢があります。

 それは、見知らぬホテルだったり、大きなビルだったりするのですが、その建物のエレベータに乗った私が、行き先ボタンを確認できずにいるうちに箱が動き出し、何回だかわからないところに止まってドアが開き、降りてみても周りの様子がさっぱりわからないというものです。これを何度も繰り返し、途方に暮れているうちに、箱の動く速度がどんどん速くなっていったりするのです。
 想像してみてください、その怖さ…!
 いや、速度が速くなるのは誰にとっても怖いことだろうけれども、高層階の見知らぬフロアに、何の手がかりもなく降り立つ恐怖は、しかし視覚障害者にとっては笑い事で済まされない、現実にもありかねない恐怖なのです。

 現実の世界でいうと、若いうちは4階5階ぐらいまでなら、その恐怖を避けるために階段を使ったりもできましたが、やはり高層階にいくときは無理でしたし、最近では少し膝が悪くて(はい、重みのせいです、ごめんなさい)、低層階への移動でも、ついついエレベータを利用するのですが、自動音声案内が付いていないエレベータにはいつでも大変スリリングな想いをさせられます。

 とはいうものの、現実の世界は、ありがたいことにここ数年でかなりユニバーサルデザイン化され、駅やホールなどの公共の建物を初めとするエレベータには、自動音声案内や点字表示が充実してきていますので、大変助かっています。
 でも、どうせ音声案内を付けるなら、より判りやすい物をつけてほしいというのが人情です。というか、安全性や利便性を考えても、より適切にすべきなのに、ちゃんと一人歩きしている視覚障害者にリサーチしたのだろうかと思うことが多々あります。

 まず、最近車椅子の人たちがバックで出なくても住むように、通り抜け式になった優れもののエレベータが増えているのですが、この場合のメッセージです。
 一番適切に感じたのが、「このエレベータは、乗ったほうと反対側のドアが開きます」という物でした。これは本当に完璧です。
 次に、これに近いくらい良い物としては「奥側の扉が開きます」という物があります。
 困ってしまうのは、「こちら側のドアが開きます」という物です。いちおう、両方のドアのところにそれぞれスピーカーがついているのですが、音の出どころが明確には判らないことがあるのです。人間の耳は、どうやら左右の定位は判別できても、前後に対しては鈍いようです。
 さらにやっかいなのは、ホームと改札を行ったり来たりするだけでなく、全部で3フロアにまたがって移動するタイプの物です。下では入り口A、真ん中では入り口B、上ではまたAというように。これはもう、「こちらのドア」方式しかありません。
 ここまで読んでこられた方の中には、「そんなのドアが開けば判るからいいじゃないか」と言われる方もおられるのではないでしょうか。でも、開く前に判っていればスムーズに行動でき、同乗者の人たちに迷惑をかけずに済むのです。

 もう一つ、音声案内で大事だと思うのは、タイミングです。
 私は、一般のデパートなどのエレベータガールさん方式で、まずは乗っている人に対して、それから乗ろうとする人に対してという優先順位でアナウンスするべきではないかと思います。
 具体的にいうと、ドアが開く瞬間に、そのフロアが何階なのかなどの情報、その後、ドアが開ききったあたりで、そのエレベータの行き先を告げるという順番が望ましいと思います。
 ところが、都営地下鉄三田線の三田駅では、ドアが開いた瞬間に行き先を案内し、動き始めたときに次の到着フロアを告げるのです。
 慣れないうちは、ドアが開いた瞬間に「地下1階、三田線改札口」という言葉が耳に飛び込んできて、「え?さっき乗り込んだところじゃーん!」と驚き、ドア口付近で下りて良いのか箱に戻るべきかとまどい、他の方に舌打ちされたりもしました。
 しかも、このアナウンスのタイミングが、場所によってまちまちなので、さらにとまどうことになるわけです。

 もう、私がよく観る悪夢のような状況になることはかなり少なくなってきているにせよ、音声案内の言葉の選び方やタイミングなどについては、もっと一人歩きをしている視覚障害当事者にリサーチして決めていってほしいと思うのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:21  | Permalink

泣き虫めーたんのディズニー・レポート(長文)


(美月めぐみ)

 前号のコラムには、MLや個人メールなども含めて何人かの方から感想をお寄せいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
 そのご感想を読ませていただいて、改めてディズニーの魅力を知ることができました。やはり、他のテーマパークとは一線を隔しているようですね。

 そして、お約束どおり、こんどは身を持って体験してきました!そう、予定通り、ランドではなく、シーのほうに行ってきたのです。
 私は、どうも涙腺が緩いようで、今回も、本気でお客さんを楽しませようとしている人々の温かさに触れて、最初から涙ぐむことしばしといった状態でした。

 まずは、JR京葉線の舞浜駅の傍から出ている「ディズニーリゾートライン」というモノレールに乗り込むと、もう明るいディズニーの音楽が流れ、アニメ声の女性のアナウンスが流れています。つり革と窓枠が、大きな丸い耳のミッキーの顔の輪郭になっています!これだけのことと思われる方もいらっしゃると思いますが、このつり革などに触れながら、既に私の頬っぺたにはつうーっと流れる物がありました。

 ディズニーシーステーションで降りて、シーのゲートに向かう道の途中には、ドナルドダックの大きな像が立っているので、まずこれをチェック。少し高いところにあったので下半身しか手が届かなかったのですが、気分を盛り上げるには十分です。

 メインエントランスの広場に入ると、既に着ぐるみ(きぐるみ)に身を包んだキャラクターたちが、元気に私たちを迎えてくれています。
 私は、背の高いグーフィーにハグされ、肩に手を回されての記念撮影でもうどきどきです!
 さらに、次に出会ったリスのキャラクター「チップとデール」のデールは、着ぐるみキャラクターの掟に従い口こそ利かなかったものの、私の手を取り、自分の特徴である大きな丸い鼻や耳や目、そしてもう一つの特徴である前歯にも触らせてくれて、近くにいたスタッフを手で呼んでくれ、説明をしゃべらせて、自分がデールであることやその特徴を一所懸命伝えてくれました。いよいよ写真を撮ろうと思ったら、さら
に尻尾をふりふりしながらそのしっぽにも触らせてくれました。
 見える人には一目瞭然で判ることを、見えない私に必死で伝えようとしてくれていたのです。もう大感動で、写真に涙が写らないようにやっとの想いでこらえていました。

 涙を拭いながら向かったインフォメーションでは、シーの全体図と各エリア別の触地図とその説明の点字パンフが一つづりになっている物とディズニーランドとシーのいろいろな説明が聞けるCDパンフをいただきました。
 また、代表的なキャラクター数体分のリアルな形のしゃべる人形(それぞれの台座には点字で名前が書かれていました!)や、各アトラクションの構造や乗り込む物の形がわかる精巧な模型にも触らせてくれました。
 そして、各エリアや建物やトイレの情報が聞ける音声ガイドシステムをお借りして、園内を散策することとなりました。(このシステムは、千円の保証金がかかりますが、返却の際にバックしてもらえるものです)
 このシステムは、残念ながら大雑把過ぎるようですので、アナウンスする内容も込みでまだまだ改善の余地がありそうです。

 予めネットで調べてめぼしをつけておいたアトラクションに、次から次へとチャレンジしていきましたが、どのアトラクションのスタッフの方もとても親切で、どんなアトラクションでどんな動きをするものなのか、乗り込む物に到達する前には階段やスロープがどの程度続くかなどを詳しく説明してくださって、いやみなど微塵もない雰囲気でさりげなく「大丈夫ですか」と気遣ってくれていたのが、とても暖かな気持ちにさせてくれました。また、ところどころのアトラクションでは、インフォメーションにあったような模型を用意していてくださり、じっくりと確認させてくれていたのも嬉しい配慮でした。
 また、アトラクションから出ていく通路も、歩きやすいところやエレベータなどに案内してくれるなどの安全確保もとてもありがたかったです。

 この日は、新しいパレードが始まるより前の日だったこと、ランドの方には『モンスターズインク』の新しいアトラクションができてそちらにお客が流れていたこと、そして雨降りだったことが重なり、どのアトラクションもまったく待つことなく、すいすい乗れたので、途中休みをいれながらも、8時間めいっぱい遊ぶことができました。

 「タワーオブテラー」「レイジングスピリッツ」やインディジョーンズのアトラクションなど、スリリングな物はいろいろあって、どれもこれも印象深いものでしたが、私が特に印象に残った物は、次の三つでした。
 「シンドバッド・ストーリーブック・ボヤッジ」というアトラクションは、スピードはありませんが、ミュージカル仕立てになっているコースをゆったりとボートで進んでいく物で、とにかく音楽と歌が素晴らしく、その周りの様子とぴったり合致しているのが物凄く伝わってきて、またまた泣いてしまいました。
 「センター・オブ・ジ・アース」は、地底装甲車で、火山の地価を探検しているうちに大噴火が起こり、あっというまに地底から飛び出し山頂に駆け上がり駆け下りるというど迫力のアトラクションでした。
 そしてもう一つ、「ストームライダー」ですが、これは、その技術力の素晴らしさに感動して、また泣いてしまった物です。昔、後楽園遊園地にもシアター型の座席が傾いたりして、映像に合わせて体感するアトラクションがありましたが、この「ストームライダー」はその類の、もっともっと技術が発達した物のようでした。
 気象を研究しているチームが、嵐の中心を通る実験をするという想定のドラマがあって、そこから飛行機に乗って飛び立っていくということになってるのですが、無謀なキャプテンの行動でその飛行機がむちゃくちゃにアップダウンするのがストーリーと映像と体感とがあいまって伝わってくるのです。究極のバーチャルリアリティを体感できるのです!見えていなくても、離陸する感じ、飛んでいる感じ、着水する感じなどが、ものすごくリアルに伝わってくるのですが、その部屋は実際にはそこにあるままなのです。
 こういうことに対して、人を楽しませるために本気で取り組んできた人々のことを考えると、その想いの熱さに、涙を止めることができなくなっていたのです。

 ディズニーは、どんなに末端のアルバイトの売り子さんに至るまで、組織が一丸となって、人々を楽しませようとしているのです。
 私はディズニーの回し者ではありませんが、本当に素晴らしいと思いました。
 そして、その素晴らしさをより多く受け取るためには、やっぱり見える人に同行してもらって、一緒に楽しみながら、いろいろ説明してもらい、受け取る側としても、一所懸命楽しもうとするべきだとも感じました。

 よく、「ディズニーは恋人が別れる縁切り遊園地だ」などというデマが語られますが、こここそ、みんなで楽しく仲良く過ごせる、「縁結び遊園地」だと私は言いたいです。
 そして、最初のほうで書きましたが、音声ガイドシステムなど、改善してほしい点を、モニターになったつもりで会社側に伝えていって、より楽しめるような提案もしていけたらいいなと思いました。もちろん、視覚障害者だけのわがままにならないようにちゃんと考えて吟味しながらね。(^_^)

 日ごろの運動不足がたたって、翌日はふくらはぎがパンパンでしたが、本当に良い体験ができました。
 あ、ディズニーシーの水路の水かさが増していたら、きっと雨だけじゃなく、私の嬉し涙も混ざっていたかもしれませんよ。

※ タイトルの「めーたん」とは、私・美月のニックネームです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:37  | Permalink

素敵なお寿司屋さんと朗読会のお話

 桜も満開を過ぎて、いよいよ春真っ盛りですね!
 私の所属する「演劇結社ばっかりばっかり」も、もう恒例となった春の朗読会に向けて、稽古真っ盛りです。

 さて、二月ほど前に、素敵なお寿司屋さんに行ってきたので、そのお話をしましょう。
 それは、東京は東中野にある「名登利寿司(なとりずし)」という小さなお店です。ご夫婦お二人だけで切り盛りしてらっしゃるお店ですが、この奥様・佐川芳枝さんという方が大変に文才のある方なのです。お寿司屋さんの女将さんとして日々経験したことや感じたこと、そして旬のお寿司の美味しそうなお話をエッセイとしてたくさん書いて出版しておられるのです。
 私も全てを読んだわけではないのですが、中の1冊を読ませていただいただけでも、お寿司が、とりわけこのお店のお寿司が食べたくてたまらなくなります。
 最初、ラジオか何かで紹介されていて、音訳されたのを聞いたのがもう10年くらい前だったでしょうか。そのときは「お寿司って奥が深いな」とか「そのうち食べにいきたいな」で済んでしまったのです
 ところが、元々寿司好きだった私は、1年ほど前から、それに輪をかけて「マイブームはお寿司よ」という状態になっていました。でも、もちろんお財布の都合があるので、どうしても回転寿司レベルに留まってしまいます。そんなおり、ふと思い出して、また佐川さんのエッセイを読みたくなり、ネットで点訳データを検索してみたら、10冊ほどヒットしました!
 夢中で読んでいるうちに、もう矢も盾もたまらなくなり、相方に頼んで、誕生日にこの「名登利寿司」に連れていってもらうことにしてしまったのです。(実際には、その日は予約が一杯だったので、3日遅れになったのですが)

 JRの東中野からも、東京メトロ東西線の落合からも程近いところにあるこのお店に行ってみると、本当に小ぢんまりとしたお店でした。
 しかし、外まで出迎えてくれた芳枝さんは、本当に優しくて品のいい明るさを持ったご婦人でしたし、旦那さんである親方も、感じの良さと気風(きっぷ)の良さを併せ持った好人物でした。
 そして!!もちろん、味は最高!!!3000円で「お任せ」で握っていただいた中には、私が初めて食べるホウボウの昆布締めなど、江戸前の仕事をきっちりしてある種もあり、これだけでも満足だったのですが、せっかくだからということで、お好みで車えび・煮アナゴ・ウニを握っていただきました。
 どれもこれも美味しかったのですが、嬉しかったのが親方のご配慮です。晴眼者の相方には、全て付け台の上に並べていってましたが、私に対しては、煮アナゴなど、崩れやすいお寿司は、わざわざ小皿に取って、「このほうが食べやすいでしょ」とおっしゃって、手元に置いてくださったりなさるのです。
 初めて訪れた客である私に、こんなに丁寧に親切にしてくださったことへの感謝と、そして赤ウニを、軍艦ではなく岩塩を載せて握ってくれたお寿司の、夢のような美味しさの記憶を胸に、家路に着いたのでした。

 実は、この訪問の折り、佐川婦人にお願いして、エッセイを朗読会で読ませていただくことをお許しいただいてきました。
 実際に、ブレイルメモポケットに彼女のエッセイを入れて持っていき、冒頭部分を少し朗読させていただいたのですが、とても喜んでくださったのです。
 ということで、今着々と稽古に励んでいるばっかりばっかりの朗読会では、この佐川芳枝さんのエッセイを読ませていただきます。

 他にも、思わず吹き出してしまいそうな作品、胸がキュンと鳴るような作品など、いろいろなお料理(?)を並べてみますので、皆さん、またどうぞ足をお運びくださいませ。

演劇結社ばっかりばっかり 第4回公演 「朗読ディナー ~昼の部あり~(食事なし)」
日時  5月23日土曜日、昼の部13時から、夜の部17時から。
場所  「ギャラリーハセガワ」
交通  JR山手線「原宿」駅竹下口より徒歩2分以内。(ご希望により、原宿駅か
らの誘導をいたします)
入場料 千円
お問い合わせ・お申し込みは、以下のアドレスへどうぞ。
mail@bakkaribakkari.com
出演者 石津正幸、大河内聡之、こんやゆうこ、美月めぐみ、鈴木大輔


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



デイジーもあり~視覚障害者のスキルアップに役立つ各種録音図書

by amedia  at 18:22  | Permalink

仲良し飴

 冬から春に移るこの季節、花粉症や気管支炎など、様々なアレルギー症状でお悩みの方が多いようです。
 私は、花粉症はないのですが、毎年気管支炎に悩まされます。ようやくあまり咳も出なくなって落ち着いてきましたが、屋内・屋外の空気の違いや気温の違いで、突発的に咳の嵐が襲ってきたりするのです。これはもう、芝居やコンサートなどの客席にいるときには、手のつけようがありません。
 この花粉症や咳などのアレルギー症状を緩和してくれる物の一つが、各種の飴たちです。いま、スーパーやコンビニに行くと、様々な種類の飴が売られています。特に、喉飴の種類は多く、何を買ったら良いのか迷ってしまいます。
 花粉症の方向けのスースーする飴は、私にはミントがきつすぎて不向きだし、ノンシュガーのキシリトール系の飴は何個か舐めているうちにお腹の調子が悪くなってきます。
 意外なことに、薬用効果のまったくなさそうなチューレットキャンディーである森永ハイチュウが、口解けの良さが決め手になるのか、最も即効性があることに、今年になってから気づきました。ということで、最近咳き込んでは困る舞台を観に行くときには、なるべくハイチュウを持っていくようにしています。

 さて、これがなぜ福祉コラムになるのか、疑問に思われている方も多いことでしょう。大丈夫です。ちゃんとつながります。

 それは今月頭のことでした。その日は3月とは思えないようなかなり寒い雨催い(あまもよい)の日で、強風も吹きまくっていました。電車の本数の極端に少ない駅の夜の時間帯、私はパートナーと一緒にいました。事情があって半日以上タバコから切り離されていた彼はホームの喫煙コーナーで一服したがっていたのですが、体調の加減で私が嫌がったため、ちょっと気まずい状態になりました。「一人でいってらっしゃいよ」「いや、もう時間まないからいい」「じゃぁ、ハイチュウあげる」「要らない」ちょっとすねてしまったような声を聞いていたらせつなくなってしまい、とっさに出た言葉が「ハイチュウは仲良し飴なのに」という言葉でした。この時持っていたハイチュウは、4種類入っている袋入りのキャンディーだったので、「これは何味?」という会話をしながら食べると楽しいのです。もちろん、嫌いな味のが入っている
わけではないので食べてみれば何味かわかるのですが、袋から適当に取り出したのが何味なのかを見てもらったりしていると、だんだん楽しくなってくるんじゃないかと思ったのです。本当に険悪な仲であれば、ただうっとうしいだけになってかえってマイナスになると思うのですが、やはりこの「仲良し飴なのに」の一言は功を奏したようで、ついに彼のすねすねモードも解けて、ハイチュウは小さな予言どおり仲良し飴となったのでした。

 飴は、目的によってもいろいろ選ぶことになりますが、お友達同士で半分楽しみとして舐めるなら、ハイチュウに限らず、いろんな味の物が混在する飴でわいわい交換し合うのはきっと楽しいはずです。

 逆に、全盲の私が自力で何味か判ったら、一人で舐めていても楽しいかもしれないと思い、先日久しぶりに缶入りのサクマのドロップスを買ってみました。これには、いろんな味のドロップが入っているだけでなく、形も様々なので、もしかしたら形で味の違いが分るようになっていないかと思ったのです。
 でも、残念ながら、その法則性はないようでした。
 缶の中に入っている状態では、誰にも見えていませんが、缶からコロコロと手のひらに振り出したドロップが、色だけで「あ、ハッカだ」とか「お、オレンジだ!」などと分るのは、ちょっと楽しいことです。これが、出てきた形を瞬間的に触って分るようになっていたら、全盲の人も、色覚障害の人も、同じように楽しい気持ちになれるのではないかと思ったのですが、やはり、それぞれの色が様々な形をしているほうが、一般的には芸術的で楽しいということなのでしょうか。

 以前、ピーチ、マスカット、桜、さくらんぼの4種類が入った袋入りキャンディーを買ったことがあったのですが、この中の桜の飴というのが、桜の花の形をしていました。このように、別な形の型を使えば、それぞれの味の元になっているフルーツの形の飴を作り、それを詰め合わせれば、もしかするとユニバーサルデザインキャンディーができるのではないかと思ったものです。
 上に書いたドロップスでは、直接ドロップ本体に触ってしまうのでむりですが、個包装になっていれば、暗いところで見える人に好きな飴を選んであげられるかもしれません。

 ほんのちょっとの楽しみ合いなのですが、私の造語である「仲良し飴」を、さらに形を工夫することによって、「UD版仲良し飴」にしてくれる製菓会社がどこかにないものでしょうか。
 そんな甘ーい夢を見ている美月なのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



安定感のあるデイジー読書機プレクストークPTN1

by amedia  at 16:53  | Permalink

点字も墨字も相手を気遣って

 視覚障害者関連の用語ですが、点字に対して、一般的な文字のことを「墨字(すみじ)」といいます。これは、書道として書かれた墨を使った文字ということではなく、鉛筆・ボールペン・万年筆で手書きされた文字も一般の活字もパソコンからプリントアウトした文字も含めた全ての目で読む文字の総称です。おそらく、日本に点字が入ってきたのが明治時代で、その頃一般の文字は墨で書かれるのが普通だったからそう呼ばれるようになったのではないかと推察しています。

 さて、弱視の人を含めた多くの墨字ユーザーの中には、個人の資質や性格によって、綺麗に手書きできる人と、そうでもない人がいます。ただ、どんなに悪筆な人でも、小さい頃から「丁寧に」とか「綺麗に」とか「読みやすく」と耳にタコができるくらい言われて練習してきているはずです。しかも、小中学校で学んだ全ての漢字を使いこなせる人はそうはいないにせよ、この9年間、書き取りの授業をみっちりやって
、そうとうな数の漢字を覚えて読み書きできるようになっているのです。
 そして、大人も子供も、自分のためのメモ書きは自分さえ判ればいいという程度に適当に書き、人の目に触れる文章では恥ずかしくないよう丁寧に書く、といった使い分けをしています。じつは、私は「恥ずかしくないように」というより、「人が読みやすいように思いやって」といった教育をしてほしいと思っているのですが。
 いずれにせよ、小さい頃から、「書く」という一点において、これだけ時間と気を遣ってきているのです。

 いっぽう、小さい頃から目が不自由な場合、その分点字を学ぶわけです。通常の点字の場合、日本語を表記するに当たっては、1種類のカナ文字に相当する物を覚えればどんな文章でも読み書きできます。つまり、6点漢字や8点式漢点字といった特別に開発されたシステムを除いて、通常の点字には漢字という物がないのです。ですから、学習障害との二重障害でなければ、小学部1年生のうちに、一通りの読み書きをマスターすることになります。
 ただし盲学校では、弱視の子たちが漢字の書き取りをしている間、ただぼーっとしているわけではなく、学習能力を高めるために、点字の速度撃ちや聞き書き、左手で点字を読みながら右手でそれを書き写す「転写」の訓練を行なっています。…少なくとも、1970年代前半に私の通っていた福島県立平(たいら)盲学校の場合はそうでした。

 こうして、シンプルに覚えられる点字ではありますが、それにも読みやすい点字と読みにくい点字があります。まず、点字は出っ張っているかどうかで判断する文字なので、中途半端な出方の点字や穴が空いて虫食いみたいになった点字は非常に読みにくいのです。しかも、1点でも違えば、ただ汚いというだけでは済まされず、別な字になってしまう恐ろしさがあります。例えばお料理の本で、「にんじん」と書くはずが、1点だけ違ってしまい、「にんげんを みじんぎりに して ください」などという風になり、料理本が一転恐ろしい殺人マニュアルになってしまうわけです。この場合、「し」は、1・2・5・6の点ですが、「け」は1・2・4・6の点で、ほんとうに1点ずれただけなのです。
 さらに、カナの羅列は読みにくいので、一定の分かち書きのルールを設け、読みやすいように工夫されているので、本当はこれもマスターしなければなりません。 ということで、点字ユーザーも「丁寧に書かなければならない」という意識を持っていなければならないのです。

 ところが、この意識は、墨字の本を点字に訳す「点訳者」にのみ多く求められ、肝心の点字ユーザー側はかなりいい加減な人が多いのが現状です。
 分かち書きや表記の仕方がしょっちゅう変動している中で、それを完全にマスターすることは難しいとは思いますが、人に読まれる文章はなるべく丁寧に書こうとする気持ちは、視覚障害者ももっと持っているべきなのです。「表記やルールの変動」ということでは、実は墨字の社会も「国語審議会」等の決め事で、やはり年々変動しているのですから、点字だけが特別なわけではありません。
 ただし、そこまで完全にルールを遵守するのでは常に勉強し続けなければならないので、とりあえず、読みやすくさえあれば良いのではないかと考えています。こう書くと「何を当たり前のことを書いてるのか」と思われそうですが、その当たり前のことをおろそかにしている人を多く見かけるのです。文節分かち書きが、「過去のどんなルールにもあった例がない」ような物だったり、あっちこっち書き損ねてつぶしたらしいけれど中途半端な出方になっていて判読の難しい点字だったり。
 しかも、図書館などでは、「ご用件は墨字の書かれていない紙をお使いください」
と行っているにも関わらず、チラシなどに平気で点字を打って送ってくるケースも多々あると聞いています。まぁ確かにエコロジー的な視点では悪くないかもしれませんが、読む相手に対する思いやりを欠く行為であることは否めません。

 この意識が(いや無意識というべきでしょうか)、パソコンによる文字入力にも現れているケースも見られます。
 よく見かけるのは、固有名詞の表記ミスです。先日も、mixi内の日記のコメントで、「黒はんぺん」の話題に対するコメントで「くろはんてん」と書いている視覚障害の方を見かけました。気を遣っているのか、誰からも指摘はなかったのですが、ちょっとの注意で避けられるミスだなと思い、なんだか少し悲しくなりました。
 また、多くの視覚障害者が集うメーリングリストで、物凄い当て字になっている文章をアップしてくる人もいます。その中のお一人が、「めんどうだから、全部入力してから一括変換しているのだ」と書いておられるのを見たときも、本当に悲しく思いました。

 点字にせよ墨字にせよ、そして目が見えるにせよ見えないにせよ、読んでいる人の立場に立って、読みやすい文字=丁寧な書き方を心がけていきたいものです。

by amedia  at 15:44  | Permalink

差別的表現の良し悪し

 差別につながる言葉を「放送禁止用語」として扱い、そういった表現を避けようという動きが始まってから久しいのですが、この考え方、賛否両論いろいろあるようです。
 この動きそのものは、私も大事なことだとは思っています。しかし、この動きを起こした人たちの中には、行き過ぎだろうと思う程に「言葉狩り」をする向きもあるようです。その結果、既に名作として知られている映画やテレビドラマの中の言葉までほじくり出し、その部分を無音にするため、つじつまが合わなくなったり、わかりにくくなったりすることが多々あります。
 その一方、無頓着なくせに妙にエリート気取りの若手脚本化が作り上げる小劇場系の舞台の中では、古式ゆかしき表現をしたいのか何なのかわかりませんが、この現代にはあり得ないような差別語を平気で使っていたりするケースも見られます。

 私はこう考えます。
 言葉は、それぞれの時代の象徴ですから、昔の作品まで穿り出して論い、「これは差別語だからカットしろ」というのは、理不尽だし、作品そのものを損ねる行為だと思うのです。特に、時代劇などにこのケースは多く見られます。むしろ、そんなふうに表現されてきた歴史もあるのだということを、忘れないようにするためにも、消さずに残しておくべきだと思います。
 最近、一つ良いケースの時代劇があって、「このドラマ中には、一部現代では不適切と思われる表現が含まれていますが、当時の作品のまま再現しますのでご了承ください。」といった内容のテロップが出ていたそうです。しかし、これはさべつを受ける側にある視覚障害者には伝わらないことなので、テロップと同時に音声でも挿入してもらえるとより良くなると思います。

 私は先天性の視覚障害者ですので、かれこれ45年ほど盲人をやっている、いわゆる「ベテラン盲人」ですから、もう何を言われても深く傷つくことはありませんが、やはり「メクラ」などと言われるとさすがに良い気持ちはしません。ですから、そういった言葉を使わないようにしてもらうことは、歓迎すべき動きだとは思っているのです。
だから、これから生み出されていく作品に関しては、きっちり表現を検討して使ってほしいとは思っているのです。
 そんな中、先日、知り合いの役者が出ているコントを観にいったら、上にも述べたように、無頓着に差別表現を使っていて、ひやりとしました。もちろん私自信もあまり良い気持ちではなかったけれど、他に障害を持っている観客がいたら、どんな気持ちになるのだろうと思ったからです。このコントを書いていたのは、どうやら私より少し下の世代の女性だったようなのですが、おそらく昭和初期の小説なども読むようなエリートさんなのではないかと推察しました。その頃の小説には往々にして差別語が使われているのです。また、言葉としてだけでなく、異様に手の長い女というのを出してきて、それをネタにして面白おかしく表現していたのも、なんだか居心地の悪い感じがしました。せっかく全体的には面白いコント作品だったのに、なんだか後味の悪い舞台になっていました。

 また、最近、私の大好きな「ハリー・ポッター・シリーズ」を書いたイギリスの作家・J.K.ローリングさんが発表した「吟遊詩人ビードルの物語」の中に、ちょっとひっかかる表現が出てきて、これまたとても面白い作品なのに、嫌な感じを持ったところがありました。
 一つは、ある怪物の描写として「盲目的に獰猛な」と表していたところ。もう一つは、ホグワーツ魔法魔術学校の問題教師が角が取れて穏やかになってきたという話のところで「手足が1本と半分しかないのでは大人しくならざるを得なかった」というような、面白さを演出するためだけとしか思えない蛇足分があったことです。後者に関しては、私もうっかり吹き出してしまったのですが、これはもしかして、肢体不自由の人が読んだら、ちょっと嫌な気持ちになるんじゃないかしらと、胸がキュッとしました。
 ローリングさんも私と同世代の人だし、翻訳者の松岡さんも言葉に敏感な人だと思うのにと、ちょっと寂しく思いました。
 原文でどう書かれているのか、訳す段階で何かできなかったのかと考えていたら、今朝はちょっと寝不足気味になってしまいました。

 「過去をありのままに認めながら反省し、今後を変えて(改善して)行く。」そんな考え方が私は好きなのですが、皆さんはどう思われますか?


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:21  | Permalink

食品サンプルとおままごと

 「百聞は一触にしかず」の話の続きみたいになります。

 先日、デリバリーのお寿司屋さんに行ったら、【ご自由にお持ち帰りください】と書かれた食品サンプルがあったとかで、うちの合方が『蟹イクラ丼』『甘エビイカ丼』と『煮帆立のにぎり』のサンプルを持って帰ってきました。 容器はまさにデリバリー用の発泡スチロールっぽい物でしたが、蓋はなし。恐る恐る触ってみると、何時間も置きっぱなしにして乾いちゃったみたいな感触の蟹とイクラがどっさり載ったご飯です。イクラは、本当にちょっとベタベタした感触なのに、離した指はさらりとしていて何も付いていないのです。要するに、触った感じも、見た感じ同様、かなり本物に近いイメージですが、明らかに作り物なのです。 でも、にぎり寿司とは違って、普段丼物には触らない(触れない?)ので、全体のレイアウトを直接的に把握できるこのサンプルは実に楽しいのです。そして、自分で盛り付けをするときの参考にもなります。
 そういえば、ここ数年のアメディアフェアのときには、甲斐商店の甲斐さんが、様々な食品サンプルを展示してくださって、私たち視覚障害者の人に自由に触らせてくださっていますが、やはり人気がある企画の一つになっているようです。

 ところで、先天性の視覚障害者の中には、お魚料理が苦手な人が多いようです。皆、お刺身は大好きなのに、特に焼き魚になると、嫌な顔をします。
 それは、骨が邪魔で食べにくいというのが最大の原因になっているようなのです。
 斯く言う私も、本当はお魚が大好きなのに、人前できれいに食べられないからという理由で、嫌いなふりをしていた時期がありました。
 でも、これってそうとうつまらない理由だと思うのです。お魚はとても美味しいし、体にも良いのです。だから、なんとかして、素直に食べたいものです。
 それには、まずそれぞれの魚の特徴を知る必要があります。比較的小さいお魚はそのままバリバリ食べられる物もあります。開きで焼いてある物は、左手の指でそっと端を押さえて、反対側の身をお箸で挟んで外側に引っ張ると、きれいに背骨から離れてくれて食べやすくなったりします。この食べ方で一番楽なのが、柳鰈(やなぎがれい)です。あまり生臭くないので、押さえるほうの指もそんなに臭いが付いたりしないし、身離れも良いのです。
 また、一緒にいる人に、食べにくそうかどうか聞いてみて、これは手に負えないと判断したら、素直に選り分け作業をお願いしてしまうのもありだと思います。
 こんなふうに、魚自体の構造を理解するのに、視覚障害児が遊びながら学習できるようなおもちゃがあれば良いと思います。一般に売れるかどうか判断は難しいのですが、20年以上前から小さな女の子たちの間で使われているおままごと『ままごとトントン』シリーズのように、食材が分解できて、またマジックテープでくっつけられるタイプの物の一つの形態として開発してもらって、盲学校の教材にするなど考えられないものでしょうか。お魚の身と骨が分けられるような物です。そうでなくても、布の絵本の製作ボランティアの人たちに協力してもらうなどして、同種のおもちゃ教材を作ってもらうと良いかもしれません。

 また、盲学校の卒業学年の特別授業に『テーブルマナー』というのがありました。
これも、実際にお皿の上のお肉を切ったり、パラポロと細かいミックスベジタブルをフォークに載せたりして食べる前に、お皿の上のレイアウトを再現した食品サンプルを教材にして、しっかり触らせたり、粘土やウレタンなどでステーキの感触に近い素材を研究して、それをお皿の上で切る練習をさせたりしてみてはどうでしょうか。もったいなくない素材で何度も何度も繰り返し練習すれば、自力の食事範囲も広がると思うのです。
 私はけっこう不器用な子だったので、お肉を切るのに夢中になっていると、付け合せのベジタブルがテーブルの上に集団移動していたりして、大分苦労したものです。
 今では、かなりましな食べ方ができるようになり、ハンバーグのように切りやすい物はしっかり自力でいただきますが、ステーキやソテーなどは一緒に食事している人をはらはらさせないように、お願いして一口大に切ってもらうことが多いです。

 このように、「百聞は一触にしかず」は何事においても生かされることです。直接触ってはいけない物を視覚障害児に理解・習得させるには、そういった工夫をどんどん取り入れていくことが大事だと思っています。

 などということをつらつら考えながら触って遊んでいたお寿司屋さんのサンプルは、押入れの天袋の敷居にひっかけて飾っておくことにしました。あまり手の届くところにあると、お腹が空いてしかたがありませんから。(笑)

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働くことによって得られる幸せ

-大山泰弘さんの講演から-

     望月優

昨日、全国重度障害者雇用事業所協会(全重協)と東京中小企業家同友会の共催で、
「中小企業のための障害者雇用推進セミナー」が行なわれました。
そこで、日本理化学工業の創業者であり現在は取締役会長の大山泰弘さんのお話を伺いました。
日本理化学工業は、約50年前から障害者雇用をしており、
現在は全従業員数の約7割が知的障害者です。
「約7割」と言っても、総務や営業などの部門は基本的に健常者で構成されていますので、
ダストレスチョークを製造する工場では、
12人の障害者と一人の健常者といった割合で仕事をしているとのことです。

さて、その中で、「人の幸せ」についてお話されました。
人が幸せを感じるのは、
1.愛されているとき
2.褒められているとき
3.人の役に立っているとき
4.人に必要とされているとき
だそうです。

そのうち、「愛される」ことは家庭や福祉施設でも体感できますが、
2.から4.の要素は働く場でしか得られない実感です。
「福祉施設に帰すよ」というと泣いていやがる知的障害の社員たちは、
褒められ、役に立ち、必要とされる幸せを会社で感じているからにほかなりません。
企業は人に幸福を与える場である。
これを昨日の大山さんの講演から学びました。
--

日本理化学工業が「日本で一番大切にしたい会社」という
本の中で詳しく紹介されています。

日本で一番大切にしたい会社
http://tinyurl.com/bm2ltf


点字を学ぶなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

by amedia  at 17:36  | Permalink

日本理化学工業

皆さんはこの会社名をご存知ですか?
誇りの出ないダストレスチョークで日本1の会社、そして障害者雇用で日本1の会社です。
アメディアが全国重度障害者雇用事業所協会(略称「全重協」)に入会した1991年、日本理化学工業の大山泰弘会長は、全重協の会長をされていました。
つい先日、「日本でいちばん大切にしたい会社」(あさ出版)
http://tinyurl.com/bm2ltf
を読み、約50年前から毎年重度知的障害者を雇用しつづけている日本理化学工業の偉大さを実感しました。
会社案内のページには、
----------
当社では従業員の50%以上の重度知的障がい者が働いています。
従来の作業法法を彼等に教えるのでなく、彼等の能力にあわせて作業を改善すれば立派な労働力として活躍してくれています。
----------
と書かれており、障害者の戦力化が実現されている職場だということがよく判ります。

実は、今月25日に、全重協と東京中小企業家同友会共催の障害者雇用セミナーが行なわれます。
ここで、日本理化学工業大山会長の障害者雇用の実践例を直接伺うことができます。
是非、私も直接大山さんのお話を伺い、障害者の戦力化事例から全社員の力が発揮できる職場作りを学びたいと思います。
こちらのセミナーの詳しい情報は下記ページからどうぞ。
http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu/common/meeting.php?meeting_id=4785


全国の三療治療院を網羅~鍼灸あん摩マッサージ治療院カタログ

by amedia  at 18:38  | Permalink

またまた博物館

 先々週ご紹介した岩手県盛岡市の桜井博物館の桜井政太郎先生からお電話をいただきました。
そこで新たに判ったことをいくつか、ご報告と訂正かたがたお知らせしてみようと思います。

 まずは、この博物館の名前ですが、「桜井博物館」というのは通称のようなもので、先生ご自身は「視覚障害者のための手で見る博物館」と名乗っておられます。名刺にはそのように記載なさっているそうなので、こちらが正式名ということになるそうです。

 また、休館日に関しては特にないということでしたが、今は冬季はなるべく避けていただきたいとのことでした。その他、毎週木曜日も、ご都合があって、なるべく他の曜日にご予約いただきたいとのことでした。

 現在は、世界遺産のレプリカを収集・作成中だそうです。 人間の手で把握できる物の大きさには限りがあるので、小さ過ぎる物は大きく、大き過ぎる物は小さくして、視覚障害者が自力で把握できるようにして触らせてくださるのも、桜井先生の工夫なのです。世界遺産に触れるようにするということは、その
「大き過ぎる物を小さくする」方に当たります。
 そこで私は、10年ほど前に参加したバスツアーで「東武ワールドスクウェア」を訪れたときのことを思い出しお話しました。テーマパークとして、ある程度の縮尺を施した「万里の長城」や「ピサの斜塔」などが園内に配置されていたのですが、それぞれの造形には柵が巡らされ触れないようになっていたのです。区の福祉課主催の障害者を対象としたツアーだったので、その辺りの配慮は成されているのかと思っていたのですが、がっかりすることになってしまいました。結局お土産物屋さんにあった、細部までは把握できない程の小さい模型に触れてやっとなんとか楽しめたという経験談です。先生は深くうなずきながら私の話を聞いてくださり、「やっぱりね。」と共感してくださいました。
 「テレビなんかでもよく世界遺産が映るから、見えてさえいれば当たり前に知っている物になっているんだけれど、見えないといくら言葉を尽くして説明してもらってもやっぱり判らないですからね。」
 と、熱く語っておられました。

 ということで、今年の夏か来年になるかわかりませんが、今度は世界遺産を触るのを楽しみに、また桜井先生の博物館にお邪魔しようと決めました。
 そして、今度はそういったレプリカを作ってくださる協力者の方のお話も伺って、このコラム欄でご紹介できたらと思っています。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:30  | Permalink

お鍋の季節に寄せて

 大寒を過ぎ、暦ではまもなく立春になろうとしていますが、実際はまだまだ、というか、ますます寒くなっていきますね。
 こんな季節に嬉しいのが、鍋料理、いわゆる「お鍋」ですね。湯豆腐・水炊き・すき焼き・しゃぶしゃぶ・鱈ちり・牡蠣鍋・豆腐チゲ、数年前からはカレー鍋なんてのもありますね。
 ところが、この美味しいメニューの数々は、晴眼者と一緒の時でないとなかなか食べる勇気が出ないものなんです。もちろん、一人で、しかも自宅でやるならできなくはないのですが、やっぱり煮え具合などを見て取り分けてくれる人と一緒でないと、外では無理なようです。いったん口に入れてみて、「あれ?これはまだあんまり煮えてないや」などということになっても、鍋に入れなおすなんていう無作法なことはできませんから。
 というわけで、私は視覚障害者より晴眼者の人数が多いときには、そういった鍋料理を食べに行けたりするととても嬉しいものです。(比率が逆のときには、見える人の負担が大きくなり申し訳ないので、この手のお料理は避けるようにしています)

 そこで、今回は、それらの鍋の他に、見える人と一緒じゃないと食べにくい物を考えてみました。
 まずは、焼肉!特に、美味しい炭火焼の場合、自力でお箸で取ろうとすると、網目からお肉が落ちてしまい、炭の山を形成してしまう危険性があります。
 自力で焼くタイプのお好み焼きにもんじゃ焼き、これもうまく形を作れないし、お好み焼きの場合にはひっくり返すのも失敗しそうです。
 そして、ビュッフェとかバイキングと言われる、セルフサービスの食べ放題のお店!これは何よりお手上げです。
 ただし、ウィークデーの昼間だけ食べ放題をやっているピザのチェーン店「シェーキーズ」は、一人か二人で行った視覚障害者に対してなら、嫌な顔をせずにどんどん持ってきてくれます。とは言っても、あまり好き嫌いの多い人は負担をかけることになってしまうので、控えたほうが良いかもしれません。
 あと、できれば見える人と一緒だと助かるのが、回転寿司です。一人で行きつけの回転寿司を開拓したばかりの頃、「ま、好き嫌いはないから、適当に取って食べるのもロシアンルーレット的で面白いや」と思っていたら、板だけが載ってるお皿とかわさびだけが載ってるお皿などを取ってしまい失敗したことがあったので、それ以降はむやみに手を出したりしないようになりました。
 しょっちゅう行くようなお店なら、よく話して理解しておいてもらえば、注文は全て口頭で伝え、お皿は手渡ししてくれるようになるはずです。(というか、そうならないお店なら、こちらから願い下げで、行かないことにすれば良いのですが)

 自力で行けるお店か、誰かと一緒じゃないと行けないお店かは、そのお店のシステムや忙しさなどを考慮して判断し、気持ち良い外食を楽しみたいものです。もちろん、鍋で体を温めたら懐が寒くなったなどということがないように、お財布と相談しながらね。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



デイジー図書も聞ける、印刷物を読み上げる音声読書機・よむべえ

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百聞は一触にしかず

 ずっと以前にも、視覚障害者にとっての博物館見学に関して書かせていただきましたが、先日改めて感じるところがありましたので、再び書いてみようと思います。

 先日訪れたのは、兵庫県宝塚市にある「手塚治虫(てづか おさむ)記念館」でした。
 元々は、宝塚歌劇のファンの私ですので、今回も花組で公演中の壮大なミュージカルファンタジー『太王四神記(たいおうしじんき)』を観に行き、もちろん大変感動したのですが、漫画好きの同行者にも十分宝塚界隈を楽しんでもらおうということで、大劇場から歩いて5分程度のところにあるこの記念館に立ち寄ったわけです。

 当然ながら、私も手塚先生の作品には、TVアニメやラジオドラマといった形で十分に触れて育ってきた世代ですので、興味がないはずもなく、わくわくしながら訪れたのです。
 こぢんまりとした建物の前庭の地面には、手塚先生の作品中に出てくる様々なキャラクターの、先生が想定されたとおりの手形や足形が掘り込まれていて、私はしゃがみこんでアトムやブラックジャック先生の手形に自分の手を当ててみて、にこにこしてしまいました。
 中に入り、入館料をチェックすると一人500円だということです。それで二人分払おうと思っていたのですが、障害者手帳があれば無料になるとのこと。さらに、同行者一人も、付き添いということで無料になったのです。料金がかからないのはちょっと助かりますが、ここで私は少し嫌な予感がしました。
 入ってまもなく、その予感が的中していることに気づきました。b1から2階までの3フロアで構成された館内は、やはり、触れられない物、眼で見るだけの物のオンパレードです。
 予算的なことなどもあるでしょうし、一般のお客さんにはそうとう満足できる展示物に違いないのですが、入館料は一般の人と同じように払ってもまったくかまわないので、あちらこちらにキャラクターの等身大レプリカなどを置いて、それに自由に触れたりしたらどんなに良いだろうと思ってしまいました。
 現状で私が一番楽しめたのは、1階少し奥にあるスペースで、在りし日の手塚先生のインタビューや、藤子不二雄A先生や故・石ノ森章太郎先生からのコメントなどの映像を流しているコーナーでした。そこには椅子が数脚置いてあり、じっくり観ることができるようになっていました。
 次回訪れたときに、まだ展示物に変化がないようなら、今度は私だけそこに腰を据えて、じっくり先生方の話に耳を傾けて楽しんでみようかなと思った次第です。

 一方、宝塚駅までの帰り道では、思いがけない収穫もありました。それは、宝塚大劇場から駅まで続く一段高くなった道、「花の道」の途中に、等身大のオスカルとアンドレ(池田理代子原作の宝塚ミュージカル『ベルサイユのばら』の登場人物です)の寄り添う像が飾られていて、じっくり触ることができたことです。実は、私はここで触るまで、オスカルの髪の毛があんなに長いとは想像できていなかったので、改めて驚いてしまいました。よく考えてみれば、アンドレがオスカルのことを思って歌う歌に「♪ブロンドの髪翻し」とあるのですから、ある程度の長さは想像していてしかるべきだったのに、彼女が軍人だというイメージが強くて、かってに短髪だと思い込んでいたんですね。
 そして、愛しげにオスカルの腰に右手を回してたたずむアンドレ!泣きそうに感動しました!
 これは一つ、手塚記念館にもお手紙を書いて、お願いしてみようかななどと、改めて思った次第です。

 以前、ご紹介した、盛岡にある私設博物館「桜井博物館」の館長で、元岩手県立盲学校で教鞭を取っておられた桜井政太郎先生がおっしゃっておられた「百聞は一触にしかず」という言葉を、身を持って感じることのできた瞬間でした。

 桜井先生は、ご自身も全盲で、触ることの大切さを感じて生きてこられ、そして退職後、それまでに収集してきたあらゆる物を、ご自宅を改造して展示し、「桜井博物館」として無料で観覧できるようにしてくださったのです。 私も一度伺い、10億分の1の太陽と太陽系の惑星それぞれの大きさの比較に感動
し、鮫の歯の鋭さとその機構におののき、寝殿造りの貴族の屋敷の模型に夢を広げてきました。
 「桜井博物館」には休館日というのは特にないそうですが、予め電話で予約を入れてくださいとのことです。
申し込み・お問い合わせ  019-662-4172
 また、こちらのサイトで、詳しい紹介があるようですので、ご参考になさってください。
http://www.bunkanken.com/archive/today_universal/uni_sakurai1.html
 ユニバーサルミュージアムに興味を持ってくださる皆さんには、ぜひ一度は訪れていただきたい博物館です。

by amedia  at 18:16  | Permalink

点字メニューは嬉しいけれど

 度々点字メニューを話題にしてるような気もしますが、また改めて感じたことがあるので書いてみたいと思います。

 先日、凄い土砂降りの夜にお腹が空いて飛び込んだのが、すかいらーく系の和食ファミリーレストランの「夢庵(ゆめあん)」でした。
 よくファミレスを利用する私は、この夢庵の他の店舗にも何度となく訪れていたのですが、今回初めて、ここにも点字メニューがあったことを知りました。
 しかし、残念なことに、今回もその情報を知ったのは、同行していた晴眼者が入り口の表示を見て教えてくれたからだったのです。
 私は明らかに白杖を誇示して座席に着いたのですが、ウェイトレスさんは特に反応することもなく、普通にお水とお絞りを運んできただけでした。
 今、多くのファミレスで点字メニューを置いてくださっているのですが、私が入ったお店で積極的に「点字メニューがございますが、お使いになりますか?」と聞いてくださったのはほんの数店に過ぎません。その数店というのも、新規オープンしたばかりのお店や、行きつけのお店(具体的にはカレーハウス「CoCo壱番屋」西早稲田店)で初めて点字メニューを置いたときくらいのものです。多くの店舗では、「こちらには点字メニューがあるはずなんですが、持ってきていただけますか?」とお願いすると、「そうなんですか?ちょっと聞いてきます。」と言って、しばし待たされることになってしまうのです。
 せっかくある程度の予算をかけて点字メニューを用意しても、それを活用する人に情報が伝わらないのでは意味がありませんし、もったいないと思うのです。
 点字メニューを配備したチェーン店に、点字毎日やJBSなどの視覚障害者向けマスメディアを知ってもらえるような工夫はできないものでしょうか。
 また、そういった飲食チェーン店の運営会社では、各店舗の末端の従業員まで情報を徹底して通達してもらえないものでしょうか。

 確かに、視覚障害者の中で点字をすらすら読める人はほんの一握りにすぎません。
でも、私を含めたその一握りの人にとって点字メニューというのはとてもありがたく、便利なツールなのです。人の手を煩わせず、自力でメニューを吟味する楽しさは、なかなか他では得られないものです。
 ただ、ここにまた、点字の使える人とそうでない視覚障害者の間に不公平が生じてしまうのも事実です。

 そこで、どれほどの予算がかかるかはわからないながらも、ちょっとしたアイディアを思いつきました。
 いま、カラオケボックスなどで、食事メニューを注文するための装置があります。
あれをタッチパネルではなくボタンスイッチにし、音声読み上げ機能を搭載するというのはどうでしょう?そして、階層的なメニュー形式にし、飲食物のジャンル選択をしてから各料理名と値段の一覧を出し、心に留まったメニューに合わせてクリックするとそのお料理の詳細情報を読み上げるというような装置を作り、いろいろな飲食系のお店で使うということです。この端末の音声は、切り替えスイッチ一つで、しゃべったりしゃべらなかったりして、視覚の有無に関わらず誰でも必ず使えるメニュー端末とするのです。もちろん、この端末は各テーブルに常備するなり、お水やお絞りと共に持ってくるメニューの変わりに運んできてもらうなり、特別な物としてではない扱いにするのです。どうでしょう。
 こうすれば、点字が読めない視覚障害者にもメニューを選ぶ楽しさが味わってもらえるはずだし、わざわざ忙しいお店の従業員さんの手を煩わせなくて済むでしょう。
 また、誰もが使う物であるならば、特別な情報通達も要らない……でしょうか?いいえ、やはりそれでも、その端末が音声対応の装置に切り替わるのだという説明を、誰かが視覚障害者に伝えなければやはり意味はありません。それに、そのような装置を作ったからといって、今度はせっかくの点字メニューをやめてしまったら、視覚・聴覚二重障害の人は困ってしまいます。
 要するに、何か美味しい物を作ったらそれを一人でも多くの人に食べてもらいたい、何か便利な物を作ったらちゃんと使ってもらいたいという想いを、バイトに至るまで会社ぐるみで持っていなければ、理想的なサービスなど出来ないということに、多くの人に気づいてもらわないと、根本的な解決はできないでしょう。

 などとつらつら考えを巡らせながらも、冷たい雨と風に冷え切った体をかき鍋で暖めていたのでした。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

点字、インターネットなどの視覚障害者の情報文化や偉大な先駆者の業績を紹介~盲人の歴史

by amedia  at 16:47  | Permalink

誘導者への気遣い

 皆さん、明けましておめでとうございます。本年も、日々感じたことをいろいろ書き綴っていきたいと思いますので、宜しくお願いします。

 さて、私は昨年末、みんなの強ーい味方、カジュアルファッションの国内大手メーカーのお店Uで、ダウンジャケットもどきを買いました。色は、なんと黄色です!!膨張色なので、ちょっと気になったのですが、パートナーいわく「とても綺麗な黄色」なのだそうで、買ってみることにしたのです。彼にとってこの色は、膨張色であることよりも、私のイメージに合った明るい色であるということのほうがポイントになったらしいのです。
 そして、このジャケットはなかなか好評なのでほっとしたのですが、それだけじゃなくてもう一つメリットがありました。それは、混雑したターミナル駅で衝突してくる人が減ったような気がするということです。
 ある程度一人歩きに慣れている私は、ぶつかられることに慣れっこになっているのですが、誘導して一緒に歩いてくれる人は、少しでも私に痛い思いをさせないようにと、とても気を遣ってくれているようです。そんな気遣いを緩和するのに、この黄色いジャケットは一役買ってくれたというわけです。
 黄色は、一緒に選んでくれる人の目を信じられないと選べないような色ですが、誘導者の気遣いを考えるととても有益です。
 黄色に限らず、誰かにアドバイスしてもらいながらコーディネートを考えて、悪くない目立ち方を研究してみるのは、誘導してもらう側のさりげない気遣いになるのではないでしょうか。誘導してくれるような関係の人に相談してコーディネートすれば、その人もわざわざおかしな格好をした人を連れて歩くのは避けたいものでしょうから、親身になって考えてくれるのではないでしょうか。

 でも、秋・冬はやはりシックなファッションで行きたいということなら、それはそれで誘導者への気遣いを忘れないようにしたいものです。つっこんできそうな足音がしたら、なるべく誘導者の後ろに回って幅を狭めるとか、電車やエレベーターへの乗り降りの際には自分の体の向きをケース・バイ・ケースでコントロールするとか、白杖はきちんと人から見やすいように持つとか、自助努力でできる配慮もいろいろある
はずです。
 視覚障害者の中には、誘導してくれる人がいるとさっさと杖をたたんでしまう人も見受けられますが、それはぜひとも考え直していただきたいと思います。ぶつかられるのを防止するためのマークとして持つというだけでなく、せめて自分の足元くらい自分で責任を持って歩くべきだと考えるからです。また、視覚障害者と歩くことに、精神的に慣れていない晴眼者の仲にも、本人以上に白杖の存在が目立つのを恥ずかしがる人も見受けられますが、それもぜひとも考え直していただきたいと思います。障害者のお出かけには、安全確保が必須なのだとご理解いただければ幸いです。

 新年早々、ちょっぴり辛口のコラムになってしまいましたが、やはりこれも、常に相手を思いやる気持ちを大事にしていきたいという、私の根本的な想いですので、少し熱く語ってしまいました。

 さて、明るいジャケットに身を包み、近所までお買い物に行ってきますね。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

ホームページを音声で読み上げる音声ブラウザ・ボイスサーフィン

by amedia  at 17:36  | Permalink

アメディアフェア雑感

 去る12月23日は、第19回アメディアフェアでした。多くの皆様にご来場いただきまして、本当にありがとうございました!!

 さて、私はパートナーの鈴木と共に、今年もイベント会場の司会を勤めさせていただいていたので、最初から最後まで会場に詰めていましたが、もう既に19回目というのを実感する一コマがありました。
 というのは、終了後、友人に出会って、「あら、来てたの!」と、女性特有のノリでわいわい盛り上がりかけたとき、彼女から出た一言が「で、めーたんは今日何してたの?」だったのです。しばし呆然として、「あのー…私、イベント会場の司会だったんだけど…」と答えると、「ああ、そーっかぁ!私、イベント会場の方はぜんぜん観に行ってないから。あっはっはー」と明るーく笑い飛ばされました。
 こんなこと、最初の頃のアメディアフェアでは考えられなかったと思います。いくら、展示会場とイベント会場に分かれているからとはいっても、司会者が判らないほどの規模になっていたとは本当に驚きです。
 イベント会場は、それぞれの企画毎にお客さんの層は違っていても、いつもかなりの入りで、特に「再生機器に合わせたデイジー図書の作成方法」には、音訳ボランティアの方が多く参加されていて、大変な賑わいでした。だから、それだけ賑わっていたにも関わらず、いちどもイベント会場に顔を出さなかったという人もいるというのが驚きだったわけです。

 しかも、ふと気づけば、最初の頃は10あるかないかだった出店団体が、今回に至っては、視覚障害者の中では最も有名な日本点字図書館・日本盲人会連合・東京ヘレンケラー協会・桜雲会なども含めた28社に及んでいたのです。もう数年前からの出展にはなりますが、大手企業のNTTドコモ、NECなども出展しています。
 いまや、「サイトワールドのちょっとちっちゃい版」みたいな感じになっていて、会社としての成長も実感させられました。

 イベント会場は1時間イベントがあって、30分休みという、少しゆったりしたスケジュールだったのですが、まとめて展示会場を見るほどの時間には至らず、最新機器がいろいろ出てきているにも関わらず触れることができなかったのがとても残念でした。イベント会場終了後のちょっとの時間に少しでも見られれば良かったのですが、私は結局甲斐商店にはまりこんで、あれやこれやと買い物をしたり、食品サンプルを触って喜んだりしているうちに、すぐに閉会式となってしまったのでした。

 そういえば、今年は「しゃべる麻雀卓」のデモンストレーションが、イベント会場でも展示会場でも、抽選会場でもないところで行われていて、そこにはりついたままの方もいらしたようでした。
 アメディアフェアというイベント自体、いろいろなスタンスで参加できるイベントになったので、お客さんそれぞれにとっての「アメディアフェア」がどんな物なのかという辺りも伺ってみたくなりました。

 来年は、いよいよアメディアフェアは20回目、そして、アメディアという会社自体2月14日で20歳になります。 どんな振袖を着せてお祝いできるのか判りませんが、一人前の「大人」として、ますます社会に貢献できる会社になっていってもらいたいと思うし、一バイト人にすぎない私も、少しでもその役割に貢献できたらと思っている2008年の暮れなのでした。
 読者の皆さんも、どうぞ良い年末年始をお過ごしください。そして、2009年が皆さんにとっても素晴らしい物となりますようにお祈りいたします。


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タックペーパーにも打てる、高品質印字の各種点字プリンタ

by amedia  at 17:30  | Permalink

大きなお友達とも交流

 まずは、ご報告から。
 先日来しつこくお知らせしてきました、私の所属する劇団「演劇結社 ばっかりばっかり」の芝居『トイメン』の公演9公演を、無事終了することができました。ご来場いただいた皆さん、そして応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!!

 さて、今回はまるっきり違う話題です。
 この芝居の前後に、二つの高校と一つの専門学校に福祉の授業の講師として行ってきました。

 専門学校は中野区にあり、ホテルマンやツアーコンダクターのような人たちを養成する学校でした。既に20歳を超えているような人も何人か見受けられ、楽しみながらもちょっぴり大人な真剣さでお話を聞いてくれました。ここは、点字の授業の一環として、視覚障害当事者である私の生活について話したり、誘導の仕方のレクチャーをしたりという内容でした。
 嬉しいことに、その受講生だった青年がマイミク申請してくれたばかりか、今回のお芝居も観にきてくれたのです。きっと、素敵なホテルマンやツアコンさんになってくれることでしょう。

 二つの高校のうち、芝居の翌日に行ってきたばかりの杉並区の学校について少し詳しく書いてみたいと思います。 この学校で私が今回担当したのが、「点字を使ってバリアフリーに遊べる物を作る」という授業のモニターの役割でした。
 びっくりしたのが、ここで打たれていた点字が全て点字テプラで作成されていたことです。うーん、確かに手軽だけど、それってどうなんだろう…と、疑問に感じました。
 4・5名ずつに分かれて作業を進めてきたという高校生たちは、ある班はトランプに、ある班は同じくカードゲームの「ウノ」に点字を張っていました。また別の班では、絵本に点字を張っていました。
 カードの真ん中に張られたテプラ点字はまだ良いのですが、これも両サイドに張られていないとちょっと不便だったのでその旨は伝えておきました。
 かなり読みにくかったのが絵本に張られた点字です。というか、テプラのテープの幅が上下に広いので、綺麗に並べて張られた点字は、行間が物凄く広い点字になってしまい、なんだか文章としてのつながりがわかりにくかったのです。
 また、最初に点字の指導をしてくれた人はちゃんと説明してくれていたらしいのですが、話を聞いていた生徒とそうでない生徒がいたようで、「は」「へ」「う」の表記や大まかなマス空けのルールの出来に極端な差が生じていました。
 読みにくかったけれど、独自のアイディアが素晴らしかったのが、クリスマスツリー型に切った画用紙に、点字の双六を作った班でした。いろいろなアトラクションをこなしていくと、やがてクリスマスパーィーが開かれるというストーリーになっていて、ゴールはツリーのてっぺんです。これこそ、テプラの幅が邪魔して苦労しましたが、本当にそのアイディアに脱帽でした。
 いずれにしても、どの班の生徒たちも、私という一視覚障害者と、普通に一緒に遊べたことに喜びを感じてくれているのが伝わってきて、私も暖かな気持ちになりました。
 もう少し時間があれば、テプラで打つ点字のメリット・デメリットというか、ふさわしい用途について説明したかったなと思いました。

 来月から2ヶ月にわたって、同じ高校の別なクラスで、こんどはわたしが毎回見てあげられる状態での授業を予定しています。どこまでやれるか、私としてもチャレンジ精神で臨みたいと思っているところです。


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点字、インターネットなどの視覚障害者の情報文化や偉大な先駆者の業績を紹介~盲人の歴史

by amedia  at 16:28  | Permalink

アメディアフェア

望月優

今年で19回目を向かえるアメディアフェアが23日の火曜日(天皇誕生日)に浅草橋駅近くの東商センターで行なわれます。近頃陛下の具合が思わしくないようですが、陛下が絶好調に戻られるようなフェアにしたいと念願しています。

今年は、出展社数も28社と過去最高になりました。

自由参加なので、参加者数は正確には読めませんが、500人の方がいらしていただけることを期待しています。

今年始めての試みとして、千葉大学、芝浦工業大学の皆さんに研究成果を展示会の場で発表していただくことになりました。ケージーエス、シナノケンシそして弊社などのこの分野での大手メーカーと並んで、大学の研究室で開発している視覚障害者に役立つ福祉機器を展示いただけるのがとても楽しみです。

イベント・コーナーでは、
・裁判員制度と視覚障害者
・視覚障害者と保険の選び方
といった視覚障害者の社会参加にとって意義深い講演会やシンポジウムが行なわれます。

加えて、音訳ボランティアの皆様にお勧めの「再生機器にあわせたデイジー図書の作成方法」や、視覚障害者にお勧めの「通帳と新聞をよむべえ」といった企画もございます。

来場者の方が1回は引けるというお楽しみ抽選会では、
・新型よむべえ
・CDダブルラジカセ
・PTN1
などが当たる可能性があります。

また、スワンベイカリー十条店に出店いただき、おいしい焼きたてパンを食べながらイベントや展示会を楽しめます。

皆様、お誘い合わせの上、是非ご来場ください。

第19回アメディアフェア
http://www.amedia.co.jp/event/amediafair/

なお、視覚障害者を駅と会場の間でガイドしてくださるガイドボランティアの方を募集しています。
http://www.amedia.co.jp/event/amediafair/guide.html

朝9時半から可能なお時間までで構いませんので、お手伝いいただければ幸いです。

障害者や高齢者に優しいWEBサイト作り「ウェブアクセシビリティ入門」

by amedia  at 16:56  | Permalink

視覚障害者にとって「対面朗読」とは?

