初夏のバリアフリー映画の祭典・「シティライツ映画祭」
2月4日付け本誌332号のコラムでは、この春のバリアフリー上映を幾つかご紹介してみましたが、皆さんは足を運ばれましたでしょうか。
その折に、ラスト部分でちらっとイントロだけお聞かせしましたが、いよいよ「第3回 City Lights 映画祭」の企画が固まり、前売りチケットの販売が開始されましたので、予告通りご紹介します。
まず、ご存知ない方のために、このシティライツというのがどんな団体なのか、簡単にお話ししておきましょう。
シティライツ、正式には「バリアフリー映画鑑賞推進団体 City Lights」は、2001年に発足した映画鑑賞サークルです。このサークルを立ち上げたのは、学生時代にアマレスをやっていたという屈強な、もとい、心優しい女性・平塚千穂子で、無類の映画好き。「大好きな映画を、多くの人と鑑賞したい。もちろん、視力のハンディがある人とも。その目的を果たすため、画面の説明=音声ガイドを研究して、より
多くの映画作品を視力の有無に関わらず一緒に楽しみたい。」彼女のそんな想いに共感した私たち仲間がどんどん集まって、いろんな意味でディープに活動してきたのが、このシティライツなのです。
さらに詳しくお知りになりたい方は、公式ホームページをご参照ください。
http://www.ne.jp/asahi/city/lights/
そんなシティライツが、独自でフィルムを借りてある程度のキャパを持つホールで上映会を行ない、多くの皆さんと一緒に映画の楽しさを味わってみようということで、2年前から毎年行なうことになったのが、「シティライツ映画祭」なのです。
今回の正式なイベント名は、「第3回 City Lights 映画祭~あの懐かしの映画をもう一度~」で、邦画から1本、洋画から1本を上映します。もちろん、いずれも音声ガイド付きです。
邦画は西田敏行さん主演の『虹をつかむ男』です。日本版『ニューシネマパラダイス』などとも言われる、映画を愛する人の想いがいっぱい詰まったこの作品は、正に映画祭にぴったり!その愛しい作品の音声ガイドは、シティライツメンバーの有志が腕によりをかけて作ってくれたガイド原稿を予め録音して流すスタイルで行なわれます。
そして、とても嬉しいお知らせです!!なんと今回はこの『虹をつかむ男』や『寅さんシリーズ』『学校シリーズ』の監督としておなじみの山田洋次さんがゲストでお越しくださいます!!
山田監督は、バリアフリー上映に関しても大変ご理解のある方のようですので、今からどんなお話しをしてくださるのか、とても楽しみです。
そして洋画のほうは、シティライツ内部のメンバーで構成された「映画祭実行委員会」の人たちがピックアップしたなつかしの名画50作品の中から、メーリングリストに集う人たちに投票してもらって選ばれた作品なのです。結果選ばれたのが、音声ガイドをつけるには大変な“挑戦”になりそうな海外ミュージカル映画『雨に唄えば』でした。
この映画の最大の魅力は主役のドン(ジーン・ケリー)のタップダンスなのですが、ビジュアル的に楽しむことはできなくても、軽やかなタップの音を聞いているだけでも胸がわくわく浮き立ってきます。全体がとても明るくて楽しい作品なのです。しかも、サイレント映画からトーキーに変わろうとする時期をとても楽しく描いた、これまた「映画祭」にぴったりな作品です。
しかし、吹き替え版は存在せず、したがってシティライツメンバーから募った有志による“字幕朗読”が行なわれることとなりました。
既に1月31日にその字幕朗読の収録は終わっているのですが、今回の主役の声は、このコラムにも度々登場している我が相方・演劇結社ばっかりばっかり主宰の鈴木大輔が担当しました。
また、私自身は、この収録のときのレコーディングディレクターをやらせていただき、「見た目の雰囲気に合わせた演技をするのではなく、元の役者さんのトーンに合わせての“字幕朗読”を心がけて、浮き上がらないようにしてください」などと生意気なことを言わせていただいてました。もちろん、点訳した台本を使い、女性のボイストレーナーの声を担当させてもらったりもしていました。ちょい役なので、分かっ
ていただけるかどうか…。ご来場の際は、その辺りも楽しみにしていただけると嬉しいです。
この収録の模様などは、映画祭blogで詳しくお読みいただけるだけでなく、このblogからのリンクで収録の様子やリハーサルの様子を動画で楽しんでいただけ
るようにもなっています。
また、ビジュアル的に楽しい要素満載のこの映画のガイドは、アクションシーンやサイレントのライブガイドに定評のあるメンバー・役者の檀鼓太郎が中心になって、数名でライブガイドを行なうという画期的な試みもとても楽しみなところです。
この映画祭の日時は4月29日木曜日・昭和の日で、一般的には休日です。翌日の30日金曜日に休暇を取ると、翌週の水曜日5月5日まで正にゴールデンウィークとなります。
ということで、今回は遠くからお越しの方にも観光を兼ねて楽しんでいただけるように、クラブツーリズムのご協力により、旅行プランまで企画してしまいました。土俵があるちゃんこ屋さんで懇親会があったり、ホテル宿泊プラン、半日下町観光などというのもあるようです。
また今回は、去年の大盛況による嬉しい混乱を大きな反省材料として、チケット完全前売り制となっています。
その辺りの詳しいことは、映画祭専用の公式ページをご覧ください。このページは、前述のblogの入り口にもなっていますので、ぜひアクセスしてみてください。
http://www.ne.jp/asahi/city/lights/eigasai/2010.html
最後に、公式ページから、最低限お伝えすべきと思われることを抜粋して今回のコラムを締めたいと思います。
会場:江戸東京博物館 大ホール(東京都墨田区横網1-4-1)
【アクセス】JR総武線 両国駅西口下車 徒歩3分
都営大江戸線 両国駅江戸東京博物館前A4出口 徒歩1分
日程:2010年4月29日(木曜・祝日)
定員:446名 入場料:1作品 500円
主催:
バリアフリー映画鑑賞推進団体 シティ・ライツ
協賛:日本映像翻訳アカデミー 花王株式会社・花王ハートポケット倶楽部
財団法人 川喜多記念映画文化財団 日本アイ・ビー・エム株式会社
フコク生命 ライオン株式会社 株式会社ダイイチ 有限会社 読書工房
協力 横浜ニューテアトル「シネマ・アシスト」シネマ雄
株式会社 榮太樓總本鋪 有限会社 エムズシステム
プログラム
11:30~開場
12:30~開演
12:35~「虹をつかむ男」+トークショー ~映画館にかける虹の橋~ ゲスト:
山田洋次監督
=休憩=
16:00~「雨に唄えば」
※両国駅からの誘導をご希望の視覚障がい者の方は、必ず、事前にお申し込み下さい
※ご入場には、必ずチケットが必要となりますので、4月15日までにチケットのご購
入をお願いします。