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春うらら
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「ぶしつけ」という言葉

 突然ですが、「ぶしつけ」という言葉の意味をネット辞書で調べてみました。
 大辞泉によると、
『礼を欠くこと。無作法なこと。また、そのさま。』
であり、大辞林では
『礼儀作法をわきまえていない・こと(さま)。無作法。』
となっています。
 なぜこんな言葉の意味を調べたかといいますと、実は最近、この言葉が頭にポーン
と浮かんでくるような出来事があったからなのです。

 先週末、私は友人数名と楽しい温泉旅行に出かけていて、帰宅した翌朝である月曜日の朝に、丸2日間貯まっていたメールをチェックしていました。多くのスパムメールなどと闘いつつ200通以上にものぼるメールの山を片付けていると、『HP「全盲の舞台女優」より』という件名のメールが出てきました。この本文を読んだとき、正に「ぶしつけ」という単語が浮かんできたのです。個人が特定できないよう、何箇所か伏字にしてみましたので、まずはこのメールの文章をご覧ください。

『美月めぐみ様
教えてください。
○○区で点訳をやっている者です。××新聞5月21の映画のバリアフリーの中に美月めぐみがでてまいりますが、美月の読み方がネットで探せません。
「みづき」「みつき」どちらでしょうか?よろしくお願いいたします。今日中にお返事いただけるとうれしいです。』

 このメールは、22日土曜日に発信されていましたが、私が読んだのは24日の朝。もうとっくに時間切れでしたが、一応点訳に役立てていただけるのならとお返事は出しました。
 しかし、差出人がどんな方かという情報は「○○区で点訳をやっている」ということしか書かれていません。それはまるで、「点訳者」と書かれた手ぬぐいで頬被りした何かが性別も年齢も分らないロボットボイスで話しかけてきてるみたいに思えました。(お名前から察するに、女性のようではありましたが)
 宛名の次にいきなり「教えてください。」と書かれています。初めてなのに、いきなり用件です。
 しかも、「美月めぐみがでてまいりますが、美月の読み方がネットで探せません。
」と、まるで私の名前が何かの物質のように扱われているのにも驚愕しました。
 とても急いでらしたのは分りますが、その記事の感想の一つも書かれていたりすれば、少しは感じも良く思えたかもしれません。
 さらに、遅くなってしまったけれどお返事を返してみたのに、それに対して未だに何の反応もないのです。

 以前、ある著作権関係のシンポジウムで何人かの作家の方が、「図書館やボランティアグループから読み方の問い合わせがあるが、極めて事務的で、障害者のために崇高なボランティアをやってるんだから問い合わせにはなんでも応じるのが当たり前だろうといったような意識が見え隠れして、とても感じが悪い人がいる」と嘆いておられたことがあったのですが、「こういうことだったのか!」と実感した出来事でした。
 普段はあまり怒らない私なので、これは、私が46歳という年齢に達してきたから感じることなのかなとも考えてみたけれど、周りの人たちに話してみたところ一様に「普通怒るよね」との答えだったので思い切って書いてみました。

 斯く言う私も基本はうっかり者なので、礼を失してしまうことも多々あります。私は、劇団の関連でも、また私が代表を務めるバリアフリー読書サークルでも、作家の方やボランティアの方、スタッフの皆さんとのやり取りの中で、気をつけなければならないことが本当に多い立場でもあります。
 「人の振り見て我が振り直せ」
 この言葉を胸に、改めて自分自身を戒めることにもなった出来事でした。

 そうそう、私の芸名「美月めぐみ」の「美月」は「みづき」となります。以前お話ししたかもしれませんが、大好きだった元宝塚花組トップスター・故・大浦みずきさんのお名前の「みずき」の音だけいただいて当て字でつけた苗字が「美月(みづき)」なのです。読者の皆さんには覚えておいていただければ幸いです。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:53