 よく「読書の秋」などと言いますが、秋に限らず、寒い冬や暑い夏、エアコンの効いた室内から出たくないような時期は、本当に読書にいそしみたくなるものです。
 つまり、これからどんどん寒くなっていくこの時期には、やはり自宅で録音図書を聞いたり点字図書を読んだり、さもなければ図書館の対面朗読室にこもって、好きな本を読んでもらったり興味の赴くままに何かを調べてもらったりして過ごしたくなるのです。

 さて、対面朗読について少し考えてみましょう。いわゆる小説なら、わざわざ対面朗読してもらわなくても、録音された物を図書館から借りたり、OCRソフト、アメディア的にいうと音声読書器「よむべえ」に
読み上げさせるなどしてじっくり楽しめば良いのですが、生の肉声での朗読という物はそれはそれでヌクモリノある物でもあります。 また、一方では、これが対面朗読の真骨頂だとも思えるサービスもあります。例えば、その場でいろいろ調べたりするような読み物は、正に「目の代わり」となって、文字を追ってもらったりしなければなりませんし、ケース・バイ・ケースでディスカッションしながら資料の中の任意の場所に飛んだりして参照するようなこともあります。言い方としては対面「朗読」ですが、一般にいうところの「朗読」とは一味も二味も違う物になっています。
 図書館によっては、持ち込み資料の朗読を断るところもあるようですが、図書館の利用には、内部資料の閲覧や貸し出しの他に、「静かな場所で勉強する」などということも含まれているのですから、パーソナルな資料を持ち込んで対面で読んでもらうということも重要なサービスになるはずだと、私は思っています。これを具体的に行っている進歩的な図書館も、少数ながら存在しています。 実際、視覚障害者がプライベートな物を、何の利害関係もなく、守秘義務が重んじられているところで読む自由は与えられてしかるべきだと思っているのです。それこそ、図書館の対面朗読室が最適な場所だと思えるのです。

 などといろいろ書いてきましたが、そんな諸々の要素を盛り込んだ、地味だけれど画期的なコメディ芝居が、この前からお話している、今度私たちの劇団、演劇結社ばっかりばっかりが取り組む書き下ろし芝居『トイメン』なのです。 ある現役の図書館職員の方に綿密な取材をさせていただいて出来上がった
このお芝居、一人でも多くの方に観ていただきたいと思っています。 もう、本番まで1週間を切ってしまい、集中的な稽古期間に入っています。そして、おかげさまで完売してしまった回もあるのですが、まだまだお席に余裕のある回もあるのです。 ぜひこの機会に私たちのお芝居を観て、 そして、一緒に「対面朗読」について考えてみませんか? というわけで、このコラムでは最後のお誘いです。
しつこいようですが、以下に公演詳細情報を貼り付けますので、
ぜひいらしてください。お待ちしております!!


演劇結社ばっかりばっかり 第三回公演『トイメン』
作・演出…和風まくだ煮L(ワフー・マクダニエル)
脚本補・演出補…美月めぐみ
出演…石津正幸、大河内聡之、こんやゆうこ、美月めぐみ、鈴木大輔
日時…12月10日(水)~14日(日)
会場…原宿・ギャラリーハセガワ
交通…JR山手線原宿駅竹下口より徒歩2分以内
※ ご希望により、駅からの誘導をいたします。
料金…2000円
定員…各回30名様完全予約制。
※ 極めて小さな会場ですので、必ずご予約下さい!
※ ご予約の際は、日時と枚数、障害をお持ちの方は
誘導希望の有無をお知らせください。
お問合せ・ご予約は、
TEL 080-6724-5981
Eメール mail@bakkaribakkari.com

【日程】
12月
10日(水)…19:00~(夜の部のみ)
11日(木)…14:00~  19:00~
12日(金)…14:00~  19:00~
13日(土)…14:00~  19:00~
14日(日)…14:00~  19:00~
※ 開場は各公演開始時間の30分前です。
※ 上演時間は90分程を予定しています。

結社ホームページ
http://www.bakkaribakkari.com/

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

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by amedia  at 16:47  | Permalink

ホンコン小旅行報告

株式会社アメディア 代表取締役 望月優


11月12日から15日まで、ホンコンに行ってきましたので、レギュラーの美月めぐみさんを今週は押しのけます。

1. 交通事情
 空港からホテルまでのバスの中で、現地人の旅行者の方が、「ホンコンは歩行者優先ではなくて車優先です」と言われました。 そこで、少し心配になりましたが、幸運にも緊張する場面には出くわしませんでした。 街中は地下鉄が何本か走っていて、東京や大阪のような日本の都会と同じ雰囲気です。 結構随所に点字ブロックが敷かれていて、これも日本の雰囲気と似ています。ただ、点字プロックの特記の度合いが薄い感じがしました。 地下鉄では明瞭な社内アナウンスが中国語と英語でされていて、言葉がわかれば視覚障害者も一人歩きし易い印象を受けました。 随所に音響信号機がありましたが、音の出し方は日本とは随分違っていて、「カタカタカタ」という機械音がしています。この機械音が、青になるとリズムが変わるのです。 おそらく、この「カタカタカタ」音は、目の見える日本人の旅行者には、視覚障害者向けの音響信号とは気がつかないと思います。というのは、赤のときと青のときのリズムの違いはかなり微妙ですし、何かある種の工事音のようにも聞こえるからです。 ある地下鉄で、点字案内板を見つけました。案内板のスタイルは日本で見るものとおおよそ同じですが、その在り処を示す方法がエレガントでした。 日本の点字案内板は、何も音で知らされていないか、または知らせるときでも「ピンポーン」という音を出しています。私がホンコンで見つけた点字案内板は、「エリーゼのために」を美しく奏でていました。

2. 視覚障害者事情
 14日にホンコン盲人協会を訪れました。 ホンコンの人口は700万人、それに対して視覚障害者の数は7万人だそうです。1パーセントという数は、1億2千万に対する30万人の日本の0.25パーセントよりも随分比率が高いです。 ホンコン盲人協会では、職業訓練として、マッサージを教えているそうですが、私が訪れたマッサージ店では、視覚障害者は働いていませんでした。 盲人協会の設備は充実していて、100ページにも及ぶ分厚い新聞をノルウェー製の高速点字プリンタで毎日700部ほど印刷して配っているところを見せて頂きました。


 最後に、ホンコンは税金が非常に安く、多くの資本家が世界中から集まってくる金融都市です。
 そのホンコンでしか手続きができないイギリス系ファンドの金融商品を申し込んできました。こちらに関心のある方は、このメルマガへの返信でお知らせください。

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by amedia  at 10:08  | Permalink

方向感覚を鍛える『動物村探検ゲーム』-晴眼者にもチャレンジしてほしい!

 最近、私は芝居の稽古や諸々の雑事の合間を縫って、『動物村探検ゲーム』というwindows版のゲームをやっています。
 このゲームは、声と音だけを頼りに、一歩ずつ座標を移動して行き、ゴールの「タヌキ村」を目指して行くのを1ラウンドとして重ねていき、31ラウンドの楽園に向かっていくゲームです。31ラウンドには、最終ゴール地点となる「タヌキ御殿」を目指すための、それまでにはないアトラクションがあり、最後の最後まで気を抜けない楽しいゲームなのです。
 一つのラウンドは、最初は9掛ける9、合計81マスの村を旅するのですが、これが10ラウンド以降には少しずつ広がっていき、最終的には30掛ける30、合計900マスの、とても広い村を探検することになります。
 このゲームは、なんと、画面には何も映し出されていないのです。つまり、視力の有無に左右されることなく、健聴者であればだれでも同じ条件で遊べるのです。上にも書いたように、頼りになるのは声によるメッセージのみです。
 例えば、「7コンマ3 ライオン リス」などという声がします。これは、「上から7列目の左から3番目にいますよ。周りには、ライオンとリスがいますよ」ということです。しかし、この「周り」というのが、上下左右どこかにいるというだけで、具体的には示さないので、それまで進んできたところの様子を頭に描きながら、「きっとライオンは上だな」とか「リスは左に違いない」などと、地図を想像する力と感をフル回転させながら対処するのです。この場合、猛獣であるライオンは、間違えてその座標に踏み込むと、食べられてゲームオーバーになってしまいますから、持っている猟銃か弓矢で撃らなければならないのです。いっぽう、リスは、その座標に踏み込むと、そのラウンドのゴールである「タヌキ村」の場所を教えてくれるし、保護動物だから撃ってはいけないことになっています。だから、やらなければならないのは、うまくライオンを撃ち、リスに会いに踏み込むということになるわけです。
 また、「岩山」という、通り抜けのできない座標や、「ゾウ」という、どこかに飛ばされてしまう動物がいる座標もありますので、うまく迂回しながら進まなければならないところもあったりします。
 これはもう、否応無しに、方向感覚が鍛えられます。つまり、視覚障害者の歩行訓練にも役立つのではないかと、このゲームのファンの間では言われているのです。

 画面に何も映っていないということもあるのか、、本当は晴眼者の人たちにも一緒に楽しんでほしいのに、なかなかやっている人を見つけることができません。やったらきっと楽しいのに。
 私たち視覚障害者がいくら望んでも、一般のゲームをやることが困難な状況は変わりません。でも、逆にこの「動物村」なら、その気にさえなってくれれば、晴眼者にも遊べる物なのです。
 今私は、mixi内にこの「動物村」専用のコミュニティ「集まれ!動物村の仲間たち!」というのを立ち上げて交流しているのですが、いつかこのコミュに、晴眼者のユーザーも参加して、共に語り合えたらいいのにと、淡い希望を抱いているところなのです。

 このゲームの元になった、ユリーカ版の動物村探検ゲームは、今、ラビットという視覚障害者向けのIT関連の販売とナビゲーションを行っている会社の社長をしておられる荒川さんが、今から15年ほど前に作った物でしたが、それを楽しんだ一人の視覚障害者・ハンドルネームいくらどんさんという人がDOS版→windows版と育て上げてきたソフトで、現在フリーソフトとして公開されています。荒川さんもいくらどん
さんも全盲の立場でプログラミングなさっているということで、それだけでもまた1本コラムが書けそうなのですが、それはまたの機会に譲ることにして、今回はこのゲームその物をご紹介してみました。

「いくらどんの島」=『動物村探検ゲーム』を落とせるHP
http://homepage2.nifty.com/count_nine/index.html

『集まれ!動物村の仲間たち!』=mixi会員限定コミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3739066

※ mixiは、18歳未満の方は参加できません。と言っても、基本的にはいかがわしくはないのでご安心ください。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 16:46  | Permalink

痛快福祉系コメディ登場!!

 前号で第一報をお伝えした、私の所属する劇団・「演劇結社ばっかりばっかり」の芝居の公演についてご紹介したいと思います。

今回の芝居のタイトルは『トイメン』。
 舞台は、とある図書館の一室。
 ここに現れたのが、カルチャー教室で朗読を勉強中だという女性。いささか勘違い気味の彼女がそこで出会うのは、無責任館長、誠実な障害者サービス担当職員、そして個性的な視覚障害者二人。
 はたして、彼女は何に出会い、何を知り、何を感じるのか…。
 福祉的要素の強いジャンルを、『ぷふっ』『むふっ』と思わず笑いながら、頭で理解するのではなく、心で感じてもらえたらと、メンバー一同稽古に励んでいます。

 今回の作品は、座付き脚本家の和風まくだ煮L(ワフー・マクダニエル)が、私と一緒に出席したとある図書館関係の勉強会で見聞きしたことに着想を得て書き下ろした新作です。
 見る人によってはうなずきの連続、また別な人にとっては目からうろこがぼろぼろっと落ちるような作品になっていると思います。

 今年の初めに入団した全盲の青年・大河内君も、めきめき実力をつけて舞台に臨みます。稽古すればするだけ成長していく彼を見ていると、私たち古参のメンバーもさらに頑張らねばという気持ちになり、日々切磋琢磨して精進しています。

 また、今回も昨年の『だからこそ愛』同様、脚本や演出の段階から気を配り、音声ガイド無しでも視覚障害者のお客さんにも十分楽しんでいただけるよう工夫しています。
 会場も、駅から程近く、車椅子のお客さんにもあまりご負担のないように、スロープだけで入れるところを選んでいます。
 残念ながら、力及ばず聴覚障害のお客さんへの配慮ができていなくて申し訳ないのですが、今ばっかりばっかりは、「観る側も演じる側もバリアフリー」という、とても語呂(ごろ)も良いコンセプトで活動しています。
 どうぞ、皆様お誘い合わせのうえご来場くださいませ!!(入場ご予約受付を開始しました!)
 以下、公演詳細をご参照ください。


演劇結社ばっかりばっかり 第三回公演『トイメン』
作・演出…和風まくだ煮L
脚本補・演出補…美月めぐみ
出演…石津正幸、大河内聡之、こんやゆうこ、美月めぐみ、鈴木大輔
日時…12月10日(水)~14日(日)
会場…原宿・ギャラリーハセガワ
交通…JR山手線原宿駅竹下口より徒歩2分以内
※ ご希望により、駅からの誘導をいたします。
料金…2000円
定員…各回30名様完全予約制。
※ 極めて小さな会場ですので、必ずご予約下さい!!
お問合せ・ご予約は
TEL 080-6724-5981
Eメール mail@bakkaribakkari.com

【日程】
12月
10日(水)…19:00~(夜の部のみ)
11日(木)…14:00~  19:00~
12日(金)…14:00~  19:00~
13日(土)…14:00~  19:00~
14日(日)…14:00~  19:00~
※ 開場は各公演開始時間の30分前です。
※ 上演時間は90分程を予定しています。

結社ホームページ
http://www.bakkaribakkari.com/

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:45  | Permalink

遠藤さん、ありがとうございました!--その想いをつないで

 去る10月24日、私の大恩人・沿道貞男さんが逝かれました。 今現在、首都圏に住んでいる芝居好きの視覚障害者で、享年86歳でこの世を去られた彼の事を知らない人はいないのではないでしょうか。
それ程に、その功績は素晴らしい物でした。私もそのご他聞に漏れず、大変お世話になりましたが、近年お体を壊されてからはなかなかお目にかかることもできずにいました。そして突然の訃報。無理にでもお会いしにいって、お世話になった者として孝行すべきだったと後悔しても、神に召されてしまった氏に届くべくもなかったのだけれど、せめてものお見送りにと、カトリック大宮教会で行われた告別式に出席してきました。

 遠藤さんが成し遂げられたこと、それは、視覚障害者に演劇を楽しむ機会を与えてくださったということです。 ご自身は、長年にわたり日本銀行に勤務されていた傍ら、多くのジャンルの演劇、とりわけ新劇を愛し、あのお硬いイメージの日銀の中にあって、有史を集めて演劇部を発足し、演出・出演の両方を
しっかりこなしておられた程のめりこまれていたようです。 また、27歳頃にカトリックの洗礼を受け、敬虔なカトリック教徒として熱い信仰を持たれ、それゆえかどうか、視覚障害者のためのボランティアとしても活躍されていました。演劇をなさっていた部分と、信仰に根ざした深い愛から自発的に他人のために尽くす活動をしていた部分の接点として、遠藤さんは対面朗読ボランティアとしても活躍され、多くの視覚障害者のご友人を持たれていたのです。その対面朗読の活動の中で、ある中途視覚障害男性がふと漏らした一言「ああ、またお芝居を観られたらなぁ」という言葉に衝撃を受けた遠藤さんは、その実行力を生かし、視覚障害者にも演劇を楽しんでもらいたいという想いをどんどん実現していかれたのです。
 その第一歩として、1976年、劇団民芸の「奇跡の人」という、サリバン先生とヘレン・ケラー女子を巡る重い感動のストーリーを、最前列で視覚障害者に堪能してもらおうという観劇会を開かれたのです。
以後、この民芸と俳優座を中心にいろいろな新劇の劇団に働きかけ、最前列での観劇や公演毎の点字パンフレットの作成と配布などを実現してこられ、その功績が認められ「ヘレンケラー・サリバン賞」という、視覚障害者の福祉増進・文化向上に活躍された方に送られる賞も受賞されました。

 さて、その第1回目の観劇会「奇跡の人」の奈良岡朋子さん演じる素晴らしいサリバン先生にすっかり心を奪われて、客席最前列で呆けたようになっていた12歳の全盲少女がいました。…、何を隠そう(いや何も隠していませんが)、それが私、美月めぐみだったのです。その後、紆余曲折ありましたが、最終的に舞台役者の道を選んでしまった私の、それが大きな原点だったと、今回の遠藤さんの死で、改めて自覚させられると共に、大きな感謝の気持ちが胸に湧き上がり、はちきれそうになり、眼からぼろぼろと溢れ出してしまいました。
 その後も、私が本格的に劇場通いするようになった21歳の頃のきっかけは、やはり遠藤さんが主催してくれた、俳優座の「セツアンの善人」の観劇会でした。
このお芝居は、主役の栗原小巻さんに惚れ込み過ぎて三日間も通い詰め、さすがの遠藤さんにもすっかりあきれられ、あちこちの講演の際に「こんな芝居バカの全盲の女の子もいます」という例として語られてしまった程でした。

 告別式には、視覚障害者の参列者を含め、多くの方が集っておられたのみか、有名な役者さん・芸能人の方・アーティストの方からもたくさんの弔電が届いていたようで、改めて氏の功績に驚かされました。 また、カトリックの厳粛な儀式であったにも関わらず、今まで出席したどんな告別の儀式よりも、故人に対する想いをたっぷり詰め込んだ素晴らしいお式でした。参列者ばかりでなく取り仕切った外国人の神父さんまで、個人的な想いも込めた心からのお祈りを捧げておられ、悲しさの中にもとても暖かな空気に満ちた儀式となっていました。私は、初めて個人的に遠藤さんとお話させていただいたとき、その穏やかな話し方に、「遠藤さんって、もしかして神父さんかなんかしてらっしゃるんですか?」とお尋ねしてしまい、「とんでもないよ。僕はただのじじいです。」と照れくさそうに苦笑されたことを思い出し、思わず泣き笑いしそうになってしまいました。

 最後に、まだまだ話しきれなかったことがありますので、遠藤さんについてもっと詳しくお知りになりたい方に参照していただけるページを探してみました。ここにurlを貼り付けておきますので、ぜひアクセスしてみてください。生前の記事のようです。

http://www.seibonokishi-sha.or.jp/kishis/kis0012/ki03.htm


 さてさて、少しオマケです。
 そんな遠藤さんに、現世から少しでも恩返しできるように、さらに舞台に精進していこうと決意した私が次に立つ舞台をご紹介します。 詳しくは、また近々書かせていただくことにして、簡単な第一報です。

 演劇結社ばっかりばっかり第三回講演『トイメン』
場所:原宿・ギャラリーハセガワ
日時:12月10日(水)~14日(日)(5日間9公演)
各会30名様、完全予約制
料金:2000円
原宿駅からの誘導あり。
お問い合わせ:TEL 080-6724-5981

 対面朗読を巡る、痛快福祉系コメディーです!
 ぜひお越しください!!


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:49  | Permalink

素敵な夜に紅茶で乾杯!

 前回の最後の方で少し触れたように、10日金曜日の夜、地元に新しくできたカラオケ屋さんに、mixiの地域コミュで知り合った新しい仲間たちと「歌い初め(うたいぞめ)」に行ってきました。

 もっと以前にも書きましたが、私たち障害者が生きていく上で、地元の人たちに顔を知っていてもらうことはとても大事なことだと思うのです。ここで言う「顔」とは、自分のパーソナリティ(個性)部分という意味です。そんな意味で、カラオケであればある程度得意とすることでもあったので、受け入れてもらいやすい集まりだなと感じたのです。なので、少し若い世代の人たちが中心の集まりではありましたが、思い切って参加してみたわけです。 結果、とても楽しいひとときを過ごすことができ、その後、メッセージのやり取りや日記へのコメントの付け合いもする仲良し、いわゆる「マイミク」としてのお付き合いが始まった人も何人か現れたし、駅で「あ、めーたん!」と気軽に声をかけてもらえるようにもなりました。

 集まったメンバーは全部で10人で、初参加は私と私のつれあいだけ。その他の人たちはどうやら既に1回か2回くらいは面識があるようでしたが、その基盤があったからこそなのでしょうか、私たちのこともすうーっと受け入れてくれました。年齢的には、20代が中心で、中には私の子供だと言ってもおかしくないような年齢の人もいました。
 ここで彼らと私の橋渡し的なツールになってくれたのが、アニメソング。つまり、ほんの少しのオタクっぽさが、「類は友を呼ぶ」ことになったようで、次から次へと歌いついでいく歌は、打ち合わせしたわけではないのに、アニメソングや特撮ソングが中心となっていたのです。
 そんな歌をBGMに、隣に座った女の子に話しかけられてみると、なんと、彼女は仕事関係の企画で、視覚障害者を対象とした朗読鑑賞会を企画したことがあるというのです。そこから、映画の音声ガイドの話などに発展し、興味を持っていろいろ聞いてもらえたことを良いことに、こちらもいろんなことを話させてもらいました。
 また、このカラオケの入っているビルには点字ブロックやエレベータの点字表示・階数アナウンスなどがあるのでどうやらハートビル法に則って作られているらしいと話すと、この日の幹事さんだった女性が興味を持ってくれたようで、いわく「そういうのって、盲人会連合なんかで働きかけるんですか」と聞いてくるのです。「盲人会」でも「盲人連合」でもなくて、「盲人会連合」という言葉をチョイスしていたのが印象的でした。もしかすると、知り合いに視覚障害者がいて、「日本盲人会連合」という名の大きな組織があること、その組織が行政への働きかけをする力も持っていることを知っているのではないかと思われるのです。聞く機会を逸しているのですが、近々確認してみようと思っています。
 この出会いが、これからどんな風に私と新しい仲間たちを結びつけていくのかを楽しみに思いつつ、ノンアルコールのアイスティーで乾杯したのでした。

 今後も、ときおりこのコミュのつながりについてお話させていただきたいと思っているところです。

(注)「ハートビル法」に関しては、下記のURLをご参照ください。
http://info.pref.fukui.jp/shougai/ffmap/sisaku/heart/heart.htm


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



気軽に一声かけましょう:目が不自由な方への声かけガイド


by amedia  at 16:47  | Permalink

地元地域を愛したいけど!

 まずは嬉しいニュースから。

 先日、都営交通機関の無料パスの更新のために、地元の障害福祉課に行ったついでに、ダメモトで点字ディスプレイの日常生活用具給付制度での補助を受けられないかどうか尋ねてみました。
 2年以上前に、同じことを電話で尋ねた折、電話口に出た福祉課の若い女性職員さんに「は?点字でスプレーってなんでしょう?」と問い返され絶句した挙句、電話のタライ回しに合ってようやく得られた答えが「盲ろう二重障害の人でないと認められません」とのお断りをいただいたということがあり、このコラム欄でもお話しました。その折、点字ディスプレイが点字を使う視覚単一障害者にとってもいかに必要性の高い物なのかを説明して、ぜひとも検討してほしいとお願いしていたのです。その後何も報告がなかったのですっかり諦めていたのですが、せっかくの機会だったので、再度お尋ねしてみたわけです。
 ところが、係の男性が暫く調べてくれた結果、なんと今年の4月から、単一の障害でも給付が受けられるようになっていたというのです。
 実は、私はパソコンのディスプレイ代わりとして使うだけでなく、気軽に持ち運びができて、どこでも点字読書ができる超小型の機種をほしいと思っているのですが、それも大丈夫だということだったので、さっそく見積書と商品カタログを取り寄せることにしました。恐らく、今月中には、PSPなみに小型の点字ディスプレイを手にすることができそうです。
 やはり、諦めてしまわないで、ちゃんと当事者の声として発してみて良かったと思うと共に、きちんと私の要望を取り上げて検討してくださった福祉課の皆さんに感謝しました。
 と、これがとても嬉しかったお話です。

 しかし、残念なお話もあります。
 それは、何かを給付してくれるとかくれないというお話ではないのですが、福祉課の職員さんの想像力というかちょっとした配慮の欠如を感じることもあったからなのです。
 まずは、今回役所を訪れた本来の目的である、都営のパスの申請に関してです。以前の更新までは、紙のカードに写真を貼り付け割り印を押してもらって出来上がりというパスでしたので、今回も700円のスピード写真を撮ってから出向きました。 余談ですが、私は生まれつきの全盲であるせいか、写真を撮られるのが大の苦手なのです。同行者にセッティングしてもらいながら、「もっと顎引いてとか「口角を上げて」とか「眉間に皺寄せないで笑って」などの指示に必死に答えながら、やり直しも含めてしばしの時間を取られヘトヘトになって役所に赴いたわけです。 ところが、係りの方は「あ、写真は2年前から要らなくなったんですよ。磁気カードになりましたから」とさらっとおっしゃるのです。「700円は?あの苦痛は?せっかく取った写真どうすんのよ?」などという想いが頭の中に渦巻き、はっきりテーブルの上にこけました。こけながらも聞かずにはいられませんでした。
 「すみません、そのことって、市の広報かなんかで告知されてましたっけ?一応、点字の広報はざっと読んでるつもりなんですが」 「いえ、特には告知は出してませんでしたね。まぁ、普通はいらっしゃる前に更新に必要な物を電話で問い合わせていらっしゃいますから、そのときにご説明してるんです」
 これまた、さらりとおっしゃられました。私の頭の中には、「あのぉ、それでごめんなさいとかなんとか、そういう言葉は出てこないわけ?」という怒りが湧きましたが、なんとかこらえていました。
 さらにもう一つ、帰り際に、日常生活用具給付制度の対象品目も変わっているからと『障害者サービスガイドブック』なる普通の活字パンフレットをくれたので、帰宅後つれあいに拾い読みしてもらうと、なんと「点字版、カセット版、デイジー版もあります」とのこと。なんで目の前に座った私が全盲なのに、それら活字でない資料を渡すどころか、それがあるという情報すら語らなかったのかと、またもや怒りが再燃
してしまったのでした。

 せっかく嬉しい変化があったのに、そのきっかけを投げかけた一人である私に連絡がなかったことも含めて、なんだかすっかりもやもやしてしまったのでした。 本来なら、もっともっと心の底から感謝して、そしてこの地域の福祉に信頼を寄せて、この市に喜んで住み続けていきたいのに、残念でなりません。

 明日10日は、以前にこのコラムで書きましたmixiの地域コミュのカラオケオフがあります。福祉課の対応にちょっとがっかりしている今、小さな民間のコミュニティーに参加することによって、この地域をもっと愛せるようになることを祈りつつ、古い機種の点字ディスプレイをよいしょと抱えて点字の歌詞を読みながら、楽しく歌ってきたいと思っているところなのです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 17:10  | Permalink

身だしなみとおしゃれ

 9月下旬からいきなり寒くなりましたが、読者の皆さんは風邪などひいておられませんか?「これぞ季節の変わり目」とばかりのこの変化に、私も少し体調を崩しかけています。お互いに気をつけましょう。

 さて、そんな季節の変わり目に付き物なのが「衣替え」です。ということで、この機会に身だしなみとおしゃれについて感じていることをつらつらと書いてみたいと思います。

 私たち視覚障害者の場合、自分で鏡などを見て客観的に自分のミテクレをチェックすることは不可能です。だからといって、「見えないんだからしかたない」と言ってしまっては、箸にも棒にもかからない変な人になってしまいます。
 「身だしなみ」というのは、そのミテクレを醜くなく、一人のきちんとした人格を持った人間として見てもらえるようにする最低限のマナーともいうべき物です。髪の毛や肌を清潔に保てているか、歯に海苔などの食べかすがくっついてたりしないか、衣服に染みやほつれがないか、衣服全体に極端な皺がないか、色あせたり毛玉が付いて古ぼけて見えたりしないか、そして変な臭いがしないかなど、こまめに意識して外出し、相手に不快感を与えないようにすることは、自分をきちんとした人間として見てもらえるようにするためだけでなく、相手に対する思いやりにもなっているんですね。衣服の汚れなど、自分では判断しかねる場合は、家族や友人に積極的に見てもらうようにしましょう。これこそ「聞くは一時の恥」で済むことなのですから。
 この辺りがきちんとできている視覚障害者は多いと思いますが、晴眼者の友人の話によると、視覚障害者の男女共に見られるのが、鼻毛の処理ができていない人なのだそうです。普段あまり意識できないことだろうけれど、爪をきちんと切りそろえておくことと共に、この鼻毛の処理というのも気をつけてみたほうが良さそうですね。私もつい2年くらい前まではほとんど意識していなかったことなので知らなかったのですが、電動式の鼻毛シェーバーなども売られているので、簡単に処理ができます。
 また、夏場などは、女性に欠かせないのが腋毛の処理です。欧米ではこの処理をしていなくて、自然のままでノースリーブを着ている女性が大井ようですが、日本ではやはり気にされるマナーの一つです。うっかりつり革にでも掴まったりしたら大変!!
 まぁ、これくらい気をつけておけば、良識ある人間として、ちゃんと認めてもらえるはずです。

 さぁ、ここからはもう一歩踏み込んで、おしゃれについてです。
 視覚の有無に関わらず、おしゃれに関しては関心の持ち方の度合いが人それぞれです。特に、視覚障害者の友人と話していると、、「無難ならいいや」という人がけっこう多いようです。そのコツとしては、「上下そろいでない物を切るときには違う柄物を組み合わせない」とか「白、黒、ベージュなどは間違いが少ない」とか、「流行に捕らわれない定番の服装にする」などといったところでしょうか。それはそれで否定する物ではありません。
 でも、どうせなら、親しい人のアドバイスを受けながら、流行の服を触りにいった
り、どんなイメージに見られたいかを考えながら新しい服を買い求めたりしてみてはいかがでしょうか。友達同士の会話を気をつけて聞いていると、自分とセンスの合いそうな人が誰なのかが見えてきます。その誰かに付き合ってもらってアドバイスしてもらうと、とてもぴったりくるようなコーディネートも考えられるようになっていくと思います。
 メイクもまたしかりで、アイメイクの色使いやチークの入れる位置などにも流行があって、毎年ちょっとずつ変わっていたりします。デパートでメイク用品を何か一つ買って、ついでに売り場の人に頼むとフルメイクしてくれます。そのときに親しい晴眼者と行って、しっかりメイクのし方をチェックしておいてもらい、後で練習に付きあってもらうなどという方法も良いかもしれません。
 でも、私の場合はどうやらあまり器用ではないらしいので、ある程度大雑把に無難なメイクをすることしかできません。塗ってもらうときの感触を顔の皮膚で覚えていて、なんとなく整えていくことはできるんですけどね。もちろん、鏡に向かって自分の顔を生かせるメイクをすることもできないので、親しい人の手を借りて仕上げてもらうようにしています。
 こうして、「身だしなみ」から一歩踏み込んで「おしゃれ」を楽しんでみると、「きちんとした人」から「センスの良い人」に評価が変わったりするかもしれません。それって、なんだか嬉しいことじゃありませんか?

 そ・れ・か・ら…
 おしゃれは必ずしもお金をかける必要はないというのが最近の持論です。 これも、見える人のアドバイスが大きな役割を果たしますが、リーズナブルでセンスの良いお店の情報を仕入れておいて、一緒に行ってもらい、似合う服を探してもらうと良いでしょう。
 今年の秋口の流行を見ると、長袖のハイネックシャツに半袖のふんわりした襟ぐりの広いカットソーを組み合わせるのが多いようで、私も何枚か買ってみましたが、動きやすさや着心地の良さ込みで、とても楽しく着用しています。
 晩秋、そして冬へ向けて、こんどはどんな服が出てくるのか、お財布の紐をキュッと締めつつ楽しみにしているところなのです。

 今回は、主に私と同じ視覚障害者の皆さんへのメッセージのようになってしまいましたが、見える皆さんへも最後に一つだけお願いしたいと思います。視覚障害のお友達からアドバイスを求められたら、ぜひとも協力してあげてください。もちろん、「身だしなみ」についても指摘してあげられるくらい仲良しになってくれたら嬉しいなと思います。そして、お友達のセンスが少し光って見えたら、その人の鑑の変わりになって、「素敵ね!」って、フィードバックしてあげてくださいね!


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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私が“道徳”を語るなんて!!

昨日、杉並区立井草中学校の公開授業のゲストティーチャーとして呼ばれ、中1の生徒123名とその保護者の皆さん、および数名の教員の方々の前で、なんと、この私が“道徳”の授業を行なうはめにったのです。

 この中学校は、以前から福祉教育などでもモデル校的な役割を果たしていて、3年生は高校受験があるにも関わらず、自主的にボランティア活動をするなど、素敵な取り組みを行なっています。

 今回の授業もそんなカリキュラムの一環のようなのですが、全体のテーマは「生きる強さ」とのこと。パワフルな美月さんは、正にこのテーマにふさわしい」などと、妙におだててくださる先生方数名。別に、私には「生きる強さ」などという意識は無かったのですが、「強く生きるためのノウハウとしての『支えあう力』についてならお話できる」ということでお引き受けした次第です。

 まずは、例によって、私がピアノ伴奏して、『隣のトトロ』の中の「さんぽ」を生徒たちに歌ってもらい、場をほぐしてみます。次に、私の所属劇団、演劇結社ばっかりばっかり主宰にして我がつれあいでもある
鈴木大輔と、点字の活用や「支えあう力」としてのデモンストレーションを兼ねて、絵本「ちいさなあおいさかな」を朗読劇風に読みます。彼は原本を生徒たちに向かって見せながら、そして私は点訳された物を机の上で、読み合いました。内容は、か弱かった青い魚が先輩魚に励まされ成長し、やがて次の世代の魚に勇気を与えていくという、支えあいの連鎖みたいなお話なので、今回のテーマにもなんとかひっかかるのではないかと取り上げた物でした。続いて、軽く自己紹介。このとき、私の問いかけに手を上げるだけで答えた生徒にたいして、鈴木から「みんな、目が見えない人に手をあげるだけで伝わるかい?」との問い返し。「あ、そっか」など、ちらほら反応する生徒たちに「きちんと声で答えて行こう」と鈴木からのアドバイスが飛ぶと、皆「はい」と答え、そこからはきちんと声を出して発言するようになりました。 ここで、生活上工夫されたグッズなどを紹介しながら、盲学校での生活訓練の話や、小学生からの寮生活を余儀なくされて、いやがうえにも生活能力が付いていくことなどを話ました。
 次に、映画音声ガイド作りを通じて鈴木と出合い、自分の夢である芝居のキャストとして舞台に上がることを実現するに至ったことなどを話ました。もちろん、ここまでくるには、両親、教員、友人たちの支えが
大きな役割を果たしてきたのだということも大事な要素として語りました。 それを受けて、鈴木から、「見えない彼女でも、いろいろ支えてくれてるんだよ」という話。軽いお話としては、停電になった夜に、何もできなくなった彼を私がサポートしたことや、積み上げられた荷物の中に埋もれている物を探し出す
「魔法」みたいな話、もう少し日常的名ことでいえば、彼よりハイテク技術を持っている私がパソコンの面倒をみていることや、タイピングをしてあげていることを、「支えられている」と表現してくれていました。最後に、街で視覚障害者の人を見かけたときの声のかけ方や誘導のし方をレクチャーし、50分間の授業を駆け抜けていきました。

 今回の私の話の中で特筆しておきたいのは、「自分一人でなんでもやろうとすると苦しくて倒れちゃうから、もっと人に頼ってもいいんだと思ったほうがいいよ。でも、頼るだけじゃなくて、頼られる自分になって、他の人を支えることも大事。自分のためだけにしっかりしなくちゃと思うより、人を支えられる自分でありたいと思って、努力、いや、工夫していくことが大事なんだと思う。」と語らせていただいたことです。
どれだけ伝わったか分からないけれど、「支えあう」って、とっても強くなれることだと思うから、心の片隅にでも感じていてくれたら良いなと思って放したのでした。

 私たちからの話が終わった後、代表のクラス委員の男子が述べてくれた挨拶は、本当に心のこもったものでした。予め考えていた内容ではなく、今の授業を踏まえてしか語れない内容の感想付きの挨拶は、とても心に染み入りました。

 10月には、高校2校の福祉の授業を数回ずつ引き受けています。もう“道徳”なんて語るのは嫌だけれど、高校生にも何か感じてもらえる授業をしてきたいと思っているところです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



目が不自由な方々への便利情報満載~視覚障害者お役立ちリンク集


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秋のバリアフリー上映会あれこれ-ポニョも、ウルトラマンも!

 秋です。ここ東京都町田市では、蝉の声がめっきり減って、僅かにツクツクボウシがぶつくさ言う程度になっています。そして、芸術の秋到来です。都内だけでなく、あちらこちらでバリアフリー上映会が開かれますので、ここでまとめてご紹介していきたいと思います。

(1) 大阪で開催されるバリアフリー上映

「パッチギ!」 LOVE&PEACE (日本語字幕&音声ガイド付き)
 上映日時:2008年9月19日(金)
   第1部 開場10:30  上映11:00~13:00
   第2部 開場14:00  上映14:30~16:30
  入場料 : 千円(前売り券;800円) ※介護者は入場無料
  会場 : 大阪市立青少年文化創造ステーション(愛称:KOKO PLAZA)
  2F エクスプレス・ココ ホール
最寄駅 JR新大阪駅東口より徒歩5~6分        
  お問い合わせは06-6370-5421まで
   主催: (財)大阪ユースホステル協会

「ビッグ・アイ シネマ 中国名画特集」(日本語字幕・日本語吹き替え版・音声ガイド付き)
  ① あの子を探して    
  上映日時:2008年10月4日(土)
  開場 13:30  上映14:00~

  ② 山の郵便配達
    上映日時:2008年10月5日(日)
    開場 13:30  上映14:00~
 入場料 : 無料 事前申し込み制  定員1200名
 会場 : ビッグ・アイ  国際障害者交流センター 多目的ホール
     最寄り駅 泉北高速鉄道「泉が丘」駅下車、徒歩5分
      ( 新大阪から所要時間約55分・JR大阪から所要時間約50分)
 事前応募期日が過ぎていますが、キャンセルが出る可能性も。
 問い合わせ先:072-290-0974
 ビッグ・アイ アドレス http://big-i.jp


(2) 昭和の名画を楽しむ「江東シネマプラザ」(東京)
日時:2008年09月27日 昼の部14:00 夜の部18:30
上映作品:彼岸花
1958年 監督:小津安二郎 主演:佐分利 信 田中 絹代 有馬 稲子
会場:古石場文化センター 大研修室
入場料:800円
問い合わせ先: 03-5620-0224
主催:財団法人江東区地域振興会 江東区古石場文化センター


(3) 「グーグーだって猫である」(全国各地)
アスミックエース配給「グーグーだって猫である」が、住友商事の提供により、音声ガイド付き+日本語字幕スーパーつきで、全国各地の劇場にて、バリアフリー興行されます。 既に終わってしまったところが大井ようです。すみません。

東京 9月15日(月・祝日)9時45分~/12時15分~の2回
・ユナイテッド・シネマとしまえん 03-5912-9800

京都 9月25日(木)17時10分~の回のみ 
・京都シネマ 075-353-4723

大阪 9月30日(火)10時~の回のみ
・梅田ガーデンシネマ 06-6440-5977


(4) 「川崎アートセンター」でのバリアフリー上映会(神奈川県川崎市)
■「ぐるりのこと」(副音声ガイド・日本語字幕付)
監督:橋口亮輔(はしぐち りょうすけ)
出演:木村多江、リリー・フランキー、倍賞美津子
日時:10月3日(金) 14:50~、10月4日(土)、5(日)10:30~

第14回KAWASAKIしんゆり映画祭2008
■「石内尋常高等小学校 花は散れども」(副音声ガイド・日本語字幕付)
監督:新藤兼人
出演:柄本明、豊川悦司、大竹しのぶ
2008年モスクワ国際映画祭30回記念 特別招待作品
日時:10月30日(木)13:00~、11月1日(土)10:00~、11月3
日(月・祝)13:00~
料金障がい者及び介助者1名:各1000円
予約専用ダイヤル Tel.044-959-2255(平日のみ 9:30~19:
30)
【お問い合わせ】川崎市アートセンター
Tel. 044-955-0107 Fax. 044-959-2200  E-mail: info@kawasaki-ac.jp


(5) 「CityLights」関連のライブガイドによる同行鑑賞会
 私美月が副代表の片割れを担当しているバリアフリー映画鑑賞推進団体「CityLights」では、「視力の有無に関わらず、公開中の映画を一緒に楽しもう!」をもっと海栗、数多くのざっくばらんな鑑賞会を企画しています。その中から、私が企画者として関わっている予定を二つ紹介します。いずれも、川崎チネチッタという映画館で行います。最寄り駅はJR川崎駅です。鑑賞料金は、一律千円です。 映写室からライブでガイドを発信しますので、イヤフォン付きFMラジオでそれを聞きながらご鑑賞ください。(貸し出し用のラジオもあります)仮参加表明もお受けしてますので、まずは私美月までメールでご連絡ください。折り返し申し込みフォームをお送りします。
YIV01420@nifty.ne.jp

「崖の上のポニョ」
日時: 9月20日(土) お昼前後あたりで予定(時間は9月16日に決定)
 宮崎駿監督最新アニメ映画です。いま一番耳に残るかわいいCMでお馴染みですね。小さくてしっかりした男の子とその家族、かわいい魚の女の子の物語です。

「大決戦!超ウルトラ8兄弟」
日時: 9月27日(土) お昼前後あたりで予定(時間は9月22日に決定)
最初のウルトラマンを見ていた40年前の子供たち、ティガに夢中になっていた15年前の子供たち、去年までメビウスを見ていた子供たち…一緒に映画館で盛り上がりませんか?初代もセブンも帰ってきたのもエースも、そしてそのヒロインの方も、オリジナルキャストで蘇ります!!

 シティライツでは、この他にもいろいろな映画の同行鑑賞会が企画されています。他の情報もお知りになりたい方も、上記の私のアドレスまでご連絡ください。

 さぁ、みんなで秋の映画を堪能しましょう!!


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 15:57  | Permalink

地域と繋がる第一歩

 9月になると、特に防災を意識することが多くなります。今年もそんな季節がやってきました。しかも、その寸前の8月末には、東京を含む各地で、大雨・洪水・雷の被害が続出しました。斯く言う私も、二晩続きの物凄い雷雨に脅え、眠れぬ夜を過ごし昼寝しました。(笑)

 いや、真面目な話、本当に家にいられない程の災害に見舞われたとしたら、私たち障害者はどうすれば良いのでしょうか。やはり、そうとう地域の人たちにお世話になることになるのではないでしょうか。中には、「家族と一緒だから問題ない」という方もおられるかも知れませんが、家族に頼ることができない状況も想定されます。 こんなとき、日ごろから地域とのつながりを持っているかいないかで、かなり状況が違ってくると思うのです。 「ありゃ、あの裏のアパートに住んでる、丸っこい目の悪い人がきちゃったよ。面倒みてやんなきゃならないだろうねぇ。」 などと思われるより、 「あ、美月ちゃん、うちらと一緒にいよう!」と、友人として声をかけてもらえたら、どれほど心強いでしょうか。
 などと考えてみると、やはり地域との繋がりはとても大切なことだと思うのです。しかし、そのきっかけをどうやって作っていけば良いのか、これは大きな課題です。
 以前住んでいた練馬区や板橋区、豊島区では、
私は近所の商店街に積極的に買い物に行き、お店の人と沢山お話しました。また、行きつけの喫茶店というのも作り、そこに集う常連さんと仲良しになったりもしました。けれども、2年前に越してきたこの地域には、どうもそのようなお店を見つけることが難しいようなので、未だに道端で気軽に声をかけてくれるような知人はできていません。
 どうしたものかと思っていたのですが、最近になって、地域と繋がる第一歩となりそうなネットワークに出会いました。

 それは、少し前に本コラムでもちょっと触れましたmixiを活用することです。mixiの中にある多くのコミュニティのうち、地域のコミュニティに参加することなのです。もちろん、全ての地域のコミュがあるとは限りませんが、それぞれで検索してみてはいかがでしょうか。ちなみに、私が入ったコミュは、その名もずばり「鶴川」で、小田急沿線の駅名にもなっている地域名がそのままコミュの名前になっている物です。
 こちらのコミュでは、病院やお店の情報の交換、バイク盗難に関する情報交換、地域で起こった事件に関する情報、子供を遊ばせられる公園の情報、放置自転車の対策に関する意見交換などの話題が飛び交い、またオフラインミーティングも企画されるなど、かなり有益なコミュになっています。
 私自身はまだ参加して間もないので、これから馴染んでいこうという段階なのですが、少しずつお友達も増やせたらと胸をわくわくさせているところです。

 自然に馴染んでいくためには、他のメンバーの書いた文章の流れをきちんと捉えて、場の空気を読みつつ、なるべく誤字のないように気をつけながら、自分から発信できる情報を少しずつ出していくことが大切です。こう書くと、なんだかとても面倒に感じてしまう方もおられるかもしれませんが、30年前には夢だった「自分から情報を発信する」ということが、パソコンやインターネットの発達により実現できた喜びを思えば、ちょっとくらいの工夫や勉強を厭わしく思って怠るのはとてももったいないことだと思います。 「たまたま視覚に障害はあるけれど、普通に馴染んでいるじゃないか」と思ってもらうことが、地域と上手に繋がっていくことの第一歩になるのだと、私は思っています。

 まだ結果を出すには至っていませんが、いずれその後の経過などもこのコラム欄でお話したいと思っています。ご期待ください。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 16:12  | Permalink

障全交

第14回障害者問題全国交流会 実行委員会 委員長 望月優

「障全交」は、「障害者問題全国交流会」という中小企業家同友会の催しの略称です。中小企業家同友会は全国に4万名の会員を持つ中小企業経営者の団体です。各都道府県の組織がそれぞれ極めて自立的に活動していて、それを取りまとめるのが
中小企業家同友会全国協議会
http://www.doyu.jp/
で、ここが全国行事を主催します。

私は会員数2200名の東京中小企業家同友会
http://tokyo.doyu.jp/
の会員で、障害者雇用や福祉ビジネスをテーマとする障害者委員会の委員長を2005年4月から務めています。

障害者問題全国交流会は、1982年から2年に一度全国行事として行なわれてきました。そして、今年9月、第14回目の「障全交」が東京で行なわれることになり、昨年11月から東京同友会で実行委員会を組織して取り組んできました。

中小企業家同友会は、良い経営者になることを目指した「経営者の学校」的な団体で、日常は毎日東京都内の3・4箇所で経営の勉強会やビジネス交流会が行なわれています。

参考:東京同友会例会参加登録システム
http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu/common/index.php

福祉や障害者の団体ではないので、日常の活動で障害者に関連したことが多いわけでは決してありませんが、そんな経営者の団体が2年に一度障害者をテーマにした全国行事をずっと継続してきたことには大変大きな意義があると感じています。そして、私自身、第14回目のこの交流会を企画・運営する
立場にさせて頂いたことに感謝し、今東京同友会の多くの仲間とともに、最後の準備に取り組んでいます。

内容的には、1日目の9月19日(金)の午後に六つの分科会があります。分科会は同時に行なわれますので、どれか一つを選んで参加する形となります。9月20日(土)の午前中に前日の分科会の座長がパネリストとなるパネルディスカッションを行ない、午後二宋 文洲さんの記念講演を行ないます。

内容の詳細は
http://shozenko.org/
をご覧ください。

とにかく、障害者や福祉団体が主催する催しとはかなり雰囲気の異なる交流会です。「ノーマライゼーション」とか「メインストリーミング」といった障害者の社会における本来的なあり方は、このような福祉分野とは関係のない人達が動くことによって始まることが実感できる会です。ですから、福祉関係者の皆様には、是非この障全交に参加していただきたいと思います。
「福祉」という一定の枠の中から社会を動かそうとするのではなく、別の分野で社会的に活躍している人々、社会的に影響の大きい人々を動かすことによって達成されるであろう「ノーマライゼーション」や「完全参加」といったものを体感していただければ幸いです。

参加登録は以下のページからお願いします。
http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu3/meeting.php?mid=2

なお、障全交当日までは、このメルマガへの返信でご質問、お問い合わせを受け付け致します。
どうぞ、ご遠慮なく!

ゲーム感覚で自然に点字が身につく点字学習ソフト・ろくてん満天

by amedia  at 12:22  | Permalink

残暑=ビールの季節を惜しみつつ夢を語ります。

 昼間の暑さはまだまだですが、夜中まで鳴いていた油蝉が激減し、秋の虫の声が目立つ夜が増えてきました。 とはいうものの、そんな虫の音をBGMに、ビールをクイッとやるのも乙な物ですよね。

 ビールといえば、缶ビールの上面に点字が入るようになってもうどれくらい経つのでしょう。最初は本当に嬉しくて大喜びしたものですが、いつの間にかだんだん当たり前のようになってきています。 これは、未成年者や体質的にアルコールを受け付けない視覚障害者の誤飲を防止する画期的なアイディアを、ビール会社各社がご理解くださり実現した革命でした。このように点字が入っている缶飲料は他にないため、中途失明で点字の苦手な方にも、「何やら点字が付いてるから、これはアルコール飲料だな」と認識してもらえるわけです。

 ところが、最近になって、「おさけ」だけでは不十分だという苦情とか問合せが増えているということをある関係者から耳にしました。 確かに、銘柄が知りたいとか、せめてメーカー名を知りたいとか、具体的なお酒の種類くらいは知りたいという気持ちが分からなくはありません。でも、それを言い出してしまっては、ソフトドリンク愛飲家の視覚障害者も黙ってはいないかもしれません。 本来の目的は、体質的な影響を恐れての誤飲防止だったはずなのに、何か方向が変わっていっているようです。

 同じ目的で、牛乳の紙パックの天辺に切かきを付けて、乳製品アレルギーの人たちの誤飲を防止するという工夫も定着しています。これに対しても、私の仲間内でさえ、 「じゃ、他の飲料は?」という不満が見受けられるようになってきています。

 私は、もうそこから先は、家庭で工夫しても良いのではないかと思っているのですが、視覚障害の顧客のために、なんとかそれ以上の情報を与えられる工夫はできないものかと考えている企業デザイナーの人たちもいらっしゃるようです。確かに、体質的なことをいえば、カフェインアレルギーの方もいらっしゃるし、ビールに似ていても発泡酒だと悪酔いしてしまう方もいらっしゃいます。そう考えてみると、単なる視覚障害者のわがままとしてしまうのも乱暴ではあります。

 一方、最近自動販売機でよくおしゃべりする機械が増えてきています。これは、ダイドードリンコの機械で、季節の挨拶とか、独自のポイントカードのポイントのお知らせなど、本当に沢山しゃべるうえに、外国語バージョンとか各地の方言バージョンがあるようなのです。これだけ多弁な機械ができているのなら、ボタンの2度押し方式で買う物を選べるようにならないものかと思います。と、さも自分が思いついたようなことを書いてますが、実は、ある関西在住の視覚障害の友人の思いつきなのです。本当に、あったらいいなという「夢」を語るだけなのですが、具体的に、関西弁バージョンで考えるならこんな具合です。 任意のボタンを押します。すると、機械が「コーラでっせ。ほんまにこれでよろしおまっか?」と聞いてきます。嫌ならすかさず別のボタンを押します。「レモンティーでっせ。」と聞こえてそれがほしい物だったらすかさず同じボタンを押します。そうすると「ミルクティー、おおきに!」と発声しつつ、ゴトンとミルクティーが出てくる。こんな自販機ができたら、アルコール飲料にも流用できて……、あれ?ちょっと待ってください。これだけでは、やっぱり家に持ち帰ったとき、複数あったらどれがどれだかわかりませんよね。
となると、やっぱりここからは各自の工夫が必要になります。それでも、自販機で自由にほしい物を買えるようになったら、本当に画期的だと思いませんか?その便利さの前には、多少自分で工夫しなければならないことぐらい、なんともないような気さえしてきます。

 自分たちで工夫しつつ、配慮してくださる企業へは感謝をし、新技術を流用して次なるユニバーサルデザインへのステップを踏めそうな企業に望みを託して、今宵もビールで「乾杯!!」と行きましょうか。

参考URL(アクセシビリティはあまり良くないですが)
おしゃべり自販機紹介
http://www.dydo.co.jp/corporate/jihanki/talk/index.html


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町で出会ったら気軽に声をかけましょう!目の不自由な方への声かけカード


by amedia  at 17:43  | Permalink

出会いは十色(といろ)、そこから先が大事です。

 私は、数年前、一人で歩いているときに友達から電話があり、「あと2時間後の子供向けお話会で語る予定だった人が急にこられなくなったから、なんでも良いから覚えてる話を語りにきてほしい」と助っ人を依頼されました。
 そのとき、自分は語る予定がなかったので、読み聞かせできる本はなんにも持っていないまま、新宿伊勢丹での買い物に向けて歩いてました。
「さぁ大変!」とばかりに、頭はフル回転。子供が好きそうな話で、とりあえずストーリーを追いながらフリーで話せるネタはと考えて、落語の「饅頭怖い」をおさらいし始めました。
 「おう、おめぇは何か嫌いな物はねえのかい?」
 「んなもんねえよ。……待てよ、おっといけねぇ、…ああ、
思い出しただけでも怖くていけねぇ。……お、おれぁ、ま、饅頭が…」
 などと頭の中で考えていたので、 私は上り階段の存在を忘れていました。
杖もろくに使わぬまま歩いていた私は、あっと思った瞬間に、その階段にけっつまずいて見事に階段の上に倒れこんでしまいました。右膝をしたたかに階段の角に打ち付けてしまい、せっかくおさらいした「饅頭怖い」が吹っ飛んで頭の中が真っ白になりました。
いやぁ、痛いのなんの!!
でも、ちょっと座り込んでるうちになんとか立って歩けるようになり、大したことはないだろうと医者にも行かず仕舞いになりました。ところが、それ以来、階段の上り下りのときとか、長い時間立っていたりとかすると、膝がじんわり痛むようになってしまいました。

 というわけで、最近では電車の中で声をかけていただいたら、ありがたく座らせていただいています。
声をかけていただく理由が、白い杖を持っているからだということは分かっていて、申し訳ない気持ちもあるし、違和感もあるのですが。 で、この声をかけていただけるかどうかですが、日によって、路線によっても違うようです。 先日などは、若いお兄さんが譲ってくれたり、自分の隣に導いてくれたり、乗る電車乗る電車、ありがたいシチュエイションの連続でした。また、エレベーターの近くに寄って行っただけで、手をとって導いてくれる人もいたりして、嬉しい1日となりました。

 かと思えば、連れ合い(晴眼者)と歩いているのに、その間にぐいぐい割り込んでこられたり、すごい勢いでぶつかってこられたりすることもあります。私は見えていないので気づかずにいるのですが、電車やエレベーターに乗り込む列の一番前に並んでいたはずなのに、横合いから割り込んで乗り込もうとする人もけっこういるそうです。 また、最近一番嫌な想いをしたのは、電車に乗り込んだとき、連れ合いに導かれて行った私が座らせてもらおうとしたら、その横で二人分の幅を取って座っていた男性が、迷惑そうな顔をして立ち上がって行ってしまったことでした。空いたところに連れが座っても、ゆったり座れる余裕があったというのにです。

 さらに、路上で点字ブロック上にかかるように止めてる自転車やバイクが多くて困るのですが、正に止めようとしている人に連れ合いが注意したら、なぜ注意されたのか分からずきょとんとする人やら、逆切れする人やらの不思議な反応が返ってきて、頭を抱えてしまうこともしばしばです。

 そんな中、昨日は某図書館近くの公園でスケポーの練習をしていたあんちゃんが、点字ブロックの延長上の階段に荷物を置いていたのでこれまた連れが注意しました。私は、例によって逆切れされるか、あるいはふてくされた態度でしかたなしに誤られるものだと覚悟していました。ところが、このあんちゃんは「すみません。気が付きませんでした。以後、気をつけます。」と、とてもさわやかに、そして神妙な感じで、素直に謝ってくれたのでした。この瞬間、私の中の印象が、「ちゃらいあんちゃん」から、「さわやかな好青年」に大変身したのは言うまでもありません。

 このように、通りすがりの出合いでの反応は様々です。もちろん、思いやりの度合いだって、視力や聴力のように、様々なのですが、私は多かれ少なかれ、通りすがりに留まらない関わりを持っていったときには少しずつ理解していけるのではないかと思っているのです。
 先日、ある障害者サービス担当の公共図書館職員さんと話していたら、
「私も、役所の他の部署から回ってきて最初に図書館職員として障害者サービスを担当させられたときには、なんでこんなことになっちゃったんだろうと思いましたよ。」と笑って話してくれました。でも、その職員さんは、今では人一倍親切で意識の高い担当者となって、利用者からもボランティアさんからも慕われているのです。どうしてそんなに変われたのかと聞いたところ、「必要とされていることと、喜ばれていることが実感できたから」という、とても素敵な答えをいただきました。 こんな例もあるのですから、じっくり付き合っていける機会のある健常者とは、大事にお付き合いしていけるよう、障害者側も思いやりと
感謝を忘れずにいたいものだと思うのです。


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デイジー録音再生機プレクストークPTR2の詳しい操作法

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マジでびっくり!-発想の転換

 昨日7月30日の東京は、前日までの猛暑を物凄い雷雨に断ち切られたからか、かなり過ごしやすいちょっと涼しい日となりました。しかし、私たち演劇結社ばっかりばっかりの稽古場としている東京都障害者福祉会館は、連日の猛暑のせいか、館内の冷房がダウンしてしまい、職員さんに「扇風機をご用意しましたけど、お水を沢山飲んで、脱水症状にならないようにしてくださいね」と心配される状態になっていました。 夕方6時頃会館に到着したとき、玄関前の外のスペースにはとても気持ちの良い風が吹き渡っていて、このとき私は思わず、「あら、ここなら良い風がくるし、中で朗読の稽古をするより、ここでやったほうが涼しくて良いじゃない?」とはしゃいでしまいました。すると、主催でもある私のパートナー氏(晴眼者)が、「…あのね、ここじゃ僕たちは暗くて字が読めないでしょ」と笑って言うのです。あぁー!そうか!!」私もその言葉で気づいて大笑い。私は、完全にマジボケで、自分が何の支障もなく点字原稿を読むことができるものだから、目で読む人の不自由さを失念していたのでした。 そのとき、パートナー氏の言った一言が、なかなか振るっていたのです。 「僕らは、点字使用者から見ると、いわば“明るさがないと読めない障害者”だね。」 ちなみに、「読めない」の「い」の字は下げないで、「障害者」の「しょう」の字と同じ高さでつなげて読んでみてくださいね。そうするとニュアンスが伝わるかな? なんだか長ったらしい名前の障害ですが、言い得て妙というか、「なるほどなぁ!」と感心してしまいました。もしも、この世界が真っ暗だったら、少なくとも視覚の障害においては、そのハンディキャップが逆転してしまうわけです。もちろん、人間は環境に順応する生き物ですから、その状態が長く続けばみんな視覚以外の感覚を研ぎ澄まして生活することにも慣れていき、やがては視覚のハンディそのものが消えて、一緒になっていくのでしょうけれど。
 そこで思い出したのが、下記の二つのイベントです。両方とも、現在は開催していないので、今後は逃してしまわないようにそれぞれの動向を見守っていきたいものです。
 一つは、「Dialog in the Dark(ダイアログ イン ザ ダーク)」です。
 これは、1989年にドイツのアンドレアス・ハイネッケさんという方が考案された、「真っ暗な中で、視覚以外の感覚を高めながら、楽しく過ごしてみよう」というような、芸術性溢れる体験型展覧会です。暗くて広い空間の中に、森や牧草地や街並みを作り、その中を3人一組になり、視覚障害者の案内人に導かれながら探検し、最後には、暗い中で、ジュースなど飲んで一息ついて終了、といった、約1時間ほどの
コースのようです。
 日本でも、1999年から毎年実施されているようで、非常に人気の高いイベントになっているそうです。 晴眼者の方に楽しんでいただくだけでなく、視覚障害者自身がアテンドスタッフとして活躍できることも魅力の一つとなっています。 現在、日本での主催者となっている「NPOダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン」では、このイベントの常設展示に向けて準備しておられるようですので、その動きにも注目していきたいと思います。
 もう少し詳しくお知りになりたい方は、下記HPをご参照ください。
http://www.dialoginthedark.com/index.html

 もう一つは、スイスの視覚障害者の牧師さんが考えたという「クラヤミ食堂」です。これは、元々は「暗い中で食事をしてもらい、視覚障害の疑似体験をしてもらうことにより、視覚障害者への理解を深め、雇用の拡大につなげたい」との想いから始まったイベントらしいのですが、日本では「こどもごころ製作所」というところが、昨年から、体験型イベントとして、ときおり行なっているようです。主に、東京都港区赤坂にある「テーブルスタジオ タキトー」というところで行なわれているようですが、残念ながら、夏休み体験イベントが、ちょうどつい最近終わってしまったばかりのようで、次の開催予定が分かりません。
 こちらは、体験した人が身近にいないので詳しいことは分かりませんが、変な物を食べさせる「闇鍋」とは違い、ちゃんとしたフルコースメニューを、「これはなんだろうね」と参加者同士がわいわい語り合いながら味わっていくという、これまた楽しそうなイベントになっているようです。フルコースですので、それなりのお値段のようですが、機会と予算の都合が合えば、私も晴眼者の友人と参加してみたいなと思っ
ています。
 こちらの企画は、以下の二つのHPを参考になさってみてください。

http://www.kodomogokoro.jp/wsarchive/cat33/
http://www.sowxp.co.jp/kurayami

 以上、今回は“明るさがないと読めない障害者”という名言(?)から思い出した
二つの体験型イベントをご紹介してみました。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

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by amedia  at 15:42  | Permalink

障害者と親戚付き合い

 今朝、実家から連絡があり、本誌247号で紹介した百歳の祖母の
具合があまり良くないと知らされました。
とても元気で食欲も旺盛だという話をしていたのがつい2ヶ月前だったのに、
この暑さがこたえたらしく、入院騒ぎにまでなっているということなのです。

 そして、ああ、また母から言われてしまいました。
 「あんたが会いに行ったって、先方(祖母と暮らしている叔父家族)に
迷惑かけちゃうから、パソコンでお手紙書いてお見舞い替わりにしなさい。」
 普通のときなら、そんなことは言わないのですが、
弱っている家族を看なければならない状態では、目の見えない私が行くと、
さらに面倒を見なくてはならない存在が増えてしまうからということなのです。
 理屈としては、よーく分ります。けれど、介護の手伝いすらできない、
というか当てにされず、あまつさえ邪魔になってしまうというのは、
なんとも情けない話です。

 同じ視覚障害者の人でも、同居する家族内に介護を必要とする
病人がいる場合は、そうとう訓練や工夫をなさってのことではあるのでしょうが、
自力でなんとかしておられるケースを多く見受けます。
 ただし、恐らくそういう方でも、他所のお宅での介護は、
なかなか引き受けることはできないでしょうし、
任せてもらうことなど考えられないことなのではないでしょうか。

 これは、介護の話や他所のお手伝いに限ったことではありません。
 私の父は8人兄弟の長男だったので、実家のお盆やお正月や法事などには、
叔父・叔母・いとこなどがわんさと押し寄せて、家中人だらけになります。
 こうなると、いつもすいすい動き回れる家の中でも、人を避けたり、
特別に出されたテーブルなどにつまずかないように気をつけたりしながら、
おたおた、おたおた行動することになります。
 台所を手伝おうと思っても、母以外に何人もの叔母がさっさか立ち働いていて、
入る隙がないどころか、うっかり踏み込もうものなら
完全に邪魔することになってしまいます。
 それでも、小さい頃なら、隅の部屋に逃げ込んで、
そこに入ってきてくれる従姉妹(いとこ)たちと、
着せ替え人形などを作って遊んだりして、
格好も付いたし実際楽しく過ごすこともできていました。
 でも、大人になってみれば、今度はテーブルの片隅に座り、
にこにこしてることしかできないのです。
 そんな私は、きっと親戚の人たちの目には、
「何もできない可哀想な人」と映っていることでしょう。
まぁ、ピアノが弾ける歌のお姉さん程度には評価してもらってる
かもしれないのですが。

 そして、あるとき気づいたのですが、私は祖父母の葬儀には出席したものの、
それ以外の親類の冠婚葬祭のときには、いつもお留守番だったのです。
 それに気づいたときには愕然としましたが、紛れもない事実です。
 以前、色素の薄い病気で弱視になったという友人から、
「私は見た目ですぐ障害が分っちゃうから、
家柄のいいお医者さんのところに嫁いだ姉の結婚式には出席させて
もらえなかったし、その家の人たちが訪問してこられたときには、
奥の部屋に押し込められるんだよ」と話しているのを聞いて、
大変憤慨したことがあったのですが、気づいてみれば、
私も似たり寄ったりな経験をしてきていたのでした。

 親戚付き合い。それは、障害者にとって、
ある意味永遠の課題かもしれません。
 もちろん、理解のある親戚に恵まれている方も多くおられるでしょうが、
私の周りではわりと私と同じような経験をしている人が多く見受けられます。
 幸い、今はこうしてパソコンを使えば、
自力でできることがいろいろ増えているので、
「ただ何もできないわけではない」ということを知ってもらう
機会も与えられているわけです。これからも、自分ができることとして、
いろいろクリエイティブなことにチャレンジしたりしながら、
いつか親戚の目にも触れて、少しは認めてもらえるようになると良いと思っています。
 ということで、まずは、「退院させてくれねがったら、
病室から飛び降りっから!」とだだをこねているらしいおばあちゃんに、
パソコンを使って、お見舞いのお手紙を、
心を込めて書いてみようと思っているところです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



デイジーもあり~視覚障害者のスキルアップに役立つ各種録音図書

by amedia  at 15:30  | Permalink

十人十色-偉能力者でもダメ人間でもないんです

 一口に「視覚障害者」と言ってしまうと、
どんなイメージが湧いてくるのでしょう。
 ある人々は、「座頭市(ざとういち)」みたいな偉能力者を想像し、
「目が不自由な分、他の感覚が鋭くなっているから、
なんでもできちゃうんですね!」などと買い被ってしまう。
またある人々は、自分が目を閉じて何かをすることを想像し、
「視力がない=何もできない」などと決め付けてしまう。
 いずれにせよ、両極端なイメージが多く見受けられるような気がします。
 本当は、「目が見えない」ということ以外では、
一般の健常者と同じように、それぞれの性格、
それぞれの能力は千差万別なのです。
だから、金子美鈴さんの詩の一説「みんな違ってみんないい」の
フレーズが大好きです。
 こういう話は、ずーっと前にも書いたことがあったと思いますが、
改めて書いてみたくなりました。

 そんな気持ちにさせてくれたのは、阿川佐和子さんの
 「婚約の後で」という小説を読んでいるからなのです。
 まだ読了してはいないので、この先どうなるかはわからないのですが、
この小説の途中に、全盲の素敵な女性が出てくるのです。
いや、そういう人が登場してくるとも知らずに読み始めたので、本当に驚きました。
 小説や映画、戯曲などの作品で描かれる視覚障害者は、
最初に述べたような両極に描かれることが多いのですが、
阿川さんの書かれたこの小説は、
本当に等身大の視覚障害女性が良い感じのポジションで扱われているのです。
 ネタバレにならないように書くのは難しいのでかいつまんでの説明になりますが、
年齢30歳くらいで、翻訳の仕事をしているこの女性が語ることの中に、
「同じ視覚障害の中でも、耳の感覚に優れている人や、
空気圧を感じて広さを認識できる人もいる」というように、
視覚を補う能力の中でも、人によって得意不得意があることが出てくるのです。
阿川先生、さすがです!!
 予断ですが、音声化ソフトとパソコン、スキャナ、点字ディスプレイ、
読み上げ機能のある携帯電話などを使っている彼女の生活の細部まで、
とてもよく調べて書かれていて、
さらに作者阿川先生の見識の高さに驚かされました。

 実は、私も、最近友人に話していたところだったのです。
 「私は、耳はそこそこ良いし、触覚もかなり鋭いほうだけど、
平行感覚とか水平感覚が鈍いのよ。
だから、スプーンですくった液体は口に運ぶ間にこぼれるし、
うっかりするとお椀やカップの中身もいつの間にかこぼれてたりするの。
でも、そういうことが得意な全盲の人もいるし、
逆に聞こえてるはずなのにどうして音の識別があまりできないんだろうとか、
どうして触地図がちゃんと認識できないんだろうと思うような人もいるんだよ。」
 そんな話をした相手から知らされた面白いこともありました。
なんと、私は、一般の人たちより、関節技がきめられにくいらしいのです。(笑)
 要するに、その友人が私の手なり腕なりに関節技をかけてくると、
私は瞬時にというか、反射的にそれを回避するのですが、
その反応が異常に早いらしいのです。
いわく「皮膚感覚で察知する」のだそうです。
「柔道やったら?」の言葉を笑って交わす昨今です。

 話が少し(だいぶ?)横に反れましたが、とにかく、障害の有無に関わらず、
十人十色ですから、人に対するイメージは、柔軟な気持ちで描いていけたら、
世の中の誤解もかなり減るのではないかと思っているのです。

 最後になりましたが、ないーぶネットで調べた情報です。
 話を引用した阿川佐和子さんの「婚約の後で」ですが、
点字データが着手になっています。
また、カセットの図書・デイジー図書は完成になっている物が多いようでした。
 変な書き方ですが、点訳も音訳も「あれ?」と思うほど
重複製作されているようなので、こんな紹介になってしまいました。
ちょっと労力がもったいないですね。
 視覚障害者のお話がメインではないのですが、ご興味を持たれましたら、
ぜひ読んでみてください。
 七人の女性の立場から、一つのお話を紡いでいく中の
 「そら」という女性のお話です。

 なお、原本の情報は以下の通りです。

阿川佐和子著「婚約のあとで」
ISBN:978-4-10-465503-8
発売日:2008/02/29


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



点字、インターネットなどの視覚障害者の情報文化や偉大な先駆者の業績を紹介~盲人の歴史

by amedia  at 17:31  | Permalink

「同病相哀れむ」のではないけれど

 先日、開通したばかりの副都心線から千代田線に乗り換えるべく パートナーと歩いていると、エレベータのところで彼が 「ちょっと待ってて」と言って数歩離れ、 通りがかりの誰かに「エレベータはこちらですよ」と声をかけました。 声をかけた相手は、白杖を持った人でした。 その人を誘導してきた彼は「一緒に行きますか? もう一人白杖を持ってる人もいるので、連結してください」と声をかけました。 私もすぐそれと悟ったので、「良かったらつかまってください」と、 件の人物に声をかけました。  「あ、どうも」と答えたその人は、でも私にはつかまることなく エレベータに乗り降りしました。「どちらへ?」と聞くと 「代々木上原です」と答えます。私たちも同じほうだと伝えましたが、 「後は大丈夫です」と言いながらふらふらと去っていきます。 何か、「旅の道連れ」のような出会いで、これから乗る千代田線、 小田急線での楽しいおしゃべりの予感を持っていた私は 拍子抜けしてしまったのですが、それはかってな思い過ごしだし、 一人で歩きたいこともあるだろうしと、自分自身を納得させました。  ところが、その人は、少し見当違いの方向に歩きかけつつ、 「ええと、トイレはこっちのほうに?」などと口走っています。 私のパートナーが、「あ、良かったらお連れしますよ」と言うと、 「いや、千代田線に」と言う。私たちはまたもや狐につままれたような気分で、 ビュンビュン杖を振りつつ千代田線への通路を歩いていくその人を見ていました。  「視覚障害者だからと言って、必ずしも同じ視覚障害の人と交わりたいとは 限らない」と、私も日ごろそう思わなくもありません。 でも、私の場合はちょっと違います。「同じ視覚障害の人と」ではなく 「同じ視覚障害の人だけと」と言った方が適切なようです。  だから、いわゆる「視覚障害者協会」的な団体には所属していません。 かと言って、まったく視覚障害者がいない団体にだけ所属したいとも思いません。  それは、「見える人も見えない人も混在して、共に活動してこその社会」だと 思っているからです。  私が今まで関わってきたグループは、全てそういったグループです。  まずは、盲学校を卒業した直後から関わった点訳サークル「点字あゆみの会」。 ここでは、点字図書を作るに際して、視覚障害会員による触読校正を基本としていて、 運営も全て視覚障害者と晴眼者が混在して行なっていました。 最初にそんな刷り込みがあったからかもしれませんが、 それ以降関わってきたグループは、どれもこれもそういう感じでした。  朗読グループ「ねこのめ」は、会員内で「聞く人、読む人」という区別は あったけれど、それは「視覚障害者、晴眼者」とイコールではなく、 視覚障害者が点字で書かれた物を読んで、 それを見える人が聞くというパターンもありました。 また、やっぱり運営も一緒にやってました。  トークパフォーマンスグループ「こうばこの会」も、 「視覚障害者が語る人で、晴眼者が裏で支える」的なものではなく、 舞台に立つほうも、裏方も、それぞれ、見える人、見えない人が活躍しているのです。  現在所属している、「演劇結社ばっかりばっかり」、 「バリアフリー映画鑑賞推進団体CityLights」、 私が代表を務める「バリアフリー読書さーくるYAクラブ」、 いずれも、晴・盲混在して活動・活躍しています。  それでもやっぱり、人という物は、自分の趣味・特技だけでなく、 境遇の共通点にもふと親近感を覚えたりするのではないでしょうか。  その境遇の共通点だけで傷をなめあっていては、 今一つ発展性に欠けると思うものの、親しみを感じあうことはあると思うのです。  ふと思い立って、mixiの「友人を探す」で「視覚障害」のキーワードだけで 検索してみたら、601人ヒットしました。 その中には、視覚障害当事者だけでなく、 点訳・音訳・ガイドヘルプに関わっている人も多いでしょうけれど、 なんだかみんなと知り合いたくなってしまうような嬉しさを、 ちょっとだけ感じてしまいました。  視覚障害者の中には、「同じ視覚障害者同士だからこそ分かり合えるのだ」と 信じ切ている人、「主に晴眼者だけと出会いたい」と思っている人など、 極端な人がいますが、もっともっとナチュラルに、 いろんな人を受け入れていける方が、きっと素敵だと思います。  明治神宮前駅で遭遇した人がどんな考えの人だったのかは、 もう知ることはできないけれど、晴・盲、他の障害の人とでも、 出会いのチャンスを大事にしていけると、 楽しく生きられるんじゃないかなと、余計なことを考えてしまいました。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

スポーツ選手も愛用する健康グッズ~キネシオテープの使い方

by amedia  at 11:52  | Permalink

車いすユーザーの目線で考えること

 先日、既に何度かお知らせした立教大学ボランティアセンターと
シティライツの共催によるバリアフリー上映会「ツォツィ」の日に向けて、
同大学内で視覚障害者と車いすユーザーの誘導方に関する
レクチャーを行なう機会がありました。
 「ツォツィ」の音声ガイド作りのモニターとして関わってきた私も、
視覚障害者の誘導のサンプル(?)として参加していたのですが、
普段なかなか知ることのできない車いすユーザーの方の
生の声を伺うことができました。

 まず、一口に視覚障害者と言っても見え方見えなくなった時期、
置かれた環境などの様々な条件によって、千差万別であるのと同じに、
車いすユーザーも歩けなくなった時期、歩けない要因、
どこまで自力で動けるのか、使用しているのがどんな車いす
なのかなどの条件でいろいろなパターンの方がいらっしゃるのだと、
改めて教わりました。

 印象に残ったことは、こんな感じです。
 1. 遠回りでも段差の少ない、ある程度道幅のあるところ、
できればエレベーターのあるところなどを、
常に把握しておかなければならないこと、。
 2. 車いす用のトイレ(障害者用トイレの他、
多目的トイレ・多機能トイレ・だれでもトイレなども含む)の場所を、
予め頭に入れておかなければならない。
 3. 坂道では、上半身のコントロールができる力がない障害の場合、
後ろ向きで下りないと落っこちてしまう。
(落ちやすい場合には、シートベルトのような物で固定する)
4. 落車したら、手を貸してほしい。一人でむりな場合には、二人がかりでも、
とにかく両脇を抱えて、車椅子に乗せてほしい。
 5. 小さな段差や踏切の線路などはそのままでは通りにくいので、
前輪を浮かせて乗り越えるが、これも人によっては健常者の手を必要とする。
 6. 電動車いすは、途中で充電が切れてしまうと大変だが、
最近の機種は掃除機のコードのように電源コードが収納されていて、
引っ張り出すとどこのソケットでも充電できるようになっている。
また、機種によっては手動に切り替えられる者もある。
 7. でも、充電できるところも通れず、バッテリーも古くなっていたりすると、
お手上げ。重さも、普通の車いすより遥かに重たいので困る。
 等々です。

 その後、視覚障害者と車いすの人が一緒に街を歩くことが
可能なのではないかということで、大阪へ旅に行ったときの私の体験談をお話すると、
快く聞いてくださいました。
視覚障害である私が車いすの後ろにつかまらせてもらい、
前輪を上げる際など力を必要とする際に私の手をお貸しするということで、
協力し合いながら、他愛の無いおしゃべりを楽しむことができたという体験談でした。

 また、日ごろパートナーである男性と行動を共にしている私は、
男性にでも説明してもらえる障害者用トイレなどを使用することが多いことを
打ち明け、「それについてはどう思いますか?」と問いかけると、
「それはやむをえないことなので、かまわないと思います。」との
お返事をいただきました。
(もちろん、なるべく早く済ませるようにはしますが。(笑))

 さて、その集まりがあったからということではなく、
日ごろからそういうトイレを使っていて感じていたことがありますので、
最後に少しだけ書いてみます。
 ボタン式とかセンサー式のドアもありますが、
 まだまだ手動のところも多いのに、なぜあんなにドアが重たいのだろうということ。
また、手を洗う位置やペーパーの一が高過ぎると思うことや
石鹸の一が奥まり過ぎていて、車いすに乗ったままでは
届きにくいのではないかと思うことなどもしばしばです。
 また、どこもなんともなさそうな健常者が
使用していることの多さにも疑問を感じることも多々あります。
特に、タバコを吸った残り香がはっきりしていたりすると、
とても嫌な気持ちになります。
だから、「多目的」「だれでも」などの名前の付けかたにも、
少し疑問を感じてしまいます。
 そんなことを思ったりするのですが、
今度車いすユーザーさんとお話する機会があったら、
ぜひそんなことも聞いてみたいと思います。
 聞いてすぐにどうこうできることではないけれど、
まずは別種ではあっても障害者同士なのですから、
私たちが理解していることはとても大切なことだと思うわけです

 そういう意味で、車いすユーザーの方に限らず、いろいろな障害を持った人たち同
士で分かり合う機会がもっと増えると良いのにと思った次第です。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



全国の三療治療院を網羅~鍼灸あん摩マッサージ治療院カタログ

by amedia  at 17:31  | Permalink

人情の街-門前仲町

 先々週、まとめてお送りしたバリアフリー上映情報の中に、
「江東区古石場文化センターの音声ガイドボランティア養成講座発表会、
『野菊の如き君なりき』」というのがあったのをご記憶でしょうか。
 この講師をお引き受けしていた関係で、
 このところしょっちゅう門前仲町界隈をうろついていました。
 というか、2006年にも2クール程この講座の講師をやらせていただいて、
『二十四の瞳』『幸せの黄色いハンカチ』の上映発表会をやっていたので、
この街はすっかり親しみ深い街になっているのです。

 東京メトロ東西線と都営地下鉄大江戸線の2線が通るこの街は、
いわゆる下町です。時代劇などでおなじみの深川は、ちょうどこの辺りです。
 なぜ「門前」仲町なのかというと、
ここは深川不動尊の門前の街として大変活気があるからです。
また、不動尊の傍には、富岡八幡宮という大きな神社もあり、
縁日ともなればそれはそれは賑わう街なのです。
 多くの面白そうなお店が立ち並び、中でも飲食店の数は物凄いのです。
アサリを使った名物深川飯(炊き込み)や深川丼(味噌仕立てのぶっかけ飯)の店、
信じられない程安いのに美味しい魚介類がてんこ盛りで出てくる居酒屋さん、
冬場には泡ぜんざいを食べさせてくれる甘味所など、
魅力的なお店が軒を連ねています。

 そして、この街の魅力は、そんな楽しさや美味しさばかりではないのです。
 ある時、私の仲間であるバリアフリー映画推進団体CityLightsの
リーダー・平塚千穂子さんとコンビニに入り、
「M銀行はないかなぁ。お金下ろしたいけど、他の銀行じゃ手数料かかるし。」
などと話しながら買い物を済ませ店を出ると、
後から出てきたお姉さんがヒールの音を響かせ近づいてきて、
「M銀行をお探しでしたね。それだったら」と道案内してくれたのです。
何のえにしもない人間の話を通りす
がりに小耳に挟んだだけなのに、心配して声をかけてくれたのです。
 また、サツマイモのお菓子の専門店「三咲堂(みさきどう)」に初めて
入ったときには、大学いも、お芋のパイ、スイートポテトや
お芋のシュークリームなど、
いろいろ並ぶ美味しそうなお菓子にすつかり迷っていると、
元気な若い女店員さんが、すっごく嬉しそうに「どれも美味しいんですけど、
私が一番好きなのは」と言って、お芋のパイを進めてくれました。
そのときも、こちらから「お薦めは何?」と聞いたわけではなかったのですが、
本当にフレンドリーに声をかけてくれました。
しかも、自分の働いているお店の品を本当に愛しているのが伝わってくるような、
嬉しくてたまらないというような説明のし方だったのです。
 どこにも例外はあるものですが、
それでも、どのお店に入ってもたいていはほっこりする会話を楽しめるのです。

 だから、チェーン店みたいなところは避けて、
地元ならではのお店を選んで入っていたのですが、
つい昨日、成り行きでファミレスのジョナサンに入ってしまったのです。
「せっかく門仲にいるのに、つまらないな」などと思いながら入ったら、
嬉しい誤算でした。
 席に案内してくれたさわやかで優しい話し方をするウェイターさんは、
なんと、いきなりクロックポジショニング*で渡しに説明してくれたのです。
「お客様、6時の位置にお水を置きますね。」といった具合に!
まるで、一流ホテルのレストランにいったような驚きでした。
 また、帰り際には、レジで「雨の日の夕方5時以降に使える割引券」というのを
くれたので、思わず「ええ!そんなのあるんだぁ!」と笑いながら驚いていると、
レジのお姉さんが「ええ、あるんです」と、これまたとても嬉しそうに
気持ちの良い笑い声を立てていました。

 ボランティア講座の今回のクールはあと2回で終わってしまうので、
この街とも当分疎遠になってしまいそうで残念なのですが、
今度はお仕事でなく、ゆっくり歩き回りに行こうかと思っているところです。
 皆さんも、東京の下町を堪能しに、この笑顔のあふれる街、
門前仲町を訪れてみて はいかがでしょうか。


* 「クロックポジショニング」というのは、
たぶん航海士の発想から出てきた物だと思うのですが、
視覚障害者に位置を説明するために、
目の前のお皿やテーブルをアナログ時計の文字盤に見立てて
説明する方法のことです。つまり、今回の例でいうならば、
お水を私の正面、一番手前に置いてくれたということになるわけです。
これ、便利ですよ!


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視覚障害者に好評~役所からの書類ならお任せの音声読書機・よむべえ


by amedia  at 16:05  | Permalink

点字のお手紙事始-ある傷痍軍人さんとの思い出

 先日、ある演劇ユニットの脚本・演出家の方から、
「傷痍軍人(しょういぐんじん)をメインにした芝居を作るので、
目の見えない人のことについていろいろ教えてほしい」という相談をいただき、
お会いしてお話する機会を持ちました。
私たち「演劇結社ばっかりばっかり」の稽古場に、
失明傷痍軍人役の方と一緒にみえて、
いろいろ私たちの話を聞いてくださったのですが、
そのとき話している中で、思い出したことがありました。
もう何年も忘れていたことだったので、自分でも驚いてしまったくらいでした。

 そもそも、その思い出すきっかけになった話というのは、
「点字を使えるのは、ほんの一握りの視覚障害者だけで、
多くの中途失明者は点字を知らない」ということを説明したことでした。
年配の失明者の方の多くは「今から覚えようとしても、疲れるだけだ」と言って、
あえて点字にチャレンジしないのだと説明しているうちに、ハタと気づいたのでした。
今は、音声パソコンの普及と、読み書きを助けてくれるボランティアの充実もあって、
無理して点字を習得しなくても、あまり不便を感じないで暮らせるから、
中途失明の方の点字離れが顕著になったのではないか、ということに。
もしかすると、戦後まもない頃には、点字を習得せざるを得ない状況があり、
視覚障害者の数に占める点字人口のパーセンテージは
もう少し高かったのではないかと。

 そこで浮かんできた思い出というのは、
私が生まれて初めていただいた点字のお手紙のことでした。
薄い茶封筒に入れられた点字用紙1枚分のお手紙。
残念ながら、もう手元にはないのですが、
それは福島県いわき市の実家の近くで治療院を開業しておられた、
正に、元傷痍軍人のおじいさんからいただいたものでした。
 そのおじいさんは、戦争で失明してしまったばかりでなく、
片腕を肘のすぐ下から飛ばされてしまったという痛々しい障害も
負っておられましたが、鍼灸・按摩の腕が素晴らしいということで、
その界隈ではとても評判の治療師さんで、
うちの両親も祖父母もお世話になっていたようです。
なんと、飛ばされてしまった腕の痕が癒えてツルンとなったところで
器用に揉まれるのがまた格別気持ち良いというのです。
今思えば、自分にとってハンディになっている部位を隠すどころか、
それを利用して治療されていたこのおじいさんは、
ものすごい人だと改めて尊敬してしまいます。
もちろん鍼の腕前も素晴らしく、幼い私の記憶の中にも、
ぎっくり腰で動けなくなった母が、
帰りには歩いて帰ってきたという奇跡のような出来事が鮮明に残っています。
 ルールどおり、裏の4・9・14行目に折り線を入れて
きちんとたたまれたその手紙の文面は、もうほとんど忘れていましたが、
誤字一つなく、綺麗に分かち書きされたものだったと記憶しています。
覚えているのは、「めぐみちゃんも点字を覚えられて良かったですね。
これからしっかりお勉強しなさい。」といったような内容だったと思います。
盲学校の小学部1年生の冬頃だったと思いますが、
くすぐったいような、嬉しいような気持ちでその「おてがみ」を大事に
机の引き出しに仕舞ったことを憶えています。
 千葉さんというそのおじいさんは、もうとっくに故人となられましたが、
ご存命中にもっといろいろお話を伺っておけば良かったと、
今回改めて残念な気持ちになりました。

 今回ご相談にみえた演劇ユニットの公演は、
終戦の日近辺に上演されるようですが、詳しい情報が分かり次第、
またこのコラム欄でご紹介したいと思います。
 演出家の方・役者さん、共にまだお若いお二人は、
とても真面目に視覚障害者について考えていこうとなさっているし、
また観劇上でのバリアフリーも検討していってくださるようなので、
本当に応援したいと思ったのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



ダイエットしなくてもスリムに見える~下着ファッション

by amedia  at 12:24  | Permalink

音声ガイド付き上映会続々!

 今月から来月にかけて、いろいろな規模のバリアフリー上映会が目白押しです。
 中には、私自身がガイド作りに関わった物もありますので、
ぜひまとめてご紹介したいと思いました。
 字数の関係で最低限の情報になっていますので、
 映画の内容等は、検索していただけますようお願いいたします。
 今回は、横浜市、東京都江東区、豊島区、武蔵野市、調布市、
静岡県浜松市の情報です。お近くの上映会、または、
お好きな映画の上映会に、どうぞ足をお運びください。


■シネマ・ジャック&ベティ主催 音声ガイド付き上映会
「サラエボの花」「靖国」
日時: 6月28日(土) 
   10時~11時40分 「サラエボの花」 
   12時50分~15時 「靖国 -YASUKUNI-」 
場所: シネマ・ジャック&ベティ
 (神奈川県 横浜市 中区 若葉町 3-51)
最寄駅:京浜急行「黄金町(こがねちょう)」/横浜市営地下鉄「阪東橋」
鑑賞料:1作品800円 (晴眼者も一律)
問合せ: 045-243-9800

■財団法人江東区地域振興会 古石場文化センター主催 音声ガイド付き映画上映会
「西鶴一代女」(1952年 新東宝 モノクロ)
日時:6月28日(土)
   昼の部14時上映開始 (13時30分会場)
   夜の部18時30分上映開始(18時会場)
場所:江東区古石場(ふるいしば)文化センター 二階大研修室
(江東区古石場2-13-2)
最寄駅:東京メトロ・都営大江戸線「門前仲町」/JR京葉線「越中島」
鑑賞料:500円
申し込み:03-5620-0224(江東区古石場文化センター)

■シーンボイスはままつ主催 字幕・音声ガイド付き上映会
『ふみ子の海』(原作:市川信夫)
日時:6月29日 (日) 15:30~
場所:松菱劇場 (浜松市中区肴町317-4)
最寄駅:JR東海「浜松」
鑑賞量:大人 1,800円
    中学生・小学生・シニア・身障者手帳を お持ちの方および介助者 1,000円
    大学生・高校生 1,500円 
    幼児 800円
問合せ:090-1989-0484(シーンボイスはままつ)
内容:新潟県の高田盲学校で教鞭をとり、
生涯を視覚障害者教育に捧げた実在の盲女性・粟津キヨさんの少女時代を描く。

■立教大学ボランティアセンター主催 バリアフリー上映会(トークセッション付き)
「ツォツィ」
日時:2008年7月5日(土)13:30~17:00
場所:立教大学池袋キャンパス 8号館8101教室
最寄駅:JR/西武池袋千/東武東上線/
東京メトロ有楽町線・丸の内線・副都心線「池袋」
入場料: 無料(申込不要)
誘導希望の方: 池袋駅からの誘導を希望される視覚障害の方、
車椅子利用の方は(車椅子スペースに限りがあるため)
6月25日までに申し込みが必要です。
問合せ:立教大学ボランティアセンター
    TEL/03-3985-4651
    メール  volunteer@grp.rikkyo.ne.jp
※ 聴覚障害者の方向けに、映画には日本語字幕が、
トークセッションにはPC文字通訳と手話通訳が付きます。

■武蔵野市社会福祉協議会主催 「七夕のつどい」バリアフリー上映会
「しゃべれどもしゃべれども」
日時:7月6日(日) 午前・午後の2回上映
   午前の部 10:00~(開場9:30)
   午後の部 14:00~(開場13:30)
場所:武蔵野市民文化会館 大ホール(中町3-9-11)
対象者:市民社協会員
※当日入会できます(個人会員 1口 1,000円/年)
鑑賞料:無料
問合せ:0422-23-0701(武蔵野市民社会福祉協議会)
※ 日本語字幕、手話通訳付き。

■財団法人江東区地域振興会 古石場文化センター主催 
「映画音声ガイド制作ボランティア養成講座」上映発表会
「野菊の如き君なりき」(1955年松竹 モノクロ。
原作:伊藤左千夫『野菊の墓』)
日時:7月9日(水) 午後1時30分開場 午後2時上映開始。
場所:江東区古石場文化センター 2階 大研修室
最寄駅:東京メトロ・都営大江戸線「門前仲町」/JR京葉線「越中島」
参加費:無料
問合せ:03-5620-0224(同センター)
 ※門前仲町駅から会場までの誘導をご希望の方はお申込み時にお伝えください。

■調布市文化・コミュニティ振興財団主催 調布シネサロン
「大魔神」(1966年 大映映画)
日時:7月15日(火) 15時の回/18時30分の回
場所:調布市グリーンホール
最寄駅:京王線「調布」(南口からすぐ)
鑑賞料:無料
協力:シティライツ
問合せ: citylights@tokyo.email.ne.jp (シティライツ事務局)
※ 調布駅からの誘導をご希望の方は、その旨お伝えください。


 私が関わったのは、「ツォツィ」「野菊の如き君なりき」「大魔神」の3作です。
「ツォツィ」ではアパルトヘイトの爪痕に戦慄しつつ青年の心の再生に感動し、
「野菊」では美しい純愛に滝涙を流し、
古い特撮時代劇「大魔神」では見事な勧善懲悪に燃えました!

 最後に、亡くなられた映画評論家水野晴郎さんを偲んで一言。
 「いやぁ、映画って本当にいいものですねぇ!」


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



視覚障害者に関する情報なら~日本盲人社会福祉施設協議会

by amedia  at 16:38  | Permalink

板割り体験

 5月3日から四日間、幕張で行なわれた成功の9ステップという自己啓発セミナーで、板割りを体験しました。 これは、3cmの松材を空手家よろしく、一突きで打ち割る演習です。 講師のジェームス・スキナーが壇上でそのコツをとくとくと話し、実際にやって見せるのです。そして、いよいよ実践の始まりです。全員がいくつかのグループに分かれて次々とトライしていきます。 私は、一番難しそうな女性のグループに組み分けされ、順番を待ちました。このグループは、ジェームス・スキナー自らが接板を構えて受けてくれます。 ほかのグループでの板割りが次々と進行していく中、私のグループは弱者グループのためもっとも進行が遅く、その中で最後尾に配置された私は、ほかのすべての人がこの演習を終えて、皆が私一人に注目する中でトライするはめとなりました。 会場全体に私を応援する絶叫が響き渡る中、ジェームス・スキナーが直接私の手を取って、「板の位置を目標にするのではなく、板を持っている自分の胸に思いっきり突っ張りをかますつもりでやるように」、ということを教えてくれます。
結果、何と2回目で3cmの松の板を見事に割ることができました。
 実は、板を割る前に、手渡された板の表と裏に文字を書きました。
 表に解決したい自分の悩み、裏に実現したい思いを書くのです。
 私は表に「赤字」と書きました。
 裏に「株式配当」と書きました。
 アメディアは昨年度は僅かながら赤字でした。
 6月決算の今期は黒字の見通しです。
 そして板は割れました。

この記事は本誌第244号の福祉コラム「火渡り体験」の続きです。成功の9ステップ・セミナー全体の体験記事は6月25日発行の点字ジャーナル7月号に掲載されます。点字ジャーナルは、東京ヘレンケラー協会(東京都新宿区大久保3-14-4毎日新聞社早稲田別館内、03-3200-1310)から発行されている点字月刊誌です。

成功の9ステップ・セミナーそのものについては、以下をご覧ください。
http://tinyurl.com/3nvvcx

望月優

盲人が開発した本物のブラインドタッチ特訓ソフト・スパルタイプ

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ひよっ子頑張る!

 以前ご案内しました、演劇結社ばっかりばっかりの朗読会「朗読御膳」が、
先日、5月25日に無事終了しました。
 原宿の「ギャラリーハセガワ」という小さな会場で行ないましたので、
各回30人限定としましたが、昼の回は規定人数を少し超えるくらい集まりました。
夜は半分強といった入りでした。
 お客さんたちには、バラエティに富んだ内容に
満足して楽しんでいただけたようで、とても嬉しかったのですが、
私自身も、いろいろと反省事項はありながらも、大いに楽しませていただきました。
 ご来場くださった皆さん、本当にありがとうございました!!

 私がそんなことをやっていた頃、母方の親戚では、
ちょっとしたイベントが行なわれていました。
 それは、私の祖母、つまり、母の母親・千代子さんが、
満百歳になった長寿のお祝いだったのです。
 この祖母とは、いろいろな思い出があります。
 私は目が不自由だったこともあって、
孫の中でも最も心配をかけていたようです。
 特に、弟の出産の際、母が私をこの祖母に託して入院したとき、
たった4歳で泣き虫だった私を背負って家事にいそしんでいた姿は、
実は今でもふと思い出すことがあるのです。
負ぶさった私の目の前に、祖母の肩口で揺れるふわふわの髪が、
すごく優しく見えたものでした。
それなのに、しゃくりあげることを止められずにビービー泣いてた私、
本当に面倒をかけてました。
 また、そのときのことだったと思いますが、
2階の庇に出て落っこちそうになっていたところを、
そぉっと捕まえて助けてくれたのでした。
祖母は、この話を後々まで語り草にしていたものです。
ということは、祖母は私の命の恩人でもあったようです。
心配かけたり、面倒かけたりの日々、改めて振り返ると、
申し訳なさと感謝の気持ちでいっぱいになります。
 今は、体も絶好調で、食欲も旺盛で、日々通いつめているデイサービスでも、
最高齢者でありながら、手先の器用さには定評があり、
祖母の作る様々な手芸品は、とても喜ばれているそうです。
 忙しさにまぎれて、今ではすっかりご無沙汰してしまっているし、
今回のお祝いにも出席できませんでしたが、いつまでも元気でいてくれるよう、
遠くから祈っています。
そして、いつまでも楽しく暮らしていってくれますように、と。

 さて、まだその祖母の半分も生きていない私、ひよっ子めぐちゃんも、
ひよっ子なりに頑張らねばなりません。
 朗読会が終わったばかりですが、もう12月10日から14日の5日間
行なう予定の次の芝居へ向けて、体力作りと技術を磨くことに、日夜励んでいます。
 私も、百歳まで現役で、芝居に朗読に歌に、楽しく頑張っていきたいものです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



障害者や高齢者に優しいWEBサイト作り「ウェブアクセシビリティ入門」

by amedia  at 13:37  | Permalink

「ばいきんまん、とんでっちゃったーい!」

音声ガイドもここまできたかと、嬉しいやらおかしいやら楽しいやらです。
なんと、この4月から、あの幼児たちのヒーローが活躍するアニメ
「それゆけ!アンパンマン」に副音声ガイドが付くようになったのです。
ところが、肝心の視覚障害者にはこの情報は伝わっておらず、
私も4月のとある金曜日の夕方たまたま自宅にいて、
偶然観て、びっくらこいたのでした。
これほど音声ガイドにたずさわっているのに、まったく情報がなかったとは驚きでした。
そのガイドなのですが、これまでのTVドラマや映画や演劇などの
副音声・音声ガイドの常識を覆した、子供向きならではのものすごいガイドなのです。
曰く、「アンパンマン、ばいきんまんを掴んで、投げたー!ばいきんまん、
おそらの向こうに飛んでっちゃったーい!」
おなじみ石丸博也さんが、パワー全開ハイテンションで、
ご本人も楽しんでおられるに違いない名調子を聞かせてくれるのです。
これはもう、子供たちは大いに楽しむことでしょう。
というか、私自身が本当に楽しくなりました。
ときおり音声ガイド作りの講習会の講師をしている私は、
「ガイドナレーションは、作品の雰囲気は大事にしたほうがいいけど、
なるべく冷静に」などと言っているのですが、正に「目から鱗」でした。
物語の中に入り込み、登場キャラクターの一員のような顔(声?)で、
狂言回し的な役割を担っているようなこのガイドを指示した担当スタッフと、
そのガイド原稿を作ったスタッフ、そしてそれを十二分に生かす
ナレーションができる石丸さんには、本当に頭の下がる想いです。
少し前に、杉並区の高校で「ドラえもん」のあるお話を教材にして
ガイド原稿作りの指導をしたことがありましたが、
いかに既成概念に捕らわれていたかと、反省しきりでした。
(それでも、「でれでれするのび太」「更にでれでれするのび太」
「のび太、でれでれマックス」というガイドを作った生徒には、
思わず拍手を送ってしまったりしてましたが。)
日本語字幕付きで聴覚障害者の方に配慮した番組に比べて、
まだまだ数が少ない副音声ガイド付きの視覚障害者対応番組ですが、
ほんの少しずつ増えてはきているようです。
各局地デジ対応での副音声ガイドを始めているようですが、
2011年の地デジ完全運用に向けて、より多くのジャンルの、
より多くの番組に副音声ガイドが付くようになればと願っています。
また、そのガイド付き番組の情報も視覚障害当事者にストレートに届くよう、
新聞の番組欄で表示するだけではなく、CM枠の番組宣伝の折りに音声で情報を提供するなどして、
伝える工夫をしていただきたいものです。
今回の「アンパンマン」も、「目の見えないお友達も副音声で一緒に楽しもうね」などと、
アンパンマンの声の戸田恵子さんに言ってもらうなどできていたら、
どんなに良かっただろうと思ってしまいました。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 14:06  | Permalink

リモメに救われてます

連休明け、なんと、いきなり我が家のネット環境が閉ざされてしまいました。
ADSLを使用している関係で電話回線の問題なのですが、
今の私(ネットの便利さを知ってしまった視覚障害者)にとって
ネットにアクセスできないというのは、
電気釜をやめて竈でご飯を炊けと言われるようなものなのです。
テレビを観ているとき、気になる人物が話題になっていたり、
とても素晴らしい演技をしていたりすると、
その人のことについて知りたくなります。
そうすると、即座にネットにアクセスし、‘WIKIPEDIA’を使って調べます。
分からない地名や単語が出てきたら、これまた即座にネットにアクセスし、
‘GOOGLE’や‘YAHOO’を利用して調べます。
とても美味しいけどとてもリーズナブルなお店が生活圏内にあると聞いたら、
これまたまたアクセスして調べます。
友達からOSUSUMENO本を紹介されて是非とも読んでみたいと思ったら、
ないーぶネットにアクセスし、ダウンロードして読みふけります。
そんな風に、私の毎日の生活の中でのネットとは、大変便利なツールになっています。
しかし、これらのことは、まだ無いなら無くても耐えられます、我慢できます。
何がキツいといって、メールが使えないのが最大の悩みなのです。
個人間のやり取りのみならず、いくつかのメーリングリストにも参加している私は、
メールを通しての情報交換ができないと、仕事にも差し支えるのです。
特に役員をやっているサークルのスタッフMLでのやり取りができなくなってしまうと、
使えないただのデクノボウ役員になってしまいます。
なのに、ネット環境の復旧の見通しは今月末まで立ちそうもないのです。
ほとほと弱り果て、私が一番関わっているMLに携帯のアドレスから、
「ごめんなさい。かくかくしかじかでネット環境が死んでるので、
メール返信もままなりません。暫くお待ちください。」といった内容のメールを投稿しました。
すると、MLの仲間から、思いがけない助け船が現れました。
それが、携帯のiモードサイトから、パソコンのアドレス宛にきた
メールの読み書き(受信・返信・転送・削除などの操作)ができるという情報でした。
同じようなサービスをしているところが複数あるらしいのですが、私はその友人の薦めで
「REMORTMAIL(リモートメール)」略して「リモメ」に登録することにしました。
詳しい使用レポートはいずれ姉妹メルマガの
「アメディアレポート」にでも書こうと思うのですが、登録手続きも簡単だし、
セキュリティもなかなかしっかりしています。
最近、他人のアドレスを装い嘘のメールを送る嫌がらせが
中高生の間で流行っているというニュースを耳にしましたが、
そういった成り代わりメールを防止するために、
自分のパソコンアドレスを登録するとそのアドレス宛に
確認メールが届くような仕組みになっているのです。
また、操作に慣れるまでの1日2日は少し手間取りますが、
慣れてくると不要なメールも簡単に一括削除できるようにもなりました。
入力自体は携帯でやるので、パソコンのキーを打つようにサクサク打ち込むことは難しいですが、
簡単な返信なら即座にできます。
私は、今回はやむを得ずということで登録したのですが、いつでもどこでも、
旅先でさえも簡単にパソコンメールのチェックをできるのは、
特別な事情がなくてもかなり便利なようですので、ネットが開通してからも、
引き続き利用しようかと思っています。
教えてくれた友人M君に大感謝しつつ、今回のコラムは、がんばって携帯で書いてみました。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



点字、インターネットなどの視覚障害者の情報文化や偉大な先駆者の業績を紹介~盲人の歴史


by amedia  at 14:48  | Permalink

火渡り体験

5月3日から四日間、幕張で行なわれた成功の9ステップという自己啓発セミナーで、
火渡りを体験しました。
火渡りはインドなどで行なわれている宗教行事で、
800度で燃え盛る墨の上を歩き渡るという儀式です。
セミナー会場のホテルの駐車場に火渡りの墨絨毯が敷かれ、
参加者全員の「イエス・イエス・イエス」という掛け声の中、
一人一人順番に火の上を歩いて渡って行きます。
そして、いよいよ私の順番が回ってきました。
私の場合、講師のジェームス・スキナー氏が直接手を握ってくれ、
5メートルぐらいと感じた墨絨毯の上を歩ききりました。
最後の方で火傷のように足が熱かったのですが、
渡りきったところでスタッフが水を足にかけてくれたので、
すぐにその厳しい熱さは収まっていきました。
この火渡り演習は、「感情のコントロール」を体得するためのものでした。
ほとんどの参加者が、赤く燃え盛る墨の前で恐怖を感じ、
第1歩目を踏み出すことを躊躇します。
この恐怖感を克服して踏み出し、歩き切るのがこの演習です。
ですが、私の場合、目が見えないので、
歩き出すのにほとんど恐怖はありませんでした。

みんなやっているのだから、自分にできないはずがないという気持ちでした。
ですから、「感情のコントロール」の演習にはならなかったかも知れません。
でも、実際、歩き終わる頃にはかなり熱かったのでした。

成功の9ステップ・セミナーは、年に4回ほど行なわれています。
詳しくは、以下でご覧ください。
http://www.emzshop.com/affiliate.asp?JID=216664&s=189&b=ml1470

望月優


盲人が開発した本物のブラインドタッチ特訓ソフト・スパルタイプ

by amedia  at 16:40  | Permalink

恩返ししたい時分に其の人は…

 去る4月23日、恩師が逝かれました。
私が、福島県立盲学校平(たいら)分校小学部高学年だった頃にお世話になった、
とても素敵な先生、新妻アサ子先生です。

 1年生から4年生までは、音楽の授業を受け持っていただき、
その優しさと凛とした雰囲気の絶妙なバランスにあこがれていたものです。

 東京教育大学附属盲学校(現筑波大学附属視覚特別支援学校)の
中学部を受験することを決めた5年生のとき、
その先生が私の担任になってくださいました。
 音楽が専門だと思っていたら、じつは国語が専門でいらした先生は、
今思えば先見の明がお有りだったのかもしれませんが、
私に漢字の音訓や熟語の勉強をいろいろ叩き込んでくださいました。
 それが、後になって、音声で確認できるワープロソフトを使うようになったとき、
本当に意味のある物となり、私を支えてくれました。
 また、この知識は、点訳校正の仕事にも非常に役立ち、
晴眼者である点訳者が読み違えて点訳してしまった物などに気づき易くもしてくれました。
例えば、「火口」という字を、火山の場合には「かこう」と読み、
火打石を使って火を点けるときの道具なら
「ほくち」と読むのではないかということなどです。

 先生は、優しいだけではなく、叱るときにはきっちり叱ってくれました。
「怒る」のではなく、冷静に「叱って」くださいました。
 いわき市内で一番高い「水石山(みずいしやま)」という、
馬が放牧されている山に遠足にいったときでした。
「さあ、出発前に、トイレにいきましょう」とおっしゃられたのに対して
「ヘーキでぇす」と答えた私でしたが、バスに乗って5分後くらいに
「やっぱり行けば良かった」と後悔しつつ
「先生、あの、行きたいんですけど」と申し出ると、
先生は優しく「どこへ?」とおっしゃいました。
「いやだ先生、鈍感ですねぇ。」と、非常に失礼なことを言ってしまった私に、
先生は、穏やかだけれど、とても厳しい調子で「いいえ、ちゃんと分かってます。
めぐみさんは冗談交じりに私に対してそんな言い方をしてはいけません。
集団行動をするときには、先のことを見越して行動しなければならない
ということを学んでください。」と、ぴしゃりとおっしゃいました。
これは、とても恥ずかしかった気持ちと共に、四十路になった今でも
鮮明に覚えている出来事です。

 2年続きで受け持ってくださった先生は、6年生になると、
放課後の補修授業もしてくださいました。同級生は一人しかいなかったのですが、
その弱視の女の子、ひとみちゃんも、一緒に補修授業に付き合ってくれて、
息が詰まることもなく楽しい放課後を過ごしていました。
 しかも、先生は、毎日美味しいクッキーなどを持ってきてくださり、
頭もお腹も満たしてくださいました。

 おかげさまで中学受験は成功して、その後、音楽に、言葉による表現に、
興味の赴くまま歩いてきた私ですが、その全ての原点にこの新妻先生がいらしたのだと、
訃報を受け取った今になって改めて気づかされました。
 よく、「孝行のしたい時分に親は無し」などと言いますが、
何十年もろくに連絡も取らずにきた私は、
先生の恩に何も報いることもできないままになってしまいました。
 だから、今は、先生へ感謝の気持ちをこめつつ「どうぞ、安らかにお眠りください。」と
心からご冥福を祈りたいと思います。
 そうして、先生が私にしてくださったことのようにはいかないかもしれないけれど、
私自身の持っているエネルギーや経験を、若い世代の皆さんにも分けていけるよう、
私なりのやり方で頑張っていきたいと思います。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



目が見えない人はこんな風にホームページを~ボイスサーフィンブログ

by amedia  at 16:40  | Permalink

異種障害者同士も助け合い

 昨日、友人と一緒に西早稲田のバス停にいたら、
年配の男性が乗った電動車いすに脳性麻痺らしき人がつかまって歩いている姿を
見かけました。(というか、連れが教えてくれました。)
このお二人、早稲田通りの横断歩道の無いところを堂々と渡っていらしたので
連れはかなりひやひやしながら見送っていたのですが、
障害のある人同士が支えあっているのだなぁと、少し温かな気持ちになりました。

 そういえば、ずっと以前に、足の不自由なおじいさんを
目の不自由なおばあさんが背負って、
火事場から逃げ出したという話を聞いたことがありました。
その話では、背負われたおじいさんが安全な場所や足元の情報を口で伝え、
それにしたがっておばあさんが走ったということでした。
 この話を聞いたときも、お互いの障害を補い合って協力した老夫婦の話に
「おー!」と感動したものです。

斯く言う私も、慣れない大阪の地で、宝塚ファン仲間の電動車いすユーザーの方に、
つかまらせてもらって誘導された経験があります。
 もっとも、電動車いすの方に誘導される場合は、
「協力し合う」のではなく、こちらが一方的にサポートされているわけですが、
大好きな宝塚の話題に花を咲かせながら、
とても楽しいひとときを過ごせたのでした。

 また、アメディアが立ち上がったばかりの頃、
ある盲ろう二重障害のご婦人の経営するアパートに事務所を構えていたことがあって、
その頃は、よくその大家さんの家にお邪魔して、
指点字のおしゃべりをしていました。
あるとき、何気なくテレビの音声を指点字で通訳したら、
「今観てるテレビを通訳してもらったのは初めてだ」と、
とても喜んでもらえたことがありました。
 また、この方を誘導して、近所の郵便局にいったこともありました。
全盲の私が全盲で耳も聞こえないご婦人を誘導していったのですから、
大変緊張したものです。ただ、そのご婦人は勘の良い方だったので、
お一人でもある程度移動できるのですが、
交通量の多い通りを渡るのが難しいということで、
私がお連れすることとなったわけです。
 最近、古い知人である指点字の考案者・福島智君(盲ろう)の
「渡辺荘の宇宙人」というエッセイを、今更ながらに読ませていただいたのですが、
その中に、全盲の友人に誘導されて歩く描写が頻繁に出てきたので、
短距離を一度だけ誘導したことがあるにすぎない自分の経験は、
まだまだ未熟というか、一人歩きに熟達している私なら
もっともっとやれなくちゃいけないんだと反省しました。
 ちなみに、件の大家さんは、とてもお料理の上手な方だったので、
よく美味しい手料理をご馳走になったものでした。

 こうして考えてみると、障害があっても、自分の経験や使える能力を生かして、
誰かの役に立つことができるものだと、改めて気づかされました。

 そんなことの一環として、5月25日に行なう演劇結社ばっかりばっかりの朗読会
「朗読御膳」では、純益を盲ろう者を支援するグループにお送りすることにしたのです。
そのご報告は、いずればっかりばっかりのホームページ
http://www.bakkaribakkari.com
で行います。
 (この朗読会についての情報も、上のHPにアクセスしてみてください。
昼の部の予約が込んできましたので、ご予約はお早めに。夜はまだまだ余裕があります。
 電話でのお問い合わせ・お申し込みは、
080-6724-5981
までお願いします。)

 皆さんの「助け合い」の経験談も、ぜひご投稿ください。お待ちしています。


※ 文中の視聴覚二重障害の意味での言葉は「盲聾」ではなく「聾」の字をひらがな
表記としましたが、これは、「社会福祉法人全国盲ろう者協会」の書き方に準拠しま
した。

※ 引用文献
福島智著『渡辺荘の宇宙人 指点字で交信する日々』 素朴社 1995年
 ナイーブネットに、点字データがあります。他に、カセット版、デイジー版もオン
ラインリクエストできます。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



点字を学ぶなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

by amedia  at 16:00  | Permalink

素晴らしいコンサート

 去る4月15日火曜日、日比谷公会堂で行なわれた
 「視覚障害者の視覚障害者による視覚障害者のためのコンサート」を観てきました
 これは、ライオンズクラブ330-A地区の主催で実現した、
視覚障害者の実力派ミュージシャン(特に、歌う人たち)を集めたコンサートで、
障害者とその付き添いの人たちをご招待くださった企画でした。

 ライオンズクラブ関係者による挨拶が何人分か続き、
その後コンサートに入りました。

 トップバッターは、増田太郎さん。
以前、チャリティミュージックソンで森山直太郎さんと組んで
ライブをやっていたのを聞いたことがありましたが、
今回もとてもさわやかな歌声でした。
 バイオリンを弾きながら歌う、画期的なスタイルで活動してらっしゃるのですが、
歌声のみならず、そのバイオリンの腕前も見事なのです。
光沢のあるつやつやとした音色のバイオリンは、
いつまでも聞いていたくなるようでした。
 見えるとか見えないの問題ではなく、こんなミュージシャンは
他にはいないのではないでしょうか。

 お二人目は、アメディアのメーリングリストに
このコンサートの情報をアップしてくださったフォーク青年、板橋かずゆきさんです。
 その著書の中でも語られているという、
幼い日の思い出=不治の目の病を告げられたお母様の絶望を
幼子だったかずゆきさんの一言が救ったというエピソードが
元になっている曲は、ストレートに心を打ちました。
 また、場内を大いに盛り上げた「大丈夫」という曲は、コンサートから二日経った
今も、心の内側から勇気付けてくれているように響いています。

 3人目は、堀内佳(けい)さん。
10数年前、私がJBS日本福祉放送のパーソナリティをしていたころに
何度か聞かせていただいたりインタビューさせていただいたりしていたのですが、
久々にその甘やかな歌声に接して、しびれました!
特に、以前も聞かせていただいた「やじろべえ」は、ますますせつなさを増して、
胸に迫りました。
 ギターの弾き語りなのですが、独学で覚えたという堀内さんの演奏スタイルは、
ギターのネックを右側にして持ち、コードをネックの上から右手で押さえて、
左手で弦を弾くという独特な物です。
でも、鮮やかなストロークで、とても心地よいのです。

 ここで休憩と思いきや、「ライオンズクラブタイム」として、
ガバナーの飯田氏と、来場者代表の視覚障害者・世田谷区の
視覚障害者団体の代表の大竹博さんと、千葉県の職員で盲導犬のことに関する著書を
お持ちの松井進さんとその盲導犬ロミオ君が登場してのトークコーナーとなりました。

 後半のトップバッターは、ピアノの弾き語りの木下航志(きしたこうし)君。
幼いころから、『天才音楽少年』としてTVでも取り上げられていた彼は、
大変小柄な青年ですが、『和製スティービー・ワンダー』と評しても過言ではないほどの
パワーとテクニックを持っています。ピアノも素晴らしいですが、
その歌声はさらに素晴らしく、去り際の「竹田の子守唄」のアカペラは圧巻でした!

 そして、今回のコンサートの紅一点、私の憧れの先輩、
ソプラノ歌手塩谷靖子(しおのやのぶこ)さんの登場です。
 赤いドレスをお召しだったそうなのぶこさんは、
「アメージンググレイス」や日本歌曲の「くちなし」など数曲を歌い上げられました。
 今回は、若手の室内楽アンサンブルの皆さんの演奏に合わせて歌われていて、
新たな響きとして聞くことができましたが、
やはり柔らかな高音の響きが素敵でした。
 ラストには、ご自身が訳詩を書かれたという「千の風」を歌われたのですが、
作曲者自らが登場してピアノ伴奏をしてくれるという、サプライズ企画もあって、
とても温かなひとときでした。

 最後は、この日のスペシャルゲスト、ご自身は視覚障害者ではありませんが、
視覚障害のシンガー・長谷川清さんとお友達だという山本コウタローさんの登場です。
 『山本コウタロー&ほぼウィークエンド』という名前のグループで登場した
コウタローさんは、なんと今年で還暦を迎えられたとか。
おなじみ「走れコウタロー」を、「21歳のときのスピードでやったら
歌い終わったころには死んでしまう」などとジョークを言いながら、
少し落ち着いたスピードで歌われるなど、
楽しいトークを交えてのライブを聞かせてくれました。
 長谷川さんとのエピソードは、ともすると外側からの目線で
視覚障害者のことを語ってしまいがちな主催者の皆さんとは一線を隔す
「生きたバリアフリー」を感じさせてくれるお話でした。
 そして、ラストナンバー、私も大好きな「岬めぐり」は、出演者総出で、
しかも客席も巻き込んでの大合唱となりました。
このときに、おなじみのリコーダーの音に絡めた
増田さんのつやつやバイオリンのオブリガートが、とても印象的でした。

 その後、主宰のライオンズクラブの会計の方からの閉会の挨拶でお開きとなりました。

 こんな楽しい機会を与えてくださったライオンズクラブさんには、大変感謝しております。
 でも、できれば、ライオンズクラブの方々ご自身も、
「一緒に楽しんでましたよ!」といった、
外から目線ではない感想なども聞いてみたかったところです。
 また、今後は、障害者の入場を無料にするのではなく、
「付き添いの人と二人で一人分」くらいの料金割引程度にして、
純益を福祉関係や環境問題あるいは国際協力などの募金に当てるなどして、
障害があるほうの側にも、共に社会貢献できるような
企画を立てていただけたら素敵だなと思いました。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



文庫本や単行本の朗読ならお任せ~OCR読み上げソフト・よみ姫

by amedia  at 11:58  | Permalink

拙作「IFLA-愛のテーマ」(文末にお勧め本の紹介あり。)

 もう20年以上前のことですが、私は「IFLA-愛のテーマ」という曲を作り、
歌っていました。それを、最近になって、私が代表をしているバリアフリー読書サー
クルYAクラブのイベントなどで歌っていたら、嬉しいことに、このサークル内部で
話題にしてもらえました。
 “IFLA”(イフラ)とは、国際図書館連盟=International Fedelation of Li
brary Asosiation(インターナショナル・フェデレイション・オブ・ライブラリー・
アソシエイション)の略称です。
 この曲「IFLA-愛のテーマ」は、1986年にこの国際図書館連盟の世界大会
が東京で行なわれたときに、障害者サービス部会のイメージソングとして、非公式で
作った曲です。それ以後、少しの間は関係者の中で歌っていただいてたようですが、
もうあまり知られてはいなさそうです。
 じつはあの曲、歌詞とメロディ込みで、3時間くらいで作った曲でした。もちろん
、アレンジなどは後に行なわれたのですが。
 当時、「視覚障害者読書権保証協議会」通称「視読協」のメンバーとして活動して
いた私は、著作権保持者の人たちや出版社に、「活字読書困難な障害者の読書する権
利=読書権に理解を示してほしい」という運動をしていました。
 ですから、この国際図書館連盟の障害者サービス部会のシンポジウムや会議の熱い
やり取りに感銘を受け、誰に頼まれたわけでもないのに、あの曲を作ってしまったの
でした。
 他国の参加者にも知ってもらえるようにと、当時の視読協代表だった望月優さん(
現アメディア社長)が、詩を英訳してくれたりもして、外国人参加者の方にもかなり
気に入っていただけたものです。
 数年は歌ってもらえてましたが、視読協解散以降、すっかりそちらとも離れてしま
ったので、もう憶えていてくれる人がどれほどいるのかという感じなのですが、視読
協の意思を託されたグループの一つであるYACでだけでも歌い継いでもらえるのが
、とても幸せです。

以下、今はYAクラブ会員にのみ貸し出している「IFLA-愛のテーマ」の歌詞で
す。

----------ここから。
IFLA =愛のテーマ

 読ませてよ、本を
 世界中の本を
 知りたいよ、とても
 世界中のこと

 愛と夢と人生の
 ページをめくりたい
 恋も冒険もみんなで
 分かち合いたい

☆ IFLA, IFLA, IFLA,
  そこに集まった人々と
  IFLA, IFLA, IFLA,
  いろんな言葉で、いろんな笑顔で
  人生語り合おう

 聞かせてよ、声を
 世界中の声を
 話したい、とても
 世界中のこと

 祈り願う声たちの
 扉を開きたい
 苦しみ、悲しみでさえも
 分かち合うため

☆ REPEAT…(数回)
----------ここまで。

 YAクラブについては、大分以前にお話したことがあったと思いますが、簡単に説
明しておくと、10代20代の人たちに好んで読まれる本、または、その世代に読ん
でほしい本を録音図書として作成し、全国の視覚障害会員に貸し出しを行なうサーク
ルです。
 今回は、最後にこのYAクラブの蔵書から、「祈り願う声たちの扉を開く」ような
海外作品をいくつかご紹介してコラムを締めたいと思います。

 クラウス・コルドン作「モンスーン あるいは白いトラ」
インドのカースト制度社会。異なるカーストの少年二人を対比させながら、それぞれ
の悩みと成長を描く大長編小説。(90分テープで、14巻です!)

 テリー・トルーマン作「ぼくは生きている」
一人称で書かれる主人公「ぼく」は14歳。脳性麻痺で、自分では筋肉をコントロール
できない。だから知能検査 の結果は、生後3,4ヶ月なみ。そう、誰も知らない。
ぼくが、生まれ育ったシアトルの街も、グランジ・ロックも大好きな、普通の少年
に成長したことを。意思疎通が はかれなくて、じれったくなることはあるにしても
、それでもぼくは、生きている。

 ロベルト・ピウミーニ作「光草 ストラリスコ」
画家は光を浴びることができない病の少年のために、壁一面に絵を描き始めた。画家
と少年の心の交流を詩情豊かに描くイタリア児童文学の傑作。

 ジャッキー・フレンチ作「ヒットラーのむすめ」
オーストラリアの少女アンナが始めた「お話ゲーム」は、「ヒットラーのむすめ」の
話だった。もし自分がヒットラーのこどもだったら、戦争を止められたのだろうか?

 アン・M・マーティン作「宇宙のかたすみ」
 ハッティ12歳の夏。住み慣れたこの町での、何も変わらない毎日。しかし今年の夏
は少し 違っていた。ハッティの叔父アダムが福祉施設から戻ってくるという。内気
で引っ込み思 案だったハッティにとって、それは決して忘れることのできない、か
けがえのない、 ひと夏のできごととなった…。(この本は、ないーぶネットに点字
データがあるようです。美月の超お勧めです!)


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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初夏の味覚『朗読御膳』はいかがですか?

 4月です!春です!
 私も、コートを脱いで、Gジャンを羽織ってウキウキと歩き回っています。
 そして、私の所属する劇団、「演劇結社ばっかりばっかり」も、
冬眠から覚めて、活動開始です!
 もちろん、ただの冬眠じゃなくて、睡眠学習よろしく、
しっかり基礎稽古を積んでいたんですよ。(^_^)
 しかも、とても嬉しいことに、
現役大学生の盲青年・大河内君も新メンバーとして朗読の勉強を始めてくれました。
凄いことに、私とはまったく知り合いではなかったのですが、HPをたどって、
連絡をしてきてくれたという、不思議な縁なのです。
 私も、どちらかというと積極的な人間だと思っていましたが、
見ず知らずの劇団に「朗読の勉強をしたいんです」と連絡してきてくれた彼も、
かなり積極的な人のようです。
 そして、私一人だけでなく、新たに視覚障害メンバーを受け入れられるような
体制が整った「ばっかりばっかり」にも、嬉しい変化を感じるこの春なのです。

 そんなわけで、5月下旬に、心に美味しい「朗読御膳」を
お召し上がりいただけることとなりました。
 完全予約制で、お申し込み先着順で締め切りますので、
読者の皆さんにはいち早くお知らせすることにしました。
 どうぞ、ふるってご来場くださいませ。


演劇結社ばっかりばっかり 第二回チャリティ朗読会-朗読御膳(ろうどくごぜん)

日時  2008年5月25日(日)
    昼14時~、夜18時~
場所  ギャラリー・ハセガワ(JR山手線「原宿」駅竹下口から徒歩3分)
出演  石津正行、大河内聡之、こんやゆうこ、美月めぐみ、鈴木大輔
演目  野上弥生子作「藤戸」、森山京作「海苔飯弁当」他
料金  1,000円(完全予約制)

【申し込み方法】
 お申し込み・お問い合わせは、メールか電話でお願いします。
 なお、お申し込みの際、お名前、人数、昼夜のご希望をお知らせ下さい。
 また、障害をお持ちの方で原宿駅からの誘導をご希望の方は、その旨お知らせ下さい。

定員  各回30名。
締切  先着順でお受けして、定員になり次第締め切らせていただきます。
Email  mail@bakkaribakkari.com
TEL   080-6724-5981(代表)

☆ 今回は、いただいたお代の一部を、盲ろう(視聴覚二重障害)の方々の
支援グループにお送りする予定です。(後日、HPにてご報告いたします。)

演劇結社ばっかりばっかりHP
http://www.bakkaribakkari.com/


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



中小企業経営者と自営業者が助け合い、はぐくみ会う東京中小企業家同友会

by amedia  at 14:33  | Permalink

福祉コラム「ガイドヘルパーに大切なこと」を読んで

 いつも楽しくコラムを読ませていただいております。
 美月さんとちがい視覚障害者6年生ですので新米?ですが、今回のコラムはウン、
ウンと思わず声を出しながらうなずいてしまいました(笑)。
 実際にはまだ出歩くようになって3年程度にもかかわらず怖い者知らず?(視力を
なくし始めたころは恐怖心で出歩けなかった)となっており、「どうすればいい
ですか?」と尋ねられた場合は「腕を掴ませてください」とお願いするものの、特に
怖いと感じない(よく知っている場所)ではガイドと言うより引きずられていても「
まぁいっか」と相手のやりやすい方法で歩いてしまうケースがおおいですね。

 そんな風にしていて今日ビックリしました。電車を降りて改札に向かうため歩いて
いたら、後ろから北男性がいきなり右腕(杖のある側)をからめるようにしてとり「
階段だから危ない」とかいってそのまま歩いていくんです。あと3~4歩だと思って
いた階段ですがその人は会談ともなんとも言わないでいるものだから「あれ?もう少
しさきかな?」と思った瞬間足が宙を踏
んだんです。思わずビックリ!声が出ませんでした・。
 自分もガイドされるのも一人で歩くのもけっこう慣れてきていてちょっとした手助
けで大丈夫との自負が招いたトラブルでした。幸にも腕をからめられていたので転落
などの事故にはなりませんでしたがやはりガイドされる時の基本である「半歩後ろを
歩く」がいかに大切かが解りました。だってこの時は私が半歩前を歩く形ですから・
・・しかも右腕をとられていて杖で段差を確かめることもできずにいたんですからね
!思わず反省です。
 でも一番の反省は、後ででもよいからガイドのしかたをおつたえしなかったことで
す。私一人の問題じゃないんだとの心構えを思い出させられる一幕でした。

 そんな火に美月さんのこのコラム!なんだか運命?感じちゃいます。

> (美月めぐみ)
>
>  私は、晴眼者のパートナーDと暮らしています。
> 当然、Dは日常的に私と一緒に歩いているので、
> 視覚障害者の誘導にはある程度慣れています。
> 「よく今まで俺のガイドで怖くなかったね。」でした。
> 段差などの警告と一時停止、エスカレーターの乗り方など
> 、私のようなベテラン盲人(?)とばかり歩いていると、
> いわゆる「きちんとした誘導」ではなくなってしまうのかもしれません。

このケースは身内とか親しい友人、知人の場合に陥りやすい事例ですね。

> 「中途失明者がようやく勇気を出して外出した時に、
> ガイドヘルパーさんに誘導されていて転んだりぶつかったりして
> 恐怖を感じてしまったら、自信喪失して、
> 再び外出する気持ちになれなくなってしまうかもしれない。
> だからこそ、ガイドヘルパーの技術と気遣いが大切なのだ。」

一理ありますが、でもあまり気にしすぎるのも「ガイドヘルパーは難しい」と
勘違い
?されてしまうのでちょっと考え物かな?。

>  そうそう、技術が必要だと言っても、街で一人歩きしている視覚障害者は、
> それなりの経験を積んで歩いているはずなので、
> こういう人たち(私も含めてですが)には、誰でも積極的に声をかけて、
> 誘導していただけると助かります。宜しくお願いしますね。(^_^)

そうですよね!でも私が一時期陥った「自分で移動できる」との強すぎる気持
ちが「
決行です」なんて言葉を使わせたりしてしまう事もありますのでこのあたりが
声を掛けてくださる方の難しさじゃないでしょうか?
それが今じゃ・・・(笑)

ではでは今後も楽しみにコラム読ませていただきたく思います。


◆ 美月からのコメント
バニーさん、ご投稿、ありがとうございました!
 「ガイドヘルパーは難しい」と勘違いされてしまうかもしれないとのことでしたが
、これは、実はガイドヘルパー講習会の講師の方がおっしゃった言葉でもあったので
す。どうやら、最近はホームヘルパーさんの中に、「ついでにガイドヘルパーの認定
もあった方が、お仕事いただくのに有利よね」という、ある意味安易なきっかけで受
講する人もいるらしいのです。というか、私は、以前、ある元気のいいご婦人に、目
の前でそういう話をされたことがあって、驚愕したんです。
 でもご安心くださいね。圧倒的多数のガイドヘルパーさんは、とても優しい心を持
っていらっしゃるはずですから。
 ということで、バニーさん、またよろしければご投稿くださいね。お待ちしています。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



悩みや迷いをしあわせへのやじるしに~カウンセリングとセラピーのまみ@やじるしや

by amedia  at 11:14  | Permalink

理解広まるバリアフリー上映!-4月4日横浜で『父と暮らせば』上映会

 4月4日、横浜の関内ホールで、井上 ひさし原作の
「父と暮らせば」のバリアフリー上映を行います。

 今回の上映会は、「母べえ(かあべえ)」のバリアフリー上映をやった
映画館の一つ、横浜ニューテアトルという劇場の支配人から
申し出てくださって実現するものなのです。
 きっかけは、関内ホールという横浜で一番人気の公共ホールが、
たまたま4月4日(金)の午前・午後の枠が空いているので、
このニューテアトルに「何かイベントをやってはどうか?」と
言ってきたのだそうです。
そこで、「母べえ」でバリアフリー上映の必要性を感じ入ったという支配人が、
「フィルム代、映写技師、会場代は、ニューテアトルが負担するので、
作品選定と、来場者動員、当日の運営を、シティライツでやってみませんか?」と
声をかけてくださったのです。
 さらに、もう一つの映画館「シネマ・ジャック&ベティ」も、
もろ手をあげて協力してくださることになりました。
 本当に、シティライツが発足した7年前からは、想像もできない動きです。
この間、シティライツをはじめ、
いろいろなバリアフリー上映を推進するサークルが誕生したり、
その動きを汲んで動いてくださる配給会社が増えてきました。
 そしてついに、今回のように、映画館サイドでも、
自主的に申し出てくださるところが出てきたというのは、本当に嬉しいことです。
 ということで、以前紹介しました
「夢の映画館に近づくイベント=シティライツ座」を、
横浜でも実現させることになりましたので、
どうぞふるってご参加くださいませ。入場無料ですよ!!


■シティ・ライツ座 in yokohama 
  ~『父と暮らせば』音声ガイド付き上映会~

主催:バリアフリー映画鑑賞推進団体 シティ・ライツ
共催:横浜ニューテアトル/シネマ・ジャック&ベティ
協力:シネマ・アシスト

『父と暮らせば』 2004年/日本映画/99分
監督 黒木和雄 原作 井上ひさし 
出演 宮沢りえ 、 原田芳雄 、 浅野忠信 ほか

(あらすじ)
 いかなる悲惨さの中でも変わらぬ人間の尊厳を市井の名もなき父娘に託して、
現代日本を代表する作家・井上ひさしが描く傑作戯曲「父と暮らせば」の映画化。
広島の原爆投下から3年、生き残った後ろめたさから幸せになることを拒否し、
苦悩の日々を送る主人公・美津江。
父・竹造に励まされ、悲しみを乗り越え、未来に目を向けるまで4日間の物語。
第二回読売演劇大賞「優秀作品賞」受賞作品。

★目の不自由な方々にもお楽しみいただける、
場面解説の音声ガイドをFM88.5MHzで放送いたします。
ご希望の方はFMラジオをご持参ください。

日時: 2008年4月4日(金) 
会場: 関内ホール(大ホール) TEL 045-662-1221

<プログラム>
12:00 開場
13:00 音声ガイドって何だろう? (紹介ビデオの上映とお話) 
13:40 『父と暮らせば』上映開始
15:30 上映終了

交通アクセス
  JR京浜東北・根岸線「関内」駅北口徒歩5分。
  市営地下鉄ブルーライン「関内」駅9番出口からすぐ。
  みなとみらい線 「馬車道」駅 5番出口より 徒歩3分。

入場無料

お申込は不要です。当日直接会場へお越しください。
(※会場最寄り駅からの誘導をご希望の方、ラジオの貸出をご希望の方のみ、
3月末日までにお申し込みください。
 ★また、当日の受付、誘導等をお手伝いくださるボランティアも大募集しております。
ご協力いただける方は、下記まで「ボランティア希望」でお申し込みください。)

お申し込み・問い合わせ先 
バリアフリー映画鑑賞推進団体 シティ・ライツ
メール:eigasai@citylights01.org
電話:シティライツ事務局 03-3917-1995 
      または 03-6760-6234(担当:栗田)


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:49  | Permalink

暗黙のマナーに物申す!…申したいけれど…

 先週、アメディアのメーリングリストで、
エスカレーターのことが話題になりました。
それをきっかけに考えたことがあるので、少し書いてみたいと思います。

 話題の発端は、東京メトロ東西線の木場駅のエスカレーターでの事故の話でした。
 2歳の女の子を連れた母親が、エスカレーターを歩いて通ろうとした
人の邪魔にならないよう左側によったところ、
その女の子のゴム長靴がステップ端の5ミリの溝に
はまってしまって動けなくなり、足の甲を骨折するという
重傷を負ってしまったということでした。

 よく、エスカレーターでは、安全を喚起するために、
「ステップ中央にお乗りください」というアナウンスが流れています。
にも関わらず、ここ20年くらい、東京周辺では、
ちゃんと立ち止まって乗る人は左に寄って、
右側は自力で上り下りする人のために空けておかなければならないというのが、
暗黙のマナーみたいになってしまっています。
大阪周辺では、もっと前から、左を空ける乗り方が定着していました。
 主に都内で活動している私も、
「ほう、これは合理的だな」などとのんきに考え、
視覚障害者であるにも関わらず、
急ぐときには右側族の仲間入りをしていたこともありました。
 けれど、よく考えると、「ステップの中央にお乗りください」というのは、
「端に寄り過ぎると、ステップの溝に挟まれて動けなくなり、
エスカレーターの到達地点では巻き込まれて怪我をする危険性がありますよ」
ということなのです。
 しかも、片側に寄って、もう片側をドスドスと上り下りされると、
重量のバランスが悪くなり、エスカレーターの故障の原因にもなるといいます。

 そもそもエスカレーターは、足腰をいたわりたい人のために存在する物であって、
急ぎたい人が自力だけでは足らずに機械の力もプラスして
急ぐための機械ではないはずです。
つまり、歩行弱者に優しくなければいけないはずです。
 ところが、片側通行を許すということは、
エスカレーターの寿命をおびやかすだけでなく、
片麻痺などで、どちらか片方の手でしかベルトにつかまることのできない
障害者にとっての大きな妨げにもなっているのです。
 「だったら、そういう人はエレベーターに回ればいいじゃないか」
という声も聞こえてきそうだけれど、
エスカレーターの本来の意味合いを考えるなら、
いま自力でエスカレーターを上り下りしている人たちこそ、
「そんなに元気なら階段をお使いなさい」と言われてしかるべきだと思います。
 また、設置する側も、横幅の狭いエスカレーターを設置し、
自力で上り下りしたい人たちが自動的に階段を利用するように
促すようなことは検討できないものでしょうか。

 とにかく、本来立ち止まるべきエスカレーターで、
人が通る側を空けていないということで罪悪感を感じたりしなければならない、
この変な「暗黙のマナー」をなんとか無くす方法はないものでしょうか。
 と書いていても、見掛けによらず小心者の私は、
今日もエスカレーターの左側に立って、ため息をついてしまうのでしょう。

 この件、ぜひご意見など寄せていただければと思います。


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by amedia  at 14:07  | Permalink

ガイドヘルパーに大切なこと

 私は、晴眼者のパートナーDと暮らしています。
当然、Dは日常的に私と一緒に歩いているので、
視覚障害者の誘導にはある程度慣れています。
 そこでDは、その経験を生かし、ガイドヘルパーになるべく、
四日間の講習会を受講しました。
 一日目、帰ってきたDの第一声は
「よく今まで俺のガイドで怖くなかったね。」でした。
段差などの警告と一時停止、エスカレーターの乗り方など
、私のようなベテラン盲人(?)とばかり歩いていると、
いわゆる「きちんとした誘導」ではなくなってしまうのかもしれません。
 そうとう脅されてきたのか、それ以来、誘導している中で、少しずつ意識するよう
になったようです。
 Dの聞いてきた話で印象に残ったことは、
「中途失明者がようやく勇気を出して外出した時に、
ガイドヘルパーさんに誘導されていて転んだりぶつかったりして
恐怖を感じてしまったら、自信喪失して、
再び外出する気持ちになれなくなってしまうかもしれない。
だからこそ、ガイドヘルパーの技術と気遣いが大切なのだ。」
ということでした。日ごろ知り合った晴眼者の人たちに、
「ちょっと腕か肩を貸してくれれば(つかまらせてもらえれば)歩けるから」と
気軽に説明している私としては、大反省でした。
何事も、自分を基準に考えてばかりではだめなのだと思ったのです。

 そういえば、そんな私も、数年前にある小学校にゲストティーチャーで
行ったとき、誘導してくれた女の子とおしゃべりに夢中になっていて、
3段くらいの階段を一緒に踏み外してびっくりしたことがありました。
すぐに起き上がった私は、実は「うっ!」と声を上げそうな程には痛かったのですが、
何食わぬ顔で話の続きをしていました。
そして、私との会話を心から楽しんでくれていた彼女がかわいそうだったので、
教員の方には内緒にしたのでした。今思えば、
教員に内緒にしたことは悪くなかったけれど、
「段差は必ず教えてね」くらいはちゃんと伝えておくべきだったと思います。

 とはいうものの、やはりガイドヘルパーとして活動していく上でまず大切なのは、
利用者である視覚障害者との対話です。
利用者の経験度、感の良し悪し、体調など、
様子を見たり話をしたりしながらどこまでサポートすべきか、
あるいはうっとうしがられない程度に略したりという匙加減を、
臨機応変にできるようになることが大切なのだと思います。
 これから実際にガイドヘルパーとして活動していく中で、
Dがどう変わっていくのか、こちらは元気に一人歩きしつつ、
見守っていきたいと思っているところです。

 そうそう、技術が必要だと言っても、街で一人歩きしている視覚障害者は、
それなりの経験を積んで歩いているはずなので、
こういう人たち(私も含めてですが)には、誰でも積極的に声をかけて、
誘導していただけると助かります。宜しくお願いしますね。(^_^)


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目が見えない人はこんな風にホームページを~ボイスサーフィンブログ

by amedia  at 15:11  | Permalink

福祉コラムを読んで

わたしが一人歩きをするようになってから、26年が経過しようとしています。
わたしは、某盲児施設で、今は存在感がなくなってきた「ソニックガイド」と言うものの訓練をしたかったので、
盲学校(今で言う盲特別支援学校)の小学部を卒業するかいなかと言う時期に入所しました。
そこで、盲特別支援学校とは違った世界が頸肩できました。
杖をつくだけだとはいえ、いろいろなメニューがあり、はたして覚えられるかどうか、不安でした。
そこは、たいへん厳しい訓練内容なので、先生はわたしに「涙がちょちょぎれる」と脅かしていたものでしたが、
わたしは死ぬ思いでがんばったつもりです。
さて、一人で歩くようになって、いいときと嫌なときが当然あるわけですが、
まず、いい面では、いわゆる「やくざ者」が声をかけてきてくれたりすることです。
「茶髪」の人も声をかけてくれます。
周りで見ていた人には、「あの人やくざs
でした」と言われて、はてな、と思ったのでした。こちらはわかりませんからね。
悪い面では、変な宗教に勧誘されたりしました。
タクシーに乗ったとき、これも今はあまり聞かなくなった「オウム心理今日」の一員だといわれたりしました。
今は懐かしい話ですが、当時は腹がたって、タクシー会社に電話しました。
それから、バスに乗ったとき、1000円を入れたのに、おつりをちょろまかされたこともありました。
みなさん、私生活で嫌な思いをしたら、回りにどんどん訴えましょう。
鉱響交通機関で嫌な思いをしたら、係りの人に言いましょう。

最後に面白い話をしましょう。
これもやはり一人であるいていたら、いきなり英語で声をかけられました。
あれは、横浜えきだったかと思います。
その頃は、中学は卒業した後だったのですが、
英語が聞き取れず、無趾してしまいました。
それが今だったら、それなりの変時をすると思います。
おわり

齋藤勝利様

by amedia  at 17:54  | Permalink

視覚障害者の一人歩きと街中の交通機関

 どんなに頭脳明晰であっても、「マイカーを持ち、それを運転する」
ということが不可能な視覚障害者にとって、バスやタクシーの割引は、
本当にありがたい制度だと感謝して利用しています。
 そんな街中の交通機関にも、ケース・バイ・ケースで苦楽を感じることがあります。

 まず、バス・タクシー両方に共通して言えることは、
正しく列に並んで待つのがかなり困難だということです。
特にタクシーの場合は、最前列の人が乗って離れていく度に
少しずつ列が前に進んでいくので、
どれだけ進めば良いのか把握することが難しいのです。
 一人歩きを始めた頃は、勇気が出なくておたおたしているうちに、
どんどん横入りされたり、自分の意図せずに横入りになってしまい舌打ちされたりと、
ずいぶん嫌な思いをしたものですが、
最近では、なるべく近くの人に声をかけて、一緒に並んでもらい、
進む度に手引きしてもらうようになりました。
頼む勇気が出ると、周囲の人たちとも、
お互いに変な気兼ねをすることが減るものです。
ちなみに、これは公共のトイレやスーパーのレジなどの列でも言えることです。

 バスは、乗り込む際に運転手さんに行き先を尋ねれば、
安心して利用することができるというメリットがあります。
整理券を取らなければならない方式のときには、
取る位置が分からずに少し苦労することはありますが、
それも周りの人に尋ねる勇気さえあれば、さほどのストレスにはなりません。
 むしろ、一番苦労するのは、座席のことです。
電車に比べて揺れの激しいバスの場合、
必ず手すりやつり革に捕まる必要があり、手で探ったりするのですが、
そうすると、ご高齢の方が座席を譲ってくださろうとなさるのです。
 「ありがとうございます。でも、私は捕まってれば大丈夫ですから」
と柔らかくお断りしても、なかなか座りなおしてはくれません。
 そんなこともあるので、入り口からあまり動かないで立っていると、
今度は後から乗ってこられた方のじゃまになってしまいます。
 バスに関しては、日々、そんな葛藤を感じながら利用しています。

 タクシーは、アタリ・ハズレが激しい交通機関です。
 まず、メリットとしては、行き先の玄関前まで
しっかり連れていってもらえるということがあります。
視覚障害者の場合、大雑把に近くまで行けたとしても、
目的の建物を特定すること、さらにその入り口を認識することが
最も困難なこととなるので、しっかり真ん前まで
連れていってもらえるということは、大変助かることなのです。
さらに、多くの場合、運転手さんがとても親切で、
降りたときに、その玄関口までしっかり手引きしてくださるのです。
 ところが、ハズレの場合は悲惨です。
 私の経験から少しお話すると…。
 1. 「目で見て道を説明することもできないのに、
一人で乗るなんて困るんですよ。」と言われて、
ぐるぐる回られたあげく、法外な料金を請求された。
 2. 上と同じケースで、「お金は要らないから、降りちゃって」と言って、
どことも知れないところに放り出された。
 3. 通りがかりの人に頼んだりしてタクシーを拾おうとしたのに、
乗車拒否された。
 4. 障害者手帳を提示して割引をお願いしたら、
嫌な顔をされたあげく、つり銭を道路に投げられた。
 と、こんなこともあったのです。
 対策としては、次のようなことが考えられます。
● 迎車メーター分の料金はかかっても、知っているタクシー会社に電話して呼ぶ。
● タクシー乗り場から利用する場合、乗り込む際に、運転手が行き先を理解できそ
うか確認して、怪しいようなら次の順番の人に先に乗ってもらう。
● 後部座席左の窓の下寄りにタクシー会社と番号が記載された点字表示があるかど
うか触ってみて、あれば口に出して読み上げてみる。(嫌な思いをしたら、それを憶
えておいて、そのタクシー会社に電話して事情を訴える。)
● 点字表示がない場合、領収証をもらっておく。
そこには、タクシーのナンバー等が記載されているので、
誰かに見てもらって、やはりタクシー会社に連絡する。

 いずれにしても、視覚障害者の一人歩きには、かなり勇気が必要です。
それは、物理的な恐怖心に立ち向かうということだけではなく、
周りの他人としっかりコミュニケーションを図っていこうとする
勇気でもあるのです。
 それでも、自分の意思で行き先を増やしたりやめたり、
臨機応変に行動できる。
そんな風に自由という物は素晴らしいと感じているのです。


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視覚障害者に関する情報なら~日本盲人社会福祉施設協議会

by amedia  at 11:24  | Permalink

点字を提案したシャルル・バルビエ

望月優

昨日、ある会議で来年、2009年1月4日で点字の発明者ルイ・ブライユの
200回目の誕生日だね、などという会話が交わされました。
点字を発明したのはフランスの盲人ルイ・ブライユ、
時は1825年(本によっては1829年)というのが
点字の歴史にちょっと詳しい方ならどなたでもよくご存知の歴史です。
ルイ・ブライユは今私たちが使っている6点式の点字を発明したわけですが、
それ以前に大きなヒントを提示した人がいました。
それは、同じくフランス人のシャルル・バルビエです。
バルビエは、元軍人ですから、盲人ではありません。
ルイ十六世の砲兵からスタートし、
ナポレオン軍にも参加していたとされています。
このバルビエが、1815年に11点からなる点字を発表したのです。
バルビエは、軍隊の中で用いていた暗号が、盲人にも役に立つはずだと考え、
点字を発表したというよりも、暗号を発表したと言ってもよいのかも知れません。
ナポレオンは1815年にワーテルローの戦いで
イギリス・プロイセンの連合軍に破れ、セントヘレナ島に流されます。
1815年にバルビエによって発表された11点点字は
1821年にパリ盲学校で採用され、ルイ・ブライユもこれで学び、
もっとスピーディーに読み書きできる6点点字を発明しました。
ナポレオンがもっと長く権力の座にいたとすれば、
点字の発明はもっと遅れたかも知れませんね。


町で出会ったら気軽に声をかけましょう!目の不自由な方への声かけカード


by amedia  at 14:58  | Permalink

思い込みに気づいたので

 度々、バリアフリー映画鑑賞推進団体「CityLights」に関する
お話を書かせていただいてますが、今日もそちらの話題からです。

 最近私は、同じCityLightsで活動している、
音声ガイドや字幕朗読を担当している晴眼者メンバーの一人と組んで、
高校の福祉関連の授業を受け持っています。
内容は、「音声ガイド作り」です。新しいタイプのボランティアとして、
注目していただいた結果、実現したようです。
 「音声ガイド」とは、映画やTVなど映像メディアに、
音で聞くだけでは把握できない視覚的情報を説明することで、
TV業界などでは「副音声解説」などと言われている物です。
 今回は、授業で取り上げた「ドラえもん」のガイドを
作っているときに感じたことをお話します。

 私たちのような先天性の視覚障害者の多くは、
TVを耳で観ています。普通に「聞いて」いるのではなく、
経験を土台にした想像で映像情報を補いつつ、
正に「観て」いるのです。
それでは分からないことがたくさんあるからこそ、
音声ガイドが重要になってくるのですが、
「サザエさん」「ちびまるこちゃん」「クレヨンしんちゃん」
「ドラえもん」といったファミリーアニメの場合は、
台詞量の多さもあって、この「耳で観ること」だけでほとんどの内容を
把握できるのです。 と、私は思い込んでいました。
いや、複雑なアクションやSF物などから比べれば、
確かに理解できる物ではあるのですが、
なまじ理解しやすいだけに違う想像をして通り過ぎていることに、
ガイド作りをしながら気づかされたのです。
 今回授業で取り上げたドラえもんの作品は、
TV放映された10分強の作品の中の一つで、
「おかしなおかしなかさ」という作品です。
 あらすじは、振り出した雨に困ったパパのSOSで、
のび太とドラえもんが駅まで傘を持って迎えにいくというものなのですが、
そこでドラえもんが四次元ポケットから取り出す奇想天外な傘たちが、
パパだけではなく、いじめっ子のジャイアンやスネ夫(すねお)たちをも
翻弄することになります。
 その描写をガイド無しで「耳で鑑賞」していたときには、
「なんだ。ほとんどガイド無しでも把握できるから楽じゃないか」と
思っていたのですが、いざガイドを入れてもらってみたら、
やはり細部が違うのです。
 例えば、ジャイアンが、傘を受け取ったまま
叫び声をたなびかせて走り去るシーンは、
ただかってに飛んでいく傘に引きずられているのかと思っていたら、
なんと、その傘が下駄履きの足のついている唐傘で、
開くと妖怪がわらわらと降ってきて、
それに驚いたジャイアンが一目散に逃げていくというシーンだったのでした。
 また、公園で雨宿りしていたスネ夫が、
飛んできたマラソン傘を掴んだとたんに、
これまた悲鳴を上げながら遠ざかっていったのは、
ただ引きずられたのだと思っていたら、
マラソン傘の柄に付いたピョコピョコ動く足首を、
反対向きに掴んでしまったために、後ろ向きに走らされるはめになっていたのです。
 こういったことは、大まかなストーリー進行上では
あまり問題にならないことなので、
自分の想像の中ではきれいに完結してしまうのですが、
知ってみれば面白さ倍増なのです。

 視覚障害者の中には、「ずっと想像で観てきたのだから、
余計なガイドなど要らない」とか「説明は最小限でいいんです」と
おっしゃる方がおられます。私も、かつては後者のタイプでした。
でも、妙な誤解をしたり、面白さや感動をほんの少ししか得ていないことに
気づいた時、説明で補ってもらうことの重要性を痛感したのでした。
 もちろん、無音の部分や音楽や効果音によっての想像する余地を残したり、
必要以上のガイドを入れてしまわないように気を配っていただくことは大事です。
その上で、なるべく効果的映像情報を得ようとすることは、
自分自身の心の栄養を摂取することにもつながるし、
何より、作品の作り手に対する礼儀にもつながると思うのです。

 全ての視覚障害者の方にこの考えを押し付けるのは間違いだとは思うのですが、
私自身が気づいたことなので、ぜひお話してみたいと思った次第です。

 次回のコラムでは、3月に行われる、調布映画祭でのバリアフリー上映を中心に、
各地での取り組みについてお知らせします。お楽しみに!

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

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by amedia  at 11:37  | Permalink

ホームの警告ブロックについて調べていたのですが

ホームの警告ブロックについて調べていたのですが
(美月めぐみ)

 今回のコラムのネタは何にしようかと考えて、
最近、駅ホームの黄色い警告ブロックへの無理解が目立つことに着目して、
いろいろ書いてみようと思いました。
 ベンチや階段や売店や自販機などの障害物に
ぶつからずに歩ける目印というか足印は、
この警告ブロック以外にないので、
私が一人で歩くときには必ずその上を歩いているのですが、
荷物を置いている人、上に立って電車を待つ人が、
ひところより増えているように思えるのです。
しかも、「すみません」と声をかけてもどいてくれなかったり、
軽くぶつかってしまっただけなのに聞こえよがしに舌打ちされたりするのです。
 都営地下鉄のある駅では、駅員さんですらブロックを
またぐようにして線路に直角になるような立ち方をしていたので、
危うく後ろからぶつかってしまいそうになったこともありました。
 また、小田急線では、「黄色い線の内側に下がって待ちましょう」
といった内容の注意を喚起するためのティッシュペーパーを配っていたのですが、
そこにも「視覚障害者の安全を確保するためのブロックでもある」
というようなことは一言も書かれていませんでした。
 そこで、「線路への転落防止の意味だけであって、
もしかしたら誘導ブロックではないから、
基本的にそのブロックをたどって歩いてはいけないんじゃないか」
という疑問が沸いてきたので、調べてみようと思ってあるサイトにたどり着きました。
 それは、
◆駅ホームの点字ブロックは危険、撤去すべき◆
という物でした。
 以前から、足の不自由な人にとって、
このブロックの突起が障害になるということは知ってもいたし、
申し訳なくも思っていました。
でも、実際に私のように一人歩きする視覚障害者にとっては、
本当に頼りになる強い味方で、
特にホームの上ではこれ以上重要な設備はないと思えるほどの存在なのです。
目で見て危険を回避することのできない視覚障害者にとって、不可欠な物なのです。
しかも、今はホーム上の駅員さんの配置も少なく、
また自分から駅員さんを探すことのできない視覚障害者は、
その数少ない駅員さんに援助を求めることもできないのです。
 それなのになんという心無い言い方なのだろうと思いながら読んでいくと、
さらにものすごいことが書かれています。
 論理的な物の言い方をする人は、
「人的援助や盲導犬の普及を充実させれば、
点字ブロックなど要らないのではないか」と、
自由に一人歩きをしたい視覚障害者を完全に無視したことを書いているし、
「点字ブロックは、足の不自由な人には危険な物なのに、
利用頻度も少ないくせに莫大な設置費用をかけてまで敷設するのはおかしい」
という論理展開をする人もいます。
 もっと驚かされたのは、既に死語になったと思っている差別用語が
平気でまかり通っていることです。例えばこんな風に。
「メクラとメクラが点字ブロック上で偶然にも対峙してしまった場合、
ぶつかり合ったりしまつか?メクラ棒で相手のメクラをツンツンするから、
ぶつかり合う事はないのでしょうか?」
 思わず「なんじゃこりゃぁ!!」と叫んでしまいました。
「メクラ棒」って、白杖のことですよね。
  最近聞いた話では、福祉関係者や障害当事者や
その保護者を貶めるような嘘の書き込みも多く見られるそうです。
 傷つく人がこれ以上増えないようにするために、
関係各位には早急に策を講じていただきたいものだと痛感したサイトでした。

 最後に、めまいがするほど驚いたやり取りをご紹介して、
今回のコラムを終わります。

「めくらの人が外に出たがる意味がわからん!
目が見えないのに外に出て何が楽しいの?
他の人(目の見える人)にとっては邪魔なだけの存在なのに
それとも目の見える人に嫌がらせしたいだけなの?」

「『苦難と戦う障害者』をアピールしたいんじゃないのかね?
結果的に、それが目の見える御他人様に対して
喧嘩をふっかけていることに気が付いていないのも障害者だからこそ。
『飲酒運転』を『アルコール摂取のもたらす障害を
乗り越え自動車を運転しようという挑戦』と言って正当化するのは無理があるよね。
自分にとっても周りにとっても危ないから止めとけってのがなぜ理解できない?」


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:14  | Permalink

理想への第一歩(長文です)

 去る1月20日(日)、銀座線外苑前近くの梅窓院祖師堂ホールで、
「第1回City Lights映画祭~心に届く音、
あなたも見つけにきませんか。~」というイベントがありました。
 これは、私が副代表として関わっている、
バリアフリー映画鑑賞推進団体「CityLights」の、
初の試みとして行われたイベントです。
 このサークルに関しては、本誌でも、
姉妹誌の「アメディアレポート」でもご紹介させていただいたことがあるので、
皆さんご存知とは思いますが、
主に視覚障害者向けのバリアフリー映画鑑賞を手がけているサークルで、
視力の有無に関わらず、共に映画を楽しんでいます。

 今回は、私たちのサークルの描く夢の映画館、
どの映画にもイヤフォンによる画面解説=『音声ガイド』が付き、
洋画には字幕朗読が付くというシアターを、
1日だけ現実の物とする試みでのイベントとなりました。
この日まで、半年以上の時間を費やし、
場所探し、スポンサー探し、音声ガイド作り、字幕朗読など、
いろいろな形で、実行委員を中心としたいろいろな人が協力し合って
準備に当たってくださった甲斐あって、本当に素晴らしいホールで、
300人以上の皆さんにお集まりいただき、大盛況のうちに幕を閉じました。
 残念ながら、私は去年の後半は芝居の恵子に追われていたため、
全くタッチできなかったのですが、純粋に一参加者として、
大いに楽しませてもらいました。

 全体の司会は、元JBS日本福祉放送のスタッフで、
現在は日本点字図書館の録音製作担当スタッフをなさっている藤沢典子さん。
藤沢さんは、「聞くシネマ館」や、映画「武士の一分」の
音声ガイドナレーションでもおなじみの方です。

 まず、2005年のイタリア映画「ミルコのひかり」
(監督・脚本:クリスティアーノ・ボルトーネ)。
2006年サン・パウロ国際映画祭 観客賞を受賞したこの作品は、
実在する音響技師の半生を描いた感動の物語。
 ミルコは、10歳の頃、不慮の事故で視力を失い、
全寮制の盲学校に入ることになります。
そこで彼が経験したこと、そして彼が周りに与えた影響を、
生き生きと描いた、素敵な作品でした。
ちゃんと書いてしまうとネタバレになってしまうので書けませんが、
映画を愛することになった視覚障害者が多く集うサークルとしては
とてもシンクロするところの多い作品でした。
 これは、字幕だけで、日本語は載っていないフィルムだったので、
プロ・アマ取り合わせて大勢の声優ボランティアによる字幕朗読が付きました。
その中には、台詞を点字で起こして参加した視覚障害声優も混ざっていました。
 音声ガイドも、数名がわいわい楽しみながらこしらえた画面説明になっていて、、
最終的には視覚障害者もモニターとして参加し、
「ここが分かりにくい」とか「これは音だけで聞かせてほしいから
ガイドは要らない」などの意見を出して仕上げていった物です。
 ベテランの音訳者の方がそのガイド原稿を朗読され、
字幕朗読と合わせて録音・編集したものを、FM送信機で飛ばし、
私たちは持参した小型FMラジオで受信し、
片耳にイヤフォンを入れて聞きながら、
もう片方の耳で会場に流れる元の音声を聞いていました。
こうすると、画面の様子と台詞が分かるだけでなく、
元の役者さんたちの演技も堪能できるのです。

 「ミルコの光」終了後は、この音声ガイドと字幕朗読のメイキング映像を観たり、
「音声ガイドの舞台裏」と題した対談を、
携わってきたメンバー(CityLights代表の平塚千穂子さん、
もう一人の副代表で映画祭実行委員長だった視覚障害メンバーの斎藤恵子さん、
実行委員で字幕朗読もやった視覚障害メンバーの杢代絵三子さん、
そして司会は役員でこれまた元JBSのスタッフだった武藤歌織さん)で行い、
ご来場の皆様に日ごろの会の活動の一端を垣間見ていただきました。

 後半は、2006年のドイツ映画「善き人のためのソナタ
(監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク)。
2007年アカデミー外国語映画賞を受賞したこの作品は、
壁崩壊5年前の東ベルリンを舞台にした物語。
 国家保安省(シュタージ)の厳格な局員のヴィースラーが、
盗聴器を通じて聞いたのは自由な思想 愛の言葉 そして美しいソナタだった。
果たして心打たれた彼の取った行動は……?
 クオリティの高い音声ガイドに導かれ、
手に汗握り、胸を締め付けられつつたどり着いたラストシーンには、
物凄く重いのにとてもさわやかな感動が待っていて、
思わず「なんてカッコいい男たちなんだ!!」と口走ってしまいました。
 こちらは、配給会社のご好意により吹き替え版のフィルムを
提供していただけたので、字幕朗読ボランティアは関わっていなかったのですが、
主役ヴィースラーの吹き替えの石塚運昇さんの深みのある声には、
ストーリーと相まってしびれました!

 こうして、たっぷりと素敵な映画を堪能した1日は、
あっという間に過ぎていきました。
 そして、平塚リーダーの閉会の挨拶を聞きながら、
やがて、どこの映画館に行っても、いつでも自由に音声ガイド付きの映画を
楽しめる時代がきてほしいものだと、心から祈りつつ、
この日がその理想に近づく第一歩になったことを確信したのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



目が不自由な方々への便利情報満載~視覚障害者お役立ちリンク集

by amedia  at 16:17  | Permalink

“WIKIPEDIA”の活用から想いをはせて

 前回に引き続き、辞書絡みのお話です。
 世間では、紙媒体の方の「広辞苑」の第6版の発売が話題になっていますね。
10年に一度の改定とあって、情報番組でもいろいろと取り上げられています。
 でも、前回お話したように、「広辞苑」であろうが、「大辞林」であろうが、
視覚障害者としては、電子辞書版になってもお手上げです。
確かに、ネット版であれば、目的の言葉を検索することはできますが、
読み物として閲覧し楽しむことは困難です。
 だからこそ、一刻も早い音声化を望むわけですが、
一方で、大変楽しく重宝しているネット百科辞典があります。
そう、皆さんにもすっかりおなじみになっていることとは思いますが、
それが、みんなで作り上げていく辞典「“WIKIPEDIA”(ウィキペディア)」です。
 私の場合、特に人名の検索に活用しています。
 視覚障害者の場合、どんなにテレビやラジオの情報に耳を澄ませて
いろいろな芸能人・有名人の名前を頭に蓄積していても、
その名前の表記を知る機会にはほとんど恵まれません。
ブログやメーリングリストなどで、気になる人物のことを話題にしようとしても、
「わかんないから、ひらがなで書いちゃえ」などということになりかねません。
(でも、間違った漢字を書くよりは、ひらがなの方がマシみたいです。)
 そんなとき、GOOGLEやYAHOOでひらがな入力で検索すると、
必ず検索結果の上位に“WIKIPEDIA”が出てきて、
正しい表記を知ることができるのです。
 おまけに、その人物に関するあらゆる事象、
あらゆる関連人物について知るきっかけともなり、時を忘れて浸りこみ、
締め切り間近の原稿を書くのも忘れてしまうくらい楽しむことにもなるのです。(^^;)
 私は、気をつけているつもりでも、
メーリングリストへの書き込みで誤字を書いてしまうことなどはあるのですが、
なるべくなら、正しい表記でメールを書きたいと心がけています。
人名や地名などの固有名詞にもできるだけ気を配っていたいと思うので、
これからも“WIKIPEDIA”をうまく活用していきたいと思っています。
 最後になりましたが、晴眼者の皆さんにお願いがあります。
こうして“WIKIPEDIA”などを活用してでも、
視覚障害者はちゃんとした字を書きたいと思っているので、
固有名詞に限らず、折に触れて、知り合いの視覚障害者との話題の中で、
正しい表記に関して触れていってください。
中途失明の人には字の形、先天盲の人には熟語や音訓を使って
説明していただけると、とても助かるのです。
 また、視覚障害者の皆さんも、メールなどを書くときには、
やはり正しい表記を心がけて書くようにしましょう。
晴眼者の人たちも、手紙を書くときには、
汚い字を書かないように気を使っているのですから、
私たちもそれくらいの緊張感は持っていなくてはいけないと
感じることの多い今日この頃なのです。


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ゲーム感覚で自然に点字が身につく点字学習ソフト・ろくてん満天



デイジーもあり~視覚障害者のスキルアップに役立つ各種録音図書

by amedia  at 16:55  | Permalink

夢を語ってみましょうか。

 新年、あけましておめでとうございます。
今年も、日々感じたこと、有益と思われる情報など、
いろいろ書き綴っていきたいと思いますので、
どうぞ宜しくお付き合いくださいませ。

 まずは、年頭ですので、少し「夢」を語ってみたいと思います。
もちろん、私個人としては、
「新しい脚本で、役者としてのグレードアップを図りたい」などという夢は
ありますが、これは私自身の努力や工夫で、
ある程度実現していけるであろうことです。
 ここで語りたいのは、自主努力では解決できなそうなことがらです。

 それは、電子辞書のことです。
昨年末、同居人が電子辞書を手に入れました。これがすごい優れものなのです。
両手のひらにポンと載ってしまうような小型軽量のシャープ製のこの機器には、
100冊余りの辞書が入っているのです。
これでお値段は2万円代前半というのですから、なんとお得な物なのでしょうか。
 中心となるのは、「スーパー大字林3.0」で、
なぜこの機種にしたかというと、
日本語のアクセント表示が付いている機種がこれだけだったからです。
 でも、手にしてみれば、さらにいろいろと楽しく便利な機能が
搭載されていることが分かりました。
 クラシックの名曲のタイトルや作曲家の名前を引くと、
なんとその曲が小さなスピーカーから流れだすのです。
また、鳥や虫の声などを聴くこともできます。
7カ国の旅行会話の辞書からも声が流れ、自分に代わって話してくれます。
 その他、お料理などの生活情報や医療・健康に関する様々な情報、
能力開発系の書籍、インターネット用語の解説、類語辞典など、
何日読んでても楽しめそうな知識の宝庫なのです。
 これを、絶対自力で扱うことのできない私は、同居人にうるさく付きまとい、
あれ引け、それ引け、やれ引けと騒いでは楽しませてもらっているのです。
 もちろん、TV番組を観ながら、分からないことがあるとすぐに
この機器に手を伸ばし、疑問をその場で解決できるのもとても嬉しいことです。
 
 そこでふと思いました。これが自力で扱えるようになったら、
どんなに便利だろうと。
 確かにインターネットの普及によって、辞書検索も容易にはなったけれど、
この手軽さには及ぶべくもありません。
 そうです。私の夢の一つは、こういった機器に音声ガイドと読み上げ機能が
付かないだろうかということなのです。
 私ですらそう感じるのですから、向学心溢れる盲学生が、
この種の機器を自力で使えるようになったら、
どれほど助かることかと思います。
国からの開発援助や、購入費補助などで、それが実現できたら、
どんなに素敵かと夢見てしまった私なのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 12:58  | Permalink

「一人歩きの極意」いろいろ

 先日は、多くの皆様にアメディアフェアにご参加いただきまして、
本当にありがとうございました!

 私は、講演会場の最初のプログラム「一人歩きの極意」で
コーディネーターをしていたのですが、
この会場にも多くの皆さんに詰め掛けていただきました。

 この企画では、前もってアメディアのメーリングリストを通じて呼びかけて、
体験談をお寄せいただきました。
その数、9通。1時間の企画にはちょうど良い分量になりました。
 このメールをプリントアウトして、この日の司会者だった鈴木大輔さんに
アシスタントになっていただき読み上げてもらいながら、
二人で公開ラジオ番組風に進めていきました。

 結論からいうと、「一人歩きの極意」というか肝になるところは、
「分からないところ、分かりづらいところにいくときには
厳密な下調べをするか先方に誘導を依頼する」「声をかけるときには、
足音と声を聴いて判断する」「一人で歩ける自由を感じてみる」
「気軽に同行を頼める趣味の合う仲間を得るための工夫として、
mixiのコミュニティなど、ネットを活用する」
「手助けの申し出を断るときには、その後に出会うであろう他の視覚障害者への
配慮も考えて、丁寧な対応でお断りし、
申し出てくれたことへの感謝の気持ちは伝えよう」といったようなところでした。

 また、特筆したいのは、雪国にお住まいの方からの投稿で、
積もった雪に、道路の状況を直接感じることができなくなった場合の
心もとない上京での工夫として、車の流れを耳で感じることというのがありました。
私も、都内にいて雪が積もったとき、音の響きも変わるし、
足元はわけの分からない状況になるしで、
大変難儀したことが何度かあったので、
雪国の方のノウハウには興味がありました。
でも、やはり雪国に住んでいても大変なものは大変なようです。
車の流れの音が、通常以上に役に立つのだということは、新鮮な情報でした。

 また、あるご年配の方のお話で印象に残ったのは、
転落その他の事故にも遭わずにやってこられたのは、
ご自分が歩行が上手ではないのだとご自分に言い聞かせ慎重に
歩いているからこそなのだというお話でした。

 その他、当日展示会場にも出展なさっておられた「ヘルプミー 小旗の会」の
代表の三浦英子さんに、ご自身の体験談と小旗の使用例を紹介していただきました。
 黄色い小旗に『タクシー』とか「手を貸して下さい」とか「すみません」などと
書かれた物を掲げると、とても声をかけてもらえる率が高くなり、
快適に一人歩きできるそうです。
 ちょうど、投稿されてきたメールの中にも、
あるアメリカ女性のやっていたということが出ていて、
こちらは首から何枚かのカードを下げ、
やはり用途に応じてそれらを掲げるのだと書いてあり、
太平洋を隔てて同じようなことをしている女性の存在がある不思議に、
ちょっと感動しました。
 また、この小旗をご紹介したとき、会場にいらした男性の方が、
関西で作られたという、タクシーを呼び止めるための扇子を
見せてくださいました。
この扇子には、黄色に赤い文字で『タクシー』と書かれています。
タクシーを捕まえるのと涼しくすることを、
一つの道具でできるようにするなんて、さすがは関西人の柔軟さだと、
思わず感心してしまいました。おっといけない、これはまた十把一絡げかな?

 最後に、「言葉の道案内」のHPをご紹介し、
私からはIモードでの電車の時刻や乗り換えの検索の利用について
触れさせていただいてお開きとなりました。

 会場からも、いろいろな意見や質問が飛び交い、
あっという間に1時間経ってしまいました。
 機会があれば、いずれまたやってみたい企画です。
その節は、読者の皆さんもぜひご参加くださいませ。

 それでは、皆さん、良いお年をお迎えください!


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by amedia  at 16:42  | Permalink

視覚障害ミュージシャン、クリスマス近辺にも大活躍!!

 クリスマスの時期なので、楽しい話題にしてみましょう。

 視覚障害者の職業といえば、一般的には、
鍼灸按摩マッサージという物が挙げられますが、
じつは古くからもう一つあったんですね。
 それが、音楽です!
 古くは琵琶法師、ごぜさん、今でもずっと続いている筝の演奏家や作曲家、
三味線の名手たち、近年では、コンチェルトのソリストとしても活躍される
バイオリン奏者の和波たかよしさんや川畠成道(かわばたなりみち)さん、
ピアノの梯剛之(かけはしたけし)さん、
ジャズ・ポップスの若きミュージシャン木下航志(きしたこうし)君、
海外に目を転じれば故・レイ・チャールズさんや、
現役バリバリのスティービー・ワンダーさんなど、枚挙に暇がありません。
かく言う私も、若かりし頃には、
ミュージシャンになりたいと思っていたこともありました。
(あ、今でも若いから、役者を真剣にやってますが。(笑))

 で、ご縁がありまして、今月は何人かの視覚障害ミュージシャンの
コンサートを聞かせていただいています。
 まず、附属盲学校時代の1年後輩、北田康広君。
彼のコンサートは、私の住んでいる地元、
町田の市民ホールで、ある保育園の主宰で行われていました。
奥様のピアノ伴奏での素敵なバリトン歌唱の数々に、
本業のピアノ演奏もあり、2時間弱のステージがあっという間に過ぎていきました。
 武蔵野音大ピアノ科を優秀な成績で卒業したという彼の演奏は素晴らしく、
そのうえに本職ではなかったはずの歌がさらに素晴らしいのです。
 また、硬軟織り交ぜてのトークも楽しく、
会場はとても和やかな空気のまま、
彼のメッセージを、極自然に受け止めていました。
 CDも2枚発売されていて、大活躍中のようです。
最近リリースされたという2枚目のタイトルチューン「心の瞳」は、
坂本九さんの遺作となった歌だそうで、大変印象に残りました。

 次に、作曲・編曲とシンセサイザー演奏、
ピアノ演奏を各地で行っている、久保さとしさんです。
彼も武蔵野音大ピアノ科出身。
 この人は、先月上演して我が「ばっかりばっかり」の芝居『だからこそ愛』の
BGMも一手に担当してくれた青年なのですが、
昨日、彼が手がけたとても素敵なミュージカル、劇団M.M.C.の、
クリスマスにふさわしい作品
『GIFT… for you ~ひとり一人のあなたへ~』を観てきました。
内容の良さと彼の紡いだ音楽の素晴らしさに酔いしれてきました。
(途中、目元からハンドタオルを離せない状態
になってたというのは内緒ですよ。)
こちらは24日まで上演中なので、ご興味のある方はぜひいらしてくださいませ。
 クリスマス物なのに、劇場は築地本願寺のブディストホールです。(笑)
 最寄駅は、東京メトロ・日比谷線「築地駅」です。
問い合わせ先:劇団M.M.C
TEL:03-5600-5787

 そして、最後は、明後日伺うことになっている、
全盲のソプラノ歌手、塩谷靖子(しおのや のぶこ)さんのコンサートです。
 もともとは数学を専攻していたような彼女は、
今の私と同じくらいの年の頃に、
いきなり声楽家の道を歩み始めたというちょっと変わった経歴をお持ちのご婦人です。
 遅咲きながら、その歌声は多くの人々を魅了してくれます。
 特に、今回楽しみにしているのは、
今年のミリオンセラー「千の風になって」と同じ詩を、
あの歌が世に出るよりも前に塩谷さんご自身で訳されていたという
「千の風」という逸品です。
 塩谷さんも、CDを出されておられます。
 また、今回のコンサートは、国際視覚障害者援護協会の
チャリティコンサートともなっていますので、
特に多くの方に聴いていただきたいと思います。
 日時は、21日金曜日の19時から。
場所は、JR中央線・京王井の頭線駅近くの武蔵野公会堂です。
> 塩谷靖子さんのホームページ
> http://www.nobuko-soprano.jp/

 読者の皆さんも、温かくて元気の出る視覚障害ミュージシャンの方々の
演奏に触れて、素敵なクリスマスをお迎えくださいませ。


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タックペーパーにも打てる、高品質印字の各種点字プリンタ

by amedia  at 16:59  | Permalink

今の自分からのステップアップ

成長していることを感じながら生活している状態、
それが私の幸福感です。
そのためには、ほんの僅かずつでよいから、
今の状態からステップアップして行こうという意識が必要です。
ということで、今年のアメディアフェアのテーマを
「今の自分からのステップアップ」と決めました。

・外出・一人歩きの極意
・豊かな読書で晴眼者に溶け込もう
・食生活の自立
・テープ図書からの脱却
という講演会場で行なわれる4つの番組は、
どれも「今の自分からのステップアップ」の
テーマにぴったりのものばかりです。

その中で、12時半からの番組「豊かな読書で晴眼者に溶け込もう」で
お話させて頂きます。

最近、私は「人生は時間と心の状態から成り立っている」
ということに気付きました。
これも、いろいろな本を読んだり、
活躍している経営者仲間と会話を交わす中で
何気なく頭に浮かんできたことです。
今読んでいる本の中で、「信頼残高」というキーワードを見つけました。
人への信頼を積み重ねればそれが残高となる。
信頼を失えば残高を引き出すことになり、
引出しが続くとやがて信頼負債に陥る。
そんな内容で、まだ途中までしか読み進んでいませんが、
大変感銘を受けています。
481ページにも及ぶ本ですが、
今音声読書機「よむべえ」で順次読み進んでいますので、
アメディアフェアのときには皆さんに
そのエッセンスをお伝えしたいと思います。
この本の内容だけでなく、私の考える「自立」とか、
私の考える「幸福」についてもお話します。
是非いらしてください。

望月優


タックペーパーにも打てる、高品質印字の各種点字プリンタ

by amedia  at 16:41  | Permalink

高齢者の優しい味方

 先日、私の住む街の駅近くに、ラジオの中継で、
毒蝮三太夫(どくまむし・さんだゆう)さんがいらっしゃいました。
 私は、以前からこの番組を度々聴いていたし、
NHKの教育テレビでの高齢者関連の番組でも、
絵本の朗読の番組でも、ときどきお声を拝聴していたのですが、
生の蝮さんは、さらに素敵なおじさんでした。
 ご自身、既に齢71歳になっておられますが、
まったく年齢を感じさせないお元気
な蝮さんは、番組内では相変わらずの愛情たっぷりの毒舌を聞かせていて、
この辺りの名物おばあちゃんらしき82歳の女性を相手に
、楽しいやり取りをしていました。
「あたしゃ、100までは生きるよ」というおばあちゃんに対して、
「ずうずうしいばばあだ。そんなこと言ってねえで、
107歳まで生きろよ」と答える蝮さん。
そんなふうに言われて、大喜びのおばあちゃん。
やり取りを聞いてるだけで、はらはらしつつも
なんだか胸がほっこりしてきます。

 そして何より嬉しかったのは、番組終了後、
もっともっと生身の蝮さんのお考えを聞かせてもらえたことでした。
蝮さん、番組中よりずっと真面目な感じで、
高齢者問題について語ってくれていたのです。
 以前は老人ホームに入所している高齢者に対して、
施設利用料までまかなえる程の金額が公的に保障されていたのに、
今は自己負担になってしまっている。
だから、高齢者は多少足が痛くても、
なるべく公共交通機関を利用して自分の足で歩き、
元気でいるように努力しなくてはいけない。
俺も頑張るから、みんなも頑張ろう、とおっしゃってました。
 さらに、公的保障が無い→健康維持にお金を回す都合があるから
高齢者の財布の紐は固くなる→高齢者が買い物を渋るということは、
景気に響いてくる→、国の景気は良くならない、
という悪循環が起きてしまうのではないかというお話に、
これからますます高齢化していく社会の中で、
こんな悪循環を打破できずにいるのは、
どうしたものだろうと、私も考えさせられました。

 また、専門学校で介護福祉士の卵さんたちの指導にも
当たられているそうな蝮さんは、
老人ホームなどでの介護福祉士の賃金の安さに心を痛めておられ、
せっかく国家資格を取っても、3分の1はやめてしまう
実情も訴えておられました。

 蝮さんには、いずれ誰でも到達する
「高齢者」の生活を考えていく先達として、
これからもお元気で活躍していっていただきたいと心から願います。
やがて、自分より年下の女性に「ばばあ、俺と一緒に長生きしようぜ」なんて、
新しいパターンの、楽しい毒舌を聞かせていただきたいものです。

 なお、このときに蝮さんと一緒に撮った写真を、
演劇結社ばっかりばっかりのblogに載せましたので、
ご興味のある晴眼者の読者の方はぜひ覗いてみてくださいね。
blogは、ばっかりばっかりのトップページ
http://www.bakkaribakkari.com/
から入ってください。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 14:27  | Permalink

検索エンジン

 私が、パソコンを使うようになって、何年たつだろうか。
おそらく、10年以上たつとおもう。
私が、子供のころは、盲学校で、養護訓練という授業があって、
カナタイプの練習をした。そのころは、毎日、点字の本を読んだり、
またノートをとる時などは、点字で書いていたが、
何時の皮下、弱視の人たちや、晴眼者といわれる人たちが使う、
文字を書いて、手紙などを送ったりしてみたいなとおもっていたので、
カナタイプは、画期的なものだった。ただカナタイプの難点といえば、
書いた文字を音声や点字表示などで確認することができないことだ。
時は流れ、21世紀、私は、音声のでる、パソコンを用いて、
文字を書き、手紙の代わりに、電子メールを使用している。
それとともに、最近、はまっていることがある。
それは、インターネットで検索することだ。
特に、私が、良く使用するのはヤフーといわれるサイトだが、
最近はGoogleも使用してみたいなとおもい、
googleの効果的な活用法のCDを購入した。
最初は、とにかく検索してみようとおもい8時だよ全員集合と入力してみたら、
でてくるはでてくるは、それでまだ検索条件を絞り込んで、
検索はしていないが、私が、絞込みで検索をするとしたら、
8時だよ全員集合、幽霊コントとか学校コントなど試してみたい。
これで、昔からいわれている視覚障害者は、情報障害者といわれていたが、
改善されていくと、私はおもう。

蒔田 麻耶様

by amedia  at 17:02  | Permalink

少し悲しく思ったこと

 芝居疲れなのか、先週末からすっかり風邪をひきこんでしまい、残念だったり悲し
くなったりすることがいろいろありました。

 まずは、発熱を伴う風邪のせいで、視覚障害者の落ち研「楽笑会」のおもしろ寄席
、シティライツの同行鑑賞会「オリオン座からの招待状」、バリアフリー読書サーク
ルYAクラブの定例会と、三連チャンでドタキャンでした。ご迷惑をかけてしまった
皆さん、本当にすみませんでした!

 次に、新宿駅での出来事。
 私は、友人に誘導されて、込み合ったプラットホームを歩いていました。と、そこ
へ、ズドドドーッと大きな人がつっこんできました。私もいいかげん屈強な女なので
すが、「なななななっ!?」という言葉を発することしかできないような突っ込み方
をされたのです。連れが「危ないじゃないですか」と抗議すると、件の人物=男性は
、「こっちは目が見えないんだよー!」と怒鳴ってきたのです。
 あまりの反応に、とっさに言葉を失っている間に、その勢いのまま、彼は人ごみに
つっこんで消えていきました。
 180センチ、120キロくらいのガタイで白杖も持たないままだったそうな彼は
、いったいどういうつもりで、人ごみのプラットホームを突っ走っていたのでしょう
。自分は見えないんだから、周りが退いてくれるのが当然で、自分は急いでいたのだ
からしかたがないのだとでも思っていたのでしょうか。せめて、白杖くらいは持って
いてほしかったけれど、それを振りかざして無謀な歩行(?)をされたのでは一般の
人にとっては大迷惑だし、そんな存在と十把一絡げに観られる恐れのある他の善良な
視覚障害者にとってもいい迷惑になってしまいます。
 己を省みて、私も見えない、いや、見えていない凶器になってしまわないよう、慎
重に歩かねばと思った瞬間でした。

 そして、悲しく思ったことのラストですが、これは、うちの劇団の代表電話にかか
ってきた一本の電話について感じたことです。さらっと流してしまえば何ということ
はないのですが。
 それは、つい最近のことです。電話の主は、年配の女性といった感じの声だったの
だそうですが、読売新聞に載った今回のお芝居に関する記事中の「美月」という字は
、正しくは何と読めば良いのかと質問してきたそうなのです。「みづきと読みます」
とお答えしたそうなのですが、その方は、質問内容が分かると、そのまま安心なさっ
て電話をお切りになったそうです。
 結局、どこの何方が、どんな目的で質問なさったのか分からず仕舞いでした。
 おそらくは、どこかの音訳か点訳のボランティアの方が、視覚障害者のために、読
売新聞の記事を訳そうと思って問い合わせてこられたのではないかと推測したのです
が、やはり何かすっきりしません。
 問い合わせしたいことがあるときには、所属と目的をはっきり伝えるのが礼儀では
ないかと、少し悲しく思ったと同時に、バリアフリー読書サークルの代表でもある私
は、音訳に際しての問い合わせのときなどに、うちの会が同じような非礼をしてしま
わぬようにと、身の引き締まる想いでした。

 さてさて、熱も下がってきた私、師走に向けて、またまたイベント目白押しです。
 来週は、もっとぱーっと明るいお話ができるように、元気に街に繰り出したいと思
っています。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

視覚障害者を技術で支援する音声読み上げと読書機のアメディア

by amedia  at 16:55  | Permalink

芝居の準備・本番を通して感じたこと

 大騒ぎしていた、演劇結社ばっかりばっかり公演「だからこそ愛」は、
好評のうちに幕を閉じました。
大勢の方にお越しいただきましたので、
この場をお借りしてお礼申し上げます。本当にありがとうございました!!
 というわけで、今回は、この芝居の準備から本番打ち上げまでの中で、
印象に残ったことをいくつか書いてみたいと思います。

 まず、台本を書く段階でのこと。
脚本家の和風まくだ煮L氏は、パソコンが苦手な鉛筆書きの人だったので、
私が代わりにテキストデータ化することになりました。
いわゆる口述筆記です。
自分がやってきたことが、思わぬところで役に立ちました。
 また、この段階で、「音声ガイド無しでも、
視覚障害者に十分理解してもらえるような本にしよう」と決めていたので、
打ち込みながら分かりにくそうなところを指摘して、
改良していくことができました。 まさに、二人三脚のような作業でした。

 次に、私を舞台上で誘導し、話の流れをリードしていく役割として、
盲導犬ドナという存在を擬人化し、活躍させることになり、
いろいろな参考情報がほしかったので、
アイメイト協会をお訪ねし、生まれて初めて盲導犬歩行を体験しました。
 これまでも、盲導犬ユーザーの人と一緒に歩く経験なら
何度もしてきたのですが、実際に私が盲導犬に導かれるという体験は、
本当に新鮮でした。
リズミカルに歩を進める心地良さと、角々で止まっては支持を仰いでくる
盲導犬の優しさに感じる安心感は、
たちまち不安な気持ちを拭い去ってくれる物でした。
 実際に取得しようとしたら、ずいぶん苦労があるらしいのですが、
「盲導犬歩行を体験したら、杖には戻れない」というユーザーの意見が
分かるような気がしました。

 そして、これはちょっと残念なことなのですが、
私とずっと稽古をしていても、今一つ、
視覚障害者について理解しきれない仲間がいたことです。
 それは、稽古している中で、汗と髪の毛が目に入り、
非常に痛い想いをしたので髪の毛を書き上げたことに対して、
共演者の男性から「それは、美月さんの生理現象であり、
この主役の豊子さんのものではないから、我慢すべきです」と
言われたことなどです。
私が視覚障害者の役ならあまり不自然でなくできるに違いないと言って
この役で舞台に立つことにしたというのには、
こういうことも含まれていたので、
「そここそ、健常者の役者とは違う部分なのだから、
理解してほしい」と頼んで、やっと納得(?)してもらえたのでした。

 また、打ち上げの席では、この芝居の主役・豊子さんと
その親友のお二人の本物の皆さんにもゲストとして
参加していただいたのですが、私とゲストが到着したときには
すっかり座席が決められていて、結果として、
視覚障害者ばかりが寄せ集められ、
運ばれてきたお料理を取り分けたりする役の人が
いないという状態になっていて、驚いてしまいました。
私が一言言ったので、心優しい母役の女優さんが飛んできて
サポートに回ってくれたのですが、物理的なことのみならず、
「お話でもてなそう」という気持ちが仲間内から欠落していたのが、
とても残念に思えました。ずっと私と過ごしてきてたはずなのにと。

 残念なことで終わってしまうのは嫌なので、
嬉しかったことをもう一つ。
 この芝居の内容は、少し難しいかなと思っていましたが、
知り合いの小5の男の子が観にきてくれていて、
「すごく感動したよ!学校の友達や先生にも話したい」と言ってくれたのです。
 今は、小4の授業で、障害者への理解を深めるような単元もあり、
素直に理解していける時代になってきたということもあるのでしょう。
とても嬉しい一言でした。

 次回作はまだ内容未定ですが、また私も脇役で出演する予定です。
 今回ご来場いただけなかった方も、ぜひいらしてくださいませ。
時期は来年5月の予定ですが、場所と演目については、
追々HPで発表していきます。宜しくお願いします。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

障害者や高齢者に優しいWEBサイト作り「ウェブアクセシビリティ入門」

by amedia  at 17:13  | Permalink

サイトワールド2007 私の引かれたもの

サイトワールド2007 私の引かれたもの

 望月優

去る11月2・3・4日、東京の墨田産業会館で
視覚障害者のための国際情報機器・サービス総合展「サイトワールド」が
行なわれました。
今回は、昨年に続く第2回目で、53のブースに57の会社や施設などの
視覚障害者関連の法人が出展しました。
私の関心を引いたのは、普段視覚障害者向け展示会ではまず見られない
東京電力のクッキングヒーターでした。
これは、電磁調理器の高級機のようなもので、
鍋を電磁ヒーターの上において点字表示のついたスイッチを操作すると、
台自体は暑くならず、鍋だけが熱せられる状態になります。
これで、火を使わずに調理できるというわけです。
この台は、クッキングヒーターとして使わないときには、
そのまま調理台になり、ガス台と調理台が分かれている
通常の台所スタイルよりもスペース効率がよくなります。
価格は20万から30万。
音声でしゃべる地図も私の興味を引きました。
これを展示していたのは東京カートグラフィックという会社で、
地図を強調していたわけではむなく、
ICタグの埋め込まれた個所をセンサー指輪をはめた指で触ると、
音声の説明が出るという技術をデモしていたのです。
私が日本地図の上をなぞると、
「伊豆半島」とか「富士山」などと音声で教えてくれました。
でも、私自身は、その技術よりもその触覚地図の精密さに心惹かれました。
私は元来地図を触るのが好きでしたが、
学生の頃に手で触った地図はどれも大雑把なものばかりで、
今回触った地図のように、山の高さなども立体的に
体感できる地図は始めて触ったのでした。

サイトワールド
http://www.sight-world.com/

点字、インターネットなどの視覚障害者の情報文化や偉大な先駆者の業績を紹介~盲人の歴史

by amedia  at 10:30  | Permalink

経営理念に基盤を置いた障害者雇用

経営理念に基盤を置いた障害者雇用

(望月 優)

去る10月28日、立正大学を会場に行なわれた10年後の東京と経営を考える会の第4分科会で「障害者戦力化への道~10年先を見据えた経営とは」と題するシンポジウムが行なわれました。
ここでは、3名のパネリストがそれぞれ20分ずつ発表しましたが、最後の発表者だった株式会社おはなはんの松本章子社長のお話に大変感銘を受けました。
おはなはんは生カップお好み焼きの製造会社で、和歌山に本社と工場を持つ従業員約70名の会社です。
現在、和歌山の工場で3名の知的障害者を雇用しており、皆ラインの中でなくてはならない存在になっているそうです。
養護学校から雇用してもらえないかとの話があったとき、これは絶対に成し遂げなければならない課題だと受け止めたそうです。
障害者を受け入れて工場のラインに組み込み、ほかの従業員とともに生き生きと働く姿を思い描いて、それを実現化するために雇用しました。
松本社長の中には常に経営理念を社内に徹底させることが強い思いとして存在し、障害者とともに働く会社の姿も、経営理念の社内浸透のために、是が非でも達成しなければならないテーマと位置付けて知的障害者の戦力化に成功しました。
--------------------

株式会社おはなはんの経営理念と社訓

 オハナハンは、大切なお客さまのために魅力ある会社をめざします。
1. おいしくて、品質の良い商品の安定供給
 全従業員の品質に対する正しい理解に基づいて、安全で安心な商品の安定供給を続けていきます。

2. お客さまの立場にたった商品づくり
 商品づくりのベースは、お客さまのお役に立てること
 お客さまのお手伝いができること
 お客さまに対してのご提案が出来ること
 常にトップメーカーをめざすこと と、考えます。

3. お客さまの喜びこそ真の報酬
 目先の利益にとらわれることなく、オハナハンの商品がお客さまのお役に立ち喜ばれることが、会社の利益につながります。
  
4. 社員全員での経営参加
自らの役目と責任を認識し、毎日の仕事から人生の喜びを学び、心豊かな生活が社会への貢献につながるように心がけます。
 これらを目標とし、達成するためには、段階を追って実現していきさらに限りない挑戦を続けていきます。

社訓

人のお手伝いが出来たと喜べる
人のお役に立てたと喜べる
人に喜んで頂くことで喜べる
家族の為に健康第一を考える
こういう人達の集団であること
--------------------

株式会社おはなはん
http://www.ohanahan.co.jp/

スポーツ選手も愛用する健康グッズ~キネシオテープの使い方

by amedia  at 18:11  | Permalink

文化祭(雑司が谷祭)

 今日から11月に入りました。私も、芝居の本番まで、
もう2週間となり、改めて身の引き締まる想いです。

 さて、この時期の学生といえば、やはり文化祭に向けて、
無我夢中になっていることでしょう。
 私も、筑波大学附属盲学校の中学部・高等部の在学中は、
ご他聞に漏れず、文化祭は大好きで、
それが終わると一年が終わってしまったような
気にさえなっていたものです。
運動音痴だったこともあってか、私は完全に文化祭人間でした。

 まずは、なんと言ってもバンド!「グラスオニオン」という、
ビートルズの変な曲のタイトルをバンドネームにして、
ビートルズ、ゴダイゴ、ビリー・ジョエル、竹内まりや、
八神純子、かぐや姫、イルカ、赤い鳥、アルフィーなど、
めちゃくちゃなジャンルの曲をコピーしたり、
そこに少しオリジナル曲を入れたりしていました。
しかも、一時期はギターなしでキーボードばかり何人かと
ドラムとベースと、なぜかクラリネットだったり
アルトサクスだったりという、面白い編成のバンドでした。
他にもいくつかのバンドで活動していたことはありましたが、
なぜか「グラスオニオン」のことが一番懐かしく思い出されます。
文化祭とは関係ないのですが、オニオンのメンバーたちとは、
「愛は地球を救う」のゲストとして、ほんの3分間でしたが、
TVに出させていただいたこともありました。

 もうひとつの想い出は、「詩のクラブ」で、
これは先輩からの伝統があり、
なんとか守りぬかなくてはと思いつつ、必死に詩集を編纂し、
好きな詩人の詩を壁に張り出し、壁を飾る花を折っていました。
直前には、夜中の10時近くまで校舎に残り、
準備に追われていたものです。

 また、当時の筑波大附属盲学校には放送委員会はなく、
いわゆるお昼の放送もなかったのですが、
文化祭2週間前から、文化祭専用の放送委員会が設けられ、
私はかならず放送委員になっていました。
各学年、各部活のPR番組を制作し、昼休みに流すのです。
そして、文化祭当日の2日間、
生放送でPR原稿を読んだり校内の呼び出しをしたりするのです。
これも伝統を重んじていて、呼び出しのときには、
呼び出す相手の名前を連呼せず、
名前から呼び出す先までの文章全体を2度繰り返すとか、
校内の人は「おいでください」で
お客様は「お越しください」と呼び出すとか、
細やかな気配りがなされていて、それを後輩にも伝えたはずでした。

 でも、残念なことに、私が卒業して何年も経たないうちに、
「詩のクラブ」は無くなり、
放送の仕方もすっかり崩れてしまっていました。

 そしてもうひとつ。中2と高1のときには、
演劇部にも入っていて、芝居をやっていました。
でも、中2の2学期に目の手術のため入院してしまい、
文化祭に出られなくなりました。
劇中劇とはいえ、「ベニスの商人」のポーシャの役が回ってきていたのに、
本当に残念でした。あのとき文化祭に出ていたら、
もしかするとこんなに遠回りせずに芝居をやっていたかもしれないと思うと、
少し悔しい気持ちにもなります。

 ちなみに、盲学校での校内PRポスターは、
弱視の子が作った普通のポスターが壁に貼られている他、
階段の手すりなど、全盲の子が触る確立の高いところに、
点字ポスターを貼っていたものです。
 また、中央会場では、弱視の学生が照明なども担当していたのですから、
今思うとすごいチャレンジだったような気がしています。
もちろん今でも毎年弱視の学生が照明をやっているようです。
 とにかく、普通の学校より極端に人数が少ないので、
みんながみんな、生き生きと活躍する文化祭なのです。

 その文化祭「雑司が谷祭」が、今週末に行われます。
 11月3日・4日、午前9時過ぎから午後5時ぐらいで、
どなたでもご来校いただけますので、ぜひ足をお運びください。
バンドに、合唱に、劇、そして手技療法科生による「按摩サロン」や
作動部のお茶会、在校生が作ったいろいろな作品の展示など、
盛りだくさんなメニューをお楽しみいただけます。
 また、中央会場ではないのですが、4日の午後1時から、
同窓会企画による、私美月とばっかりばっかり主宰鈴木大輔の朗読劇も
上演しますので、それも覗きにいらしていただければ幸いです。

 下記URLは、元の筑波大附属盲学校、
現在の正式名「筑波大学附属視覚特別支援学校」のトップページです。
ご参照ください。

http://www.nsfb.tsukuba.ac.jp/

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

点字を学ぶなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

by amedia  at 18:43  | Permalink

小学生の考えた校内バリアフリー

 先週、杉並第五小学校4年生のクラスに呼ばれていってきました。
 このクラスには、先月点字を教えに行ったついでに、
視覚障害者の誘導の仕方などちょっとした豆知識を入れてきていました。
 その1ヶ月後、子供たちが考えたバリアフリーな遊びの企画に
付き合うことになっていたのですが、なんと途中で予定変更になったとかで、
「学校の一日を想定して、校内のバリアフリーを考えるので、
その考えたことにアドバイスをするという形できてほしい」と言われたのです。
 二クラス十班に分かれた子供たちに、
いろいろな障害を持った人やそのサポートをする人がついて
アドバイスをすることになりました。
 私が担当した子たちは7人程で、自己紹介の後、
みんなと一緒に校内を歩き回りました。
 内容は、「玄関の床がつるつるしていて滑るから、材質を変えたい」
「廊下に給食の配膳用のワゴンや図書が積んである机などが出ているので、
危ないからその傍に点字ブロックを付ける」
「トイレの入り口の引き戸のレールが低くなっていて危ないから、
自動ドアを付ける」「階段は危ないからエレベーターを付ける」など、
さまざまでした。
 それぞれ、「確かに滑るから危ないね。
でも、床が滑るのは走ったりするからなので、
そのために張り替える必要はないよ。
でも、場所によって床の材質を代えてると、
足の裏から伝わってくるその感触の違いで分かりやすくなるかもね。」
「ぶつかると痛いけど、ワゴンや机のように簡単に置き場所を移動できちゃう物は
点字ブロックをつけても意味がなくなっちゃうから、
歩く側が壁際を歩くときには気をつけるようにすれば良いのよ」
「レールがちょっと低くなってるくらいなら気をつければ良いだけなんだけど、
それより、ドアのところに、手で触って分かるような
男女の識別マークがあると良いね。
点字も嬉しいけど、中途失明の人も困らないように
マークの形を貼り付けたらどうかな」
「目が見えないだけならエレベーターは要らないんだけど、
足の不自由な人には大切なことだね」などと答えました。
 子供たちなりに一所懸命考えたアイディアの集積なので、
頭ごなしに否定することなく、いったん受け止めて判断しようと心がけましたが、
あまりにも面白いシチュエイションでは押さえきれないこともありました。
 ある男の子が、冷水機のところで、
「これは、お水が出てくるところが分からないだろうから、
顔を近づけると自動的に水が出てくるようにしたらいいと思います」と
言ったときには、思わず吹き出してしまいました。
「綺麗に洗った手で探せば良いのよ。
それに、自動で出てきちゃったら、顔にビャーッとかかっちゃうじゃん。」
そう言って、その冷水機で水を飲んで見せました。
「なるほどー」の声に続いて、明らかに使いやすさの
感想を聞く「どうでしたか」の質問が出てきましたので、
すかさずいかにも美味しそうに「うまいっ!あ、そうじゃない。」とやったら、
子供たち一斉に爆笑してました。
 また、なかなか良いところに気づいた子もいました。
「階段の手すりと壁の間が狭くなってるところがあるんですけど、
ここは握りにくいので、広くする必要がありますよね?」と言うのです。
確かに、手すりを頼りに上っていくと、途中やけに狭い隙間の部分がありました。
本当によく気づいたなと関心させられました。
 予断ですが、子供たちは「敷居」という言葉を知りませんでした。
敷居のところでも、「あ、段差です」と言うのです。
本当は敷居があるだけでフラットなのです。
そこで、「こういうときには、敷居がありますよ、って
教えてくれると分かりやすいよ」と教えてあげると、
みんな初めて憶えた言葉を何度も繰り返していました。
中には、「しきりだっけ?」なんてふざけてる子もいましたが。(笑)
 本当に素敵な時代になりました。
こうして、福祉のことに目を向けてくれる教育を小学生のうちからしていくのは、
とても嬉しいことです。
願わくば、バリアフリーやユニバーサルデザインを考えるとき、
お金をかけて設備を変えることだけでなく、
人と人との助け合いで解決しようとする視点も持っていけるよう、
先生方にも考えていっていただきたいものです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

視覚障害者に関する情報なら~日本盲人社会福祉施設協議会

by amedia  at 12:47  | Permalink

素敵な『うたい人』発見!

 前回、「努力は工夫だと思えば良い」というお話をしましたが、
何かしらの障害があると、さらにそのパワーが増幅されるようです。
 古くは、ベートーヴェン。この人は、晩年耳が不自由になってからも名曲を
書き続けました。重厚でしかもメロディアスな心に沁みる曲調には、
本当に胸を打たれます。
 また、現在の日本の女性ヴォーカリストでも実力トップクラスの
Misia(ミーシャ)は、小耳に挟んだところによれば、やはり片耳が難聴なのだとか。
この人の楽曲も素晴らしく、特に「陽のあたる場所」というオリジナル曲の中に
出てきた「♪もしも言葉が無くなっても歌えるよ」という歌詞をを聞いたときには、
思わず胸がキュッとなりました。

 そして、つい最近、新たに逆境を乗り越えた素敵なシンガーを知ることができました。
木山裕策(きやまゆうさく)さん(39歳)です。
 最初に彼の歌声を聞いたのは、数ヶ月前の「歌スタ」という番組内でのことでした。
これは、日本テレビ系列で月曜の深夜(正しくいうと火曜日になりたての時間)に
放映されている番組で、J-pop系のシンガーをメジャーデビューさせるための
オーディション番組のような物です。
「ハンター」と呼ばれる作曲家たちが、「うたい人(うたいびと)」と
呼ばれるアマチュアのシンガーの歌を聞いて、
楽曲を提供するに値するかどうかを審査していく番組です。
 その番組に、平井堅(ひらいけん)の「瞳をとじて」を引っさげて登場したのが
木山さんでした。細かいビブラートがあまり好きではない私でしたが、
彼のシルクのように柔らかな声でのビブラートならOKだったし、
オリジナルの平井さん以上に誠実な優しさを感じさせてくれるその歌声にすっかり魅了されました。
予測どおり、ハンターたちの心を打ち、
二曲目としてビリー・ジョエルの「ピアノマン」を聞かせてもらうことになりました。
これは、もともと大好きな曲なので、私としては「下手に歌ったら承知しないわよ」と
いうちょっと意地悪な気持ちで受け止めたのですが、これもまた期待を遥かに凌駕する実力でした。
でも、ハンターたちはそう思わなかったのか、「ごめんね」宣言をされてしまったのでした。
この辺りから、私はこの番組に不信感を持ち、「もう観るもんか」と思ったのですが、
やはり気になるので毎週しっかり観続けました。しかし、さらに納得のいかない結果が続き、
かなり腹を立てていた
ところへ……。
 今週の「歌スタ」も、惰性で観始めたのですが、なんと、リベンジ企画として、
あの木山さんの歌声を聞くことができたのです。
 前回の歌声を聞いていたレコード会社の人と、ハンターである多胡邦夫(たごくにお)さんが、
やはり彼を放っておけなくなったらしいのです。
 そして、多胡さんは、四児のお父さんである木山さんに、
親子愛をテーマにした『home』という楽曲を提供したのです。
 多胡さんは、木山さんより五つ程若いようですが、やはり小さな子供のお父さんなので、
自分の想いを重ね合わせて、心を込めて作詞・作曲したそうです。
ちなみに、多胡さんは、シンガーソングライターとしての活動もしていますが、
元々は Every Little Thingや浜崎あゆみなどへの
楽曲提供もしてきているミュージシャンなんだそうです。
 この想いをしっかり受け止めて歌う木山さんの歌声、そして多胡さんが作った曲は
、相乗効果で素晴らしい物になっていました。
 気が付くと、私は、ティッシュを握り締めてポロポロ泣いていました。
 じつは、木山さんは、2年前に甲状腺に腫瘍ができて手術したそうですが、
そのとき、医師に「声が出なくなるかもしれません」と言われていたのだそうです。
それを聞いた彼は、「もし手術が成功したら、きっと歌う夢を実現させたい」と思っていたそうです。
 当然といえば当然のことですが、その場でレコード会社からゴーサインが出て、メ
ジャーデビューが決定しました。
 応援にきていた奥さんと子供たちが、声も出ないほど嬉し涙に暮れて祝福していたのが、
またとても印象的で、私はさらにティッシュを引っ張り出していました。

 たぶん、そう遠くない時期にCDも発売されるようですが、日テレの携帯サイトの
歌スタのコーナーから、百円で画像つきの着うたをダウンすることができます。
 1コーラスの途中から一部切り出した物ではありますが、その良さはきっと伝わるはずです。
私も、FOMAラクラクフォン3で確認済みですので、視覚障害者の方もぜひ聞いてみてください。


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悩みや迷いをしあわせへのやじるしに~カウンセリングとセラピーのまみ@やじるしや


by amedia  at 14:39  | Permalink

指先から消えていく……

 ときどき、悪夢を見ます。朗読劇の本番、稽古もしてない点字台本を渡され、
ほぼ初見で読まなければならない状況に追い込まれるのに、
そのうえ、読もうとする片っ端から指先の点字が薄くなって消えていくという夢です。
もどかしさと恥ずかしさと恐怖に、汗びっしょりで目覚めたりするのです。

 いきなり変な話から始めてしまいましたが、現実の世界でも、
ほんのちょっとそれに似た現象が起きています。
 それは、駅構内などの点字表示です。
もう十年以上前から、駅構内の階段の手すりに、
行き先を示す点字表示が付けられるようになりました。
これは本当に画期的なことで、時間に余裕を持って行動していれば、
一人歩きの全盲者でも、自力で行き先を見定めて行動できるようになったのです。
たまに邪魔にされたり、何をしているのかに気づかない人に「大丈夫ですか」と
声をかけられたりすることもありますが、
それでも自力で行き先を知ることの嬉しさの前には、
たいした問題には思えない程度の障害です。
 例えば、こんな風に書いてあります。
『左 一番線白金高輪方面、 右 二番線西高島平方面』
 ところが、この重宝している点字表示が、むりやりつぶされていたり、
剥がされていたりすることもあるのです。
心無い人や、もしかすると何も知らない子供たちの仕業かもしれません。
こういう消された表示を触る度に、私は困惑と小さな怒りを感じると共に、
最初に書いた悪夢のことを思い出してしまいます。
 思うにこれは、半分以上は悪意ではなく、
点字表示の存在や用途について知られていないが故の、
ほんの出来心的ないたずらなのではないでしょうか。
誘導ブロックについては、かなり一般的に浸透してきているので、
以前よりは少し障害物(ブロック上に立っている人も含めて)が
減ってきているような気がするのですが、
点字表示についてはほとんど知らされていないように思えます。
ここはまた一つ、ACか何かのCMなどで取り上げて
「これが私たちの行き先を示してくれる点字です」などというコメントが流れると良いのですが。

 点字表示が剥がされていることに関して、もう一つ困ることがあります。
それは、金属製の点字表示のプレートが端からめくり上げられ、
尖った角で指を怪我してしまうことがあるということです。
というか、私自身が経験してしまったのですが。
これは、出来心で済まされてはたまらないことです。
何しろ、そういうところを触るときには、意識的に点字を読む指を使っているのですから、
その指先を負傷してしまっては、日常生活で必要な点字を読むこともできなくなってしまうのです。

 また、これは本当に公共物破損でもあるので明らかに悪いことなのですが、
先日東京メトロ東西線の高田馬場駅に設置されている大変優れものの触知案内板に
付いている音声案内を聞く押しボタンが、一つを除いて全て毟り取られ、
残った一つも壊れてしまっているという物に出会ってしまいました。
 あまりの酷さに、しばし声も無く立ち尽くしてしまった私でした。

 そんな中、来週の火曜日訪問する予定にしている杉並区の小学校では、
4年生の子供たちが、学校の中のバリアフリーやユニバーサルデザインを
考えようということで、教室の番号や階段の手すりの点字表示を作ったりする試みを
しようとしているそうです。以前この学校に行った時にも、
去年の4年生が張ったという点字シールがところどころにあって、
ちょっと感動してしまいました。
 今度訪問するのも、そういう配慮をする際に、どんなことに注意したら良いか、
必要な情報、不必要な情報などに関するアドバイスがほしいということで
呼ばれることになったのです。
 この試みは、視覚障害者だけでなく、聴覚障害者や車椅子のユーザーも招いての企画で、
いろんな立場から、誰でも暮らしやすい環境を考えていこうとしているそうです。

 こういう学校がもっと増えて、子供たちの意識が変わっていけば、
さらにみんなが住みやすい町ができていくでしょう。
 こうやって思いやりの心を養う一方で、
さまざまなバリアフリー的な配慮を多くの人に知ってもらう報道がなされていけば、
福祉もさらに一歩前進するのではないかと思うのですが……。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 16:04  | Permalink

「努力」と「工夫」そして「頑張れ」の声援

 私は根性無しです。すぐにへこたれてしまいます。
きっと、視力や聴力、握力などの能力と同じように、
「努力」にも個々の数値があるんじゃないかと、常々思ってきました。
 義務感に囚われる好きじゃないことや最初から苦しそうなことに対しては、
「努力」しなければと自分を叱咤することになり、さらに苦しさを募らせてしまいます。
 しかし、好きなことに対してなら、この「努力」という重い言葉が「工夫」という
わくわくする前向きな言葉に取って代わるような気がします。

 中学生の頃、私にとっての白杖単独歩行は、「努力」を要する物でした。
今では廃校になってしまった地方の小さな盲学校の小学部にいた私は、
きちんとした歩行訓練も受けないまま、筑波大学附属盲学校の中学部に進んだのです。
そんなわけで、周りの友人たちに比べて、どうしても一人歩きが下手だったし、
怖くもありました。
 ところが、高等部に上がってから、急に人一倍一人歩きする全盲生になってしまいました。
(この話はあちらこちらでしているので、ミミタコになっている方もおられるかもしれませんが、
ご勘弁を。)それは、“THE ALFEE”のファンになり、
コンサートやライブイベントに自力でいけるようにしたかったからなのです。
また、行った先で、同じALFEEファンの友達ができ、
彼女たちと一緒におしゃべりを楽しんだりしたいという熱い想いにも駆り立てられ、
単独歩行に対する「努力」は、楽しみに近づくための「工夫」へと変わっていったのです。
 その後も、ロックキーボード教室やポピュラーヴォーカル教室への通学、
宝塚観劇にはまるなど、次から次へと興味深い要素が出てきて、
現在の私=一人歩きの自由を謳歌している私が出来上がってきたわけです。
 その間、さらに面白い発見もありました。
やはり、一人で歩いていると、嫌な思いも多々あるのですが、
それ以上に心温まるふれあいを経験する機会が多いのです。
慣れていない駅などで途方に暮れていると、
「お手伝いしましょうか?」とか「ご一緒しましょうか?」と声をかけていただけることがあって、
その優しさに胸がキュッと鳴るような喜びを感じるのです。
さらに、そうやって出会った人の中には、とても話が合う人もいたりして、
たった数分の中でとても心が弾んだり、
それがきっかけでお友達付き合いするようになったりするケースもあるのです。
 また、一人で入ったお店の店員さんも、
 最初は視覚障害の私への対応に戸惑ったりされるのですが、
にこやかに「こうしてほしい」とお願いするうちに、
とても親切な店員さんに変身していったりするのです。
「めんどうだ」とか「じゃまだ」とか思うような人は無理かもしれませんが、
そういう人は案外少なくて、「どうしたら良いかわからない」という人が
多いように思われます。そういう人たちが親切な店員さんに
変身していってくださるようなのです。(もちろん、お忙しそうなときには、
こちらも思いやりを持って、要求は控えめにすべきですが。)
 そして知りました。視覚障害者である私が街を歩けば歩くほど、
その街は親切で素敵な街になっていくらしいと。
 また、義務でなんとかしなければならない「努力」も、
その中に興味を持てる要素を見出し「工夫」するという感覚にすり替えていくことができれば、
楽になることが多いに違いないとも思うようになりました。

 物事をポジティブに考えて行くのって、本当に素敵なことです。
ちょっと視点を変えますが、最近は「頑張れ」っていう声援も
「既に頑張ってるのにプレッシャーをかけるだけの無責任な言葉だ」と
捕らえる向きも多いようですが、「頑張れ」の言葉を発した人の心を「無責任」と捕らえずに
「優しさから出た言葉だ」と捕らえてみると、ストレッチ運動で力を抜いたときみたいに、
それまで頑張ってきた以上に実力を発揮できたりもすると思います。

 というわけで、根性無しのへこたれ屋でも、今日も「めーたん、頑張って」と仲間の
優しい声援を嬉しく受け止めつつ、自分なりにいろいろ「工夫」して、
芝居の稽古に励む美月なのです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 15:56  | Permalink

芝居の話=演劇結社ばっかりばっかり

 度々手前味噌な芝居の話で失礼します。
 少し前にもチラッと書かせていただいた、
この秋の私主演の芝居「だからこそ愛」についてお話したいと思います。

 そもそも、私が動きのある普通のお芝居にチャレンジしようと思ったのは、
「視覚障害者が視覚障害者の役をやるなら、不可能ではない」と思ったからです。
視覚障害者が、晴眼者と混在して晴眼者の役を演じると、どうしても違和感が否めず、
観客に「大丈夫かな?」という、まるで学芸会の劇を見守る親のような
気持ちにさせてしまいがちです。だから、本格的な舞台劇をやるなら、
晴眼者の役ではなく視覚障害者の役をやるべきだし、
どうしてもそれが嫌なら朗読劇で行くしかないと思うのです。
朗読劇であれば、晴眼者であることどころか、魔法使いにも宇宙人にもなれるので、
それはそれでとても楽しいのです。
 けれど、舞台上で体を動かす楽しさは、また別物として、とても素晴らしいものです。
去年、「視覚障害者の役なら」と思い決めた時から、その緊張感を伴う楽しさに目覚め、
今年はついに、実在の全盲女性にして私の尊敬する大先輩・河辺豊子さんの
自伝を舞台化して演じる決心をしたのです。

 この河辺さんの自伝「見えなくても愛」は、今はもう手に入らなくなった本ですが、
その本の後日談も河辺さんご本人に取材させていただき、
座付きの脚本家・和風まくだ煮L(ワフー マクダニエル)が2時間程の
舞台劇「だからこそ愛」という作品として書き上げました。
河辺さんは、私には考えられないくらいの想いを経験してこられた方なのですが、
何しろものすごく元気で明るい女性なのです。私もよく「明るいね」と言われますが、
すぐへこたれてしまうしいじけて人を困らせてしまったりすることもあるのです。
けれど、河辺さんのパワーは本物です。今回、彼女の役をさせていただくことによって、
私自身をも少し磨くことができたらという想いもあるのです。
 とにかく、ご来場いただくお客さんに、「元気」と「パワー」を持ち帰ってもらえるように、
頑張って稽古に励んでいます。

 台本は、まず私がすべてパソコンに打ち込み、自動点訳ソフトで点字データに変換し、
校正して、稽古場としても使っている福祉会館のシステムでプリントアウトします。
点訳した状態で、120ページくらいの物が2巻分になってしまいました。
ちょっとした文庫本くらいの量です。
そして、河辺さん役の私は、物凄い台詞量です!ふうーっ。

 今週からいよいよ立ち稽古に入りました。
他の役者たちは、立ち稽古になっても、台本片手にゆっくりと台詞を
憶えていけば良いのですが、点字台本を使う私はそうはいきません。
ある程度台詞を暗記した状態まで持っていってから立ち稽古に臨みました。
 演出家で、夫精孝さん役でもある鈴木大輔が、
私を舞台上で動かす方法を模索しながら支持を出します。
心がけているところは、「自然に見えること」と「安全に動かすこと」のようです。
 友人役、母役、祖母役といった仲間たちが、みんなで協力して、
私と共に舞台上を移動してくれる時。思わずその手たちのぬくもりに感動しそうになるけれど、
それでは稽古にならないので、演技に集中します。
 「見えない役なら大丈夫」との自負で立つことにした舞台ですが、
じつは、やはり長い台詞の時の自然な所作というのがなかなか難しいのです。
台詞をきっちり伝えようとすると、どうしても棒立ちになってしまい、
「それじゃ、東海林(しょうじ)太郎だよ。」などという鈴木氏からの
注意を受けることになってしまいます。

 というわけで、今後さらに悪戦苦闘の、苦しくも楽しい日々が続きそうなのですが、
どんな風に仕上がっているのか、そして本当に「元気」と「パワー」を
持ち帰ることができるのか、ぜひ足を運んで確かめてみてくださいませ。

日時 11月16日(金)~18日(日)
場所 ART THEATER かもめ座(丸の内線「南阿佐ヶ谷」徒歩4分)
代金 前売り(予約)2500円、当日2800円
配慮 割引はありませんが、音声ガイド無しでも楽しめるように工夫した作品になっ
ています。また、駅からの誘導も行いますので、お気軽にお問い合わせください。盲
導犬歓迎!

演劇結社 ばっかりばっかり
http://www.bakkaribakkari.com/

劇団専用携帯
080-6724-5981


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



盲人が開発した本物のブラインドタッチ特訓ソフト・スパルタイプ

by amedia  at 12:30  | Permalink

小学校での福祉講座

 学校も2学期に入り、小学4年生のクラスでは福祉に関する単元にたどり着き、障
害当事者やボランティアさんなどをゲストティーチャーとして招いての授業が行なわ
れる時期となりました。
 私も、杉並区を中心として、いくつかの学校に呼んでいただき、お話させていただ
いています。
 読者の皆さんの中にも、そういう機会のある方もおられると思うので、参考までに
、私がやっているプログラムをご紹介してみたいと思います。なお、これは授業を2
時間分いただけた場合の例です。

 去年からは、基本的に私は晴眼者のパートナーDと共に学校周りをしています。D
は我が劇団のリーダーで、指導者でもありまして、もちろん朗読が得意です。
 そこで、その得意技を生かして、二人で絵本などの読み聞かせをします。これは、
視覚障害者と晴眼者が一緒に活動できるということと、点字はどんな風に読めるもの
なのかということを含んだデモンストレーション・パフォーマンスです。
 次に、多くの子供たちに好まれる「さんぽ」という歌を、私のピアノ(またはキー
ボード)伴奏で歌ってもらいます。
 このように、「お?」とか「おー!」とか思ってもらえるような特技で、子供たち
の気持ちを掴みにいきます。
 それから私のフリートークです。視力のこと、子供の頃どんなことを感じて、何を
して遊んだか、盲学校生活はどんなものだったか、歩くこと・料理することはどんな
風にして身に付けていったか、親元を離れての修行(?)=寮生活はどんなものだっ
たか、大人になってからはどんなことに困るのかなどを話します。
 生活上の不便さを語ったところで、点字や触覚による識別可能な製品などを実際に
見せます。
 この時、「魔法の杖だよ!」などと言いながら、中にゴムの通っているタイプの折
りたたみ式白杖の一番上の段だけ掴んで「えいっ」という気合と共にパッと伸ばして
見せます。これがかなりウケるのです。
 他に持っていく物としては、缶ビール、アヲハタのジャム、キズリバテープ(バン
ドエイドのような絆創膏の一種)など、パッケージに点字の付いている商品、シャン
プー、牛乳パックなどの触覚で区別できるタイプの商品、点字付きのトランプやウノ
、白黒の触覚識別のできるオセロなど一緒に遊べるゲーム類などです。また、触読式
の腕時計には、みんな興味津々なので、鍼を回されること覚悟で触らせてあげます。
 次に、誘導のデモンストレーションです。街の中で困ってそうな視覚障害者を見か
けたときどうやって声をかけるか、そしてどうやって誘導するのかなど、実際にDと
私で小芝居を交えながらやってみせます。
 その後は、Dが、どうやって視覚障害者と関わるようになり、ボランティアの枠を
超えて友達になっていったかの話などをし、余裕があれば、画面の音声ガイドを体験
してもらうようなプログラムも入れ込みます。
 こんな盛りだくさんの内容の講座の後は、子供たちの頭の中には質問したいことが
渦巻いています。だから、時間がある限り、どんな変な質問にも楽しく答えるのです
。本当に信じられないような質問が飛び出してくることもあるので、吹き出さないよ
うにする覚悟も必要なのですが。(笑)
 そして最後に、担任の先生に伺ってみて余裕があれば、希望する子に、控え室まで
誘導する体験をしてもらってプログラム終了となります。

 実は明日も小学校に呼ばれていますが、今回は「点字講座を中心に」というリクエ
スト付きなので、フリートークや誘導デモなどは省略して、その分、しっかり点字を
教え、表をみながらでも名前を打てるレベルまで持っていく予定です。

 こんなご紹介が、何か皆さんの参考になれば幸いです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



ワードやPDFも即点字に、自動変換機能付き点字編集のEXTRA


by amedia  at 16:52  | Permalink

日記やblogに写真を

 ネット上で気軽に日々の想いを綴ることのできる日記や
blogなどを活用している人が増えています。
大それたHPを開設しなくても、ただ書き込めば良いという手軽さもあって、
私の周りでもいろいろな人たちが日記やblogをやっています。
 アメディアの社長も、だいぶ前からblogを書いていたし、
本誌でもいくつかのblogを紹介してきています。
 ただ、ここにきて、blogの有り様が変わっていることに気付きました。
と言っても、もう1年程前からですが。
 それまでは、本誌で紹介しているような文章のみの物が普通だと思っていたのですが、
実は一般的には写真を一緒に貼り付けて投稿していることが多いようなのです。
 また、blogは個人の物だけでなく、
あるグループみんなで書き込める掲示板的なイメージの物もあるということも知りました。
あるアドレスにメールとして送信すると、
そのままアップされるという仕組みなので、携帯からでも気軽に投稿できるのです。
 私も、先週お知らせした「演劇結社ばっかりばっかり」の仲間として、
劇団のblogに投稿しています。
現在担当の曜日が決まっていて、私は水曜日の担当なのですが、やはり最初気になったのが、
晴眼者はみな写真付きで投稿しているのに、自分だけ違うということでした。
もちろん、視覚障害者の中にもデジカメで写真を撮るのが趣味という方もおられるので
一概には言えませんが、この写真付きで投稿するという文化に慣れていくのは大変だと思いました。
 でも、気付きました。何も自分で撮らなくても、
他の人に撮ってもらった写真を転送してもらって載せたっていいじゃないかということに。
しかも、たまには写真無しでの投稿をする晴眼者もいるということに。
要は、「必ずこうしなければいけない」という縛りを無くしてしまえば良いわけです。
 ただ、たまに写真に一言メッセージが付いているのみの投稿というのがあって、
これはお手上げなときもあるのです。
単純な例を考えてみると、お寿司屋さんの看板の写真でよく見ると「司」の字が消えていて、
それに「しがない店でごめんなさい」とだけ書いてあったら、確かにギャグとしては面白いけれど、
視覚障害者にとってはなんのことやらわからなくなるわけです。
面白さを表現する自由はあるけれど、優しさのない投稿ということになってしまいます。
 また逆に、視覚障害者の投稿はいつも文章だけだと言われてしまうのもつまらないことです。
自分の見聞きしたことを写真というメディアでも伝えて、楽しんでもらおうとするサービス精神が、
視覚障害者サイドにもあっても良いのではと思います。
 表現の仕方は自由ですが、優しさのあるblogや日記を心がけるつもりがあるなら、
楽しい写真を載せて、その写真がどんな物か分るような内容の文章と共に投稿して、
盛り上げてみてはいかがでしょうか。

 ちなみに、「演劇結社ばっかりばっかり」のblogは、
芝居のネタバレをしないように気を配りつつ、
メンバーが日々感じたことや印象に残ったことなどを綴っていく、
横顔が見えるようなblogになっています。よろしければお立ち寄りください

http://blog.livedoor.jp/bakkaribakkari/archives/2006-12.html

 また私は、先月からmixiの方で、個人の日記を不定期に書いています。
mixiに参加されている方は、探して見にきてくださいね。

 「優しい街作りはblogから」今回は、そんなコピーを考えて皆さんにお届けし
ようと思いました。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

安定感のあるデイジー読書機プレクストークPTN1

by amedia  at 11:33  | Permalink

改めて沁みる親の愛(後半に告知あり)

 ニュースを聞いていると、気が滅入るような話がひっきりなしに流れてきます。
特に、最近立て続けに流れてきた障害児関連の話では、胸が潰れる想いがしました。

 一つは、都内日野市での悲しい話。
脳に障害を持って生まれてきた生後三ヶ月の孫を60歳の祖母がタオルで
絞殺してしまったというのです。「孫の将来に不安を感じて」という理由で
発作的にやってしまったと供述しているらしいのですが、なんと悲しいことでしょう。
優しいおばあちゃんだったという事なので、魔が指したとしか言いようがありません。
脳に障害がある事は、本当に辛い事だとは思うけれど、
いかようにも将来の可能性が広がっていたかもしれないのにと思うと、
家族はみんな、この先どんな想いで暮らしていくのか、気の毒でなりません。

 二つ目は、大阪市東淀川区での怒りを禁じ得ない話。義理の父親が首謀格で、
それに実母と同居人の若者の三人で、小学校5年生の知的障害のある少年に万引きを
強要したという事です。「十四歳以下で、しかも知的障害だから、
罪は問われないだろう。」と考えた義理の父親は、
怪我による退職後、金に困った挙句に思いついたのが、
この少年に万引きをさせる事だったといいます。
ましてや、実母が「私の分も取ってきて」とのたもうたとの事。
誠にもって許しがたい話です。
 さらに、その父親の弁護団が「障害児のいる家庭に対する福祉が
行き届いていない事が原因だ」という主張を掲げていこうとしているというのですから、
開いた口が塞がりません。

 こんな話を聞くにつけ、自分の両親や祖父母・親類が、
とても私を大切にしていてくれた事に感謝せずにはいられません。
 私の目が不自由だと知った時、家族みんなが大きなショックを受けた事は想像に難くありません。
でも、みんなで、明るく元気に育つよう、頑張ってくれたのは、
自分の経験を振り返ってみれば明らかです。
 もう亡くなってしまったお父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、そして来年百歳
になる“生きてる”おばあちゃんと、何よりお母さんと弟に、
「私を理解して、見守ってきてくれてありがとう!!」と伝えたいと思います。

 そしてこの秋、もう一つ、そんな家族の愛に包まれて生きてきた視覚障害女性の半生を
舞台化した作品が、『演劇結社 ばっかりばっかり』によって上演されます。
 私の母校の大先輩、河辺豊子さんの自伝「見えなくても愛」を、
和風まくだ煮Lが脚本化した「だからこそ愛」という芝居です。
 祖母の愛、母の愛、友達の愛、そして夫の愛に支えられ成長した豊子さんでしたが、
思いがけない困難に出会ってしまいます。けれど、彼女は、今度は子供たちの愛にも支えられ、
笑顔を絶やすことなく、強く歩いているのです。
 その豊子さんの役を、僭越ながら、私が演じさせていただく事となりました。
 読者の皆さん、よろしければぜひ足をお運びくださいませ。
 そして、今一度、“愛”の大切さに想いを馳せてみませんか?
日時は、11月16日から18日、三日間五公演です。
 場所は、東京メトロ丸の内線「南阿佐ヶ谷」駅徒歩3分の
『ART THEATER かもめ座』です。
 詳しくは、以下のHPの第2フレームをご覧ください。
http://www.bakkaribakkari.com/
 うまくアクセスできない場合は、代表電話、080-6724-5981までご連
絡ください。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

文庫本や単行本の朗読ならお任せ~OCR読み上げソフト・よみ姫

by amedia  at 17:20  | Permalink

コミュニティFMのパーソナリティ

 8月9日の福祉コラムに、声のお仕事について書かれていました。
 「商店街や鉄道などで流すアナウンスなら、視覚障害があっても作れそう」とありました。
 それ以外に考えられる声のお仕事、ありますよ。
 コミュニティーFM放送というのはどうでしょうか。
 地元の人たちが協力して作り上げる物ですから、工夫をすれば目の見えない人でも大丈夫だと思いますよ。

では、これにて失礼します。
(1読者より)

全国の三療治療院を網羅~鍼灸あん摩マッサージ治療院カタログ

by amedia  at 12:58  | Permalink

群盲、象を触る

  このタイトルの言葉、視覚障害者をバカにしてるみたいで、
あまり感じの良い言葉ではありません。
っていうか、どちらかというと、むかつきます。(笑)
 もちろん、物事の一部しか捉えられず、全体像を掴めない、
もしくは掴もうとしないことの例えで使われるのですが、
果たして本当に大きな物事を把握するのは無理なのでしょうか。
 象に群がった盲人たちが、それぞれが触った部分の感想を話し合い、
その印象が違ったからといって、そこでバラバラな判断材料に驚き、
象という物の形を把握することを諦めてしまうから、
結局理解できないままになってしまうだけなのではないでしょうか。
触った盲人たちが、その場に踏みとどまり、
「ここはこんな形だぞ」「こっちはこんな形だぞ」という情報交換をしていくとどうでしょう。
その情報を繋げていくことによって、
「どうやら、杉山君が触ってるのは尻の方らしいぞ」とか
「塙君の触ってるところは長い鼻らしいぞ」と判ってくるに違いありません。

 さて、なぜこんな話をしたかというと、私の住んでいるM市の福祉に関して、
一面だけを見るのは良くないと思ったからなのです。
 この『M市の福祉』というのは、子供の象くらいの大きさはあるようで、
少し捕らえがたいのです。
 私は、越してきて1年3ヶ月。実はこの市の福祉にあまり良い印象を持っていませんでした。
以前にも書きましたが、日常生活用具の給付制度に関しての基準が、
利用者サイドに立って考えようとはされていないことに驚きを禁じえないからです。
あらゆる障害を持つ人たち向けにいろいろな用具が日常生活用具給付対象品目として
指定されているわけですが、福祉課の担当者の皆さんは、
それぞれの用具がどんな障害の人にどんな目的でどう使われる物なのか、理解していないし、
勉強しようともしていないようなのです。
『点字ディスプレイ』という、パソコンの画面情報を点字で表示する装置を
申請して断られたことがあるのです。「点字で、スプレーってなんですか」と聞かれたときは、
どうしようかと思って苦笑してしまいました。
 一部の職員さんは、対象品目についてある程度理解してはいても、
それを必要とする利用者の実態を理解しようとしていなかったりするのです。
 ところが、同じ市内在住のある視覚障害者は
「この市は、福祉が充実していて良いですよね」と言っていたのです。
よくよく話を聞いてみると、彼女はガイドヘルパーさんをお願いすることが多いそうで、
その利用基準は他の市よりも緩いのでお願いしやすいのだそうです。
 気付いてみれば、点字ブロックの敷設状況、図書館の障害者サービスなど、
この市にも良いところがいろいろあるのです。
 自分が感じたことだけを基準にせず、こんな風に、情報交換をし合えば、
象の一頭や二頭、なんとか把握できるような気がしてきた一瞬でした。


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デイジー図書も聞ける、印刷物を読み上げる音声読書機・よむべえ

by amedia  at 12:36  | Permalink

「障害の害の字について」

私は、「障がい」と仮名書きにする人に何時もメールを送っています。
つまり、障害者は、障害を持つ者ではないということです。
 障害者とは、障害によって後遺症を持った人、これについて英国では
障害者の立場を説明されています。
 即ち、障害とは、戦争であり、薬害であり、公害、交通事故等々
外的である障害物によって後遺症を持ってしまった人をさすのであり、
この責任は、国であり、企業であり、社会全体の責任もあるなどであって、
障がいと仮名書きにされたら、その障害物の責任はどこかえ行ってします。
 従って、障がいと仮名書きする人は、自ら(国も含めて)の責任逃れの
ために書くのか、あるいは単なる無知から来ているのか、そのへんは
分かりませんが、私としては絶対に、障がいと書いて欲しくはない。
 障害者と書くのが嫌ならば、身障者としたらどうですか。それでも
外的障害物の事は隠されてしまいますがね

by amedia  at 14:48  | Permalink

聞くは一時の恥

 視覚障害者はよく『情報障害者』と言われます。
雑誌や新聞、TVの視覚的情報、街中にあふれる看板その他の文字情報、
ショーウィンドーのディスプレイからの情報、個々の商品に付いている説明など、
あらゆる『目から入ってくる情報』から隔絶されています。
けれど、これらの情報は、点訳や音訳をしてもらったり、
ネットで得られたり口コミで聞いたりできるし、
親しい晴眼者がそれなりに教えてくれたりすることで補えるケースが多いのです。
 ところが、もっともっと生活の根本的な事で知らなくてはいけないのに知る機会が
極端に少ない事というのがあるのです。
 例えば、自分の洋服の汚れ、コーディネートの悪さなど、
あるいはメールやblogなどでの誤字など、
自分のマイナスイメージにつながるような事です。
こういった事は、指摘されるとその瞬間はショックでちょっと嫌な気持ちになります。
でも、『良薬は口に苦し』という諺もあるように、
こういった指摘はありがたく受け止めなければならないと思うのです。
「見えないんだからしかたないじゃないか」と開き直るのではなく、
『あ、これ以後、恥をかかなくて済むぞ』というホジティブな
気持ちで受け止めることが大切なのです。
中には無神経に指摘してくる人もいるかも知れませんが、
多くの場合は、心の中で葛藤した挙句に、
私たちの為を思って指摘してくださっているのですから、喜んで受け取るべきだと思います。
 ところが、見えている人たちは、その優しさから、
「見えないのだからしかたがない。
そんな指摘をして、嫌な気持ちにさせては気の毒だ」と感じるのか、
かなり親しい仲であっても、なかなか指摘してはくれません。
指摘を受け取る側の視覚障害者の精神の成熟度によっては、
確かにぎくしゃくしてしまうこともあるかもしれません。
けれども、その視覚障害者の先々を思うまでの優しさを持ってくださっているのでしたら、
ぜひ思い切って指摘していただきたいと思います。
 また、視覚障害者は、『人の振り見て我が振りを直す』ということが不可能なのです。
それは、元来の意味である反面教師的な事というより、
人の振りを参考にするということができないという意味合いが強いのですが。
大げさな言い方に感じるかもしれませんが、
今目の前にいる人がどんな服装をしているのかすら分からない私たち視覚障害者は、
今どんな服装が主流なのかさえ知ることができないのです。
だから、現在奇異に感じられてしまうような服なのに
平気で着てしまったりしていても気付かないことがあるのです。
つい先日も、アメディアのメーリングリストで
「クールビズって、具体的にどんな服装をしたら良いのでしょうか」という質問が
投げかけられていて、いろいろなパターンの返事が寄せられていました。
 また、固有名詞の表記も、なかなか知ることができません。
例えば、近々岩波ホールで公開される映画のタイトル『ヒロシマナガサキ』も、
「漢字じゃなくてカタカナだよ」と言われるまで、まったく気付きませんでした。
だって、スクリーンリーダーでなめらか読みをさせていたのでは、
同じようにしか聞こえないからなのです。
また、メーリングリストで話題になった鹿児島名物のアイスの表記も『しろくま』という
音でしか分からなかったので、あえて同居人に確認してみると、『白くま』、つまり
『白馬』の『白』という漢字に、『くま』はひらがなだというのです。
 そんな情報交換も含めて、晴眼者が気軽に指摘・アドバイスしてくだされるような
人間関係を、お互いに作っていけたら、
障害者理解のステップをまた一つ上がれる事になるのではないかと思う今日この頃です。

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盲人が開発した本物のブラインドタッチ特訓ソフト・スパルタイプ

by amedia  at 12:32  | Permalink

一夏の香ばしい出来事=笑っちゃうほどの差別事件

 あんまり良い話じゃないから、不愉快になる方がいたらごめんなさい。
と予めお断りしておかねばならないような話題です。

 お盆のラッシュに巻き込まれないように、ちょいと前倒しで福島県いわき市の実家へ
里帰りしてきました。相方のDとの2度目の里帰りは、
我が弟と共に3人で遊び倒した楽しい3日間でした。
 その帰途は、常磐線の各駅停車を乗り継いでの気ままな貧乏旅。
いわき駅で駅弁を買い損ねた私とDは、水戸駅での乗り継ぎの際、「印籠弁当」という、
いかにも水戸らしい駅弁を購入しました。
 で、やってきた電車に乗り込むと、そこはロングシートのみの車両で、駅弁を食べ
るのにはあまりにも不向き。
そこで、大急ぎでグリーン車の向こう側の4人がけボックスが並ぶ車両に移動しました。
 ところが、こちらは既にほぼ埋まっています。
二人で座るなんて、なかなかできそうにありません。
しかたがないので、つり革に掴まって揺れていたのですが、
Dが一つだけ空いている席に私を座らせてくれました。
 そのとき事は起こったのです!
 座ったとたん、プーンと鼻に付く嫌ーな臭い!
 「あれ?そう言えば、印籠弁当に納豆が入ってるって言ってたよね。
それ臭ってきちゃったのかなぁ・」
 私がいぶかしんでいると、私の隣に座っていた人物の方から、パサパサパサパサと
いう連続音が聞こえてきました。そして、悪臭はさらに増していきます。
 「違うよ、弁当のせいじゃないよ。悪いけど、もう1回立って。」
 と言いながら、Dが私の手を引っ張ります。驚いて立ち上がった私の耳に、彼がさ
さやいてきた言葉を聞いて、私は思わず耳を疑ってしまいました。
 「隣のオヤジが、靴脱いで臭そうな足を出して、ウチワでそれを仰いでるんだよ。
俺らに座らせたくないらしい。前の席に荷物置いて、3人分占領してるしね。」
 そう言えば、私が立ち上がろうとしたらパサパサという音は止んでいたのでした。
 大変不愉快だったのですが、やがて別な席を二人分確保することができて、
無事印籠弁当を口にすることができました。みると、納豆は完全密閉された容器に入っていたので、
臭うはずはなかったのでした。
それに、この納豆の和え物は、さっきの臭いりずっと美味しそうな香りでもあったのです。
 さて、件のオヤジ、ここが腹立たしいことなのですが、
その後乗り込んできた青年やお嬢さんがいたのですが、
意識的に悪臭を撒き散らすことなく、おとなしく座らせてあげてました。
(もっとも、そのお嬢さんもすぐに席を立ってしまったところをみると……??)
してみるとこれは、もしかすると、久々の露骨な差別だったのではないか。
私が座っていた間中パサパサパサパサとやり続けていたことを思えば、
そう解釈せざるを得ません。
 楽しい里帰り旅行の終わりに、こんな不愉快な経験をしてしまったのですが、
私は、心の中で密かに「納豆ジジイ」という名をそのオヤジに授け、
笑い話にしてしまいました。
 人々の倫理観が差別感を駆逐しつつある明るい未来に、
あの中年男はどんな生き方をしていくのだろうかと、ちょっと先行きまで心配してしまう私は、
はてさてちょいとお人よしなんでしょうかね。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

文庫本や単行本の朗読ならお任せ~OCR読み上げソフト・よみ姫

by amedia  at 15:46  | Permalink

声のお仕事

 視覚障害者のお仕事っていうと、まずは鍼灸按摩マッサージ、
いわゆる三療業が、まだまだ主流です。
 一方、視覚障害者と言っても女性の方に多かった「電話交換手」というのは、
技術の発達によりダイヤルインで直接各部署に電話がつながるようなシステムが
確立されてきてからは、どんどん衰退の一途をたどっている職業となっています。
 元来、視覚をほとんど必要とせずに活かせる能力といえば、
手と頭と口(声)を使うことです。主に手を使うのが三療行であり、
頭を使うことは学者・弁護士・教師・ケースワーカー・カウンセラーなどであるわけです。
 そして、口(声)を使う職業として電話交換手というのがあったわけですが、
それが危機的な状況になっているとなれば、
それ以外の声のお仕事も開拓しなければなりません。
なぜなら、個人の資質として、手を使うことより、声を使って何かを伝えることの方が
断然得意という人もいるからです。
 だいぶ以前からそんなことを考えていた私ですが、
最近、お小遣い稼ぎ程度ではありますが、面白いお仕事をいただきました。
今回で3回目になるのですが、それは、商店街に響くナレーションのお仕事です。
「×月○日、☆祭りを開催致します」などというあれです。
原稿をメールでいただき、自動点訳し、プリントアウトして、
一番伝えたい内容はどんなことか、立てるべきフレーズはどこか、
ボリュームで強調するか、音の高さで強調するか、
ゆっくり発音することによって強調するかなどを検討しながら、何度か読み上げてみます。
それを持って、録音現場に行き、ディレクターさんからのアドバイスももらいつつ、
明るくにこやかに声をマイクに乗せます。
もちろん、自分自身が商店街を歩いているときに聞こえてくるナレーションの声などを耳に
返しつつ、通りすがりの人たちに耳を留めてもらえるような話し方を
心がけて話す努力も怠りません。日頃の研鑽が、こんな形で活かせたことに、
喜びを感じつつ担当させてもらいました。
 まだ他にも、コンビニやスーパー、家電製品やエレベーター、
バスや電車のナレーションなど、できそうなことはいろいろあります。
選挙カーの鶯嬢なども、外の様子などを伝えてもらいながらであればできなくはないと思います。
それらの声のお仕事がどんなシステムでどんなルートで行なわれているのかはわかりませんが、
何かの形で開拓していけたらと思うのです。
 本誌の読者の方で、そういったお仕事をした経験のある方がいらしたら、ぜひご一報ください。

最後になりましたが、今回録音したナレーションについてお知らせします。
場所は、小田急線・京王井の頭線の下北沢駅北口側、「下北沢一番街商店街」で、
明日8月10日から流れます。内容は、主に阿波踊りとポイントラリーのお知らせです。
もし、近々その辺りを通る予定のある方がいらしたら、思い出していただけると嬉しいです。

ながら仕事でもホームページが楽しめる音声ブラウザ・ボイスサーフィン

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

視覚障害者とサポーターをテクノロジーで支援する各種E-AT製品

by amedia  at 14:04  | Permalink

カラオケにも役立つ携帯電話

 カラオケという楽しみができて約30年。レコード、
カセットテープ8トラック音声多重、レーザーカラオケ、そして通信カラオケと、様々な形態に変化しながら続いているカラオケは、視力の有無に関わらず、
根強い人気を保ち続けています。
 もちろん、私もカラオケが大好きです。
主にカラオケボックスで気の合う仲間たちと楽しんでいます。
特に、「アニメ・特撮物限定カラオケ」「年代限定カラオケ」など縛りを
作っての会は大変盛り上がったりします。
 とはいえ、視覚障害だと、曲を自由に選べないとか、
その場で歌詞が読めないとか、いろいろ制約があって、
同行する晴眼者に負担をかけてしまうことを意識すると、
遠慮せざるを得ないこともあります。
 歌詞は、予めネットの歌詞検索で引っ張ってきたり、
歌を聴きながら点字で書き写しておいたり、
憶えていったりでなんとか対処できるので、突然歌いたくなったときだけ耳元で
読んでもらいながら歌うことでなんとかなりますが、
曲の選択だけはその場ではなんともしようがありません。
一頃は、通信カラオケ会社のサイトにアクセスし、
番号を調べることができたのですが、
最近はサイトの作りがこりすぎていてアクセシビリティが低くなってしまったので諦めていました。
 ところが、最近気付きました、携帯の着メロサイトが有効活用できることに!
私の場合は、ジョイサウンドというカラオケシステムの携帯着メロサイト
「ポケメロジョイ」なのですが、なんと、着メロのダウンロード寸前の画面に、
アーティスト名や曲名と並んで、3桁から6桁くらいの番号が表示され、
それがカラオケボックスでの曲の番号と一致していることに気付いたのです!
もちろん、携帯でアクセスしたカラオケシステムと実際に歌いに
行くカラオケボックスのシステムが一致している必要があるので、
ポケメロジョイで検索したならジョイサウンドでないとだめなのですが。
着メロとしての登録がない曲も沢山あるので、
そういう物だけは相変わらず他人の手を借りて
検索してもらわなくてはなりませんが、主な曲だけでも検索できれば、
同行者に掛ける負担はだいぶ軽減されるわけです。
 皆さんも、携帯電話でそんな一工夫をしながら、
気の合う仲間たちと一緒にカラオケを楽しんでみてはいかがでしょうか。
また、お盆休みには、家族カラオケなんかもこうやって楽しんでみてください。
私も、最近の十八番、いやポケメロジョイの
選曲番号551326 番、中村中(なかむらあたる)の
「友達の詩(ともだちのうた)」でも歌ってみることにしますね

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

ワードやPDFも即点字に、自動変換機能付き点字編集のEXTRA

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おせっかいオバさんに拍手!

 突然ですが、「公共物破損」ならぬ、「公共物盗難」のお話です。しかも、小さい
物ではないのです。なんと、バス停のベンチを持ち去る輩がいるらしいのです!
 驚いた話でしたが、本当の話です。私もときどき座っていた3・4人掛の長椅子で
す。それが無くなっていて、その代わりに、パイプ椅子のような物が置かれ、張り紙
が付いていました。以下、その張り紙の全文です。

『お椅子ドロボー様へ
一寸待って下さい!!少しでも人を思いやる
心があるのなら今、あなた様がしようとしている事は
止めて欲しいのです。ここにおかれている椅子は、
長い時間バスを待つ方のための指定席です。
人は皆、年をとります。腰も曲がり、背中も丸くなり、
足も不自由になります。これが人の道です。
自分自身は無関係!!なんて考えないで下さい。
その他にも、身重の方や小っちゃい子供
その方々のために、ほっ!!とした心地良い場所が
あるのに、それを こわすことも うばうことも 
ないのでは…と思います。
やさしくしましょうよ…いずれ自分も辿り着く
場所なのですから…気持良い事をしましょうよ。
いづれ自分にも全て 良いこと 悪いこと
かえってくるのですから…
おねがいします。そっとこの場所においてあげて
下さい…    (おせっかい オバさんより)』

 以上、元の文章をケータイのカメラで撮ってきた友人に読んでもらいながら書き写
してみました。
 もしかすると椅子ドロボーではなくて、関係者による撤去だったかもしれません。
それでも、このオバさんは、そこにベンチが置かれていることはとても大事なことだ
と言いたかったのでしょう。これこそが、最も根本的な福祉意識と言えるのではない
でしょうか。名文ではないのだけれど、優しさが心に沁みるとても素敵な文章だった
ので、思わず今回のコラムで取り上げてしまいました。
 もしかするとこの張り紙付きの椅子は、このオバさんが置いてくださった物かもし
れません。自らを「おせっかいオバさん」と謙虚に書かれているこの女性に想いをは
せ、心が温まると同時に、元のベンチが返ってくることを、オバさんと共に願ってし
まった私でした。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

視覚障害者を技術で支援する音声読み上げと読書機のアメディア

by amedia  at 14:01  | Permalink

授産所ウイズ

人は夢を持ち、希望を持って生きることが大事です。
そして 夢を追い続けることで向上心が芽生え、次の希望が生まれ、輝いた人生になるはずです。
しかし「障害」を持っているために夢への挑戦さえも閉ざされたり、周囲の人達からの否定的な決め付けにより本人も挑戦をあきらめてしまう。
また子どもの頃から社会や人との接触が少ないために、そして家族から譲られすぎたために「自分のやりたいこと…ニーズ」に気付かない、気付いても表現が難しい人達もいるのです。
--------------------

上は、浜松で視覚障害者、知的障害者、精神障害者を見事に連係させて働く場を築いている授産所ウイズを運営する斯波千秋さんの言葉だ。
そして、斯波さんは次のように続ける。

--------------------
そしてそのニーズが実現できるような支援ができるといいのですが、決して押し付けではなく、第二ウイズがそのような施設になるのが今の夢です。
--------------------

今、授産所ウイズは第2のウイズを設立すべく、資金集めをしている。
このような、障害者の可能性を引き出せる施設経営者にもっと多くの障害者の面倒を見てもらいたい。
(西田修平)

ウイズ連絡先
〒431-3124 静岡県浜松市半田町104-3
電話 053-435-5225

浜松信用金庫有玉支店 普通124751
ウイズを支える会

郵便振替 00820-5-71197

by amedia  at 10:07  | Permalink

駅の複雑化に思う

最近大きな駅が、変わりつつある。
エレベーターや、エスカレーターの設置に伴い、
それまでシンプルだった駅の形が、複雑になっている。
便利になることはよいことだと思うが、その反面私たち視覚障害者にとっては、
不便になっていくのです。 シンプルであった状態で、
エレベーターなどが設置されるのが望ましいと考えます。
大きな駅で、乗り換えの番腺を探すことは、しょうじき不可能に近いものを感じます。
でも之は、何も視覚障害者だけの問題ではないのです。
健常者も同じように考えているという話はよく聞きます。
「大きな駅で乗り換え番線を探すのは私たち、
健常者もたいへんなんです」という話を聴いたことがあります。
各鉄道事業者の皆さんもっと利用者のことを考えていただきたいと思います。

ヤノ、ケン様より

ゲーム感覚で自然に点字が身につく点字学習ソフト・ろくてん満天

by amedia  at 12:17  | Permalink

ガイドヘルプ研修

福祉コラムで美月めぐみさんがお書きになっていることについて一言。
私は日頃、知的障害者のサポートで外出支援をしているヘルパーです。
障害者の方には視覚障害だけでなく知的障害・精神障害や車椅子を必要とする身体障害の方がいらっしゃることはご存知ですね。
視覚障害の方の誘導にはほぼ身体介護は必要ないのですが、重度の知的障害や身体障害の方には身体介護の技術が必要となります。そのためホームヘルパー2級の資格が必要なのであって、決して商売のために受講を義務付けている訳ではないことをご理解ください。社会福祉協議会の人なら当然それを
知っているはずなのですがね。ちなみに私は視覚障害の方の誘導を仕事でなくボランティアとして時々やっています。身体介護とは入浴・排泄・食事での介助をいいます。

キムタク様より

気軽に一声かけましょう:目が不自由な方への声かけガイド

by amedia  at 11:55  | Permalink

ヘルパー養成講座

 最近の話ですが、ある友人から「ガイドヘルパーをやってみたいんだけど」と
相談を受けました。友人は、よく私と出かけたりするので、実践経験はたっぷりあり、
技術もそれなりに高いと思われたので、私も賛成しました。
 そこで、どんな風にしたらガイドヘルパーになれるのか、調べてみました。
 まずは、地元の障害福祉課に問い合わせました。
すると、「それぞれの業者さんに聞いてみてください。」とのことで、
ガイドヘルパーを専門に派遣している社協事務所の連絡先を教えていただきました。
 社協は、とても親切に対応してくれて、ガイドヘルパーの資格を取れる専門学校を
いくつか紹介してくれました。
 そこに片っ端から連絡を取り、条件などを確認してびっくりしました!
ガイドヘルパーの講習会は受講料約3万円なのですが、
ほとんどの学校ではホームヘルパー2級を取得しないとガイドヘルパーの講習自体を
受けることすらできないようになっているのです。
このホームヘルパーの資格を取るには、平均7万円程の受講料がかかるのです。
 ところが、友人が希望しているのはガイドヘルパーのみなのです。
いろいろ理由はあるのですが、最大の理由としては、友人はアトピーがひどくて、
掃除や洗濯の洗剤、調理の際の油などを、
通常の生活範囲以上には扱うことができないのです。
 この事情を話してなんとかならないかと聞くと「ペーパードライバーのように、
実際にお仕事としてホームヘルパーをやらなくても、
資格を持ってらっしゃるだけで良いんです。」との答え。
本来の目的であるガイドヘルパーの講習会の受講料は3万円で済むのに、
仕事としてやる予定もないホームヘルパーの資格を
倍以上の7万円支払って取らなくてはならないというのは、
間尺に合わないと、私は腹立たしく感じました。
 再度社協に電話して話してみると、「やはり、講座を開く学校の方も、
商売ということなのかもしれませんね。」と溜息混じりに話しておられました。
 でも、「少し遠くてもよければ」ということで、
初心者(?)から受講できるガイドヘルパー専門の講座をやっているところを紹介してもらえました。
それは、東京ヘレンケラー協会が行なっている講習会です。
 さっそく連絡を取ってみると、受講料はジャスト3万円、
これからだと9月・10月・3月に四日間で取得できる講座を開く、とのことでした。
『捨てる神あれば拾う神あり』ということで、無事友人の行き先が決まりました。

 話は変わりますが、制度が支援費制度に変わり、今に近い形態になったばかりのころ、
知り合いのお母さんたちのおしゃべりの輪に加わったことがあるのですが、
その中にホームヘルパーをやっているという方がいらして、
視覚障害の私がいるにも関わらずこんなことを話していました。
 「やっぱり、ガイドヘルパーの資格も取ろうかなと思って。その方が評価が高くな
って、見入りもいいらしいのよ。楽そうだしね。」
 思わず絶句した私でした。

 きちんとした制度として確立されていくことは必ずしも悪いことだとは思わないのですが、
障害当事者としては、「福祉」が「商売」になっている状況が、
なんとも殺伐とした物に感じられて、寂しい気持ちになってしまいます。
 ホームヘルパー、ガイドヘルパー、それぞれに関しても向き・不向きという物もあるし、
ヘルパーそのものに携わる心根という物もあると思います。
優しい気持ちを持った人たちが、学校経営、派遣業者、ヘルパーさんに
なっていってくれることを願わずにはいられない今日この頃なのです。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

スポーツ選手も愛用する健康グッズ~キネシオテープの使い方

by amedia  at 11:49  | Permalink

視覚障害者と自筆

先日、川田隆一さんの「いかりの河田さん」という本をデージーで聞いたのですが、数年前著者の河田さん(全盲)がNHKの中途入社の説明会に行ったとき、履歴者は自筆に限るということが書かれた案内をもらったそうです。福祉番組を作っている放送局でもこんな対応だから、他の企業もしれたものだと思いました。実際に、視覚障害者が就職するときに、ハンデになるのが読み書きです。ぜひこのことを調査してもらいたいです。

なお様より

読み上げ直後に編集・校正できる印刷資料音訳ソフト・ヨメール

by amedia  at 11:08  | Permalink

見えないリアルな体験

私の知り合いが(晴眼者)先日停電に見舞われてパニックになったという話で
す。
文字を見えない、書けない体験とはちょっとちがいますが、後日談ではおもし
ろいコメントが聞けました。
この話の主人公は晴眼者ですが、点字の速読もできる点字のスペシャリスト
といえ
る人です。そんな彼女ですが、旦那さんが出張で一人の夜に見舞われた不幸で
す。
梅雨の時期ですからクーラーも全開、洗濯物も乾かないので乾燥機、お風呂の
乾燥機
も使い、さらにドライヤーをターボで利用していたそうです。
すると突然電気が消えたそうです。
そうです。電力の使いすぎでブレーカーが落ちたんです!
そのおり、彼女のとった行動は「懐中電灯をてにする」事だそうです。
手探り、足探り?で玄関脇までなんとかたどり着いた者の、肝心の懐中電灯が
使えな
い!電池が無いわけではないのですが、防災用の懐中電灯なので様々な機能が
搭載さ
れていて肝心のライトがつかないそうです。
さんざんいじり回したあと「朝までまとうか?」と本気で考えたようですが、
冷蔵庫
の中身が心配です。頭をひねりひねり何とか方法はないものか?と考えあぐね
たすえ
、台所まで移動してガスレンジの炎でライトのスイッチを見極めたそうです。
スイッチの位置が解れば後は簡単です。
闇の世界から程なく彼女は解放されたようです。
あとでこの内容を話してくれた時に「自分は視覚障害者と随分接していて解っ
ている
(気持ちなど)つもりだったけど、結局全然解ってはいなかったみたい」でし
た。

アイマスク体験はよく一時的なものだから決して視覚障害者の事を理解できな
いとい
いますが、それを身を以て体験した不幸な女性の話でした。

(ロジャーラビット)

日本初の実用的視覚障害者向け印刷物読み上げソフト「ヨメール」

by amedia  at 11:45  | Permalink

自書できないというだけで(後編)

 先週のお話の続きです。

 カード会社系でもこれなのですから、10年くらい前に聞いた友人Kさんの、
大手金融会社「武富士」で受けた対応がひどかったという話も納得できようというものです。
 書類の代筆に関しては前号のOMCとほとんど同じ。
たちが悪いのは、「視覚障害者は受けていただけないということですね?」の問いに対する答えです。
「いいえ、そうは申しておりません。全部自筆で書いていただけさえすれば、
目がご不自由でも審査に入れます。」話を間接的に聞いた私の方が、
その想像力のかけらもないような答えに驚き呆れてしまったものです。
 しかも、帰り際、誘導を依頼したKさんに、「声だけで誘導します。こちらの職員に
振れていただく形で誘導しまして、万が一お怪我などされますと、
責任問題になりますから私の声のする方についてきていただくだけにしてください。」と言って、
中途半端な誘導をされたというのです。

 今回のOMCの一件でそのことを思い出した私は、「武富士」に連絡を取り、
広報部の方と話をしてみました。

 最初に電話に出られた方に、「自書できないと利用できないんですか」と聞いてみると、
やはり「法律で決まっていますので」との答え。
「知人の話では、そのような法律はないようだとのことですが、
どんな法律なんですか?」という質問に対しては、「よくわからない」との答えでした。
 それで、このKさんの話をして、「もう10年以上前の話のようなので、
この10年で変わっているかもしれないと思いまして。
もし、そんな理不尽な状況のままだという誤解が視覚障害者の間で
風評として流れていたのではそちらさまにも申し訳ないと思いますので、
この際、正しい見解を伺い、福祉コラムで知らせたいのですが」と話を持っていきました。
 広報部のBさんは、その状況を全て聞いてから、少しショックを受けられたようで、
その事柄自体の理不尽さを個人的には感じてくださったようでした。
 しかし、後日かかってきた電話の答えは、「大変申し訳ありませんが、今も同じ状況です。
私どもの方では、同じ対応しかできないということになりました。ご理解ください。」とのことでした。
 誘導の件も含めてそうなのかとも聞きたかったのですが、
よく考えてみれば、利用できない以上、誘導のことなど考えられもしないはずだし、
“ご理解”も“お許し”もできない心境になったので、「わざわざ調査報告いただきまして、
ありがとうございました」と言って電話を切りました。

 いずれにせよ、貧に窮している私にとっては、
“ご利用は計画的に”できそうもないお話しなので無縁なのですが、
視覚障害者の所得も千差万別、利用したいケースもあるかもしれませんので調査してみたわけです。

 クレジットカードに関して言えば、今はサインレスのところも多いし、
私などはイニシャルサインを使ったりしています。
そしてまた、ICカードを利用してのクレジットカードも増えつつあるので、
サインの心配は減っていく傾向にあるらしいのですが、
書類を自書しなければならないということに固執している会社はなんとか改善していっていただきたいものです。

 世の中、「見えて当たり前」と思っている視覚健常者たちがマジョリティの立場で暮らしています。
その人々のおかげでいろいろ助かっていることもあるのですが、
多くの人々は視覚障害者=マイノリティな立場の我々には接することなく暮らしているのが普通です。
 よく「アイマスク体験」などで見えない状態で「歩く」体験などをする企画などはあるのですが、
文字の読み書きなどの、「情報障害」としての体験も、
2・3日くらいずつ体験してもらいたいと思ってしまった美月でした。

ながら仕事でもホームページが楽しめる音声ブラウザ・ボイスサーフィン

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

目が不自由な方々への便利情報満載~視覚障害者お役立ちリンク集

by amedia  at 15:13  | Permalink

クレジットカードのサインについてのわたしの経験

わたしは、クレジットカードを持っています。過去に「直筆でサインしないといけない部分がある」と言う事をきいていたので、どうなるかわからなくて、それでもだめもとだと思って、横浜銀行バンクカードを11年前に作りました。その時お袋が代筆してくれたんですが、直筆のサインについてはなにも言われませんでした。ただし、買い物の時は、どうしても直筆サインでないとだめらしいので、それは、カタカナでやればいいやと思って、いざ買い物で「署名をお願いします」と言われて、カタカナでやったら、なにも言われませんでした。ただ、サインをする場所がわからないので、係りの人がサインするラインのスタートと最後に指をあててくれたので、助かりました。
 さて、他にわたしはセゾンのビザとマスターカードを持っております。これらを使う事もよくあるのですが、サインはすべてカタカナでやってます。
 これは最初に言うべきだったかも知れませんが、日本で言うサインは、署名、外国では、それ以外の自分の暗号です。なので、パスポートについても同じ事が言えると思います。

齋藤勝利様より

ワードやPDFも即点字に、自動変換機能付き点字編集のEXTRA

by amedia  at 11:33  | Permalink

自書できないというだけで(前編)

 金融会社もカード会社も、貧に窮している私には縁のないお話なのですが、
友人が経験した話を聞いて、軽く取材してみました。

 クレジットカード会社のOMCを利用しようとした友人Mさん(中途失明・全盲)は、
神戸三宮のダイエーの同社カウンターにガイドヘルパーさんを伴って出向いたそうです。
そこで、申し込み書類に必要事項を書き込もうということで、
ヘルパーさんに代筆してもらって書き始めると、
担当職員の女性が「あ、それはご本人に記入していただかなくてはなりません。」と
制してきたというのです。
 「署名だけなら自分でできますから」と説明したそうですが、
「こういった書類は、自筆で書いていただくように、法律で決められておりますので」との答え。
Mさんは驚いて、「それは無理です。それじゃぁ、視覚障害者はカードを作れないと
いうことですか?」と反問しました。
彼女の答えは、「そういうことになりますね。」だったそうです。
Mさんは、釈然としないまま、すごすごと引き返されたそうです。

 この話を聞いた知人Nさんと私は、他のカード会社では署名さえ代理署名が
認められているところもある昨今、なんとかならないものかと思い、
本社のお客様相談室に問い合わせてみました。
 Nさんが電話したときの感触は悪くなさそうだったので、私から連絡して、
友人Mさん当人から聞いた詳しい話をし、実態を調査していただきました。
 1週間ほど経った頃、担当Oさんから報告の電話がありました。それによると、
「ご指摘の件ですが、M様が代筆で記入され始めましたので、
担当の者が“丁重に”ご説明したそうです。」というのです。
 結局“丁重に”対応したのだということを強調されただけで、
事実関係は私が伝えたことと何等変わりはなかったのです。
「それでは、結局のところ、自書できないとカードが作れないということに
変わりはないのですね?」と、がっかりしながら確認すると、
「申し訳ございません。やはり、まだサインレス対応でないお店も多いものですから、
署名ができないと。」とのこと。
「ですからMさんは署名ならできるとおっしゃってるのですよ。」とさらに踏み込むと、
「申し訳ございません。現状では当社の対応としてはお断りするしかないのです。」という答え。
私は、一所懸命気を沈めつつ「代筆を認めているカード会社も多いようですが、
そういう会社と御社の違いというのは、どういうところにあるんでしょうね。
なんとかならないものですか?」と聞いてみました。
「はぁ、他社様のことは存じませんのでなんとも言えませんが、当社ではこれが現状ですので、
ご理解ください。」という最終的な答えに、私はそれ以上追及する気力を失い、
「今後の改善をご検討ください。」と言って。電話を切りました。

 ちなみに、友人Mさんは、ネットで書類をダウンロードして、手続きを続けたよう
ですが、その後のことはまだ聞いていません。

(次号に続く)

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

視覚障害者を技術で支援する音声読み上げと読書機のアメディア

by amedia  at 16:03  | Permalink

宮城まり子のねむの木学園

宮城まり子のねむの木学園

6月30日の土曜日に静岡県掛川市にあるねむの木学園を東京中小企業家同友会の経営者仲間とともに見学しました。

ねむの木学園は女優の宮城まり子さんが1968年に静岡県の浜岡町に設立した知的障害者の施設です。
1997年に掛川市に移転したので、私が行ったのは掛川の山の中の自然に満ち溢れた、小鳥のさえずりがたくさん聴こえる環境の大変良いところでした。

ねむの木学園は養護学校(今年4月からは法改正で「特別支援学校」と呼ばれる)を併設しており、教育と生活を全面的に面倒見ています。

見学した誰もが感動したのは、障害者達が描いた数々の絵。

実際、つい先日の7月1日まで、東京でねむの木学園の子供達が描いた絵の展覧会が行なわれていました(7月14日から島根県で同様の展示会が始まるそうです)。
この展覧会には150展を出品していたそうですが、それは3万展の中からの選りすぐりとのこと。
なぜ、ねむの木の子供達には人を感動させるような絵が描けるのでしょうか。

ねむの木学園養護学校では、時間割の区切りのチャイムはならさない。

絵を描くことに没頭している子供達を、時間で区議って辞めさせるようなことはしないというのが宮城さんの方針だそうです。
本人が疲れて止めるまで、そのお絵描きの時間は続くのです。

彼ら、一般には能力がないと見られる障害児達が書いた素晴らしい絵を観覧して、人の能力を引き出すような経営者にならなければと腹を決めさせてくれた見学会でした。

(望月優)

タックペーパーにも打てる、高品質印字の各種点字プリンタ

by amedia  at 10:31  | Permalink

偶然とインスピレーションがもたらしたステキな出会い

先日、私が一番よく利用している小田急線で、とてもステキな出会いがありました。
その日は、いまだにMS-DOSから離れられずにいる千葉の友人宅まで、
パソコン環境の修正を手伝いに行ってました。
 その帰り、小田急線の地下ホームのエレベーター近くで各駅停車を待っていると、
連れのW君が「白杖を持った青年が困ってそうなんだけど、どうしよう?」と言うのです。
 「声かけてあげてよ。」
と頼むと、即座に飛んでいきました。飛んでいくといってもすぐ近くだったので、
「大丈夫です」という声が聞こえました。
W君はすごすごと戻ってきたのですが、乗り込むときに再度声をかけました。
「もう一人、白杖使用者がいるんですけど、一緒に乗りませんか?」と声をかけて
みました。すぐに、私からも、「私がそうなんですけど」とフォローしてみました。
すると、青年はにこやかな声で、「そうなんですか。ではご一緒させてください」と
答えてくれました。
車両の端の席に座った私たち3人は、彼が降りていくまでの約20分間ほどを、
とても楽しいおしゃべりをしながら過ごすことができました。
「楽しい」というと少し語弊のあることもあるのですが、かいつまんで話すと、
こんな感じでした。
 彼、K君は、2年半ほど前に交通事故で失明したそうですが、落ち込んでも仕方が
ないと割り切り、すぐに都内の施設で生活訓練を受けたそうです。そして現在は都内
の盲学校の理療科に通い、三療の勉強に打ち込んでいるとのことでした。
彼の学校を聞くと、どうやら、通学時間は片道1時間以上かかりそうだし、
乗り換えも何度かしなくてはならないし、かなり大変そうだと思ったのですが、
既に一人歩きにも慣れている様子だし、何よりとても明るいのです。
少ない時間の中で、私のやっている活動=芝居とか映画の音声ガイド付き鑑賞会の
ことなどをお話したのですが、それにもとても興味を持ってくれたようで、
K君が降りていく頃には、すっかり打ち解けてお友達のようになっていました。
 しかも、なんと現在、盲学校教員をやっている私の同級生に、
教科を持ってもらっているということも発覚したのです。
 もちろん、K君のほうも、そして連れのW君も、楽しい気持ちで過ごしてくれてい
たようでした。
 偶然というのは、面白いものですね。
普段、私とW君は、そのエレベーターの傍で電車を待つことはないし、
白杖を持っているからという理由だけで話しかけてみたりはしないのですが、
この日に限っては、なぜかそういう行動をとっていたのです。
だって、私自身が、そんな理由だけで話しかけられたら、心の中で、
『十把一絡げにしないでほしい』なんて思ってしまう方なのですから不思議です。
でも、正直な気持ちでは、少し困っているときに、声をかけていただくと、
とても嬉しい気持ちになるし、声をかけてくれた人、
あるいはその連れが楽しい相手だったりするとなおさら嬉しくなります。
 だから今回、偶然の巡り会わせとインスピレーションに従って、
K君に声をかけてみて、本当に良かったと思いました。

 そして、「中途失明なのに、すごく立ち直りが早かったんですね。
それにすごく明るいし」なんて言ってしまった自分に、
『あんただって、そうやって十把一絡げにしてちゃだめじゃないか』と
心の中でつっこみを入れてしまいました。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

スポーツ選手も愛用する健康グッズ~キネシオテープの使い方

by amedia  at 14:29  | Permalink

駐車場で制限される介護

ことの発端は先月末です。
私は週2回ホームヘルプサービスを受けています。ヘルパーはもちろん車で来ます。
駐車場のことで、以前から悩んでいましたが、
それまでは「こっそり」空き地におかせてもらったり、
お店の駐車場におかせていただいていました。
「こっそり」おかせていただいた所も、わりとだれもがきままに「こっそり」
置いていたような場所でした。
そうやっててきとうに置かれるのは我慢ならんということなのかは分かりませんが、
ある日からその空き地に鎖で閉鎖され止められなくなってしまいました。
私は車を持っていませんから、駐車場は借りていません。
先頃のヘルパー事業所のごたごたもてつだって、きっちりしなくてはならないと、
警察署へ駐禁除外指定のことで相談しました。
事業所がくいさがってくいさがってやっと許可がおりました。
(この申請の段階でもそうとうの苦労がありましたがここでは割愛させていただきます)
1分でもオーバーしたり、指定場所から少しでもはみだしていたら即刻許可は
取り消しますと言われ、それからはほんとにぴりぴりしながらサービスを受けています。
そんななか、本日、本来私のホームヘルプサービスのために車両を止めるべき場所に
他の車が止められていました。もちろん違法駐車車両です。
警察にそのことを言いますと、「許可があるからといってあなただけのスペースではありません。
どこか駐車スペースを探してください」とびっくりするような返事が返ってきました。
そもそも、私のマンションの周辺は駐禁がうるさくて、その解決策として許可をいただいたのに、
どうしてこんな言われ方をしなければならないのだろうと思いました。
結局、このことで私は移動支援も束縛されることとなりました。
警察に申請を出していない時間にはヘルパーの車が止められないので、
たとえば、来週出かけたいとか思っても、移動支援で月30時間とっていても、動けないのです。
半年後との行進のようで、半年先まで全ての予定が組めるかと言われれば、
私は考え込んでしまいます。
さしせまった事情で、緊急でヘルパーにきていただくこともできなくなるのです。
自立支援法の管轄で十分な時間数と経済的支援が受けられても、駐車場がない
だけで生活が狭められていくのかと思うと、やりきれないです。
それでも自分の生活は守らねばなりませんので、駐車場を借りることを検討し始めましたが、
ここでも「だれかの手を借りるために」健常者なら払わないですむお金をはらわなければなりません。
なんかすごくへんな気持ちです。
そこまでしてまでも、余裕のない経済事情にも関わらずそれでも、
保証を得るためにはやむをえないのでしょうか。

気軽に一声かけましょう:目が不自由な方への声かけガイド

by amedia  at 11:47  | Permalink

鼻が曲がるほと香ばしい体験

 数週間隔てて、またもやトイレ話で恐縮です。(笑)
新宿駅西口の小田急線改札近くのトイレでのことです。
私は、異性の人と歩いているとき、普通の女子トイレではなく、障害者用、
または多機能、もしくは多目的と呼ばれる大きなトイレを使うことが多いのですが、
その日も、改札外にある多目的トイレを使おうとしてました。
 また、同行していたもう一人の視覚障害女性は、盲導犬に食事を取らせる場所として、
そのトイレを使おうとしていました。多機能だから、こんな使い方もありだなと思いながら、
近づいていくと、その盲導犬が、なぜか尻込みしているのです。
しかも、使用中。お腹が空いてるはずの盲導犬に、なんとか食事させてやりたいという一身で、
私たち3人は我慢強く待っていましたが、待てど暮らせど、中の人は出てこないのです。
そのうち、中で倒れてたらどうしようという心配が頭をもたげてきました。
 そこで、同行の彼が、係りの人を呼ぼうとインターフォンに向かって、
「人が倒れているかもしれません」と話始めた正にその時、
天岩戸のように閉ざされていたドアが開き、鼻が曲がるほどのものすごい臭気と共に、
結局は倒れてはいなかった件の人物が出てきました。
 この日、実写版の「ゲゲゲの鬼太郎」を観てきたばかりの私たちだったのですが、
同行の彼は思わず、「わっ、ネズミ男!」と口走っていました。そして、通り過ぎて
いった人に関して曰く、「最近、小奇麗なホームレスが多いけど、いまどき珍しい、
典型的イメージのホームレスのおっさん」だったそうです。
 犬も尻込みするわけです。私たち人間よりずーっと、嗅覚が鋭いのですから。
 もちろん、そんな香ばしすぎる場所には入れず、私たちは、改札の中へと向かった
ことは言うまでもありませんでした。

 改札の外、しっかりとした鉄扉に閉ざされた空間は、ホームレスの人の居場所としても、
最適だったのかもしれません。
 そうか!!多目的って、こんな目的もあったのか!!
 一瞬そんな風に納得しかけた私でしたが、やはり、これは困った使い道だと思います。
駅の管理体制を考える人たちも大変なご苦労があると思いますが、
なんとか対策を講じてほしいものです。
 今度こんな人を見かけたら、下のような会もあるのだということを教えてあげたいと思います。

ホームレス救済会
http://www.freepe.com/ii.cgi?kyuusaikai

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:34  | Permalink

生活できる工賃を目指した通所施設「バイ焼き釜」

世田谷区で地域の人々においしいパイを提供するパイ焼き釜
ここは、精神障害者が働く通所作業所だ。
施設長の西谷久美子さんは、13年前に精神障害者の働く場を作ろうとした頃、「無理をさせない方がいいんじゃないの」、「精神障害者なんかに仕事をさせたら障害が重くなる」などと非難を浴びた。
そんな言葉にもめげず、仕事を通して賃金をもらい、社会の一員として活躍する喜びを精神障害者の仲間にも是非提供したい、できるはずだという信念からこの事業を起こした。
今では、月額9万円を越える賃金をもらっている通所者もいる。
西谷さんは、この活動を始めてから
・障害者の就労支援の社会資源作り
・障害者の居場所作り
・行政の政策に食い込んでいく
ことに注力してきた。
そして、昨年10月に本格施行された障害者自立支援法にもいち早く対応し、世田谷区で一番最初の障害者就労支援センターとなった。
働くことを通じて人間らしく生きることを実現するために、以下の3点が大切だと西谷さんは言う。
1.暮らしている社会の文化を共有できること。
2.自分のことを自分で決め、責任を持つこと。
3.社会に役立つという関わり方の中で成長していくこと。
上の3点は、障害者のみならず、誰にでも当てはまることだと思う。
ただ、障害者は企業などの職場での文化に慣れていない面がある。
また、日常生活の中でも自分で決定する場面が少ないため、自分で決めたり責任を負うということにもやや不慣れだ。
このようなことから、健常者にも当てはまることであっても、障害者に対置したときに、これらのことの大切さがさらに深く・重く刻み込まれる。
さらに、西谷さんは、社会との関わりの中で成長していくことイコール障害を軽減することだという。
障害者の「障害」が社会との関わりの中で発生していることをずしんと感じさせる1句だ。
「精神障害者も、その人にあった環境があればきちんと働ける。働けないとしたら、雇用主や支援者がその環境を作れていないだけだ。」
上の西谷さんの言葉、とりあえず「精神障害者」の部分を「どんな社員」に置き換えて自社の働く環境作りに励みたい。

(東京中小企業家同友会会員 望月優


集客とアクセシビリティに特化したホームページ制作のアメディア

by amedia  at 15:05  | Permalink

つるつるつるーっと、美味しくて嬉しい出会い

今週は、利用するのにバリアがありそうな飲食店のチェーン店の話にしようと思った
んですが、まったくその逆の話になります。だって、思いがけず、とてもステキな出
会いをしてしまったんですもの。(^_^)

 それは、1週間ほど前のことです。私が現在の住まいに引っ越してからちょうど1
年ということで、同居人と共に、記念日を祝うことにしました。具体的にいうと、1
年前に引越し崎が確定したときに連れて行ってもらったお蕎麦屋さんに行ったのです

 この界隈で一番美味しい蕎麦屋さんだということで連れて行ってもらったそのお店
は、値段は少しお高めなものの、すうっと細くて歯応えが絶妙で、蕎麦粉のよく香る
、本当に美味しいお蕎麦を食べさせてくれるお店でした。しかも、天ざるに盛り合わ
せられた天ぷらも、今まで食べた中で、一番美味しい物でした。
 それもそのはず、このお店は、あの“伝説の食通”、故・白州正子(しらす まさ
こ)さんも足繁く通っていたお店なのだそうです。

 そして、その味への期待を胸に再訪したこのお店「藤田」では、その期待以上の嬉
しいことが待ち受けていたのです。
 テーブルに着くと、同居人が、「おっ_!」と言いながら、私に何かを手渡してき
ます。受け取ってみると、何やら小冊子です。開いてびっくり!点字メニューではあ
りませんか!
 「あれれ?予約してたわけじゃないよね?」
と、思わず確認してしまった私に彼が言うには、
 「予約なんかしてないよ。すごいんだよ、各テーブルに、点字と墨字のメニューが
一部ずつ置いてあるんだよ。」
とのこと。本当に驚きました。
 (チェーン店ではない、ここにしかないこのお店に、なぜ?)
と思った私たちは、さっそくお店のご主人に聞いてみました。すると、意外な答えが
返ってきました。
 「実は、うちの娘が聴覚障害者なんですよ。そんなこともあって、不自由なお客さ
んにも快適に過ごしていただいて、気持ちよく食事をしてほしいと思いましてね。も
う20年前くらいから、店頭には車椅子を置いてあるし、トイレも障害者対応にした
んですよ。点字メニューは、たまにいらっしゃる目の不自由なお客さんの為になんと
かしたいとずっと思っていたんですが、どこに頼んだら良いんだか判らなかったんで
すよ。そしたら、娘がネットで検索してくれて、赤十字の点訳奉仕団てのを見つけて
くれましてね、さっそく連絡を取りまして、うちの近所の点訳ボランティアの方を紹
介していただけたんですよ。で、他の点訳の合間に打つから、少し待っててくれと言
われて暫く待ってまして、あなた方がいらした少し後に出来上がってきたんですよ。
去年あなたがいらしたときにも、『こういうときに点字のメニューが出せたらな』と
思ってたところだったんですよ。」
 藤田さんは、本当に優しい心の持ち主です。そして、なんと、一度しか来たことの
ない私のことも憶えていてくださったのです!
 この日のお蕎麦の味が、さらにグレードアップして感じられたことは言うまでもあ
りませんでした。
 ということで、今回どうしてもご紹介したくなったわけです。

 では、最後に、詳しい行き方と連絡先をお伝えしておきます。機会がありましたら
、心尽くしの点字メニューと、美味しいお蕎麦と、優しい藤田さんに会いに、ぜひ行
ってみてください。

小田急線、鶴川駅下車。バスターミナル二番乗り場からセンター前経由鶴川団地行き
(鶴11)に乗り、バス停『センター前』下車。道路を渡って『鶴川センター商店街』
に入ります。
広場状になった『センター商店街』を真っ直ぐ通り抜けます。本屋さんとお茶屋さん
の間の出口が近いでしょう。
※『センター商店街』にも蕎麦屋さんがありますが“残念ながら”そちらではありま
せん(笑)。
出口を抜け坂道を降りると道路を挟んで『鶴川セントラル商店街』が見えます。
※『センター商店街』と『セントラル商店街』が並んでいます。目指すは『セントラ
ル』の方です。
米屋と焼き鳥屋の間の入り口が障害物が少なくて安全です。
その入り口から三軒目の右側が『蕎麦処 藤田』です。
また、『センター』と『セントラル』の間の道路にはコインパーキングがあります。

TEL 042‐735‐2563
〒195‐0061 町田市鶴川2‐14‐24

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:52  | Permalink

わたしが好きだった場所。

わたしの好きだった場所は、レコードショップ、電気屋さん、車の修理工場でした。
 まず、レコードショップが好きだったのは、おもしろい音楽がたくさん流れていたからで、
その次の電気店でも同じ理由でした。店内の商品に手を触れたりもできました。
最後の車の修理工場と言うのは、わたしは車が大好きだったのですが、
全盲と言う理由で、運転ができないので、非常に悔しくてたまらなかった事を今でも覚えています。
 その当時は、通り過ぎる車のエンジンの戸で、車種がわかりました。
今でもその当時の車が通れば、わかると思います。それに、その頃は、
車に触っただけでも車種がわかったのですが、今はもうだめですね。
 わたしは車以外にもオートバイが好きで、小さい頃はお袋の実家の裏の畑で乗り回して、
落車してどろどろになって起こられた覚えがありました。
今思えば懐かしいです。その思い出があるから、
競輪場をタンデム自転車で走っても怖くないんでしょうね。

齋藤勝利様より

by amedia  at 16:48  | Permalink

小さい頃からの小さな夢-ITで半分適ったけれど……

 私は、読書と音楽が大好きです。それはもう、物心付いたときから、
ずーっとです。だから、私の好きな場所は、本屋さんとレコードショップでした。
母に連れられて訪れるその場所は、常に夢に満ちていました。
 タイトルや内容を読むことはできなかったけれど、僅かに視力のあった頃の私は、
綺麗な色の背表紙が並んでいる本屋の棚を見つめることとそっと抜き取ってページを
パラリとめくり新しい本の臭いを嗅ぐことが、
夢の一端に触れるようなわくわくした気持ちを起こさせてくれるので、本当に大好きでした。
特に、お気に入りの少女小説のピンク色の表紙が並ぶ棚の前では、
母が1冊1冊丁寧にタイトルと作者と内容紹介を読んでくれることもあり、
時間を忘れてたたずんでいたものです。
その中から選んだ1冊を買い、毎日2時間くらいずつ母に読んでもらうのです。
そうやって、いったい何冊の本を読んでもらったことでしょう。
 また、レコードショップは、本屋さんほどのわくわくはなかったものの、
盤面の状態を確かめる意味での試聴により、
家で聞くよりも遥かに良い音でお気に入りの曲を聴くことができるのが楽しくて、
大好きな場所になっていました。
 けれど、中学で親元を離れた私には、それらの場所が嫌いな場所に変わっていました。
本屋さんで、レコードショップで、丁寧に私の好きそうな物を読み上げてくれるなどという
面倒なことを頼める人はいないのです。
気付けば両眼とも視力0になっていた私にとって、同じような手触りの物が並んでいるだけの棚は、
寂しい、いや、空しい物となっていたのです。ふと、母親のありがたみが身に沁みて感じられました。
 特に、レコードショップは、視覚障害者が一番楽しめる「聴く」あるいは「聞く」と
いうことを目的としたメディアが並ぶお店なのに、点字もなにも付いていない為に、
どれがどれやら判らないという状態なのが、とても口惜しく思うようになりました。
また、80年代半ば以降は、レコードではなくCDショップとなり、その場で好き
な音楽を試聴するという楽しみも無くなりました。

 ところが、近年、インターネットの利用で、本屋さんもCDショップも、
家にいながらにして、自由に検索したり内容紹介を読んだり、
音楽を試聴したりできるようになりました。これは、私にとっては、本当に画期的な変化です。
(ただし、アクセシビリティは決して良い物とは言い切れませんが。)
それは、失われた夢の一端に手が届いたような想いのする喜びです。
ITの発達とそれを担ってきてくれた多くの開発者の皆さんには、大感謝せずにはいられません。

 とはいうものの、やはり今でも、本屋さんは、大嫌いで大好きな場所ですし、
好みに合わない音楽が鳴り響くCDショップはむしろ苦痛を感じるくらいの場所です。 
 ネット空間ではなく、普通の商店街にあるアナログ空間であるそんなお店でも、楽
しめるよう、コードリーダーなどを駆使した音声読み上げシステムが開発されたら、
また、あの新しい本のページをパラリとめくるときめきに出会えるのでしょうか。
 いや、その前に、お店の人と親しくなって、好きな本、好きなCDを、いろいろ紹
介してもらえる関係を気付いていく努力もしなくてはいけませんね。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:19  | Permalink

地域生活と歩行訓練

私は、盲学校に通っていたころから歩行訓練を受けてきた。
最初に、受けた歩行訓練は、小学部1年生の時に、
白い杖を初めてもつということが始まりだとおもう。
その当時、私が、庭に落ちていた竹の細い棒を杖の代わりにして遊んでいたら、
早速、私の母が、担任の先生に手紙をかいた。
すると養護の先生が、子供の背丈にあう、白い杖をつくってくださった。
私は、早い時期に、見えなかったたら、
白い杖を持つものだということを覚えておいて良かったとおもう。
それから、養護訓練の時間に、白い杖の役割とか、
どのような、働きをするかなど基本的なことを覚えていった。
地域で生活をするということで、歩行訓練を受けるきっかけができる。
それは、2005年に新しい家に引っ越したために、家の周りや、
家の近くの郵便局までいくことができればいいなとおもったので、
横浜市の民間の施設の人にお願いしていま、歩行訓練を受けている。
今、受けている訓練では、短い距離を確実に歩くことができるようにするということで、
家の前の道路の端から端までいくということから始まり、
郵便局の前のバス停の道路の端までいくというところまで進んだ。
私は、今まで、歩行訓練を何度も受けてきたが、私の経験を書くと、
必要になったら何時でも、歩行訓練を受けて欲しいと思う。
それから、リハビリに携わる皆さんも、
短い期間の歩行訓練の必要を満たすことができるような体制を整えて欲しい。
私の、受けている訓練では、お菓子の箱を使って、道路の形を覚えるということをする。
そのお菓子のはこは、たて3cm、 横が6cmぐらいの小さなはこなのだけれども、とても判り易い。
そんな、お菓子のはこがあったら、使ってみるのも良いと思う。
さて、その箱の中身は、どのようなお菓子なのか。おそらく、ガムか、なにかだと思うが、
もし、お菓子の売り場でそのような箱をみつけた人は、すみませんけど、銘柄を教えてくださいね。
私は、歩くということについては、あまり神経質ではなくて、
短い距離で、もっとも必要な所だけを覚えて、後は、ガイドヘルパーの人に、頼んで、
外出を介助してもらえば良いと思っている。
これからは、地域での生活が、重要になるとおもうので、うまく。リハビリ施設を活用するのが良いと思う。
蒔田 麻耶様より

by amedia  at 16:46  | Permalink

一緒に読書を楽しみましょう! - 「バリアフリー読書サークル YAクラブ」の

 皆さん、こんにちは。ご無沙汰してしまった美月です。
 今回は、少しトイレの話からは離れて(笑)、私の大きな活動の一つ、「バリアフ
リー読書サークル YAクラブ」(略称 YAC)についてご紹介してみたいと思い
ます。

 YACは、99年5月に発足した読書サークルです。それも、ある程度、ジャンル
が限定されたサークルで、主に10代20代の若い世代に好まれるタイプの小説を楽
しんでいます。(主な例としては、女子向きでは集英社コバルト文庫、講談社x文庫
、小学館キャンバス文庫、角川ビーンズ文庫・スニーカー文庫など、男子向きでは富
士見文庫、ファミ通文庫、電撃文庫など、その他、高学年向け児童文学なども。)
 というのも、私自身が中学・高校生時代、漫画が読めないどころか、小説でさえ同
世代の子たちが読む物を読めずに過ごしてしまったことへの無念さを大人になっても
引きずってきたからです。
 今では、点字図書も録音図書も充実してきていますが、つい10年くらい前までは
、点字図書館でも公共図書館でも、視覚障害者向けの図書としては、ベストセラー物
や大人の読む物に偏っていたように思えました。それは恐らく、働き盛り以後に失明
した方が多いことと、先天性の若い視覚障害者には世の中に出回っている本の情報を
入手する手段が無かったことに原因があったのではないでしょうか。
 そう考えた私は、「朗読ボランティアグループだけど、視覚障害者自身も一緒に活
動して、情報交換もしつつ、感想も語り合えるグループ」として、YACを発足した
わけです。

 活動内容は、以下のとおりです。
 (1) メーリングリストを通して、晴眼者と視覚障害者が読書情報を交換し合い
、交流を深めています。ときには、アニメの画面解説などのやりとりもあります。
 (2) その中で話題になった本があれば、それが点訳・音訳されているかどうか
調べ、どこでも作成していないようなら、晴眼者会員、あるいは、非会員の朗読協力
員に依頼して、朗読図書を作成します。(必ず、著者に録音許諾をいただいています
。)
 (3) 出来上がった録音図書は、会員の人たちの希望に応じて全国に貸し出しを
します。(郵便発受施設指定の認可をいただいていますので、無料でやり取りできま
す。)
 (4) 定期的に、事務局長の家などに集まり、交流会を開き、晴・盲問わず、事
務作業なども手伝います。
 (5) 企画物として、読書会、アニメ鑑賞会、ゲーム会、点字教室、朗読教室、
バリアフリー講座、小説に因んだ場所を訪れるお出かけ企画なども行なっています。
 (6) 現役中学・高校生たちへの読書啓発活動。

 最近のニュースとしては、安倍晴明(あべの せいめい)の孫を主人公にした人気
シリーズ「少年陰陽師」の作者結城光流(ゆうき みつる)先生との交流です。他に
も何人かの作家さんと交友を深めてきましたが、最新刊の「あとがき」に、点訳・音
訳の話とかYACのことを、盲導犬話と共に書いてくださった作家さんは初めてで、
大喜びしました。

 また、これは著作権問題などと共に研究中なのですが、全国の会員さんも、もっと
身近に交流しようということで、「スカイプ朗読会」なる試みも始めました。(まだ
、不定期で、次の予定は決まっていませんが。)

 現在、晴・盲、老若男女含めて、会員は100名強。最高齢の方は、既に70歳を
越しておられます。いくつになっても、面白い物は面白いのです。楽しい小説、感動
できる小説、じんわりと染みてくる小説など、会員さんたちから愛されている録音図
書の数は、既に500タイトルを超えています。
 素敵なお話に出会いたい方、朗読をするのが好きな方、情報提供をすることが得意
な方、ぜひ一度お問い合わせくださいませ。とりあえず、私のアドレスへどうぞ。
YIV01420@nifty.ne.jp

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:23  | Permalink

点字つき触る絵本

昨日私は、点字つき触る絵本、ドラエモン遊びがいっぱいを買った。 今回も、機関車トーマスと同じように、岩崎書店という私の家の近くの書店で買った。 これで、私の長年の希望がかなえられた。 私は、長い間Npo法人、Ud絵本センターに会員として所属しているが、Ud絵本センターではっこうされているものは、確かに良いものなのだけれども、一般の書店で購入することができない。 これでは、どんなに良いものを作っても、一般的にみたら普及しない。 やはりこのような絵本製作の試みが開始されても絵本の魅力を沢山の人たちに知ってもらうには、有名な出版社から発売されることがもっとも良いとおもっていたら、小学館が2冊発売した。 それで私は、すぐに、読者用のはがきに、購入したむねを書いて、送った。 これからも、このようなとりくみがあるかとおもうが、良い本が、沢山出版されて欲しいとおもう。
蒔田 麻耶様

by amedia  at 14:54  | Permalink

エスペラント

皆さんはエスペラント語という言語があることを知っていますか。 私は、盲学校に在学中に、「誰か、エスペラント語を学びたい人がいましたら、いってください」という案内があった時に、そんな言葉があるのだなとおもった。 それから長い月日がながれ、点字毎日という新聞の記事の中で、講習会の案内があったので、テキストをもらうために、電話をした。 そうしたら、そこに、もと、盲学校の先生が、エスペラント語を学んでいることを知った。 ここまで書くと、エスペラント成功物語のようにおもう人もいるかもしれないが、私は、テキストをもらったもののいっこうに、エスペラント語が好きにならず、嫌いになってしまった。 どうして、私が、エスペラント語が嫌いになってしまったかというと、英語でもなくて、スペイン語でもなくて、ポルトガル語でもないこの言葉は、とても奇妙で怪しい言語だなとおもったし、はたして、この奇妙な言葉は、誰がどこで使うのだろうという疑問がわいた。 それとともに、今の時代、国際語といわれているものは、英語フランス語、スペイン語、中国語など、一般に知られている言語なのに、この奇妙な言葉は、あまり認められていない、それに、もしこの世界に、エスペラント人という民族が存在したら、どのようなことになるのかとおもうと、やっぱり、きみが悪い、例えば、Euに加盟している国々の人たちは、おそらく、英語やフランス語やドイツ語などさまざまな言語を話し、特有な、文化をもっている。 でも、エスペラント語が、もしEuの国々で使用することになったら、怒る人たちもいるとおもう。 聞いた、話によると、にとべ いなぞうの時代に、エスペラント語を国際語にしようとの話があったそうだが、その時に、反対してくれたのが、フランス人だそうだ。 先生がいうには、もしも、興味がまたでたら、やってみてくださいといわれたが、私は、心の中で、「たとえ、沢山の、お金をはらうといわれても、ぜったい、エスペラント語なんか、喋らない」とおもった。 もらった、テキストは、エスペラントきょうかいに返却ということにした。 私は、国際問題には詳しくはないが、おそらく、今のままで、いけば、エスペラント語は、国際語としては、普及しないとしないとおもうし、もしも、そのような、話がでたら、にとべ いなぞうの時の、フランス人のように、私は、怒るとおもう。 
蒔田 麻耶様

by amedia  at 14:43  | Permalink

トイレの話

 わたしも障害者トイレを使う事がある。だれかが言っていた。あのトイレに鍵をかけておいて、使う人は売店に借りにきてほしいと。そうしないと、トイレの中に人が住んでしまうのだそうだ。これは、人が住むと言うモラルの問題化、ただ単にセキュリティーの問題なのかはわからないが、施錠するというのはどうかと思う。
 今から10年ほど前、ディズニーランドに行った。わたしらはグループで行っていて、たまたま車椅子使用者が使おうとしたその瞬間、中国人グループが我先にと入ろうとしたので、内のお袋が怒鳴った事があった。マナーさえ守れば、施錠などする必要はないのではないか。
齋藤勝利様

by amedia  at 14:37  | Permalink

点字が付記されているもの

この間、家で食事をしようとしていたら、お袋がわたしの手を便のふたに触らせた。「ソース」と点字で書いてあった。あれには驚いた。それは、豚カツソースだった。点耳の濃さは、ちょうど良かった。以前、スポーツ仲間が水のペットボトルを持っていて、彼女がわたしにそれを触らせた。「水」と点字で書いてあったが、かなり薄かったのを覚えている。
 最近は、点耳のメニューや商品に点耳が付記されているものが多く、われわれにはありがたい事だと思う。とくに、トイレのウォシュレットは、最高。GWに、お袋の実家に行ったときにトイレに入ったら、それがついていた。それ以来、いろんなものがあるんだなぁと感心するばかり。
 ウォシュレットは、いろいろなメーカーから発売されているが、詳細に付記されているのは、イナックスだと思う。
 なんだか、メーカーの回し者のようですが、決してそうではございませんので、ご心配なく。
齋藤勝利様

by amedia  at 14:35  | Permalink

続「障害者の無理解」は被害妄想

 わたしも「障害者の無理解は、被害妄想」だと思う事がある。かつてわたしも障害者には理解がないから、スポーツもできないと思い込んでおり、スポーツをするときに付き添ってくれるボランティアさんが誘導の仕方が下手だと感じたとしたら、「視覚障害者をわかってない」とよく思ったものだ。
所が、最近は、そうは思わなくなった。それは、いちいちそう言う事を口に出して言っていては、相手も困ってしまうし、視覚障害者だけが障害者ではないと言う事を認識した事があったからだ。
むしろ、障害者の無理解は、自分の親戚の方だと思う。
わたしは生まれつき全盲であったためか、それとも両親の実家が地方だったからかはわからないが、
むこうに行くと、うまれて37年いろいろ嫌味を言われて、いい気持ちにはなれなかった。
それは今でも変わらないが、回りは少しずつ理解はしているものの、まだまだだと思うので、そう言う時は、たしなめるようにしている。
理解を求めたければ、自分の側から声を発する事だと思う。
そうすれば、少しずつではあるが、わかってくれるし、こちらも相手の事情をわかるようになると思う。
齋藤勝利様

by amedia  at 14:33  | Permalink

障害者に対する「無理解」は被害妄想

私が加入している東京中小企業家同友会で、障害者雇用アンケートを取っている。
これは、ここ数年、3月から5月ぐらいにかけて、会員の経営者に対して取っている調査アンケートだ。
東京中小企業家同友会は各支部に分かれており、4月には、各支部での総会が行われるので、
障害者委員会の委員が手分けして各支部総会でアンケートのお願いに上がった。
実は、ここまでは話の前振りであって、アンケートは主題ではない。
さて、それぞれの支部を訪問すると、
親しい仲間が重要な役割を果たしているところではとてもやり易い。また、居心地も良い。
一方、知り合いがほとんどいない支部では、なんとなくよそ者雰囲気を感じ、居心地が悪い。
私が所属する豊島支部総会に写真をとるために参加していた別支部所属の私の友人が、
「最初はみんながあなた誰?」という目で見るので居づらい雰囲気があったが、
写真を撮りながら言葉を交わし始めたら自分の心の居場所が確保されてきた、
というような話をしてくれた。
実は、こんな風景はきわめて一般的である。
そんなことをなぜここに書いたのかというと、私達障害者は、こんなとき、「周囲は無理解だ」とか、
「障害者を受け入れてくれない」などと感じることが多いからだ。
実は、健常者でも、自分にとって馴染みのない集団に入ると、最初は疎外感を感じる。
しかし、彼らは、これを「無理解」などとは思わない。
一方、私もかつてそうだったのだが、多くの障害者は、この状態を「障害者に対する無理解」だと感じる。
この感じ方は被害妄想である。
」無理解」なのではなく、「まだ馴染んでいない」だけなのである。
被害妄想で自分自身で回りにバリアを貼ってしまうのは実にもったいない話だ。

(株式会社アメディア 代表取締役 望月優)

by amedia  at 15:33  | Permalink

点字と墨字

視覚障害者の世界では、点字に対して、一般の人たちが読む文字を墨字という。
どうして、墨字というのかについては、昔、Ink printというものを日本語にしようとしたときに、
墨字が良いだろうということで、墨字という説もある。 盲学校では、この墨字を使う生徒がいた。
墨字を使うことができる生徒は、弱視の生徒で、教科書に顔を近づけて、細かい文字を読む生徒が何人かいた。
その当時、私が通っていた、学校では、弱視の生徒と全盲の生徒がクラスわけされていた。
担任の先生も、例えば4人の弱視の生徒を一人の先生が担任していたり、
また7人から8人ぐらいの、全盲の生徒を一人の先生が担当するということがあった。
父母への連絡は、学校から墨字のプリントが配布される。
私のいた盲学校では連絡ちょうというものがあり、それに、配布されて来るプリントをはさんで家に持ち帰っていた。
父母への連絡のこうもくといえば、PTAの会合のお知らせとか、
先生の家庭訪問のお知らせとかうんどうかいや父参観日のお知らせなどだった。
全盲の生徒は、国語の時間に点字を勉強したが、今でも、生活の中で、点字を使用する時は、点字を使用している。
例えば、読書をする時や電話番号やメールアドレスをメモしたりなどする時は点字を使用する。
なぜかというと点字は、物事を正確に記憶しておきたいときに使用する。
例えば、電話番号やメールアドレスなどは特に、正確に記憶していないといけないものだ。
やはり、読書も耳読書といわれている現代に生活していても、点字での読書のほうが良いことがある。
もしも、私が、点字の読み書きができなかったとしたら、次のような不便なことが生じてくるとおもう。
1. 読書ができない。2.駅などにいっても、点字の表示が読めないために、キップを買ったり、
料金などを確認したりなどができない。3. 情報を正確に、受け取ることや、記憶することができないために、
電話番号やメールアドレスなどを間違って記憶してしまい、相手に、迷惑をかけてしまう。
これらのことを考えてみると、点字を覚えていて良かったとおもう。
蒔田 麻耶様より

by amedia  at 15:29  | Permalink

点字メニューに、一言

皆さんは、点字メニューに触れることが月にどのくらいありますか?
私は最低でも月に1度は点字メニューに触れていますが、先日こんなことがありました。
というのも、昼ご飯を食べるために、近くの飲食店に行き、メニューを読んで、品物を注文したのです。
中に、カツニというものがあり、何気なしに、注文したところ、その品物が、鍋物であったのです。
そして、店の人は、何気ない感じで、鍋が煮えたら火を消してくださいといったのです。
私は、驚きましたが、いまさらいりませんとも言えず考えたあげく、
煮えたら火を消してくださいといいました。
その後店員は、こちらの取りざらでおめしあがりくださいといいました。
私はドンブリニ入れていただけますかとお願いしてカツニを食べました。
こんな経験は、初めてでしたが、今回は私にも責任があるかなぁぁぁと思っていますが、
しかし最近、点字メニューに省略版が多いということが、
今回の出来事に繋がったのかもしれません。
 活字版はどのように書いてあるかは、わかりませんが、
点字版は、省略版が多く、今回のように、カツニとだけ書いてあっても、鍋物だとは思わないと思います。
今回のことは皆さんはどう思いますか?私はお店の人に、
もっと聞いて頼むべきだったとはんせいしているところです。
ヤノ、ケン様より

by amedia  at 15:29  | Permalink

トイレの話

 度々すみません。またもやトイレの話です。
 先日、京浜東北線の川口駅を利用しました。この日は、異性の友人と歩いていたので、
女子トイレには行かず、多機能トイレを利用することにしました。
 入り口脇の壁には、触知案内板が付いていて、とても分りやすく、
「これなら安心だね」と言いながら戸をスライドさせようとすると、何故か動きません、開きません。
 「やだ、使用中じゃないの?」
 と尋ねると、そんなことはないと言います。そこで、今度はノックしようとしました。
すると、彼から「ちょっと待って。」の声がかかりました。
 で、彼が見つけた表示を読んでもらって、びっくり仰天!
『ご使用の際には、駅係員までお申し出ください。鍵を開けにまいります。』
差し迫ってもいたので、さっそく駅員さんのところに行って頼んで開けてもらいました。
 でも、私達は不思議でならなかったし、憤りも感じたので、
「見えないだけの私ならまだしも、そのトイレしか使えない、
身動きに制限のある肢体不自由の方がとっさに使用できないのは酷すぎるんじゃないですか?」と詰問しました。
そして、駅員さんの話を聞いて、怒りの矛先が広がりました。
 「じつは、あの中で高校生達がタバコを吸ったか何かで、火事を起こしたんですよ。
だから、防犯上の理由で、普段は鍵を閉めてあるんです。ご理解ください。」
 なんて馬鹿なことをする若者がいるんだろうか!でも、
それによって、不便を強いられる人間はたまったものではありません。
 オストメイトを使用する人たちなど、急を要することだってあるはずです。
点字による表示はなかったのだから、視覚障害者が気付かずに
ずっと待ってしまうことだってあるかもしれません。
いろいろなシチュエーションが有に5・6ケースは思い浮かびます。
 煙探知機や火災報知機を設置することで、なんとか対応するように改善しないと、
多くの人が困るのです。
 また、防犯上の対策なら、普通にいつでも使えるようにした上で、
『防犯のため、10分以上使用されている場合、駅員が点検にくることがありますので、ご了承下さい』
などと書いておくということも考えられると思います。
実際、『10分』よりは長い時間だったと思いますが、そのような表示を出している私鉄の駅もありました。
 いずれにせよ、心無い客たちへのマナー向上につながる努力をすると共に、
本来利用してもらうべきお客さんの利便性を最優先して対処していっていただきたいものです。

 なお、この意見は、後日、JR東日本のテレフォンセンターの方に伝えました。
初め無愛想だったオペレーターの男性も、最後には大変親身になって聞いてくれて、
上司に報告し、川口駅に通達したいと思うと言ってくれました。
 次回、同駅を利用した際、改善されていることを願っています。

 読者の方で、同じような経験をされた方、また、川口駅を利用しておられる方、
宜しければ、ぜひコメントを下さいませ。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:28  | Permalink

「健康麻雀」って知ってますか?

 先日、久しぶりに麻雀をやってきました。
 「目が不自由なのに、麻雀?!」と不思議に思われる方、「よっ、出ました!盲
牌!」と感動する方など、いろいろ感じておられることでしょう。
 種明かしをすれば、何のことはありません。普通の牌に透明の点字シールを貼っ
た物を使って遊ぶのです。この方法で遊び始めたのは、盲学校を卒業して間もない
ころでしたが、それまで、父親からの指導で盲牌に挑戦していた苦労が一瞬にして
解消された瞬間でした。
 などと書いていると、まるで私はよっぽどのギャンブラーみたいですが、いつま
で経ってもふにゃふにゃと遊ぶ、腕の上がらない麻雀なのです。

 視覚障害者が麻雀をやるときには、これ以外にも幾つかの独特な約束事がありま
す。
 まず、牌を積もってくるときに、手が当たって山を崩したりしないように、山牌
は2段に積まずに、前後2列に並べます。
 また、牌を捨てるときには、必ず声に出して捨て牌を読み上げます。これで、記
憶力の良い視覚障害者なら、ゲームの進め方の参考にできるわけです。
 また、他の視覚障害者が手を伸ばして捨て牌を触読しやすいように、捨て牌は山
牌の向こう側に並べておきます。
 さらに、誰かがリーチを掛けたら、その人の捨て牌を全て読み上げるということ
もします。
 こんなふうに工夫して、視覚障害者は麻雀を楽しむことができるのです。

 さて、先日遊んできた麻雀ですが、これは、「賭けない、飲まない、吸わない」
をモットーにしている「健康麻雀協会」主催の麻雀教室でした。
 「麻雀」というと、とかく、「徹夜」「ギャンブル」「飲みっぱなし」「聴牌
(テンパイ)タバコで煙もうもう」などと、大変不健康な物になりがちです。
 ところがこのゲーム、中国何千年だかの歴史を有する由緒正しい、且つ、優美な
物であるだけでなく、その不健康な3要素を排除してしまいさえすれば、いわゆる
「ボケ防止」に有効な、頭と指先を刺激してくれる素晴らしい遊びなのです。
 そこで、上に書いたような3か条を謳い文句にした、純粋に麻雀のゲームの奥深
さを楽しむ団体が発足し、20年ほど活動してきているのです。
 ここでは、高齢者対象の大会だけでなく、「点牌(点字の牌という意味)教室」
なる視覚障害者対象の教室や大会が開かれたりしています。
 とても懇切丁寧に指導してくれますので、ご興味のある方、晴盲問わずに参加し
てみてはいかがでしょうか。

 え?先日の私の成績はどうだったかですって?
 はい、「つもり四暗刻(すうあんこう)」で、生まれて初めて「役満」上がりま
して、狂喜乱舞していたのですが、そこで運を使い果たしたらしく、残りの対戦は
全て惨憺たる物でした。とほほ。

健康麻雀協会公式サイト
http://www.kenko-mahjong.com

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:30  | Permalink

選挙

先週の日曜日に私は選挙にいった。 私が、投票するには、点字での投票なので、投票所の皆さんには、たいへんおせわになっている。 私が二十歳になった時に、私にも、選挙権が与えられたので、ずっと選挙にいくということが、習慣になった。 子供のころは、両親と投票所にいったが大人たちは、なにかを書いているのだが、なにを書いているのか判らなかった。 だけれども、大人になったら、私も、あのようになにかを書いて、それをはこにいれるのだなとおもった。 私も、今は、点字で書いた紙を折りたたんではこにいれるということが許されている。 それで、今日は、普段は、表面には出てこないけれども、点字での投票をするのに影の力となっている人たちについて書いてみたいとおもう。 一人は、投票所で私の手引きをしてくれる人、手引きのほかにも、投票箱にいれる所まで教えてくれる。 それから、もう一人の人は、ほんとうにめだたないけれども、このような人がいるということで、点字での投票が成立しているのだとおもう。 まず、全ての人の投票が、終了する午後9時ごろに、投票上にいく。そして、はこの中から、点字で書かれた、投票用紙をみつけて、それを読上げて、その紙の墨字ばんを作る。 ここでは書いてある、点字を読みなおかつそれを墨字にしていかなければならないというたいへんな作業がある。 このような人たちによって、点字投票が支えられているのだ。 この場を借りて、点字投票に関わってくれている皆さん、ありがとうございます。 おかげで私も安心して、投票をすることができます。 

蒔田 麻耶様

by amedia  at 14:37  | Permalink

「朗定」へのご来場ありがとうございました!

 数週前にお知らせした朗読会「朗定(ろうてい)」ですが、
4月8日、無事終了しました。
 多くの方にご来場いただきまして、楽しんでいただけたようです。
この場をお借りしてお礼申し上げます。本当にありがとうございました!!

 で、それに関してもう一つご報告があります。
前回ご案内したときに、私自身の悩みとして、
「ただ読むだけでも見える人と見えない私では動きに差が出てしまうのに、
演出家が理解してくれない。」という情けない愚痴をこぼしました。
でも、その中でちらっと書いたように、
この想いは本当に「さりげなーく」しか伝えていなかったようだったのです。
 あの後、再度、「さりげなく」ではなく、「想いの全てを」伝えると、
とてもよく理解してくれました。
しかも、動かなくても、話芸できっちり伝えることの楽しさも感じてもらえたようで、
私は何の憂いもストレスも無く、思い切り稽古に打ち込むことができました。
 当日いただいたアンケートにも、朗読を聞くことが初めてだという人の感想として、
「とても面白かった」などという物があって、ほっとした次第です。

 以前、私はこのコラムで、「言葉できっちり伝え合うことが、障害の有無に関わらず、
いろいろな人間関係において、とても大切なことなのだ」と
いうようなことを書いた憶えがあります。
そんなことを書いた私なのに、実践できていなかったことが、
今回の稽古中の憂いにつながってしまったというわけですね。
 やはり、自分の中で悶々としていることがあったら、
相手にきちんと伝える努力はすべきなのだと、改めて感じた次第です。

 ところで、今回の朗読会は、入場料千円の会でしたが、せっかくの機会だったので、
能登地震被災地への義援金を募集しました。
 小さな会場で行なった朗定にご来場いただいた方は全部で58名でしたが、
募金はなんとやく五千円ほど集まりました。
出演者からの募金も合わせて九千円弱になりました。改めて皆さんの暖かさを感じました。
 この義援金は、杉並区のボランティアセンターの方のご案内で、
しかるべきルートを通じて被災地にお送りする予定です。

 以上、「朗定」のご報告でした。
 なお、次回の「演劇結社ばっかりばっかり」の公演は、11月16~18日まで、
丸の内線南阿佐ヶ谷近くの「アートシアターかもめ座」にて「だからこそ愛」という芝居をやります。
 以下のHPで、随時情報を掲載していきますので、宜しかったらぜひご来場くださいませ。

http://www.bakkaribakkari.com/

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 18:10  | Permalink

Pod cast

最近、Pod castといわれるものが増えてきた。 
私の好きな、FMラジオ局からも、「Pod castで番組を配信しています」というような、
アナウンスがしばしばながれる。
それでホームページにアクセスしてみるのだが、今のところ、Pod castを聞くには、
アイチューンズという特殊な、ソフトをダウンロードしなければならない。
この、ソフトは、私のような、視覚障害者には、使い難いようだ。 
なぜかというと、音声ソフトとこのアイチューンズとの相性が悪く、
また、ヘンな時に、立上がったりなどするようなので、
私のように、Pod castが聞きたいという人たちには、バリアになっているようだ。
なんとか、この問題を解決していただいて、Pod castを聞くことができるようにして欲しいのだが、
さて、どこに頼めばよいのか。 
特に、音声で読んで欲しいとおもう所は、まず、番組をどのようにして視聴するかということと、
番組を登録するのに、どのような番組が登録されているのかということ。
それから、私は、アイチューンズをよく知らないので、説明のページも作って欲しい。
今後に期待している。私のような、視覚障害者でも、Pod castが聞けるようにしてください

蒔田 麻耶様

by amedia  at 16:53  | Permalink

製作者が意図しないバリアフリーで思い出した話

前回のコラムで思い出した話です。
それは、今から20年ほど前、我が家は1軒屋から団地に移りました。
その時の我が家は門を入って一番奥の階段を使う事になりました。そこの3階が我が家でした。
そこの1階に鈴虫を飼っていた人がいて、夏から秋の夕方、鈴虫が鳴いていました。
そこの家主さんは、「うちの鈴虫うるさいでしょう?」と我が家によくきいてきたので、
少なくともわたしは「そんなことありません、おかげで我が家の階段かどうかがよくわかって、
とてもいいですよ」と言ったら彼女はかなり喜んでくれていて、
わたしに会うと今でも「鈴虫の叔母さんですよ」と言ってくれます。懐かしい話です。

齋藤勝利様

by amedia  at 16:52  | Permalink

特筆すべき特撮物「獣拳戦隊ゲキレンジャー」

 よく、生産者側や作り手は意識していないのに、結果的にユニバーサルデザイン
やバリアフリーになっていたりする物ってありますよね。
 例えば、コイン。紙幣の方は、手触りで区別できるように最初から意識して作ら
れていますが、コインはそうではありません。たまたま、数字を浮き彫りにするよ
うに作られているのが、視覚障害者にとって指先で認識しやすいということにつな
がっているのです。
 例えば、通り過ぎる街角のお店で必ず流れているメッセージや音楽が、たまたま
視覚障害者の耳の道しるべになっていたりということもあります。また、マンホー
ルの水音も然りです。

 そして、今回ご紹介したいのが、この2月からスタートした戦隊物の特撮物です。
 TV番組の中でも、しゃべりがメインでないバラエティ物と同じぐらい、アクショ
ン物は耳で聞いていて分りにくい物なんです。ですので、たいてい、晴眼者の友人
に音声ガイドしてもらいながら観るのですが、今回のこの戦隊物は一味違うのです。
 タイトルは、獣拳(じゅうけん)戦隊ゲキレンジャー
 メインの戦いになると、友人はいきなり無口になります。なぜかというと、登場
人物ならぬ登場虫が敵キャラの女の口から飛び出し、実況中継してしまうからです。
 どうでしょう。これこそ究極の「作り手の意図しないバリアフリー」ではないで
しょうか。
 そのうえ、今回は、合体して戦ったりする仲間がたった3人なので、それも分りや
すさを含めています。
 テレビ朝日系、日曜日の朝7時半です。一度試しに観てみてください。
 ご興味のある方は、以下の作品紹介をどうぞ。

【作品世界と設定】
おのれの内なるケモノの魂を使いし拳法、“獣拳(じゅうけん)”。
その獣拳に相反する二つの流派あり。
ひとつ、正義の拳、激獣拳(げきじゅうけん)ビーストアーツ。
ひとつ、悪の拳、臨獣拳(りんじゅうけん)アクガタ。
運命に導かれし拳士達は、戦いの中、学び、変わる!

【激獣拳ビーストアーツ側キャラクター】
 ゲキレッド:漢堂ジャン(かんどう・じゃん)
ジャングルの中、動物に育てられた野生児。戦いに巻き込まれ日本にやってくる。
激獣拳は初心者だが、頑丈な身体『アルブレイカブル・ボディ』を誇り、エネルギー
の源“激気(げき)”は誰よりも激しい。「ニキニキ」「ゾワゾワ」などの通称『ジャ
ン語』が口癖。
 ゲキイエロー:宇崎ラン(うざき・らん)
ゲキレンジャーの紅一点。小細工なしの真っ直ぐな戦い『オネスト・ハート』が信
条。努力と根性のひと。
 ゲキブルー:深見レツ(ふかみ・れつ)
『ファンタスティック・テクニック』と称される華麗な戦いで敵を翻弄する。元は
画家であり、兄も激獣拳の拳士であったらしい。
 マスター・シャーフー:
激獣拳の老師…の筈なのだが、何故か等身大のネコの姿をしている。“不闘の誓い
”というものをたてているらしく、当人は戦いに加われない。「暮らしの中に修業
あり」が口癖で、ジャンたちに“雑巾がけ特訓”など一見意味不明な課題を科す。
 真咲美希(まさき・みき):
激獣拳を擁護するスポーツ用品の大手企業『スクラッチ』の女性管理職。自身も引
退した激獣拳ビーストアーツの拳士。ジャンをジャングルから連れてきたのも彼女。
娘がいる。

【臨獣拳アクガタ側のキャクター】
 理央(りお):
アクガタの本拠、臨獣殿(りんじゅうでん)の若き総帥。究極の強さを求め、マスター
シャーフーの元を去ったという過去がある。臨獣ライオン拳の使い手。
 メレ:
臨獣カメレオン拳の使い手の女拳士。「理央に蘇えらせてもらった」事から理央の
為だけに戦い暗躍する。いわゆるツンデレ娘。
 バエ:
過去にメレに破れて以来、彼女の胃の中で暮らしているが、臨獣殿にあってゲキレ
ンジャーの大ファンなので、ロボ戦になると辛抱出来なくなって口から飛び出し実
況を始める。身長5センチ。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:18  | Permalink

今こそもう教育を守れ。

私の母校は、後3年で、100年を迎えます。
http://www.hiratsuka-sb.pen-kanagawa.ed.jp/
しかし、ここえきて、視覚障害者の教育も含めた、障害者教育全体が、変わることになった。
それは、それぞれの障害者の全体数が減っていることではない。
障害者教育を、一つにして確実なものにする狙いがどうもあるようだ。
 しかし、それは視覚障害者教育が埋没することをいみしている。
それと同時に、アンマ・マッサージ・指圧・針・灸氏を目指す人たちの夢や希望が、
崩れる可能性も含んでいる。 果たしてそれでいいのかと私はおもう。
呼び名は変われども、3両が学べる場所を守ることが、私たちの役目ではないかとおもう。
3両を勉強している人がいるすぐ近くを、べつの障害者が、
往き来するのは、言語道断と結わざるを得ない。 
どんな小さな場所でもいいから、最低限の3両教育ができる場所を確保していく必要性がある。
盲学校は、視覚障害者が勉強するところなのだということを、
今一度、世の中の皆さんに知っていただき、障害者教育の中に、
もう教育が埋没しないようにしたいと思います。
2007年3月30日 

ヤノ、ケン様

by amedia  at 14:29  | Permalink

点字のあれこれ

ここでは、私が、最近、点字を通して、けいけんしたことを書いてみたいとおもいます。 
ここ数年、私は、地域の小学校に招かれて、点字について話をしたり、子供たちに、
じっさいに、点字を書いてもらったりするのですが、
その中に、地域ケヤプラザといわれる所から、職員の人がきます。
ケヤプラザは、ようするに、けやぷらといわれている所なのですが、
じっさいに、どのようなことをしているかというと、介護が必要なお年寄りにたいして、
入浴や食事などのサービスを提供するということや、
住まいの修繕や絵手紙やフルートなどの音楽を聴くかいを通して、
その地域に住んでいる人たちにきてもらうなどで、地域の人たちにも、ひらいています。
そのような中で、点字を覚えてくれた人たちがいます。
今では、ケヤプラからのお知らせを点訳してくれて、送ってくれたりなどということもしてくれます。
最初は点字用紙を細く切って、それに、点字を書いて、セロテープで貼り付けて送ってくれていましたが、
今では、4分の1ぐらいの大きさの点字用紙に、点字を書いて、墨字のちらしといっしょに送ってくれます。
とてもありがたいことだと私はおもっています。

蒔田 麻耶様

by amedia  at 14:26  | Permalink

美術館について

わたしは、盲学校に在学していた頃、工芸の時間に作った作品がギャラリー・トムに
展示されていた事を今回のコラムを読んで思い出しました。
あの時わたしが作ったのは、ペーパーウエイトで、材料は、木でした。
「親子のペーパーウエイト」と題して作ったんですが、
なぜか子供先に作ってしまったのでした。
さて、「障害者割引」と言う問題ですが、美術館によっては、
車椅子使用者だけは割り引くと言う所もあります。
その理由は、そこは2階建てになっていて、
上の会には車椅子使用者は上がれないと言う事でした。
実に変なやりかたで、腹が立ちました。
では、わたしら視覚障害者にも適応してほしいと言ったのですが、だめでした。
今から7年前、カナダはプリンスエドワード島に行きました。
そこは、赤毛のアンでおなじみの場所です。
そこの博物館に入館したら、その時は障害者はわたしだけで、そのツアーは3人でしたが、
料金は二人文だけ払った記憶があります。
むこうは、「障害者割引」とは歌ってなかったんですが、そう言う自然な心得はおもしろかったです。
齋藤 勝利様

by amedia  at 14:21  | Permalink

素敵な美術館-「割引」で逃げずに誰にでも……

 つい先日、友人と二人で、湯治(?)に行ってきました。
 行った先は、栃木県の那珂川町にある「那珂川苑」というところで、本当はこの
宿の素晴らしさについてもじっくり書きたいところですが、今日はこの宿から近い
美術館についてお話したいと思います。

 那須高原の入り口であるこの辺りは、既に山坂の多い場所なので、宿の周辺をちょっ
と移動するにもまるでミニハイキングです。
 昼食を取りに降りたハム工場直営のレストラン『巴夢(はむ)』からその美術館
までは、1本道を選び違えたこともあり、なんと、えっちらおっちらと1時間ほども
登山(?)することとなってしまいました。
 でも、疲れが一気に取れるほど、素敵なところでした。
 絵本作家いわむらかずおさんは、この丘に農場と美術館を作り、生き物達と自然
と人間を慈しみつつ、暮らしておられます。その美術館が『いわむらかずお えほ
んの丘美術館』なのです。
 木の香りと感触の暖かい建物の1階が展示室になっていて、壁際に、氏の作品で
ある絵本や資料がびっしりと並べられています。この部屋の何箇所かには木のテー
ブルと椅子が置かれていて、座って絵本を読めるようにもなっています。
 私は、この椅子の一つに座り込み、友人に数冊の絵本を、絵の説明を織り交ぜつ
つ朗読してもらいました。いわむら氏は多くの作品を描かれておられますが、中で
も、「14ひきのねずみ」シリーズと「カルちゃんエルくん」シリーズは有名で、
幼年向きの読み聞かせの会などでは取り上げられることも多いと聞いています。読
んでもらってみると、確かに幼年向きではあるのですが、一つのストーリーのある
詩としても楽しめるような、胸の奥に「きゅっ」とくるような作品達でした。
 でも、私に読んでくれてばかりいては、友人がゆっくり見学することができない
と思い、一人で回ってくることを勧めました。すると、程なく戻ってきて、私の手
に何かを渡してくれたのです。それは、なんと点字本だったのです!!絵本でこそ
ありませんでしたが、とても楽しい、いわむら氏の書かれたエッセイ集2冊でした。
見てみると、これは、茨城の点字図書館で点訳された物で、確かめてはいませんが、
もしかしたら寄贈本だったのかもしれません。
 で、私がとても嬉しかったのは、その点字本をしまいこんだりせずに、展示室に
普通に置いておいてくださったということなのです。
 日々の暮らしの中で触れ合う自然や動物達のことを書いたこのエッセイには、絵
本のネタになっていると思しきことがぎっしりと詰め込まれていて、今度は、私が
友人に読んであげることとなり、それを聞いた友人がその内容に近い絵本を持って
きて読んでくれるという、楽しい「読み合いっこ」のひとときとなったのです。
 900円の入館料には障害者割引などはなかったのですが、こんな嬉しい展示物
があったり、木の床にはまったく段差が無くアップダウンの移動は全てスロープに
なっていたり、ゆったりとした障害者用トイレが設置されていたりと、個人の美術
館としてはこの上もないような配慮が随所に成されていたのです。
 こういったところにも、いわむら氏の暖かさが感じられたのです。
 日によっては、いわむら氏ご自身による絵本朗読会なども開かれているそうで、
次回はぜひそんな日に再訪できるように計画を立てたいと思いました。
 もちろん、帰りには、自分達の朗読のネタにもしたいということもあって、「カ
ルちゃんエルくん」の絵本を1冊買ってきました。これから、点訳して、おはなし
会に備えたいと思っているところです。

 追伸 那珂川苑もレストラン『巴夢』も、リーズナブルなのにとても美味しいお
食事を出してくれてましたので、美術館と共に、URLを掲載しておきます。お近
くにお越しの際は、ぜひ行ってみてくださいね。

いわむらかずお えほんの丘美術館
http://www.ehonnooka.com

栃木県障害者保養センター那珂川苑
http://www10.ocn.ne.jp/~nakagawa/

田舎レストラン巴夢(はむ)
http://www.mirubenet.com/gourmet/hamu/


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)


by amedia  at 18:21  | Permalink

人の温かさ

今回の福祉コラムを読んで、わたしも同じ事を感じる事があります。例えば、酒に酔って歩いていて、線路に落ちそうになったとき、「あぶないですよ」と後ろから声をかけてくれました。そして、声をかける側も、視覚障害者の事をよく見るのでは?と思います。わたしは、両眼全盲ですが、左目がしっかり開いているので、怖く感じるらしく、わたしに声をかけてくれる人は、女性かやくざふうの人が多いです。そうそう、荷物を整頓していると、「手伝います」と言いながらせっかく入れたものをまた出された頸肩もあり、困りました。わたしは、短気な人間なので、「自分でやれます、せっかくいれたので」と言って、その手をふりほどいた事がありました。だから、エスカレーターに乗ろうとしたときに、後ろから服をつかまれたら、「つかまないでください」と言って、ふりほどくのは、悪い事ではないとわたしは思います。

齋藤勝利

by amedia  at 18:19  | Permalink

悪気はないから困っちゃう

 たまに、「目が見えなくて良かったと思うことはありますか?」という面白い質問を
受けることがあります。この質問、不快に思う人もいるかも知れないけれど、
私は悪くない質問だと思っています。
だって、私には本当に「これは良かったことだ」と思えることがあるからです。
 人間関係が殺伐としているなどと言われる現代の都会にあっても、
自分が障害者だったからこそ、声を掛けてくださる方の心の温かさに触れることが
できるからです。
慣れていない駅などで掛けられる「お手伝いしましょうか」の声に、差し出される腕に、
どれだけ救われてきているかと思うと、感謝でいっぱいになります。
 けれど、その一方で、勘違いや思い込みでの親切には、困ることしきりでもあるのです。
先日も、我が家の最寄駅の売店でそんな想いをしました。
 私は、ドリンク剤とお水とスティックタイプの喉飴を買いました。
周りには、買い物をしようとしているらしい人達が数名いましたが、
私は自分でほしい物を取って会計することはできないので、
売店のおばさんに口頭で伝えて取ってもらうしかないのです。
人より少しだけ時間がかかってしまうのが、申し訳ないなと思いつつ買っているのですが、
このおばさんが親切過剰な人で、余計に時間がかかってしまうのです。
「飴はすぐなめるの?」
と聞かれたので、私は袋に入れるか入れないかの判断材料だと想い、
「はい、すぐなめますから……」と答えかけました。
その後に続くはずだった言葉は、「そのまんまでいいです」だったのですが、
かぶせてきたおばさんの言葉は想像の範囲を超えていました。
「それじゃ、開け口に切り込みを入れましょうね。」
驚いた私は、「そのまんまでも、切り口は触れば分りますから」という言葉が
出てこないのです。「え?あ?だ、大丈夫です」などとあわあわしていると、
「いいのよ、遠慮なんかしなくても。おばさんがちゃんとやったげるから」と、
すっかり親切に酔いしれ、『お待たせいたしました、電車が参ります』のアナウンスが
流れ初めているのに、「あら、こういうのは一つ目のを出すのが難しいのよね。はい、
お嬢さん、手を出して。あなたの手の上に、一つ目のを置きますよ。」ときたのです。
しかたなく手を出しながらも、周りが気になってたまりません。お金を払い、
品物全てを受け取って、入線してきた電車に乗り込んだときには、
冷や汗でじっとりしていました。
この歳で「お嬢さん」呼ばわりされたのは嬉しくなくもないのですが、
一種の子供扱いの延長みたいで、すっきりしません。
それより何より、他の人たちは、みんな、ちゃんと買い物して電車に乗れたのだろうかと思うと、
本当に落ち着かない気持ちになりました。

 またあるときは、知人の家に向かって歩いていると、
いきなり通りがかりのおばあさんに「あなた、そっちは病院じゃありませんよ。
こっちへいらっしゃい。」と手を引っ張られました。
障害を持っている人が、一人歩きしてまで出向く先っていうのは
病院以外にはないのだと思い込んでいたに違いありません。

 他にも、危険な例としては、エスカレーターに乗りかけて動き出したあたりで、
「あなた、そこはエスカレーターですよ!危ないじゃないですか!」と言って、
後ろから服をつかまれたことがあります。
いつもなら、勘違いしている親切屋さんには、(この人には悪気はないのだから)と自分に言い聞かせ、
邪険にしたりしないように気をつけているのですが、このときばかりは、「掴まないでください!」と
叫んで、服をもぎ取ってしまいました。怖かった!!

 こんなことに出会う度、人の親切心を傷つけることなくお断りする良い方法は
ないものかと途方にくれてしまう私なのです。


目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」


(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:08  | Permalink

朗読会やります!

 昨年12月に、初めて一般の劇団のメンバーとして舞台に立った私ですが、
今度は同じ劇団のメンバーと共に、小さな朗読会を行なうことになりました。
 せっかくなので、読者の皆さんにもお知らせしようと思います。
今、がんばって稽古中なのですが、
ちょっと精神的なプレッシャーにめげそうな今日この頃です。
その理由については詳細な情報を載せた後に少し書かせてください。
 まずは、チラシより。

演劇結社 ばっかりばっかり           
朗読会朗 定~ROU-TEI~
ご飯があって味噌汁があってお新香があってそこにつけるおかずが変わっていく。
 それが定食
ばっかりばっかりの朗読会はそんな定食スタイル。
A・B・Cと回毎に一部演目が変化いたします
(ただしメニューは『料理長のおまかせ』にさせていただきます。)

出演食材
推数奇 耐詩
石津 正幸
肱岡 拓朗(ハイパーボイスマネージメンツ)
高橋 知宏
坂巻 寛治
美月 めぐみ
大野 陽子


とき
四月八日
A定食 十三時
B定食 十五時三十分
C定食 十八時
※開場は各三十分前開始
完全予約制各回定員三十名様
価格:各一人前千円(税込)

ところ
NPO法人スクール・アドバイス・ネットワーク特設会場
JR荻窪駅・徒歩七分
住所:杉並区上荻一の二十四の二十一 協立第51 ビル3F  (自然食品店「ころ」の三階)
※地下一階はライブハウスになっています。そちらとお間違えの無い様ご注意下さい。

予約・お問い合わせ
メールアドレス      mail@bakkaribakkari.com 
ホームページアドレス   http://www.bakkaribakkari.com/   

 以上が詳細でした。
 で、めげそうな原因はというと、これが、演出上のことなのです。
 私の所属しているもう一つの朗読劇団の方は、
視覚障害者が演じることが当たり前になっている劇団です。
こちらでは、最初に視覚障害者ありきだったため、
自然に動ける晴眼者と動きをつけられてもそれ自体が負担になってしまう視覚障害者が
同じ舞台上で演じる場合、多少の表情の変化以外はみな正面を向き、
動けない側に合わせて、ほとんど動きを入れない演出にしてくれていました。
 そのため、私は、「舞台上で動く普通の芝居は晴眼者と同じに動けない以上視覚
障害者は視覚障害者の役しかできないけれど、朗読劇ならどんな役でもやれるのだ。」
という信念を持ってしまっていたのです。
 ところが、今回の朗読会の稽古に入ってみて、それがとても甘い考えだったことに
気づかされてしまいました。
 私は、この劇団では、たった一人の視覚障害者、すごいマイノリティな立場だったわけです。
私の気持ちはさりげなく伝えていたつもりでしたが、演出の方針は変わらず、
これはもう諦めるしかないという感じになりました。
 どんどん動くメンバー達の中で、動けなかったり表情のコントロールすら他の人以上に
意識していないといけない私が、どんなコントラストで映るのかと思うと、
かなりめげそうになるのです。
 でも、自分で決めた道だから、なんとか頑張っていこうと思っています。
動けないなら、やはり話芸で勝負するしかありません。
 そんなことも含めて、皆さんにはぜひ、観に、聞きにいらしていただけたらと思います。
 ご予約お待ちしています。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:00  | Permalink

平成17年度文化庁文化芸術支援作品 『ヘレンケラーを知っていますか』

“みんなちがってみんないい。” (金子みすゞ「私と小鳥と鈴と」より)
老女の過去が少年を救う。少年は老女を乗せて未来へ走る。それぞれの愛に向かって…

山口県が生んだ童謡詩人・金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」の一節、
「みんなちがってみんないい」をテーマに、
盲聾の老女と生きる意味を見失った少年の偶然の出会いから始まる感動の物語。
山口県のある地方の雑木林の中に暮らしている、
目が見えず、耳が聞こえないという障害のある北崎絹子(小林綾子)。
ヘルパーの協力を得ながらも、一人で自立した生活をしている絹子の家に、
若い人生に終止符を打とうとしている山口祐介(登坂紘光)がやってくる。
盲聾者ではあるが、一人で何でも手際よくこなす絹子の生活ぶりや、
前向きに生きる魂にふれ、祐介は自分を見つめ直し始める…
監督は、ハンセン病、教育、障害者問題など、
一貫して社会に問い続ける作品を送り出してきた中山節夫。
主演の盲聾の女性には、NHKドラマ「おしん」で世界中に名を知られた小林綾子が扮し、
15歳から78歳までの役を演じぬく姿も見物。
下関弁で語られる暖かな表現と情緒あふれる町の風景が演出する、
生きる勇気と希望を教えてくれる心震わす感動の物語!

◆監督:中山節夫 ◆脚本:下島三重子
◆出演:小林 綾子/登坂 紘光/鈴木 重輝/左 時枝/倉野 章子/高橋 長英/夏八木 勲(特別出演)
◆企画・製作:映画「ヘレンケラーを知っていますか」製作委員会
(有)山口県映画センター/山口県シネクラブ協議会 
◆配給:H&Mインコーポレーテッド
2005年/日本/カラー/ヴィスタサイズ/105分  
3月24日(土) 銀座シネパトス他全国順次公開!!

by amedia  at 15:33  | Permalink

コインロッカー

わたしは週2回某Yスポーツ文化センターに水泳やトレーニングのため行っています。更衣室には、100円を入れて、使い終わると100円が戻ってくるコインロッカーがありまして、そこを使うわけですが、Yセンターは、健常者も使える施設なので、周りには若い人がたくさんいます。彼らは、ロッカーに鍵をかけないでそのままプールやジムに行ってしまいます。わたしら視覚障害の人間は、ロッカーのドアを開けて、手を入れないと、荷物を入れて良いかどうかわかりません。それが一つくらいならいいのですが、三つ以上そのような事があったりすると、第3者が見たときに「あいつどろぼうか?」などと言う声が出ないとも限りません。まだ幸いにしてそうなったことはないのですが、わたしは誰か人がいるときは、鍵をかけるように呼びかけています。みなさん、コインロッカーを使うときは、絶対に鍵をかけてください。盗難があっても、自業自得ですし、周りの利用者にも不快な思いをさせてしまうばかりか、場合によっては、出入り禁止になるかも知れません。

齋藤 勝利 様

by amedia  at 17:26  | Permalink

小学生の素朴な疑問

 学校も3学期に入り、小学校4年生のクラスに呼ばれ、点字の学習をするという
機会が増えています。
 先日も、杉並区のとある小学校の4年生のクラスにお邪魔して、点字講座を担当
してきたのですが、その際、「せっかくだから、点字のことだけじゃなくて、なん
でも聞いてね」というと、沢山の質問が飛び出してきました。

Q1 (給食の際の質問) 食べ物の位置はどうやって知るんですか?
A1 お皿の位置関係は触ればある程度分るし、お皿の中身は、時計の文字盤に例
えて説明してもらうととても分りやすいよ。

Q2 お皿が四角かったらどうするんですか?
 A2 四角い時計もあるよね?
 (うーん、なんてかわいい質問なんだ!)

Q3 見えなくて一番苦戦したことは何ですか?
A3 いろいろあるけどねぇ……、自転車に当て逃げされちゃって杖を折られたこ
ととか、点字表示も音声案内もないエレベーターにうっかり乗っちゃって誰も助け
てくれなかったときとかかな。

Q4 食べ物で苦戦した物はありますか?
 (みんな、「苦心」とか「苦労」と言わずに「苦戦」って言うのね。ゲームの影
響かな。面白い。)
A4 うーん、確かに食べにくい物はあるけどね、…そうだな、切り身とか刺身じゃ
ないお魚を食べるときかな。焼き魚なんか、骨が多いと困るね。

Q5 見えないと真っ暗なんですか
A5 人によっていろいろだと思うけど、私の場合は、真っ暗ではないです。視力
としては、明るいとか暗いってのもわからない全盲なんだけど、音で聞いてる状態
が、そのまんま目の前に映ってる感じ。校庭の元気な声が聞こえてるから、そっち
側が窓だと思えるでしょ?そしたら、私はそっち側が明るく感じるの。でも、本当
に、人それぞれだと思うよ。

 等等、率直な質問を沢山してくれて、純粋に理解しようとしてくれりているのが
伝わってきて、本当に心があったかくなり、こちらの方が元気になれる感じなので
す。
 話の合間に聞こえる「大変だなぁ」「かわいそうに」などという言葉にも、へん
な哀れみではなく、純粋な思いやりが感じられます。
 そして、最後に、こんな質問も出ました。

A見えなくて不幸だと思ったことは何ですか?
Q たまには嫌なこともあるけどね、大概の場合、幸せ不幸せは見える見えないと
は関係ないと思うよ。実際私は幸せだし。もちろん、不便なことは多いけど、それ
は不幸とは違うからね。みんなとこうして楽しい時間を過ごせるのは、とっても幸
せなことです。

 で、本日も、これから別な小学校にいって、いろいろなお話をさせてもらい、み
んなから元気をもらってくるのです。
 いってきまーす!!

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 10:32  | Permalink

医者の本分とは?

 先日、友人の出演する芝居を観るため、少し遠出をして、宇都宮線の某駅に降りました。
もちろん、芝居もそこそこ面白かったけれど、もっと印象的な話に出会うことができました。
 それは、芝居が始まる前にお昼を済ませてしまおうと入った小さなラーメン屋さんで、のことでした。
 このラーメン屋さんのおじさんが大変な話し好きで、ご自分の体験を話してくれたのです。
 このおじさん、片目が見えません。
でも、もう片方の目の視野だけで、160度もカバーできてしまうとか。
そして、若い頃、その見えない方の目をなんとか治療してほしいと思って、
当時素晴らしい眼科の博士がいたということで、J.K.大学付属病院を訪ねたそうなのです。
ところが、件の博士に見てもらえたと喜んだのもつかの間、
珍しい眼疾だということで大勢の研修医に見せて説明した後、
何の処置もせずに終わってしまったというのです。
おじさん、すっかりがっかりしてしまって、もう、目のことは諦めてしまったのだそうです。
 この話を聞いて、私の中でもくすぶっていた眼科への不満が、久しぶりに沸々と湧きあがってきました。
 私も、生後4ヶ月のころから中学2年の秋までの間に、左4回、右6回、計10回の手術を経ましたが、
結局は、完全失明してしまいました。仙台の大学病院での幼い記憶には、特に憶えていることはないけれど、
中学のときに手術を受けた東京の大学病院でのことならけっこう憶えています。
優しげな女性の担当医は、私に対してとても親身になってくれていました。
けれど、手術に関しての決断を下していたT博士は、どこか冷たくて、
自分がモルモットにでもなってしまったような気持ちにさせられたものです。
 また、眼科ではないのですが、私は他に、大変症例の少ない障害を持っています。
その手術のため、高校卒業寸前の3ヶ月くらいを、大学病院で過ごすことになったのですが、
このときにも、断わりはあったとはいえ、実験観察の資料用にするため、
裸身をいろいろな角度から撮影されたという経験があります。
 話を眼科に戻しますが、もう一つ疑問に思っていることがあります。
それは、整形外科なら、松葉杖の使い方を含め、日常生活に困らないようにするためのリハビリというのがありますが、
眼科で失明してしまったりしても、それにそうとうするリハビリがないということです。
いったい、どれほどの眼科医が、白杖を使った歩行のノウハウをご存知なのでしょうか。
点字が打てる先生は?いえ、そんな贅沢は言わなくても、
音声化ソフトを使ったパソコンについてご存知の先生は?また、見えなくなってしまった人の心のケアをできる先生は?
 眼科医本人でなくても、そういうカウンセリングや指導ができる職員を置いている病院はどれほどあるのでしょうか。
 医者って、元来、人の病気を治すものですよね。でも、治らなかったら?
 どうして病気を治そうとするかというと、患者の憂いを減らし、
快適に暮らせるようにしてあげたいからなんじゃないでしょうか。
それは言い過ぎ?でも私は、そうあってほしいと思うのです。
 だから、患部を治そうとすることだけでなく、もう少し視野を広げて考えてほしいと思うのです。
 ましてや、実験や観察の資料とかサンプルとか、そんな存在としてだけ見るような医者は、
なんとしても容認できないのです。
 そんなこんなの想いを噴出させた私は、このコラムを書くに当たって、少しネットで調べてみました。
そして分ったことは、以前と違い、少しは視野を広げている病院が増えてきているらしいということです。
まだまだ足りないと思うけれど、少しは明るい未来が見えるかなと思いました。
 詳しくは、こちらを覗いてみてください。

「視覚障害者リソース・ネットワーク」
http://www2.aasa.ac.jp/people/hkawash/VIRN/inst/LVclinic.htm

 片目だけ160度の視野を持つラーメン屋さん、辛い話なのに、なんだかとって
も元気に話してらしたのが印象的でした。
 え?ラーメンの味ですか?う~ん……。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:57  | Permalink

視覚障害者等情報支援緊急基盤整備事業

政府は、障害者自立支援法での激変に耐えられない福祉関係施設やサービスを受ける障害者のために、「障害者自立支援対策臨時特例交付金」を平成18年度の補正予算として国会に上程し、2月2日の衆議院及び6日の参議院で可決されました。
この交付金は、政府から都道府県に分配され、都道府県が各市区町村にその福祉計画に従って分配する形になっています。
この中に12の分類があり、その最後の12番目の分類「その他法施行に伴い緊急に必要な事業」の中に、視覚障害者等情報支援緊急基盤整備事業が位置付けられています。
この事業は、役所や図書館、公立病院などの公的機関の窓口に読書機や点字プリンターなどを設置して、視覚障害者や聴覚障害者の窓口での情報提供を保障しようというものです。
1自治体に対して100万円を補助するという予算なので、金額的には微々たるもので、なかなか充実した情報環境を整えるのは難しいかと思いますが、それでもやらないよりはやった方が断然良いのです。
例えば、役所の案内カウンターに音声・拡大読書機「よむべえ」が設置してあれば、役所で受け取った墨字の資料をとりあえず拡大や音声でざっと確認して帰ることができるでしょう。
ただ、補正予算で突然決まったものなので、一番末端の市区町村では、これを活用することを福祉計画の中に盛り込むことをあきらめている自治体もあるようです。
読者の皆さんの自治体はいかがでしょうか。
一度訊ねてみてはいかがでしょうか。

(望月優)

by amedia  at 16:43  | Permalink

プリントアクセシビリティ

この2月から、また一つ興味深い研究が始まりました。
それは、「プリントアクセシビリティ」の研究です。
「ウェブアクセシビリティ」という言葉はようやく徐々に普及しつつある感がありますが、「プリントアクセシビリティ」となると、初耳の方が多いのではないでしょうか。
「プリントアクセシビリティ」とは、視覚障害者でもOCRソフトや音声読書機などを使って印刷物を自分で読むことを前提として、視覚障害者にも読み易い印刷物とはどんなものなのだろうかという視点に立った研究です。
まだ、2月1日に第1回目の勉強会を開いて、週に1度定期的に集まって勉強を進めているだけなので、まだまだ深いところまでは進んでいません。
テストの対象としている機器も、現在は「よむべえ」だけです。
しかし、それでも、「よむべえ」の内部ソフトウェアのバージョンが同じでも、組み込まれているスキャナの型番が少し異なるだけで微妙な違いが出てくるなど、この研究の奥はどこまで深いのかと楽しみになる面さえあります。
現在、この研究を進めているのは、アメディアのスタッフ数名とアメディアと取引のある印刷会社のスタッフ数名です。
印刷会社に入ってもらったお陰で、色使いに微妙な変化を加えることによって読めるようになったり読めなくなったりなど、徐々に細かいことが判りつつあります。
「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

by amedia  at 16:41  | Permalink

今日のお昼は麻婆豆腐

 近所の公園で、ときおり、「おとうふいかがですかぁ!」という声が響いていま
す。大人の声だけど、どことなくあどけない響きです。
 少し前から気になっていたのですが、これは、近所の福祉作業所の利用者が、手
作りしたお豆腐を売っている声だったのです。
 担当の若い女性職員さんに少し話を聞いてみました。

美月:現在の利用者はどれくらいいらっしゃるんですか?
職員さん:35名で、その内の二人が肢体不自由者で、残りの33名は知的障害の方で
す。
美月:このお豆腐は、一丁260円と、市価より少しお高いようですが、それはど
うしてですか?
職員さん:材料を宮城蔵王の契約農家から取り寄せていますし、利用者の工賃も入っ
ていますので、少しお高めになっています。
美月:自立支援法が施行されてから、福祉作業所の利用者は、もらう工賃より、利
用者として支払う負担額の方が多くなってしまっていると聞いていますが。
職員さん:はい、そのとおりなんです。しかも、給食も出しているので、その給食
代も負担することになっているので、かなり大変だと思います。
美月:利用者の方の工賃はいくらくらいですか?
職員さん:個人個人で変わってきますが、普通は日給制で、それに皆勤賞などが付
くと月に1万6千円くらいにはなります。それでも、利用する料金の方がかかってし
まうようです。

 とても感じ良くインタビューに応じてくださいましたが、職員さんご自身のお給
料も、同世代の平均的給与に比して、かなり低いとのことでした。
 この福祉情報の新聞記事としてはいろいろ聞いていた支援法ですが、実際の現場
に携わる方の生の声を伺うと、改めて首をかしげざるを得ない摩訶不思議な法律だ
としか思えないのでした。

 とはいうものの、このお豆腐、とても口当たりが軟らかな絹ごしで、風味も良い
のです。
 一口味見をした後、身体を温める為、麻婆豆腐にして食べたのですが、姿を変え
ても、やはりとても美味しいお豆腐でした。
 皆さんも、近所の福祉作業所の生産物を購入して、生活に取り入れてみてはいか
がですか?

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 15:43  | Permalink

移動支援介護に思う

今日、移動支援介護の、契約を業者と結んだ。そのときふと思ったことがある。
それは、ガイドヘルパーがの大半が、女性であるということが、
私たち、男性にネックになっている部分があるということである。 
それは、トイレに行くときによく興ることである。
大半の場合は、ガイドは異性のことが多いので、トイレの細かいことは、
別の人に教えてもらうことが殆どである。 
そんな時私は、同性のガイドヘルパーがいたらいいのになぁぁぁっト思うのです。
そこで、移動支援介護の制度をよいものにするためにも、
男性のガイドヘルパーをもっと増やし、国も、きちんと、制度の中に、
「ガイドは、同性の人がおこなうという」、文言を盛り込んでほしいものである。 
私が住んでいる平塚市の駅ビルの店内誘導は、同性がガイドしてもらっています。 
之が意外と、安心できるのです。 
皆さんも、移動支援介護を受けるときには、同性のガイドをお願いしてみてはいかがでしょうか?。

ヤノ、ケン様

by amedia  at 10:02  | Permalink

179号の「福祉コラム」を読んで

179号の点字の話で、思い出したことがあります。それは、飛行機に乗ると、
点字の内部案内が回ってきますね。あれは、日本国内だけだと思っていたら、
アメリカのノースウエスト航空でも同じサービスがありました。これは驚きでした。
さすがアメリカだと思いました。
飛行機のその点字の内部案内のマニュアルですが、出てくる時とこないときでも、があります。
これも、フライトアテンダントさんの認識があるかどうかの問題なので、点字ユーザーの方々は、
「点字の内部案内はありますか?」と聞いて見てください。
ちなみに、エアードゥーにもこのマニュアルは常備されておりました。

齋藤勝利 様

by amedia  at 10:02  | Permalink

春のバリアフリー映画情報(其の一)

以前にもお話したかと思いますが、
私は、バリアフリー映画鑑賞推進団体「CityLights」の
副代表などということもやってます。
 最近は、松竹映画、山田洋次監督、藤沢周平原作、
キムタク主演の時代劇「武士の一分」に、聴覚障害者のための日本語字幕と共に、
視覚障害者向けに画面解説の音声ガイドがついて、
映画公開中にバリアフリー上映会が、なんと、全国5都市で開催されたりと、
映画会社サイドにも、バリアフリー上映という物が浸透してきつつあります。
 やっと認知度の高まってきたバリアフリー上映ですが、
毎年3月に行なわれる「調布映画祭」では、2001年から、
会期中に上映される作品の中の3、4作品に、
音声ガイドが付けられるようになっています。
 この音声ガイドを作るのも、「CityLights」の活動の一つです。

  そして、今年もその調布映画祭が間近となりました!
 ということで、その関連情報をお伝えします。
 鑑賞申し込みの期限が、今月いっぱいですので、お忘れ無く!
 そして、調布駅南口からの誘導送迎もお引き受けしてますので、
視覚障害者お一人でも、お気軽にお申し込みください。お待ちしています!


調布映画祭2007
会場:調布市文化会館たづくり・調布市グリーンホール
   (京王線調布駅南口下車 徒歩3分以内)
日程:3月9日(金)・10日(土)・11日(日)
料金:無料

主催:調布市 (財)調布市文化・コミュニティ振興財団
運営:調布映画祭2007実行委員会
音声ガイド協力: シティ・ライツ

◆プログラム━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

A:『東京物語』 
日時:3月9日(金)14時30分~16時46分 
会場:調布市文化会館たづくり 2階 くすのきホール(500名) 

『東京物語』 1953年/日本映画/モノクロ/136分
監督・脚本 小津安二郎/主演 笠智衆
(あらすじ)故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦。
成人した子どもたちの家を訪ねるが、みなそれぞれの生活に精一杯だった。
唯一、戦死した次男の未亡人だけが皮肉にも優しい心遣いを示すのだった…。
巨匠・小津安二郎監督が、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに、
人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。
家でひとり侘しくたたずむ笠智衆を捉えたショットは、映画史上に残る、
名ラスト・シーンのひとつ。日本映画を代表する傑作映画です。

B:『フランダースの犬 劇場版』 
日時:3月10日(土)11時30分~13時14分 
会場:調布市グリーン大ホール (800名) 

『フランダースの犬 劇場版』 1997年/アニメ映画/カラー/105分
原作:ウィーダ 監督:黒田昌郎 声の出演:ネロ 津村まこと、アロア 丹下 桜 他
(あらすじ)ベルギーの小さな村に住む少年ネロは、祖父や老犬パトラッシュと共に
暮らしていた。しかし、祖父の死後、村の風車小屋の放火犯と濡れ衣を着せられた
ことで、彼の居場所は村から失われてしまう。
夢をかけた絵画コンクールにも落選。雪の降る中、住む場所も希望も失ったネロは、
アントワープの大聖堂へと向かう。涙なしには見られない感動の名作アニメ。

C:『ホテル・ルワンダ』
日時:3月11日(日) 11時00分~13時02分 
会場:調布市文化会館たづくり 2階くすのきホール(500名)

『ホテル・ルワンダ』 2004年/イギリス・イタリア・南アフリカ合作/カラー/122分
監督・脚本:テリー・ジョージ 出演:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、
ニック・ノルティ、ジャン・レノ 他。
(あらすじ)アフリカのルワンダで内紛による大量虐殺の危機から人々を救った、
実在のホテルマンの勇気と良心を描いた感動ドラマ。
『父の祈りを』など脚本家として活躍するテリー・ジョージが脚本、監督、製作
を手がけ、1200人もの命を守り抜く男の勇姿をヒロイックに描き出す。
日本公開は危ぶまれていたが、若者によるインターネットでの署名運動が功を奏し、
公開が実現。アカデミー賞をはじめ、各種映画賞にノミネートされた話題作。

■お申し込み■ 

Eメールまたは電話でお願いします。
[※お申し込み〆きりは、2月末日まで ]

宛先:eigasai@citylights01.org
件名に、鑑賞希望作品のアルファベットを明記してください。
 例)「調布映画祭 ABC」
A)9日:東京物語  B)10日:フランダースの犬 C)11日:ホテル・ルワンダ

本文に、以下のことを明記してください。
   1.氏名
   2.人数(障害者と晴眼者の内訳)
   3.連絡先(誘導希望の方は、当日連絡のとれる携帯番号)
   4.誘導の要・不要
   5.ラジオ貸出の希望

電話:シティ・ライツ事務局  03-3917-1995(代表 平塚)

※ FMラジオで場面説明・字幕朗読の音声ガイドをお聞きいただけます。
 イヤフォン付FMラジオご持参下さい。
※当日は各回入れ替え制で、開場は30分前です。お早めにおいで下さい。

[会場地図]
http://www.chofu-culture-community.org/institu_g/12index.htm
調布市文化会館たづくり 042-441-6111
調布市グリーンホール 0424-81-7611           

■映画祭全般に関するお問い合わせ
調布市文化・コミュニティ振興財団 映画祭担当(阿部・藤堂)
0424-41-6171

※音声ガイド付き上映作品以外にも、多数の映画が上映されています。
調布映画祭2007ホームページ
http://www.chofu-culture-community.org/movie/05_24main_festa.htm


 以上、少し長くなりましたが、調布映画祭の情報でした。
 なお、「CityLights」のurlは、以下の通りです。
http://www.citylights01.org

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:47  | Permalink

読書機がほしい!!

私の住んでいるところは、東京郊外のM市です。直木賞受賞作「まほろ駅前多田便利
軒」のモデルにもなった、東京の飛び地みたいな場所です。ここに越してきて、僅か半年
ですが、福祉に関しては少し遅れているような感じを受けています。
 まず、福祉タクシー券が、まったくないことに驚きました。今住んでいるところは、駅
からとても近いところなので、実質的な不便は感じていないのですが、メインになるよう
な駅ではないので、買い物に行くときなど、タクシーを利用したいシチュエーションが無
いわけではありません。で、(ああ、ここは、あまり裕福な市ではないのだな)と納得す
ることにしました。
 でも、役所関係、とりわけ福祉関係のお知らせなど、点字かSPコード付きの文書で
送ってもらえないものかと尋ねてみると、(この人は何を言ってるんだろう)というよう
な雰囲気で、それらの用意がないことを告げられました。特に、SPコードについては、
(それって何のこと?)みたいな態度なのです。でも、そのときも、まあしょうがないか
と思って帰ってきました。

 後日、日常生活用具の制度が変わるに当たって、はたと思いつきました、「そうか!自
力で役所の書類を読む方法があったぞ!」と。そうです!アメディア製品でおなじみの
「よむべえ」を、日常生活用具として申請するのです。それを使って、書類を読み上げる
のです!
 しかし、日常生活用具としては、音声読書機ではなく、拡大読書機としてしか申請でき
ません。このよむべえは、幸いなことに、両方の機能を持っています。しかも、いろいろ
なところで、拡大読書機としてなら申請が通っているという話も聞いていました。
 そこで、さっそく、市の福祉事務所に申請してみました。
 ところが、「あなたは、全盲だから、拡大読書機を使ってもしようがないですね。」と
言われ、検討時間をくれるようにということだったので、おとなしく待っていました。
 1ヶ月以上が経過し、もう待ちきれなくなったので問い合わせたところ、「よむべえは、
拡大もできますが、主たるところは音声ですから、日常生活用具給付対象として認めるわ
けにはいきませんので、諦めてください」と言われてしまいました。
 待たされたあげくのつれない返事に、すっかりがっかりしてしまいました。
 確かに、制度としては致し方ないのですが、役所側が「点字の書類も無い」、「SP
コードって何物だ?」、という対応しかしてくれない状況の中、やっと見つけた自力で書
類を読む手段も絶たれてしまった私、一人暮らしの視覚障害者は、どうしても赤の他人の
目を借りなければ、円滑な市民生活を送ることを許されないんでしょうか。
 そもそも、拡大読書機が日常生活用具給付対象品目になっているのに、音声読書機が認
められていないこと自体、何か不公平な物を感じてしまうのです。

 役所からの結論が出て、既に二月以上経過しましたが、折に触れて思い出しては、悔し
さを噛み締める今日この頃です。

 皆さんのお住まいの地域ではいかがですか?

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:42  | Permalink

せっかくの配慮だから(part2)

 最近一つ気づいたことがあります。
フライドチキンで有名な某ファーストフード店でのことです。
 ここの飲み物、なんと、蓋に、「コーヒー」「紅茶」「その他」という点字がついてるんです。
それが、別々の蓋にではなく、一つの蓋にその三つ全てが付いているのです。
 そして、この工夫がすごい!なんと、3方向に書かれたそれぞれの品目の側に、
直径7ミリくらいの凸点が付いていて、店員さんが、中身に応じて、
該当する凸点を指で反対側に押し、凹ませて手渡してくれるようになっています。
これで、中身がコーヒーなやのか、紅茶なのか、それ以外の物なのかが、
触って判断できるようになっているわけです。
 本当に、この仕組みには驚きました。
確かに、「その他」だった場合、「コーラ」なのか、
「メロンソーダ」なのか「ジンジャーエール」なのかはわからないけれど、
カフェインアレルギーの人などには役に立つし、視覚障害者のみで来店した場合などに、
それぞれの中身が少しは分りやすくなるので、とてもありがたい配慮だと思うのです。
 ところが、せっかくの仕組みが、末端の店員さんには伝えられていないようなのです。
 最初は、晴眼者と行くから、特別な配慮はしないのかなとも思ったのですが、
一人で行ったときにも、やはり、その蓋の仕組みは利用されていなかったのです。
しかも、その店舗の店員さんは、大変に親切な人で、レジカウンターの列に並ぼうと
しておたおたしていた私のところに飛んできて、丁寧に誘導してくれたし、
おつりも種類別に分けて返してくれたりもしていました。
それなのに、私の頼んだコーラの蓋の凸点は、どれも押されていませんでした。
これはもう、せっかくの仕組みなのに、上からの通達がなく、無駄になっているとしか思えません。

 また、いくつかのファミリーレストランでは、点字のメニューが用意されているにも関わらず、
店員さんがその存在を知らずにいるというケースも多いようです。
 私はたまたまそのメニューの存在を知っていたので、
「点字のメニューがあると思うんですが、持ってきていただけますか?」とお尋ねし、
探し出してきてもらうことができたりするのですが、まったくその存在を知らない点字ユーザーは、
せっかく作られた点字メニューを活用せずじまいになっているケースも少なくないのではないかと思われます。

 こういった配慮を、末端まで行き届くように説明しておいてもらわなくては、
本当に宝の持ち腐れというかなんというか、とてももったいないことだと思います。
 有名飲食店各社のサービス担当の皆さん、もしこれをお読みでしたら、
ぜひ、ご自分の会社の状況を調べてみてください。
 また、そういうお店で働いている方は、ご自分の職場に、
そんな配慮がないのかどうか、ちょっと調べてみてください。
 せっかくの配慮や、アイディアを、なるべく有効活用できるように、皆さん、宜しくお願いします。
 また、点字ユーザーの方は、点字メニューの有無を尋ね、
置いていないお店にも、その必要性を感じてもらえるように行動していきましょう。
それは、自分のことだけではなく、他の点字ユーザーへの思いやりにもつながっていくはずですから。

 最後に、もう一つだけ、店舗側の方へお願いがあります。
 目の見えない人、イコール、点字が読める人とはかぎりません。
だから、点字のメニューがあるからと言っても、メニューの説明を求められたときには、
ぜひとも親切に対応していただけますよう、お願い致します。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 12:15  | Permalink

日盲社協

世の中には業団体というものがあります。

その中で、視覚障害者の福祉の促進を目的とした施設の業団体が社会福祉法人 日本盲人社会福祉施設協議会(略称:日盲社協)です。

日盲社協は、1952年(昭和27年) 10月に産声を上げ、1953年 (昭和28年) 9月29日に発足しました。

呼びかけ人は日本盲人会連合の創設者でもあり、日本ライトハウスの設立者でもある岩橋武夫です。

日盲社協は、6つの部会に分かれて活動しています。

点字出版部会には、全国の30の点字出版施設が加盟しています。

情報サービス部会には、各地の点字図書館が加盟しており、会員施設数は約90施設です。

リハビリテーション部会には、視覚障害者更生施設、盲導犬施設など、約30 団体が加盟しています。この部会は、リハビリテーションの考え方が普及してきた現在、もっと多くの施設が参加しても良いのではないかと思います。

就労支援部会は、視覚障害者の三療業の確保や就労の支援などに取り組んでおり、約30シセツが加盟しています。

生活施設部会には、救護施設や特別養護盲老人施設など、視覚障害者の生活する場を提供する17 施設が加盟しています。

盲人用具部会には視覚障害者向けの機器や用具を開発したり、それらの販売・流通に関わっている会社や施設約20団体が加盟しています。

この部会は、他の部会がほとんど社会福祉施設から構成されているのに対して、唯一株式会社の構成メンバーが多い部会です。

アメディアもこの部会に所属しています。

日盲社協

2007年1月18日

by amedia  at 16:59  | Permalink

障害者権利条約国連で採択

本誌12月7日号で書かせていただいた障害者権利条約が、12月13日、ニューヨークで行なわれた第56回国連総会で採択されました。

このニュースは、一般のメディアではあまり大きく報道されませんでしたが、障害者の人権について世界中の国々が認識を統一したという点で、私たち障害者自身、そして福祉関係者にとって大変大きな意味を持つ出来事です。

12月7日号でも書きましたが、この条約は、障害者一人一人の命や人生を平等な重みで扱うという点で、1948年の世界人権宣言に匹敵するものだと私は位置付けます。

障害者権利条約に対する各団体の評価などは、以下のページで紹介されています。

「国連障害者の権利条約」作業部会

また、日本政府がまとめた条約採択の経緯は、外務省の以下のページで見ることができます。

障害者権利条約-福祉を語る!福祉情報ライターからの伝言


さて、これからは、この条約を各国が批准していく段階に入ります。

批准は、国によって手続きが異なるかも知れませんが、一般的には国会で審議し、批准するかどうかを決めます。

日本政府が速やかに批准するとともに、京都議定書のように、「米国が批准しない」などというとんでもないことが起きぬよう、心を込めて来る新年への祈りと致します。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年12月28日

by amedia  at 10:11  | Permalink

自閉症のブッカー

12月7日に明治学院大学で行なわれた障害者雇用セミナーに行ってきました。
このセミナーは、図書館における障害者雇用をテーマにし、長野県の上田市立図書館と、明治学院大学の図書館での事例の報告がありました。
会全体としては、明治学院大学が特に脚光を浴びていました。
障害者雇用の経緯が戦略的だったからです。
一方、私はというと、上田図書館のブッカーさんから思いが離れませんでした。
ブッカーというのは、本にビニールカバーをかける人です。
図書館では、購入した図書を多くの人達に貸し出すので、長持ちするように、ビニールカバーをかけるそうです。
そして、この作業、案外難しい!下手をするとしわが寄ってしまったりするそうです。
そして、この作業を、上田市立図書館では、一人の若い自閉症の女性が一手に引き受けてやっているそうです。
もともと、養護学校の実習で図書館体験があり、そのときにこのブッキング作業がやけに上手にできる生徒さんがいるなということになったそうです。
そして、もろもろの経緯があって図書館で雇用、今は年間9000冊新規に入ってくる図書のほとんど全てに彼女がビニールカバーをかけていると聞きました。
何か独り言をぶつぶつぼやきながらいつも作業しているとのこと、多分楽しい鼻歌なのかなと思います。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年12月8日

第17回アメディアフェア

by amedia  at 16:26  | Permalink

障害者権利条約

まもなく、障害者権利条約が国連で採択されようとしています。

このことはマスコミではあまり報道されていませんが、障害者が世界中で一般市民として認められる大変大きな国際合意です。

1948年12月10日、この日は何の日かご存知ですか?

世界人権宣言!そうです。世界人権宣言が国連で採択された日です。

世界人権宣言では、「人類社会のすべての構成員の固有の尊厳を守り、平等を実現する」ことを目的としていますから、当然、この段階から、障害者も含まれていたわけです。

しかし、1948年当時の世界人権宣言は、主に、帝国主義列強から発展途上国の人民の権利を守ることに思いの主眼が置かれていました。

これに対して、障害者権利条約は、それぞれの国の中で生活している、もっとも弱い立場に位置する障害者個々人の権利を守り、個人の尊厳を保護していこうという方針を、国際的に条約として確認するものです。

ついに、障害者個々人が、世界中のどこにくらしていても、一人の人間として尊重される社会になることを、世界中の国々が同意する歴史的段階となるのです。

この障害者権利条約は、2001年12月の第56回国連総会において、メキシコ大統領から提案されて議論がスタートしました。

それから5年、そして、世界人権宣言から58年。いよいよ障害者の人権が世界で合意されるのです。

条約が採択されるのは、おそらく来週でしょう。

皆さん、是非注目していてくださいね。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年12月8日

第17回アメディアフェア

by amedia  at 13:57  | Permalink

障害者スポーツ

 わたしは、小学校3年から水泳をしております。当時は、水に顔をつけるのが、嫌で嫌でしかたありませんでした。「なぜ水泳をするの?」と母に食ってかかった事もありました。今では、日本選手権に出ています。
 ところで、「障害者スポーツ」と「福祉」とは、別物だと思います。
例えば、健常者がオリンピックに出て、メダルを獲得すると、懸賞金がいただけるのに、

パラリンピックに出てメダルを獲得しても、懸賞金がいただけないのです。
これは、差別的問題ではないかと思います。
わたしら障害者は、周りの援助を受けながら、練習に精を出しているのです。
もっと国のお役人さんたちの理解がほしいです。
こう言う事は、障害当事者からの声がないので、上には伝わらないのです。
もっと障害当事者、または関係者からの声がほしいです。
そうすれば、一般のスポーツ施設を使いやすくなり、
さらには障害者にたいする誤った理解もなくなるのでは、と考えます。

齋藤勝利

by amedia  at 10:10  | Permalink

福祉コラムを読んで…

『もう少し互いに努力しなければ』


 共用品としての「点字表記」については、以前より関心を持ち普段の買い物の折にも、注意して商品を見るようにしています。

 きっかけは、点字表記のある豆腐容器に、偶然にも店頭で触れやはり驚いた経験があったからです。 その容器にの底に点字で『きぬ』と表記してありました。 もちろん横に並んだ豆腐の容器の底にも『もめん』と表記してありました。

 私の視力は、片眼が0、もう片眼も光覚が残る程度で、やっと眼前の人影が視認できるかどうか…と言うほどの視力障害者です。
そんな私ですが、普段の買い物は、近所のスーパーマーケットで一人で済ませることが多いです。 その折に、商品に点字表記があるものが、どれくらいあるのか調べてみたことがあります。

 やはりユニバーサルデザインなどが普及してきた影響でしょうか。
『点字表記』のあるものは、少しずつ増えているように思われます。

 アルミホイル、救急絆創膏、ソース、ケチャップ…などなど。
しかし実際に買い物をしていて、このような点字表記のある商品に出会うことは、大変うれしいのですが… まだ問題があるのです。

 たとえば… カゴメのケチャップには、容器に『ケチャップ』と
点字が表記されており、それは外袋の上から触れても判読できとても便利です。 ですが、同じように容器に点字表記があるアオハタジャムの場合、確かにジャムと他の瓶詰め商品との区別はできるものの、それは慣れた店内であれば、置いてある棚などの場所からも判断できることでしょう。 しかしジャムの場合は同じメーカーの同じ瓶に入ったジャムは、何種類もあり、それがジャムと知れることよりも、それが「イチゴジャム」なのか?
それとも「オレンジ・ママレード」なのかと言うことのほうが実際に、その商品を買う場合には重要になるのではないでしょうか。

 ケチャップには種類はありません。 でも、豆腐やジャム。
またはソースやドレッシングのような、同じメーカーで、同じ容器を使用し、そして中身の種類が異なるものに、同じ点字表記は配慮と言えるのでしょうか?

 点字表記ではありませんが、キッコーマンの醤油のボトルは「濃口」と「薄口」では、ボトル表面の凹凸のデザインが違いそれと知れれば、触っただけで判別できます。 これは同じような主旨でデザインされたと思われるシャンプーなどにも同様のものがありますね。

 本当に一人で買い物していて、点字表記がほしいと思う商品に調味料があります。 特に同じ容器に入った香辛料、また同じ箱に入ったカレールゥやシチューミックス。 中華料理用合わせ調味料。
いくら視覚的には違っても、触っただけでは同じ箱です。

 まだまだ他にも、点字表記があれば…と思うこともありますが私としては、気になることが他にもあります。 それは一人で買い物している盲人が、どれくらいいるのだろう…と言うことです。

 私も近所のスーパーマーケットには一人で行きますが、駅前や大きな店舗での買い物には、家人やガイドヘルパーさんの援助を受けています。 そうなると、よほど言われない限り、商品に点字表記があることには気づかないし、また買い物それ自体に不便を感じないので、点字表記などへの関心は切実なものにはなりません。 一人で買い物してこその点字表記なのです。

また同じようなことが、他でもあるのではないでしょうか? 手引きされて歩いている時は、さほども気にならないものにエレベーターのボタンがあります。 それぞれの階で停止させる上り下りの矢印ボタンです。 これは一人で利用する時にはとても探すのに苦労します。 苦労して、ジタバタしてる時によく偶然に点字の案内板を見つけることがあります。 「ああ… こんなところに案内があったんだ…」

 いくら点字の案内板や表示があっても、それと気づかねば盲人には利用もできない。 存在も知らぬまま通り過ぎる。
だが反面、一人歩きしない盲人が多いのなら、点字の案内など不用なのか?…とも考えてしまいます。


 このままでは、せっかくの「共用品』の概念も、表面的なものになってしまうのではないでしょうか? メーカーは、実際に商品を購入する場合、何が必要な常法なのかを吟味するべきだし障害者側も実際に店頭で買い物し、その店舗の人達にも、こんな商品があることをアピールし、率先して店頭に置いてもらうように働きかけるべきだと思います。

 街頭で見つけた点字の案内板が、ほこりだらけで汚れていると利用されていないのだろうと思い、少し寂しく感じます。

 街頭の案内板も、店頭の商品も、それぞれに存在をアピールする必要もあるでしょうが、障害者のほうからも…『こんなものはないのか?』『こんなものがほしい』と言う声が、もっとあってもいいような気がします。 そして、もしも出会えれば、それを積極的に利用し、やはり同じハンデを持つ仲間に知らせる。
また、ただ漠然と利用するだけじゃなく、その使用感などの感想をメーカーなどに伝え、より良い改良と、末永い継続に努力する必要があるように思います。


ライター:アデリーペンギンこと、上原喜美

おはなし文庫〈adelie club.〉

by amedia  at 13:46  | Permalink

たかがトイレ、されどトイレ

 十日ほど前になりますが、アメディアのメーリングリストで、視覚障害者が公共
のトイレに入る際の誘導に関することが話題になりました。
 私も、大変興味深く読ませていただいていましたので、ここで雑感をお話してみ
たいと思います。

 (1) 車椅子対応トイレについて。
 MLでの意見は、大きく分けて二つ。一つは、「実際に車椅子の人がきたときに
申し訳ないので、肢体健常者である視覚障害者は使用すべきではない」と言う否定
派の意見。そして、もう一つは、「異性の誘導者に案内してもらったときに便利。」
「他人に気兼ねすることなく、自由に場所を確認して使用できるので積極的に利用
したい」と言う肯定派の意見でした。
 さて私ですが、この折衷意見です。同性の誘導者がいる場合には、なるべく使用
しません。一番必要としている人が困る事態にならないようにと言うことだけでな
く、実際は、普通の個室の方が、狭い分、空間認知がしやすいのです。劇場などで、
何度か「障害者用トイレ」に案内されましたが、「障害者だからと言って、十羽一
絡げに考えないでくださいね。広くて場所の位置関係を把握しづらいので。」と、
説明したりしました。もちろん、誘導者に、中の様子をちゃんと説明してもらえば
使用しづらいと言う点はクリアーできるのですが、そこまでして使用するのはどう
も気が引けてしまうのです。
 でも、最近、よく男性の誘導者と歩くことが多いのですが、こういうときには、
積極的に利用するようにしています。なぜなら、こういうトイレは、たいてい男子
でも女子でもないところに設置されているからです。さすがに、女子トイレまで誘
導してもらうわけにはいきませんので。
 さらに、最近では、「障害者用」だけでなく、「多目的トイレ」とか「誰でもト
イレ」などと明記されていて、使用しやすい雰囲気にもなっています。もちろん、
車椅子の人が使いたいかもしれないと思うと、気が気ではないので、スピーディー
に出てくることを心がけてはいますが。

 (2)トイレスペース内での誘導について。
 ある男性誘導者から、こんな打ち明け話を聞きました。
 「男子の場合、小のときには、どうしても、手を使うよね。でも、水道まで案内
するとき、その手で捕まれるわけで……、ちょっと微妙な感じ。」と言うのです。
確かに、それはそうだろうなとうなってしまいました。
 私は女子ですが、やはり個室から出た後に水道まで誘導してもらうとき、なるべ
く誘導者に直に触れないように、腕をひっかけるだけにしたり、相手につかんでも
らったりするようにしています。もちろん、普段の誘導ではそんな導き方は、怖い
のでタブーですが。
 誘導する方の率直な意見として、件の男性誘導者の話を聞けたことは、貴重な体
験でした。

 (3) その他
 他にも、切実な問題として、流すところが分からないと言うことがありました。
 便座との位置関係だけでなく、単純に押せば良いのか、手を触れるのか、ただか
ざすだけか、単純に離れれば良いのか、などなど、多様化しすぎて困り果てること
が多々あります。
 せめて、触知板などが設置されているところでは、流し方の説明なども、点字で
付記してくれると、少しは便利なのではないかと思います。

 たかがトイレ、されどトイレなのです。かなり切実な問題なのです。
 ということで、このテーマで、またいずれお話することになるかもしれませんが、
ひとまず今回はここまでにしておきましょう。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 14:58  | Permalink

13日の金曜日

 今月の13日は、金曜日でした。
 そんな日、私は、用事があって、電車を乗り継ぎ、1時間ほどかけて、埼玉方面
へ出かけて行きました。
 小田急線沿線の小さな駅が、自宅の最寄駅です。ここを出たのが、朝の8時20
分前後でしたが、なんと、ホームに下りようとしていると、後ろからきた、恐らく
若い女性と思われる人物に、2度ぶつかられ、蹴落とされそうになりました。(若
い女性と思ったのは、ヒールをカツカツ言わせて駆け下りていたことと、ほのかな
コロンの香り、そして舌打ちしたときのかすかな超えから判断したのですが。)
 これを革きりに、いろいろな苦なんが始まりました。
 JR新宿駅のコンコースで、点字ブロックをたどって歩いていると、その賑わし
い話し声から判断して、どうやらご年配の方々であろうと推察される集団が、点字
ブロックをふさいで談笑しているのです。点字ブロックの上を空けて頂きたいと思
い、「すみません」という声を発したら、「はい、なんでしょう?」と言われてし
まいました。(苦笑)
 さて、無事乗り継ぎが終わり、埼玉の某ターミナル駅へ到着したのは良いのです
が、階段の位置を把握してなかったので、いつも一緒に歩いてくれる晴眼者の友人
に携帯で連絡し、「前の方に乗ってきたはずなんだけど、階段ってどのへんだっけ?」
と尋ねると、「うーん、駅員さんに話して連れてってもらったら?」と言う答え。
いったい、どれほど私と過ごしているのかと疑ってしまうような一言です。見えな
い私に、どうやって駅員さんを探せと言うのでしょう。駅員さんを探すくらいなら、
もっと不動で、もっともっと大きい階段を探す方が、どれだけ楽か分かりません。
そこで、ええいっ!とばかりにあてずっぽうで歩き、階段を発見しました。しかし、
これは、間違えると、ぜんぜん違う改札に出てしまうので、そうとうスリリングで
した。
 でも、感は的中。無事に改札を抜け、目的地の近くまで行くことができました。
 しかし、それだけでは終わっていません。目的地近くの高くて狭い歩道を、不慣
れな様子でたどっていると、ちょっと心もとない感じのおじいさんにぶつかりそう
になりました。おじいさんは、「ごめんなさいね」と言う私が眼を悪くしてるんだ
と気づき、「わしが、つれてってやろう」と言い出しました。優しそうなおじいさ
んだったので、誘導をお願いすると、とても喜んでくれたのですが、目的地に着く
寸前、私の手をプニプニと握ってきて、「おねえさん、柔らかくてきれいなおてて
だねぇ」ときました。けっこう気持ちが悪かったのですが、こういう判断というの
が、なかなか難しいのです。特に異性の場合、純粋に親切なのか、ちょっとした下
心があるかとかなどなど。
 帰りは、この駅のコンコースの作りをしっかり理解していなかったため、改札の
中に入ってから、おたおたしていました。そのとき、突然、横合いから私の前をす
りぬけようとした背の高い男性が、「おっと、失礼」と言った瞬間、彼の襟章だか
バッジだかが、私の右まぶたをギリッと傷つけて行きました。
 さらに、この日、帰りの新宿駅では、スペシャルアクシデントがありました。コ
ンコースを歩いていたら、やはり横合いから突っ切ってきた人を避けようとした瞬
間、私は見事にスッ転んでしまったのです。その痛いことと、恥ずかしいことと言っ
たら!!
 待ち合わせの相手と対面したときには、すっかりぼろぼろになった私がいました。
 ざっと、愚痴のごとく話してしまいましたが、本当に13日の金曜日って運が悪
いこともあるんだなと思った1日だったので、ちょいと軽めの文章になってしまい
ましたが、コラムとして出すことにしたのです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 14:54  | Permalink

福祉専門学校で点字の授業

 縁あって、最近、某福祉専門学校に、点字を教えに行くようになりました。
最初、児童福祉科と聞いて、いったいなぜ点字を教えなくてはならないのかと、
疑問に思いました。児童福祉科というのは、保育士さんや児童擁護施設の職員さん
を養成する科だと言うのですから、疑問がわいても当然ですよね。
 でも、知っておくことに越したことはないとは思ったので、お引き受けしました。
 引き受けたものの、聞くところによると、彼ら・彼女らは、とても賑わしくて、
なかなか話を聞いてくれないと言うのです。とっても恐ろしくなってしまいました
が、いろいろ考えた末、目的意識を持ってもらうことが大事だと思いました。
 初日、私は、その考えた末に出てきた「目的」を、さっそく彼らの前で披露しま
した。
 「児童福祉に、点字なんて関係ないんじゃないかと思ってるでしょ?私も、最初
そう思ったんだけど、気がついたことがあるから、話してみるね。みんなが勤めた
保育園や幼稚園に、眼の見えない子が入ってきたとして、点字を教えてあげたり、
それを使って絵本を点訳してあげられたら素敵だと思わない?」
 ここで、ちょっと間を取ります。
 「ああ、そうか。」
 「やってみたい。」
 など、ちらほら、つぶやきのような言葉が聞こえてきます。
 (やった!ちょっと捕まえたぞ!)
 嬉しい感触を得て、さらに続けます。
 「それに、園児たちのお母さんやお父さんに目の不自由な人がいたらどうする?
お知らせのプリントなんかを、ちょちょいっと点字にして渡してあげたら、すっご
く喜ばれると思うよ!少なくとも、私なら嬉しいな。」
 「うわぁ、そうだね!」
 「やらなきゃじゃん!」
 さっきの私語より明確な反応が返ってきます。
 それからの授業は、「賑わしくて聞いてない」なんていう噂を吹き飛ばすほど、
熱心に聞いてくれていました。
 一コマ90分の授業の1階目で、五十音、濁音、半濁音、拗音、拗濁音、拗半濁
音、伸ばす発音の「ウ」の扱い、促音まで説明し、自分の名前が書けるところまで
を一気にやってしまいましたが、ほとんど全員、綺麗に書くことができました。
 確かに、授業の前後や、合間に賑やかなことはありましたが、恐ろしくてびびっ
てしまうほどのことはありませんでしたし、二十歳未満の若者が集う場が、そんな
に静かな物になっていたら、そちらの方が気持ち悪いと感じると思うのです。そん
なわけで、私はとっても気持ち良く彼らと接することができました。というか、で
きています。
 先日も、大雨が降った日にちょうど授業があったのですが、校舎間を移動するの
に、なんと、8人もの生徒が送り迎えしてくれて、3本もの傘が差し掛けられると
言う大サービスを受けてしまいました。
 ひとなつっこく語りかけてきたり、盲人用の時計や生活上の話などに、純粋な興
味を示してくれる彼ら・彼女らは、きっと、素敵な保育士さんたちになって行くに
違いありません。
 さらにこれから数ヶ月、彼らとの付き合いが続いて行く予定なのですが、最後に
どんな風に仲良しになれるのか、とても楽しみになりつつ、彼らを失望させないよ
うに、楽しさをキープして行く努力も惜しまないように努めたいと思っているとこ
ろです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 14:48  | Permalink

芸術の秋には、映画もどうぞ

 私のやっている活動はいろいろあるのですが、今回ご紹介したいのは、バリアフ
りー映画鑑賞推進団体、「CityLights」の活動です。
 今、各地で、聴覚障害者のための日本語字幕が付いた映画上映会とか、視覚障害
者のための画面解説付き上映会などが行われるようになりました。これは、視覚障
害者の立場としては、とても嬉しい動きです。
 そんなグループの一つとして、主に視覚障害者向けの画面解説(以下、音声ガイ
ドと書きます)付き映画鑑賞を行なっているのが、「CityLights」です。
 当会の特徴としては、「視覚障害者のために画面解説してあげる」と言うことだ
けでなく、「好きな映画を、一緒に楽しもう」と言う気持ちでの活動をしていると
言うことです。
 具体的には、(1)福祉的な内容を含む作品、名作と言われる作品に偏らず、視
覚障害当事者の要望も聞きつつ、鑑賞作品を選んでいると言うこと、(2)吟味し
た言葉による作りこみ型の音声ガイドによる鑑賞会だけでなく、現在公開中の旬の
映画を、映画館で観ようということで、ライブによる音声ガイドも行なっていると
言うこと、(3)鑑賞会の後、必ずその内容について語り合える食事会の場を設け
て交流していること、(4)視覚障害者自身も、鑑賞会企画隊長となりインターネッ
トなどを駆使して事前解説メールなどを作成していること、(5)メーリングリス
トを通して、テレビ映画の放映情報・低価格DVDの照会など、あらゆる情報の提
供などです。
 もちろん、音声ガイド作りのための勉強会も定期的に開いています。作りこんだ
ガイド原稿は、視覚障害者によるモニタリングを経て、多くの人々に楽しんでいた
だける場に出すようにしています。
 この10月にも、土日毎に鑑賞会が企画されているようなアクティブさです。
 近いところの予定では、8日日曜日に「フラガール」、9日祝日の月曜日には
「イルマーレ」などと続きます。
 当会では、随時会員を募集しています。詳しくは、以下のHPをご参照ください
ませ。
http://www.citylights01.org

※ 「ライブによる音声ガイド」とは、ガイド担当者が映写室から画面解説をし、
その声をマイクで拾い、微弱なFM電波に乗せて送信します。それを客席で、イヤ
フォン付きFMポケットラジオを使って片耳で聞きながら鑑賞すると言う方式です。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 14:35  | Permalink

芸術の秋、そして冬へ向けて

 私の所属している朗読激のグループ、こうばこの会の秋の公演が、10月21日
に、中央線武蔵境駅近くの「武蔵野スイングホール」で行なわれます。
 このグループは、10数年前から活動しているグループで、資格障害者の表現力
としての話芸技術を向上させると共に、日ごろ、何かと「してもらう」立場になり
がちな自分達にも、社会貢献することができればと言う想いで、朗読激、(会の中
では、「トークパフォーマンス」と言っています)の公演を重ねて、きました。ま
た、9年くらい前からは、資格障害者だけが舞台に乗るのではなく、視力の有無に
関わらず、裏方に向く人、表舞台に向く人がいるのだから、共に出演者としても肩
を並べていこうということになり、現在に至っています。
 今回も、様々な色の作品をお聞きいただこうと、腕に寄りをかけて準備していま
す。
 私は、今回は司会者としての参加ですが、楽しくご案内できるように、明るい司
会者を目指したいと思っています。
 宜しければ、下記HPをご覧ください。詳しい情報と、各内部カンパニーの個性
的なコメントに出会えるはずです。
http://www.koubako.jp/

 そして、私は、12月15日~17日に行なわれる、Unit Wolf‐chief Fe
sta第二回公演『おとなのおしごと~TEAM COMICAL DRAGON~』という一般の劇団
の芝居に、初参加することになりました。私以外は全て晴眼者。かなり不安ではあ
りますが、私の役は中途失明の年配の女性。なんとか無理無く、自然に溶け込める
のではないかと思っています。これまで培ってきた話芸を、存分に生かして、良い
舞台にしたいと思っています。
 こちらの公演の情報は、下記HPをご覧ください。
http://www.bakkaribakkari.com/

 やはり、資格障害者にとっての演技ポイントは、話芸です。むりやり晴眼者の役
で動き回ろうとして話芸がおろそかになるよりは、動く芝居であれば、自分の動き
そのままに動ける役でこそ、他のメンバーと肩を並べて演技できるのではないかと
思っているのです。
 お時間のある方、ぜひ、両ステージとも、ご来場くださいませ。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 11:38  | Permalink

罰当たりな占い女を撃退!

 前回の最期にお話したように、今回は、私が、生み育ててくれた母や家族に対し
て、どんなに感謝しているのかを痛感したエピソードを書いてみたいと思います。

 あれは、私が盲学校を卒業して、雑司が谷のぼろアパートで初めての一人暮しを
始めたばかりのころでした。大変オープンな、ようするに「セキュリティ」などと
言う言葉からはおおよそ縁遠いようなその部屋には、妖しい宗教勧誘などが、しょっ
ちゅう押しかけてきて、日々悩まされていました。
 ある日、またもや「ごめんくださーい!こんにちは!」という若い女の声。無視
してやり過ごそうとしても、なかなか帰らず、入り口のガラスの引き戸をジャンジャ
ン叩き続けています。たまりかねて出てみると、「私、占いの修行中なんで、無料
で手相を見て差し上げてるんですけど、いかがですか?」とのこと。なんだかちょっ
と怪しいなとは思ったんですが、興味の方が勝ってしまい、手のひらを差し出して
しまいました。
 暫く私の手を眺めてから、彼女は、こんなことを言い出したのです。
 「あなた、ご先祖様への感謝の気持ちっていう物を持っていませんね。」
 「はあ?」
 「自分の苗字を尊び、ご先祖さまを敬わないと、不幸になるわよ。」
 「はあ?」
 「そのためには、まず、きちんとした印鑑を持たなくちゃだめよ。」
 ここに及んで、初めて気づきました。その当時横行した詐欺まがいの霊感商法な
のです。気合入れて、撃退してやるぞと思っていると、そんな気負いがなくても、
撃退する流れになりました。彼女は、私の心の地雷を、想いきり踏んづけたのです。
 「だって、そうでしょ?見えない自分を生んだお母さんを恨んでるってことは、
惹いてはご先祖を敬うことはできないってことにつながるでしょ。」
 瞬間!!私の中で、何かが弾けました。26歳で障害児を生んだ若かりし頃の母
親が、どんな想いをしたのか、そこからどうやって立ち上がったのか、生後四ヶ月
の赤ん坊を抱えて、あちらこちらの眼科を渡り歩いたり、無理解な周囲の人達から
の心無い言葉を浴びたりしつつも、けなげに私を守り育ててくれたこと、片道10
キロの通学をさせるために大嫌いな車の運転をする決心をし送り迎えしてくれたこ
と、娘の最大の楽しみのために、苦しい生活の中にありながら中古のピアノを買い
習いに行かせてくれたこと、心豊かな子にしたいと思ってたくさん本を読み聞かせ
てくれたことなどなど、一気に胸に押し寄せてきて、眼から溢れ出したのです。
 「感謝こそすれ、親を恨んだことなんて、ただの一度もありません!!」
 叫んだ私にたじたじとなりながらも
 「それは綺麗事でしょ?」
 と言いかけたけれど、
 「どうして、障害者が親を恨んでるってことを大前提にしてるんですか?!両親
も祖父母も、どんなに私を大事にしてくれたか分かりもしないくせに、いいかげん
なこと言わないで!」
 と返したら、何も言わずに逃げていってしまいました。
 その夜、実家に電話をかけ、「お母さん、いろいろありがとね。」って言ったら、
気味が悪いと笑われてしまいました。

 機会があれば、いずれまた、「障害者と家族」をテーマに、何か書いてみようと

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

思います。
by amedia  at 11:34  | Permalink

障害児のお母さん

 今回のマスコミトピックスの中で、ダウン症の赤ちゃんのお母さん達に向けての
本を作った先輩ママ達の記事が紹介されています。それを読んでいて感じたことが
あったので、今回はそんなお話をしてみたいと思います。
 ダウン症に限らず、重度の障害を持って生まれてきた子供を抱えたお母さん、と
いうか、家族達は、想像を絶する不安と戸惑いを感じるはずです。中には、無理心
中を図ろうと考えてしまうお母さんも少なくありません。現に、私の友人の中にも、
母親から聞いたという、そんな話をしていた人が何人かいます。
 けれど、実行に移すことを思いとどまり、なんとか、前向きにそこを乗り越えた
人達は、いつの間にかその子供が存在することを、極普通のこととして受け入れ、
そして健常児の成長を見守るのと同じように、日々の小さな変化を喜びに感じていっ
たりするようです。
 以前、杉並区のダウン症の小学生のお母さん達のグループに、読み聞かせと歌の
お姉さんとして呼ばれていったことがあります。小さな可動式のベッドに寝たきり
の6年生の男の子は、普通に口を利くことはできなかったのですが、ピアノの弾き語
りをし終わった私の指をしっかり握って、超えをあげて笑ったようでした。私は、
なんだか、とても嬉しい気持ちになって、彼の手を握り返していました。
 その子のお母さんは、とっても気さくな女性で、「この子を生んで育てて、本当
に良かった。大変なこともいっぱいあるけれど、その分、喜びもいっぱいもらえる
んですよ。」と話してくれました。そして、その場にいた他のお母さん達も、みな、
同じような話をしてくれました。
 今回出版されることになった本では、赤ちゃんの障害を宣告されて動揺の真っ只
中にいるところへ、いきなり医療的なことばかりを説明される若いお母さん達の心
のケアと、具体的な生活上のアドバイスをする為に、先輩ママさん達が様々な体験
談やアドバイスを掲載してくれているそうです。
 今回の本では、ダウン症中心にはなっていますが、他の重度障害の子を持ったお
母さん向けにも、そういった本が出版されると良いのにと思います。この本をきっ
かけに、編纂してみようと言うママさんチームが現れないものでしょうか。
 ちなみに、家の母は、既に喉元過ぎて、いろいろ忘れてしまってるらしいので、
むりそうですが。(笑)それでも、折に触れては、幼かった私との想い出を、ちら
ほら語ってはいるのです。
 そうだ!そんな話を書き留めておいて、視覚障害者版元気引っ張り出し本の種に
して、やがて編纂していってみるのも、ひとつの方法かもしれません。やってみた
いけれど、有言不実行に終わることの多い私なので、約束はできませんが。
 最後に一つ。
 同じ重度障害者でも、人それぞれ、いろんな感覚を持っているので、私の想いが
全てではないと思いますが、私は、生んで育ててくれた母と家族達には、大いに感
謝しているのです。次回は、そんな感謝の気持ちを大きく自覚したあるエピソード
について語ってみたいと思います。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 10:59  | Permalink

障害者の自立は応益負担から始まる

  1. 政府はただちに「いのち」、「人権」そして地域生活の実現という観点から、障害のある人の実態やニーズ把握に基づいて、障害関連予算の見積もりを一からやり直すこと。
  2. 政府はただちに「障害者自立支援法」の出直しを図り、原則1割の「応益負担」を中止すること。
  3. 政府はただちに「障害者自立支援法」の出直しを図り、障害者が地域で人間らしく生きていけるように、支援・サービスの社会基盤整備について立法措置を含めた拡充策をとること。
  4. 政府はただちに「障害者自立支援法」の出直しを図り、難病や高次脳機能障害を含め、あらゆる障害を法制度の対象にすること。
  5. 政府はただちに、障害者が地域社会の中で、個人として尊重され、かつ安心して暮らせるように、年金などの所得保障制度を整備すること。

これは、10月31日に日比谷で行われた『出直してよ! 「障害者自立支援法」フォーラム』でのアピールの締め部分だ。

これを読んで、既成の福祉概念に縛られている福祉関係者の苦しみを改めて感じる。

私たちは何か自分にとってプラスになる事象が他人の作業によって行なわれたとき、普通それが「益」に当たるかどうかなどという哲学論争はしない。

現状よりも改善されることなら、それは間違いなく「益」だと感じる。

そして、人は皆、自分にとっての益を売るために対価を支払っている。

  • 飯を食う
  • 本を読む
  • 音楽を聴く
  • ぐっすり休む
  • 風呂に入ってさっぱりする

どれをとってもその人にとっては「益」である。

そして、人によって額は異なるが、どの場面でもそれなりの支出をしているのである。

もしも益を売るのに自分のポケットから一銭も出さなくてよいとしたら、その人は本当に自立していると言えるだろうか。

その人は他人と平等に扱われていると言えるだろうか。

このように考えると、応益負担こそ、障害者が特別視されずに社会に受け入れられる第一歩ではないかと感じる。

また、障害者自身も、これをきっかけに、これまで受けてきた多額の福祉サービスに感謝しつつ、次のステップへと歩を進める腹を決めるべきではないだろうか。

障害者自立支援法を踏み台にステップアップしよう!

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・マジオ)

by amedia  at 11:20  | Permalink

たかが投げキッス-ありゃりゃの巻

 全くそのつもりがないのに、人を傷つけてしまうことってありますよね。そして、
その逆に、相手にはそんなつもりはないのに、結果的にこちらが落ち込むはめになっ
てしまうことも。
 先日、ある友人とふざけていて、何気なく投げキッスを飛ばしました。すると、
「なんだ、今の?!」って、笑われてしまったんです。「うわ、気持ち悪ー!」の
意味かと思って、がははと笑ったのですが、なんだかしっくりこない。よくよく話
を聞いてみたら、私のやったしぐさは、どうやら投げキッスとしては成立しない、
おかしな動きだったようなのです。彼女には、全く悪気はないことだったのですが、
私はやっぱりちょっと傷つきました。ふざけあってた楽しい空気が一気に冷えてし
まった瞬間でした。じつは、恥ずかしながら、彼女と別れた後、ちょっとだけ涙が
出ました。でも、本当に悪気はなかった証拠に、次に会ったときに、ちゃんとした
(?)キッスの投げ方(?)を教えてくれました。(笑)
 それで一つ思い出したことがあります。
 もう20年くらい前、私はある職業訓練所で、電話交換手になるための講習を受け
ていました。その訓練施設では、他の障害の人も大勢いて、今では懐かしい職業
「キーパンチャー」のコースには聴覚障害の人が多く学んでいました。短い訓練期
間でしたが、その間、彼女達とも大分仲良しになっていました。
 そして、私がそこを卒業する前日、帰り際にいろいろ話していたときのことです。
少し話せる難聴の女の子が「めぐみちゃん、泣かないでね。さびしがり坊だから心
配だよ。」って声をかけてくれたんです。そのとき、その言葉の持つ響きがかわい
いなと思った瞬間、手の障害で事務コースを取っていた友人が、思わずぷっとふき
だして「さびしん坊(当時人気があった大林信彦監督の映画です)じゃないんだか
ら、さびしがり坊って面白い!」って言ってしまったんです。それにつられて、私
も思わず笑ってしまったら、その難聴の女の子に泣かれてしまったのです。聴覚障
害者の人は、言葉が耳から入ってくることが少ないこともあって、表現を間違えて
しまうこともあるし、それを知っているからこそ、人に笑われるのではないかと、
とても気にしている人も少なくないのだと言うのは、後に認識したことでしたが、
彼女に申し訳ないと言う気持ちと、シチュエイションのせつなさに、私も少し泣き
ました。
 後日談ですが、去年、とある地下鉄の駅に降り立ったとき、偶然その難聴の女の
子に声をかけられました。「めぐみちゃーん、懐かしい!」って。とても明るく。
彼女は、相変わらず優しくて、そして当時よりずっと元気な主婦になっていました。
 たぶん、障害の有無に関わらず、人と人とが接していくとき、思わず知らず、傷
つけてしまうことってあると思います。でも、そのときに我慢したりせず、自分が
傷ついてしまったこと、どうして傷ついたのかと言う理由など、ちゃんと話せる、
そしてそういう話をきちんと受け止めていける関係を大事にしていきたいと思いま
す。
 大げさですが、こんなに広い宇宙で、そして悠久の時の流れの中でたまたま知り
合えた友人を、小さなことで失いたくはないから、ちゃんと気持ちを伝い会えるよ
うにしていきたいと思うのです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:51  | Permalink

盲導犬、知ってるつもりでも……

 10年くらい前から、盲導犬ユーザーの友人との付き合いができました。
 一緒に歩いていると、本当に様々な経験をします。
 怖がって避ける人、かわいらしさに惹かれて触ろうとする人など、反応はいろい
ろなんですが、どちらにしても、盲導犬ユーザーにとっては、心安からぬ存在です。
もちろん、ハーネスを着けて視覚障害者を誘導している、あるいは、待っている状
態の盲導犬に触ったり声をかけたりしたら、盲導犬自体が意識を散らしてしまいま
す。意識を散らすと言うことは、視覚障害者の安全が直接的に脅かされることにも
なるわけです。だから、不用意に声をかけるのもNG。
 飲食店などで、食べ物を与えようとする犬好きなおじさんなんていうのも、大変
やっかいな存在です。これは、気が散るだけでなく、異質な物を食べさせてしまう
ことによって、お腹の状態に影響を与え、正しいお仕事=視覚障害者を安全に導く
ことができなくなるかもしれないし、指示を出す立場の視覚障害者のユーザーさん
との間でのルールにのっとり、犬自身も自分を律して行こうとする姿勢を、誘惑し
て崩してしまうことにもなるのです。
 とはいえ、やはり友達ともなれば、ハーネスを外したただのわんこになっている
ときにも遭遇することはしばしばなので、楽しく遊ばせてもらうこともあるんです
けど。
 と、なんだか偉そうに盲導犬についての知識を書いてしまっていますが、これで
も、ときどきユーザーさんに不快な想いをさせてしまうことがあるのです。
 つい先日も、友人Eさんが、映画館で、「トイレに行くから、預かってて」と私
にリードを託しました。寂しがった盲導犬が、彼女を追いかけようと、リードをピ
ンと張ってつっぱるので、「すぐ帰ってくるから、一緒にお留守番してようね。」
と話し掛けてしまったのです。そしたら、「あ、お留守番は禁句だよ。本当に暫く
置いていかれるような気持ちになって、逆効果だから。」と言われて、納得すると
共に、すっかり盲導犬を理解したつもりになっていた自分を、思いきり反省してし
まいました。
 「知ってるつもり」に頼らず、常に、盲導犬のことを理解しようと務めていかな
ければと思った小さな出来事でした。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:44  | Permalink

そこのけそこのけ、ベビーカーが通る!

 かわいらしい赤ちゃんを乗せたベビーカーを押して、楽しく街を歩くお母さん達
が、以前より多く見うけられるように思います。
 微笑ましく思うこともあるのですが、なぜか最近、「あれれ?」と思うことも多々
あります。
 ある日、新宿駅の点字ブロックの上を一人で歩いていたとき、何かにぶつかりそ
うになったので、「ごめんなさい」と言ったら、「いえ、ベビーカーですので」と
言う意味不明な答え。普通「いえ、」の後には、「どういたしまして。」とか「大
丈夫です」と続くと思うんですが、「ベビーカーですので」って、いったい何だっ
たんでしょう。しかも、ものすごい怖い声で言われたのです。でも、あきらかに、
みんなが普通に通る場所に斜めに置いて止まっていたので、非は私の方にはなかっ
たと思われます。けれど、ちょいと気弱な私、驚き呆れながらも、迂回して通りす
ぎてしまいました。
 また、これは晴眼物の友人から聞いた話ですが、エレベーターに載りこもうとし
たとき、横合いから「おい、子供を先に乗せてやれよ!」と言う威圧的な声がかかっ
たのだそうです。ふと後方を見ると、ベビーカー。そのまま直に乗れば、もたつか
ず、ベビーカーの邪魔にもならなかったはずだったけれど、心優しい彼女は入り口
を空けてあげて、先に伸せてげたのだそうです。ところが、エレベーターを降りて
歩き出したとき、その威圧的な声を発した男が、ベビーカーを押している女性と夫
婦だったらしいことが判明。ようするに、横合いからのおせっかいどころか、エゴ
イスティックな主張に過ぎなかったと言うわけです。
 件の友人曰く、「最近、ベビーカーを押しているお母さん達のマナー、悪すぎ。」
とのこと。私も、そう言われてみればと思い当たる節がちらほらあったので、一緒
に憤慨していました。
 でも、やはり十羽一絡げは好きな考え方ではないので、良いベビーカーママに遭
遇してみたいと思っていたら、先日、ラッキーにも遭遇することができました。
 引越ししたばかりの街中、あまりあまり地理もわからない私は、道を一本間違え
てしまい、スーパーに行くはずだったのに、コンビニの入り口でおたおたしてまし
た。すると、「お困りですか?」と声をかけてくれる女性が現れました。ベビーカー
を押した若い女性です。私が事情を話すと、快くスーパーまで連れて行ってくれま
した。しかも、その人には連れのお友達がいて、彼女の方は、バスの時間を気にし
ているようだったのですが、「バスは別なルートもあるから」などと言って、時間
を割いてくれたのです。
 気になっていたベビーカーママの中にもこんな素敵な人がいたのかと嬉しくなり、
やはり十羽一絡げの物の見方を否定できてほっとしました。
 とは言え、傾向としては「そこのけ、そこのけ、ベビーカーが通る!」的な人が
多いようで、何か彼女達に気づいてほしいと願ってしまう今日この頃なのですが。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:40  | Permalink

手作りのバリアフリー上演

 私は、無類の芝居好きです。多いときには、月に5回以上は観劇するほど。
 先日も、役者をやっている友人S君が客演した芝居を観ました。
 普段私は、特にバリアフリーに配慮した物でなくても、内容的に面白そうだと思
うと、何でも観に行ってしまいます。もちろん、最近は、イヤフォンによる音声ガ
イド付き上演や点字パンフを用意してくれる劇団も、ずいぶん増えてきました。
 しかし、今回S君が出演した劇団は、稽古が始まったばかりの時点では、多くの
劇団と同様に、劇団としてのバリアフリー的配慮は全くありませんでした。それで
も、内容的に面白そうだったので、とても楽しみに観に行こうと決めていたのです。
 ところが、たまたま視覚障害者である私と親しくしてきたS君は、独自で動いて
点字パンフと音声解説テープを作成してくれたのです。ただ、自分自身の劇団では
ないため、かかった経費は全てS君自身の出費となりましたが。(笑)
 さて、この点字パンフですが、内容は一般の観客に配られるそれとは違い、身長
や服装などもこまやかに解説したキャラクター紹介や、理解を深めるための小さな
ネタバレを含むものでした。つまり、紹介文のほとんどが、S君のオリジナルだっ
たわけです。
 また、解説テープは、開演前に聞いてもらうことにして、舞台セットの説明を、
クロックポジショニングと言う、舞台を時計の文字盤に見立てた方法で説明したり、
出演者の協力を得て、一人一人の役者さんに、役目イと芸名をそれぞれの生の声で
録音してもらったりした物でした。個性的なキャラクターが多い芝居だったので、
このキャスト紹介は、本当に観劇上役立ちました。
 今回は、どうしても空回りの感がぬぐえない、簡易なバリアフリー的配慮となっ
てしまいましたが、これらのツールを利用してしっかり芝居を楽しむことができた
視覚障害の観客が、私の知っている範囲でも、10人以上いたと言う事実は、劇団
主催者側にも、しっかり印象づいたことでしょう。
 客演の一出演者が地味に行なったことでも、小さな種を蒔いたことになったはず
です。
 で、私の感想ですか?
 それはもう、ものすごく楽しい歴史ファンタジーでした!こんな素敵な台本を書
ける主催者さんなら、いずれきっと、劇団としてのバリアフリー的奈配慮も考えて
下さるようにもなるのではないかと、明るい希望を持った一時でした。もちろん、
S君からの要請を受けて、今回既に、点字パンフでの小さなネタバレを許してくれ
たり、出演者の皆さんの声を録音することを許可してくださったと言うご配慮は、
その曙光のように心に染みることだったのです。
 最期に1句。
 「むりせずに、できることからバリアフリー」

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:23  | Permalink

心に鮮やかな花火

 7月も終わり、夏真っ盛りの8月になろうとしています。各地で夏祭りとか花火
大会などのイベントが目白押しですが、皆さんの街ではいかがですか?
 私は、花火大会を見物するのが好きです。まったく視力0ですが、胸の奥、お腹
の底もドドーンと打つあの迫力は、日常的に聞ける物ではありませんから、本当に
わくわくするのです。怖いと感じる視覚障害者も少なくはないようですが、色の記
憶のある私にとっては、特に、色彩を想像しながら音と振動に身をゆだねている時
間がとても心地よいのです。しかも、見える友人と一緒に観ながら、「こんどは黄
色だよ!あっ、大きな赤い玉が弾けて粉を巻いたみたいに散ってる!」なんて、興
奮混じりに解説してもらえたりすると最高です!
 もう15年くらい前になると思いますが、知り合ったばかりの中途失明の強度の
弱視の人に、「きっと、私は来年すっかり見えなくなりそうだから、今年は大きな
花火大会に行きたいと思っているんだ。」と言われて、友人の伝をたどって、隅田
川の花火大会に同行することにしました。仲間達数名で繰り出したのですが、その
人手の多さにはびっくり!でも、彼女は、本当に嬉しそうに空を見上げていたよう
です。
 翌年、本当に彼女は見えなくなっていました。そしてイまではすっかり疎遠になっ
てしまったのですが、今でもあの激しい音と振動を感じ、心に映る光の乱舞を楽し
んでいてくれたらと、毎年毎年、花火を観る度に想いをはせずにはいられません。
 さて、今年は、誰とどこの花火を観に行けるのかな。そろそろ考えないと、去年
のように見損ねてしまうから、なんとかしなくては。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:18  | Permalink

大雑把な移動と細かい移動-参宮橋駅近くにて

 よく遠出をしたときなどに、「んまぁ!!お見えにならないのに、よくそんな遠
くからいらしたわね!偉いわぁ!」と関心されてしまうことがあります。
 でも、偉くもなんともないんです。一人歩きに慣れている視覚障害者の場合、駅
構内の様子は、ある程度、経験と感で理解できることが多いし、自力でわからなく
ても、駅員さんに誘導してもらっちゃうと言う必殺技があるので、平気なのです。
しかも、どんなに遠くへ行こうとも、その移動の間は、ただ乗り物に運ばれて行く
だけなのですから。
 また、目的地の最寄駅から、目的地までの移動は、ちゃんと説明できる人に「左
に折れて、真っすぐで、右側を歩いて行って、何番目を右に折れて、ガソリンスタ
ンドがある。その先隣です。」などと説明されれば、だいたい近くまでは行けます。
 それよりも、そういう大きな移動ではなく、目的とする建物を限定すること、そ
れが判ったとしても、その入り口の場所を限定すること、それも判って中に入れた
としても目的の部屋を探すこと、さらに、その部屋に入ったとしても自分が座るべ
き椅子の場所と向きを把握すること、と、ドンドン小さい単位での移動になるけれ
ど、そちらの方が、遠くの駅へ行くことより、遥かに難しいようです。
 もちろん、現実的に言えば、部屋の中に入ってしまえば、誰か必ず誘導してくれ
るので、そこはあまり問題ではないのですが。
 先日も、サークルの集まりで、小田急線参宮橋駅で待ち合わせをして、オリンピッ
ク記念青少年センターに行くことになっていたのですが、待ち合わせより遥かに早
く到着したので、近くのマクドナルドで時間をツブソウト歩いていました。けれど、
以前何度か連れていってもらっていたのに、ちゃんと自力で行けるように憶えてい
なかったので、建物そのものが判らないのです。「ここのような気がするけど、B
GMがそれっぽくないな」とか、「こんなにきたっけかな」とか、入り口っぽいと
ころが閉鎖的な雰囲気だから違うかな」なんて想いながら、行きつ戻りつすること
5分くらい。もちろん人は行き交っているから、誰かに聞けば良いんだけれど、な
んとか自力で探したい気持ちになっていました。でも、さすがに心細くなり、とい
うより、実はお腹がグーグーなったりしていたので、若い女の子の声が聞こえたら
声掛けてみようと決めました。(ちなみに、私は妖しいオヤジではなく、普通のお
姉さんですけど)
 すると、きました、きました!楽しげに笑い合いながら、高校生くらいの雰囲気
の声の持ち主の二人連れ!
 「すいませーん!マクドナルドの入り口まで一緒に行っていただけませんか、う
まく探せないんですけどぉ」
 とせいいっぱい彼女達の雰囲気に近づこうと言う無駄な努力を口調に込めて語り
掛けると、快く引き受けてくれ……。
 と、そのとき!
 「あ、めえたん!!(私のニックネームです)」と言う、やはり若い女の子の声。
 「あ、大丈夫です、連れですから。」
 そう言った主は、待ち合わせていた人ではないけれど、同じサークルの23歳く
らいの女子でした。
 慌てて、少女達にお礼だかお詫びだかわけのわからなくなった挨拶をして、私は、
23歳女子と一緒に、マクドナルドに入っていったのでした。
 そして、まだ付き合いの浅い彼女が不思議そうにしていたので、このコラムの冒
頭で書いたような説明、つまり、建物を、その入り口を認識するのが難しいのだと
言う話を語り、また一つ理解してもらうことができたのでした。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:09  | Permalink

見えないからこそ出会える温かさ

 ここ数年、大人だけでなく、小中学生に対して、障害者の立場での講演を頼まれ
ることが増えてきました。
 そんな中で、ときどき耳にするのが、
「見えないから苦労したことだけじゃないのなら、逆に、見えなくて良かったこと
はありますか?」
と質問されることがあります。
 最初は、「汚い物、嫌な物を見ないで済むから」なんていうエゴイスティックな
答えを期待されてることがあったりして、嫌なこともありましたが、私の答えを聞
くと、かなりの人が納得したり、喜んでくれたりします。
 どういう答えか。
 それは、人間関係が希薄で殺伐としていると言う都会の真中にいても、「お手伝
いしましょうか」とか「改札出られるなら、ご一緒しましょうか」などと声をかけ
ていただき、暖かな心と力強い腕に触れる機会が多いと言うことなのです。そんな
中から生まれる、新しい友人関係すらあるのです。
 これは、まさに、「視覚障害」と言うハンディを持っていたからこそのふれあい
です。
 特に、初めていく駅を歩くときや、慣れていても体調が優れず感が鈍っていると
きなど、「お手伝いしましょうか」の一言が、涙が出るほど心に染み渡り、救われ
る瞬間となるのです。
 と言うわけで、街で困っていそうな人=障害者には限りませんが=を見かけたら、
そしてそのとき、心と時間に余裕があったら、ぜひ「お手伝いしましょうか」と声
をかけてください。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:54  | Permalink

差別感の捕らえ方

 近年に限ったことではありませんが、差別語を虱潰しに消して行こうとする動き
があります。悪いことだとは言いませんが、そこに流れる差別感自体をカモフラー
ジュしているに過ぎないんじゃないかと感じることがあります。
 しかも、私は、差別感を消し去ろうとすら思わないのです。
 どんな人にだって、小さな差別感はあって当たり前なんじゃないかと思っている
からです。
 例えば、私は、小学生のころ、木の葉っぱを触っていて、急に凍りついたことが
あります。つやつやした椿の葉のような感触の綺麗な葉っぱの中に、一枚だけ、肉
厚な不思議な感触を見つけたからです。しかも、目を近づけてみると、緑ではなく、
白っぽいのです!驚いてそばにいた母にきいてみると、「ああ、それは奇形の葉っ
ぱね」と言う答えでした。答えを聞いた瞬間に湧き上がってきた感情は、悲しみで
した。自分だって、目が他の人たちとは違う。つまり、この肉厚の葉っぱと同じよ
うな物なのに、その葉っぱの存在に凍り付いてしまったのです。 差別されること
を恐れているはずの私自身が、無意識のうちに、異質な物に対して抱いてしまった
感情に、大いにショックを受けました。
 大人になった今、私が思うのは、差別感をむりやり消そうとするのではなく、他
人の差別感を責める前に、各自が、自分の中にある本能的な差別感を認めた上で、
それを克服する努力をすることが大事なのではないかと言うことです。それこそが、
他の動物とは違う、「理性」を持った人間ならではの優しさだったり、円滑な人間
関係を築く鍵だったりするのではないかと思うのです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:26  | Permalink

チャレンジドをタックスペイヤーにできる日本を目指して

昨日、 東京中小企業家同友会第15回経営研究集会 の第8分科会で、 プロップステーション の竹中ナミ理事長(本人が「ナミねぇ」と自称しているので、以下そのように記載)の講演があった。

プロップステーションは、1991年の設立当初より「障害者を納税者にできる日本」をスローガンに、福祉革命ともいえる新しい障害者運動を起こしている。

「チャレンジド」は「障害者」のこと、「タックスペイヤー」は納税者を意味する。

昨日の講演の中ではナミねぇが、主に表題のように表現していた。

実は、「チャレンジドをタックスペイヤーに」という表現は、米35代大統領ジョン・エフ・ケネディの演説経書に出てくるそうだ。1960年代の最初の頃の話である。

ナミねぇが言うには、この辺りから、米国では新しい福祉哲学で政策が立案され始めたという。

従来の福祉理念は、「弱者に税で手当をしたり優しく保護すること」であった。

しかし、ケネディ大統領の言葉から始まる新しい福祉哲学は、「弱者の中から一人でも弱者でない人を生み出すプロセス」だという。

これを多くの人達に理解し易く、短く表現すると、「障害者を納税者に」または、「チャレンジドをタックスペイヤーに」となるのだ。

目の見えない子をタックスペイヤーに育てよう!点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・マジオ)

by amedia  at 10:19  | Permalink

点字で読んだはじめての本の思い出

私は1965年4月に静岡県立静岡盲学校に小学部1年生として入学した。

当時、7歳、既に全盲になっていた。

盲学校に入学すると、早速点字の教科書が配られ、点字を読む練習から始まった。

「あいうえお」から学ぶのではなく、点字で書かれた単純な模様を触ることから始まった。

点字の点すべてを打った文字は「メ」だが、最初、「メ」が1マス置きに並べられた模様や、4つの点の塊である「レ」や2つの点の「ウ」で書かれた線を指でなぞったりした。

このようにして、7歳の少年の指感覚の鍛錬から入った。

どのぐらいの間そんな模様ばかりを触っていたのか今はよく覚えていないが、やがて「あいうえお」を教わり、短い単語を指で読めるようになった。

意味のある文が少し読めるようになると、今度は本が読みたくなった。

だが、訓練を始めたばかりの小学生は本当にゆっくりとなぞり読みするしかできない。

1ページ読むだけでもう飽きてしまう。

そんなとき、ある休みの日に遅いながらも没頭できる本に出会った。

トルストイの 「イワンの馬鹿」だった。

今振り返って、時間にしてどのぐらい没頭していたのか全く思い出せない。

しかし、なぜか36ページ連続で読んだという印象がやけにはっきりと残っている。

指先がジンジンしびれて、もう読み進むことはできなかった。

はじめて内容を心に受け止めながら読むことのできた本の思い出だ。

目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」

(「週刊福祉情報」コラムニスト・マジオ)

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視覚障害者とマッサージ業

先日、韓国の憲法裁判所で、「視覚障害者のみにマッサージ師の資格を付与する現行制度は、視覚障害者以外の国民の職業選択の自由を侵害するため違憲」という判決が出た。

記事

この判決でお気づきのように、実は、マッサージ業は視覚障害者にしか認められていない、視覚障害者の職業特権である。

もちろん、上の記事は韓国の話なのだが、実は日本もおおよそ同じだ。

視覚障害者の世界では、鍼・灸・マッサージをひっくるめて「三療」と呼ぶ。このうち、鍼と灸は誰でも勉強して国家試験に受かれば資格が取れるが、マッサージはそうではない。

日本では、視覚障害者以外の者が正式にマッサージを勉強できる機関が僅かしかない。また、法的制限で新設もかなり難しい。

「正式に勉強できる機関」とは、マッサージの国家試験を受けられる資格が得られる学校のこと。

視覚障害者は盲学校か国立の身体障害者リハビリテーションセンターなどの視覚障害者を対象にした機関で学ぶ。これらの学校や施設には、目の見える生徒は原則的に受け入れられない。

ところが、実際には温泉地の足ツボマッサージなど、目の見える人が行なっているマッサージを受けたことのある人も少なくないだろう。

目の見える人が行なっているマッサージは、「按摩師等法」で規定されている正式なマッサージではないことが多いのである。

そこで、日本の視覚障害者達は、「無資格マッサージ追放運動」を行い、視覚障害者のマッサージ業を法を縦に守ろうとしているのが現状だ。

冒頭のニュースは、韓国では、それを守る法的根拠も崩れたことを意味する。

針灸マッサージ治療院カタログ

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年6月15日号「福祉コラム」に掲載

by amedia  at 10:14  | Permalink

エレベーター事故

先日、開いたエレベーターから外に出ようとした高校生が、突然動き出したエレベーターの床と外枠の天井にはさまれて死亡したという痛ましい事故があった。

実は、このニュースを聞いて、別の痛ましい事故を思い出した。

時は1987年6月、場所はスペイン、当時スペイン盲人協会(ONCE)の会長だったアントニオ・ビセンテ・モスキーテ氏(全盲)は、エレベーターのドアが開いたので乗ろうと思って踏み出したところ、ゴンドラがなく、10数メートル下に転落して死亡した。

このニュースは、19年前に来日した当時世界盲人連合(WBU)事務局長を務めていたスペイン人のペドロ・スリータ氏から聞いた。

英語で話していたが、自分の聞き違いではないかと思い、何回も聞き返したほど、私自身信じられない自己のニュースだった。

全盲の私にとって、駅のホームは緊張する場所の一つだが、エレベーターで緊張することはない。機器を信じきっているのだ。

今回のシンドラー社のエレベーター事故の場合には、目が見えていても逃れられないものだったが、ゴンドラが来ていないという場合には、目の見えている人は驚くことはあっても落ちたりはしないだろうと思う。

実際に自己にならなければマスコミは取り上げないので、案外ゴンドラがきていないといったようなケースもあるのかも知れない。と、以前聞いた全盲者の自己の話をふと思い出して連想した。

電車に乗るときには、連結部分ではないことを確認するためにかならず足よりも杖を先に車体の床に着地させるのだが、エレベーターでもこれからはそのように気をつけたいと思う。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年6月8日号「福祉コラム」に掲載

by amedia  at 10:12  | Permalink

障害者職域開拓支援事業

先日、厚生労働省所管の東京都労働局の方から雇用主に呼びかけた障害者職域開拓支援事業が今年度より3年間行われるという話を伺った。

これは、障害者の新規雇用を前提として立ち上げる事業に対して、事業立ち上げ時にかかる経費の2分の1を東京都が補助するというもの。補助額の上限は300万円だそうだ。

事業の主旨としては、障害者が一般雇用で働けるモデルを構築し、そのモデルをほかの企業にも電波させて行きたいというもの。つまり、障害者雇用のパイオニア企業を応援しようということのようだ。

従業員数300名以上の企業は新規採用5名、それ以下の中小企業は新規採用3名という障害者雇用数が条件となる。

また、私はここで「企業」と書いたが、NPO法人や社会福祉法人、さらには個人事業主でも対象になるという。つまり、障害者が働けるモデルを作れる経営者は、法的位置付けに関わらず「良い経営者」だとこの事業では評価される。

今年度は、とりあえず7月10日までが第1期の募集、そして9月に第2期の募集を行なうという。

説明会が6月9日に都庁で予定されている。

詳しくは下記のページをご覧ください。

東京都障害者職域開拓支援事業

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年6月1日号「福祉コラム」に掲載

by amedia  at 10:12  | Permalink

障害者の雇用率改善中

5月18日に行なわれた 全国重度障害者雇用事業所協会(全重協)の総会に参加したおり、障害者雇用が伸びている現状を聞きました。

厚生労働省では、毎年6月1日現在の障害者雇用の状況を、12月頃に発表しています。

昨年12月に発表された2005年6月1日現在の雇用状況によると、全体の障害者雇用率は1.49パーセントで、前年に比べて0.03ポイントアップだそうです。

さらに、その1年前の2003年6月の時点では、1.48パーセントでしたから、いったん下がってまた戻った形です。

また、民間企業に雇用されている障害者数は、前年に比べて11,000人ほど増え、率では4.3パーセントの伸びになっています。

特徴的なのは、身体障害者の就職は横這いなのに対して、知的障害者の就職数が増え、昨年始めて1万人を突破しました。

一方、企業側にフォーカスを当てると、従業員数が100~299人までの企業の障害者雇用が伸び悩んでいるとのことで、厚生労働省としては、今後は、このレベルの会社へのアプローチを強めるとのことです。

具体的には、これまでは法定雇用者数が5名以上の企業、従業員数300名以上の企業の中で、特に障害者雇用が進んでいないところに対して指導を行なってきましたが、今後は、法定雇用数が3名とか4名の企業に対しても行政指導を行なうそうです。

このように、中小企業に対する行政側からのアプローチが今後活発になってきます。

社団法人全国重度障害者雇用事業所協会

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年5月25日号「福祉コラム」に掲載

by amedia  at 10:10  | Permalink

東京中小企業家同友会障害者委員会

東京中小企業家同友会は、その名が示す通り、中小企業の経営者が集って経営の勉強をしている会です。

この会の中に、「障害者委員会」があります。

この員会では、会員2200名の経営者に対して、障害者のことを伝え、その雇用を促しています。

今年度の活動理念は「障害者の戦力化を進めよう!」です。

障害者雇用といっても、社長の温情で雇用したのでは長続きしません。本人も居づらいですし、現場からも不満の声が上がってきます。

障害者の雇用を安定的且つ継続的なものにするためには、その人を仕事上の戦力と位置付ける必要があります。戦力となった障害者は、業務上のスタッフとして、充実感を持って働くことができます。

この委員会では、月例の会に加えて、障害者と仕事についての会員企業約2200社の経営者の理解を深めていただくために、不定期で例会を行なっています。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2006年5月18日号「福祉コラム」に掲載

by amedia  at 10:09  | Permalink

障害者でも稼げる可能性:アフィリエイト

インターネットという社会インフラが充実してきた昨今、商品の販売において、新たな流れが大きく広がりつつある。

それが「アフィリエイト」だ。

従来の物品販売は、
製造→卸→小売→購入
と流れた。

これに対して、
製造→販売サイト→アフィリエイト→購入
という新たな流れが太くなりつつあるのだ。

小売店舗を開くのには、かなりの資金力が必要だ。それに対して、アフィリエイターになるのには、パソコン1台を用意することと、インターネット回線を確保することだけで良い。

もちろん成功させるためには、そのほかにもいろいろな経費をかけるわけだが、それは店舗でもアフィリエイトでも同じことだ。

さて、このアフィリエイト、障害者の経済的自立の一助になると私は確信している。

肢体障害者や視覚障害者が負うビジネス上のハンディのかなり大きな部分は、自分の意思で自由にでかけられないことだ。訪問営業にはかなりのハンディがある。

これに対して、インターネットはどうだろうか?

もちろん、手が不自由な人はキー入力が遅い、目の不自由な人はホームページが扱いにくいなどのハンディがあるものの、出かけるハンディに比べればたいしたことはない。費やす時間と努力でカバーしうるものだ。

障害者の中から、アフィリエイターとしての成功者が続出することを期待する。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年6月23日

by amedia  at 17:08  | Permalink

CWAJ奨学金

CWAJ奨学金

College Women's Association of Japan(CWAJ) というハイソサイェティーのご婦人方のグループがある。

この中に Volunteers for the Visually Impaired(VVI) (「視覚障害者のためのボランティア」という意味)というサブグループがあり、私も学生時代、随分お世話になった。

このCWAJでは、若い優秀な学生達に奨学金を出しているが、視覚障害学生に対する奨学金も今回で27年目になるという。

今回募集しているのは、国内で勉強している学生向けの奨学金が200万円、海外で勉強する学生向けの奨学金が275万円で、ともに返済義務がないとくるから、大変魅力的だ。

しかし、それぞれ該当者は1名ということで、視覚障害学生の中でも大変な競争率となる。

育英会の奨学金のように、毎月いくらずつという形ではなく、1回でどさっと支給されるので、高額な機器の購入などに向いている。

文字通り、若い盲学生達に夢を与える奨学金。

詳しい手続き方法などが上記のCWAJのページに記載されていますので、もしもお知り愛の中に視覚障害の学生さんがおりましたら、是非、この情報を伝えてください。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年6月16日

by amedia  at 17:07  | Permalink

障害者の心の開放

17年度障害者白書によれば、国民の約5%が身体や精神に何らかの障害があるそうだ。

この記事を読んで、改めて障害者と一般には健常者と呼ばれる障害者でない人との区別は何なんだろうと考えた。

特に、障害者の数が全体で93万人増加しているということについて、その意味を考えて見た。

医療は進んでいる。ならば障害者は減るだろう。

高齢化が進んでいる、ならば障害を持つに至る方は増えるだろう。

この引き合いだと思うのだが、全障害者数656万人のうち、93万人が5年間で増加しているというのだから、14パーセントもの増加だ。

この数値を見て、私は次のように感じた。

まず、厚生労働省の定める「障害」の定義がこの間変っていないのかだ。

より多くの人達を「障害者」とする変更が行われていれば、その分増えるのは当然だ。

一方、国政調査の際、私達はどのように答えるだろうか?

自分自身で障害者だと思っている人、そして、障害を隠そうとしていない人は障害者とカウントされるような回答をするだろう。

障害は恥ずかしい、周りの人達に障害者だと思われたくないという気持ちの方はどうだろうか。

このことから、障害者数の増大は、障害者の心の開放によるところが少なくないのではないかと感じた。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年6月9日

by amedia  at 17:06  | Permalink

盲人主婦に革命をもたらしたネットショッピング

盲人主婦に革命をもたらしたネットショッピング

昨日、5月25日に中野サンプラザで行われたWEBアクセシビリティシンポジウムの際、視覚障害者の主婦の方からこんな話を伺いました。


スーパーに買い物にいくと、やっとのことで定員さんを捕まえて「豚肉はどこにありますか」などと聞くと、「そこです」とか、「あっちです」と答えて忙しそうにすごすごとどこかに行ってしまう。なので、買い物はとても大変なんです、と。


これは、同じく目の見えない私もこれまでしょっちゅう体験してきました。また、たまたま親切なお客様に出くわすとかなりスムーズに事が運ぶのですが、そんなことは本当に稀にしかありません。


ほとんどのお客様達は私が近づくとなんとなく逃げるように「というのは私の思い過ごしかも知れませんが」忍び足で遠ざかっていくのです。


私の場合、幸運にも行きつけのローソンでの定員さんの教育がしっかりしていて、新しい若者がアルバイトとして入ってきても、いつも私がドアを入ると、「少々お待ちください」などと明るく声をかけてくれ、適切に対応してくれます。


さて、先ほどの主婦の方の話に戻ります。


彼女は、ホームページでのショッピングに挑戦しました。


すると、1番から999番まで番号付けされた商品がずらりと並んでいて、自分でそれぞれの商品説明を聞きながらどれにしようかなと選ぶことができる、このことに革命的な喜びを感じました。


これまでは、自分で選ぶというショッピングはできなかったのです。これは、お店の対応がよい場合においてもです。


お店の対応が良い場合には、こちらで希望したものを探してくれ、そのものずばりがない場合には、それに関連する商品の説明をしてくれます。(営業マインドが乏しい店員さんはこれを行いませんが)


しかし、お店に存在するものを自分で物色しながら購入するものを決めるというスタイルの買い物はできないのです。


それが、ネットショッピングでは可能になる。これで、この方は、今では自分で選ぶ買い物ができるようになったと喜びの報告をしました。


実際のところ、まだまだ音声ブラウザを利用してのネットショッピングは案外手間がかかり、なかなかこの主婦のレベルに達するためにはそれなりのハードルがあります。


その意味でも、アメディア
が行っている

音声ブラウザ「ボイスサーフィン」

の改良と私が今テーマにしている

ウェブアクセシビリティ

の普及の重要性を再認識させられました。


(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)


2005年5月26日

by amedia  at 17:04  | Permalink

人を信じることに勝負をかける

先週、5月26日に スワンベーカリー十条店(有限会社ブィ王子) を見学しました。

東京中小企業家同友会障害者問題委員会の、障害者の働く現場見学会として行われたものです。

スワンベーカリーには知的障害者の方々が働き、おいしいパンを作ってそれを出張販売などで販売して稼いでいます。

そのおりに、私がもっとも感銘を受けたのは、出店販売や出張販売のときにも知的障害者の方々のみで送り出すこともよくあるとのこと、 パンをたくさん買っていただいたときに、電卓を正確にたたくのにも自身のない障害者に対しては、「お客様に計算してもらいなさい」と言って送り出しているそうです。

この度胸の据わったリーダーは小島靖子さん。スワンベーカリーのフランチャイズ第1店としてこの十条店を起こされた方です。

このようにして、健常者の補助をつけずに送り出すと、最初は電卓が打てなかった障害者も、だんだんとできるようになってくる。たまーに客にごまかされることがあっても、人件費のかかる別の人をつけるほどのロスになることはありえないと言ったお話には、経営者としての的確なコスト感覚がずっしりと私に伝わってきました。

小島さんの話を反芻してみて、目の見えない私も、いろいろな局面で人を信じることに勝負をかけているんだなあと改めて実感したしだいです。

信じることは、成功の大きな要素の一つかも知れませんね。

疑心暗鬼は心を躊躇させ、行動力を減退させます。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年5月26日

by amedia  at 17:00  | Permalink

アンデルセン系の障害者パン屋「スワンベーカリー」

ヤマト運輸の小倉昌男氏は、いわゆる作業所と呼ばれる障害者のワークショップで、月数千円といった極端に安い労賃で障害者が作業している実情を知り、自立できるだけの賃金を払える事業所を設立しなければという思いにかられ、ヤマト福祉財団を設立しました。

私は、もう20年以上前になりますが、短期間の米国研修でニューヨークの視覚障害者のシェルタード・ワークショップ(授産所)を訪れたとき、その賃金を聞いて、小倉氏と同じような思いになりました。

そして、視覚障害者である私にとっては、そのワークショップでシェルターされている(守られている)のは、働いている視覚障害者ではなくて、管理している健常者の職員の方だなと実感しました。

さて、この状況を打開すべくヤマト福祉財団が援助してできたのがスワンベーカリー、もともとはパン屋さんとしてスタートしていますが、障害者の仕事の可能性を求めて、いろいろなビジネスの挑戦が行われています。

その新ビジネスへの挑戦として、(有)ヴィ王子は、このたびブックオフの古本出張買取サービスの業務委託を始めました。

 これを率いるのが元養護教諭の小島靖子さん、障害児をもつ親たちと一緒に北区十条で障害者が自立して働ける場を立ち上げました。

障害者は、可能性を諦めずに一歩ずつ前に進めば必ず進歩します。

その進歩、その成長を労働に結び付け、適切な経営によって収益を上げ、魅力のある報酬を障害者に与える。それでまたモティベーションが上がるというプラス・スパイラルを実現しているグループの一つがこのスワンベーカリーだ。

スワンベーカリー十条店((有)ヴィ王子)

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年5月19日

by amedia  at 16:56  | Permalink

職場介助者助成金

この連休の前に、衆参両議院長宛の「視覚障害者のための職場介助者制度の適用期間延長を求める請願書」が私の手元に届いた。

十度の障害者に対して、職場で介助者を配置する場合、その介助者が介助した業務時間に対して、賃金の一定割合を助成する制度がある。

この制度が重度障害者の雇用を促進してきたことは間違いない。

ただ、この制度には、対象となる障害者が就職してから10年間という期限が区切られており、それよりも長期雇用になると、その介助者に対する助成金は支給されない。

この制度を私、望月優が経営者の視点から評価するならば、大変ありがたい制度であり、十度の障害者の雇用を検討する際に、大いに後押しとなることは間違いない。

しかし、会社経営の立場で考えるならば、障害者と言えども他の社員と同等の基準で賃金を支払っているのだから、業務能力を高め、健常者の社員と遜色のない仕事をしてもらいたい。当然、私自身もそれが実現できるよう、健常者の社員とチームを組ませ、そのチームの中で障害者が一人前の仕事ができるように仕組む。

理屈から言えば、これが実現した段階で、職場介助者助成金は必要なくなる。その意味で、期限が区切られていることには大きな意味があると思う。むしろ、10年というのは長すぎるぐらいだ。

一方、今回の請願運動は、東京・荒川区にある雑草の会という共同作業所で働く視覚障害者が、働き始めてからもうすぐ10年になるというのが直接のきっかけだ。

民間企業ではない。

このように、一般の民間企業と障害者の雇用比率が50パーセント以上にもなるような共同作業所を同じ制度でやりくりしてよいのだろうかという課題は大きい。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年5月12日

by amedia  at 16:54  | Permalink

点字楽譜のデータベース化で広がる盲人音楽家の活躍の場

このほど、点字楽譜利用連絡会(仮称)の設立が決まり、初代会長にバイオリニストの和波孝禧さんが就任した。

この会は、日本全国の点字楽譜についての情報をデータベース化し、極力速やかに必要とする点字楽譜を必要な視覚障害者に提供することを目的としている。

もともと、点字は1825年にフランス人、ルイ・ブライユによって考案されたものだが、このときの点字は楽譜だった。つまり、文章を書くための点字は楽譜点字の後にできたのである。

この事実は、視覚障害者にとって音楽が大変有力な仕事や趣味の一つであり、そのための点字楽譜がいかに重要であるかということを物語っている。

本誌の今号でも、視覚障害者が音楽で活躍している話題があるぐらいだ。

もともと、点字楽譜は点訳できる人が非常に少ないことや、視覚障害者でも音楽を専門にする人達以外はあまり利用しないことから、必要な人と点訳できる人が直接結びついた形で、所在が公表されずに存在する楽譜が非常に多いと考えられる。

この状況が、新規に音楽を勉強したいと希望する視覚障害者の参入を妨げていた。また、既に点訳者との連係のある音楽家でも、時間と労力のかかる点訳を依頼するのには、相当吟味して選別した上で、本当に必須のものだけを点訳依頼してきたに違いない。

今回の連絡会によるデータベース化とニーズのある視覚障害者のグループ化は、これらの大きな問題をかなり緩和することになるであろう。

なお、この会の発足は、皇后さまの盲人音楽家の楽譜点訳に役立てて欲しいというメッセージ付きでのご寄付がきっかけとなった。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年4月21日

by amedia  at 16:51  | Permalink

若者が親切に感じられる新学期

「お手伝いしましょうか」、おずおずと若い女性が高田馬場駅ホームの階段のところで声をかけてくれた。

「お願いします」と答えて彼女の肩につかまる私。ホームから階段を降りて出札を出たところで「ここからは一人で大丈夫ですから」と声をかけて先に行ってもらう。

これは昨日の風景だが、このような親切な声掛けは特に4月は頻繁だと感じるのは私の気のせいだろうか。

アメディアの最寄駅、高田馬場駅近くには、早稲田大学をはじめ、福祉専門学校なども含めて学校が多い。

声を掛けてくれる若者達の中には、おどおどしている様子の人も少なくない。

地方から出てきて、初めて見かける目の見えない人(私)に、勇気を振り絞って声を掛けてくれているのだろう。

だから私は決して断らない。どんなに慣れている場所でも彼らと一緒に歩くことを好む。

ただ、おそらく彼らは今度はどこで私を開放してよいのかとまどうだろう。だから、いつも私の方から「ここからは大丈夫です」と言って先に行ってもらう。

気持ちを新たにしている若者達は、私達障害者に対しても前向きなのだ。そのプラス思考の生き方をほんの少しでも応援したい。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年4月14日

by amedia  at 16:48  | Permalink

大里さん、医師国家試験合格おめでとう

第99回医師国家試験に合格した大里晃弘さん(1955年1月5日、茨城県ひたちなか市生まれ)は全盲。30年近く前の東京医科歯科大学4年生の頃から、視力が落ち始めたという。

医科歯科大学では、通常6年で終了する医学部を、どんどん衰えてくる視力と闘いながら8年で卒業した。

最後の年は各地の病院を廻っての実習だが、これも同級生等の協力を得、拡大読書機を駆使して何とか卒業にこぎつけた。

卒業時点で、大里さんの視力はわずかに残っていたため、当時の法律でも受験OKとの厚生省の言質を取って受験。拡大読書機を用いて挑戦したが、さすがに写真の出題に対応できず涙を飲んだ。

その後はさらに視力が衰え、医師国家試験の受験も不可能となり、盲界に足を踏み込むこととなった。

視覚障害者の施設に勤め、所沢の職業リハビリセンターでコンピュータを学び、一般企業に就職したがその会社が倒産したため盲学校の理療科に入学してあんま鍼灸の免許を取って改行するなど、大里さんの闘いは続いた。

一方、視覚障害者の地位や生活向上のための市民活動にも積極的に関わり、 全日本視覚障害者協議会 の役員を務めていたこともある。

2001年にお母様を事故で亡くし、実家に戻って細々とあんま鍼灸治療で生活していたところ、法律が改正されてどんな障害者でも医師国家試験を受けることができるようになったという吉報が入った。

それから大里さんの医師への夢が再び広がった。

法律改正後の2003年に早速受験したが、自己採点でも全く歯が立たなかった。

一昨年の8月に自宅の治療院を閉じて、受験勉強に専念し、医師国家試験に突進して今回の快挙となった。

各科をローテーションで廻っていく2年間の研修医としてのお勤めをどのようにこなすかなど、今後の課題も甘くないと冷静に分析する大里さん。

私は彼が間違いなく良い医者になるだろうという確信を得た。

(「週刊福祉情報」ライター・マジオ)

2005年4月7日

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週刊福祉情報コラム集

このサイトでは、 メルマガ「週刊福祉情報」 でコラム記事をかいているライターが福祉業界の事情や障害者の活躍ぶりを感性豊かに紹介しています。

ライターは皆何らかの障害を持っている障害当事者です。

障害者との接し方がわからない、障害者の気持ちを知りたいというあなた、そして何よりも福祉の仕事に就職・転職したいあなたにとって、必読の情報となるでしょう。

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